2017年03月22日

国内リーグが表すもの。

 日本代表が、思わぬ?躍進を遂げました。

フットボールではなく、野球の話です。

WBC、ワールドベースボールクラシック。

我々で言う、ワールドカップでしょうか。

過去、2大会で世界一になっている、われらが日本代表。









 

 ですが、今大会は、過去最弱と陰口を叩かれていた。

代表に選出したかったはずの、メジャーリーガーを招集することができなかったからです。

能力が高く、経験値も高い、攻守共に中心になるはずだった選手たち。

彼ら無しでの戦いは、苦戦が予想されていました。

ところが、蓋を開けてみれば、無敗で準決勝に進出。

過去にない、素晴らしい戦績でした。

準決勝で、初優勝を真剣に狙う米国に1対2で惜敗。

敗れはしましたが、その戦いぶりは、最弱チームではありませんでした。

日本野球の底力を、世界に見せつけてくれたのではないでしょうか。










 それは、日本のプロ野球、国内リーグのレベルの高さを表したとも言えます。

日本人にとっての日常である、国内リーグ。

日本の子供たちが、ここを目指し、トレーニングに励む。

社会が、野球に関心を払い、マスコミも取り上げる。

昔に比べると、野球人口の減少が叫ばれていますが、まだまだ日本は野球国。

80年を超える、プロリーグの積み重ねは、かけがえのない財産ですね。

野球少年の親、祖父も、さらにその上もですから。

Jリーグは、まだまだ20数年。

もっともっと、ですね。










 その中でも、いくつかの問題点も同時に見えたのではないでしょうか。

もちろん、選ばれた選手たちは、素晴らしい活躍を見せました。

海外組をいかに招集するか、そして融合させるのか。

さらに、最後まで苦労していたのが、クローザーと呼ばれる、抑えの切り札。

試合を締めくくる投手が、決まらなかった。

そして、長打を打てる選手の不在。

中田、筒香両選手に代わる選手が、いなかったのではないか。

彼らが不動の存在になりすぎた。

調子が悪くなっても、頼らざるを得ないのが、現状だったように感じます。

その二つの役割は、助っ人と呼ばれる外国人が活躍しているポジション。

外国人に任せているが故の、代表での苦しみ。










 サッカー日本代表。

まったく同じ課題を抱えています。

海外組のコンディション不良が、チームの調子そのものになってしまう。

試合に出れていない選手たち。

国内では、抜群の力を発揮したから、海外のクラブに認められた。

ところが、海外では出場時間が限られてしまっている。

ここ最近だと、川島、長友、宇佐美、本田。

帰国しましたが、清武。

香川、吉田も苦しい時期がありました。










 国内で、助っ人外国人に任せているポジション。

点を取るポジションですね。

得点ランキングの上位を占めるのは、ブラジル人を始めとする外国人選手。

日本人のアタッカーも活躍していますが、得点となると、彼らに頼る傾向がいまだに強い。

もう一つは、GKにも外国人が増えてきている。

韓国の代表クラスが、日本に揃っている。

さらには、ヨーロッパからも。

この二つのポジションにおいて、代表でも苦労することが出てくるのではないか?

今は良くても、数年後には、どうなっているのかが心配になります。










 WBCの日本代表が、改めて教えてくれたこと。

それは、国内リーグを充実させ続けること。

それが、代表チームの強化につながる。

この盛り上がりが、また国内リーグに還元される。

まずは、足元を固めなくてはならないのです。
posted by プロコーチ at 19:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月17日

ラインを越える

 ボールポゼッションをする。

DFとDFとの間でボールを受ける。
(ライン間で受ける)

ワンタッチで相手を外す。

次のプレーがスムーズになる位置に、ボールを方向づけする。

相手の重心の逆を取る。

狙った仲間の足に、パスを出す。

これら全て、試合で大切なこと。

このようなことが出来るか出来ないかで、プレーの質が決まってきますね。









 抜け落ちていること。

それは、最終ラインを突破するということ。

最終ラインを突破、ラインを越える方法は3つしかない。

様々なバリエーションはあるものの、この3つに大別できます。

・ドリブル突破

・スルーパス

・ワンツー(壁パス)

ゴールに迫れないなら、この3つのどれか、もしくは全てが足りていないのではないでしょうか。









 

 特に、ボールから遠ざかるように、相手のマークを外すアクション。

スイーパーが、ほぼ絶滅した現代フットボールにおいては、とても有効なアクションです。

そしてその動きを見逃さない出し手のパス。

走り出したスペースにパスを出す。

仲間の未来に、走り出した仲間のスピードを落とさないように、一歩先にパス。

いわゆるスルーパスなのですが、もっと狙っていいと感じています。

ボールを失わないことを考えすぎて、スルーパスでの突破が減っているのではないか。









 実に多くの得点が、この形から生まれています。

クラブワールドカップで、来日したレアルマドリード。

クリスチャーノロナウドもベンゼマも、この動きが本当に素晴らしいですね。

予備動作は小さいのですが、スッとラインを越えてボールを受けています。

仲間がボールを出せる瞬間。

そして、相手DFがマークを見失いそうな瞬間。

その2つをピタッと合わせている。

どちらかだけでも、上手くいかない。

味方の都合も、相手の状況も、よく見てアクションを起こしている。










 この動き。

是非、身につけたい動き。

このタイミングのパス。

見逃したくないタイミング、スペース。

スタジアムやテレビでも、ボールばかりを目で追っていては、見逃してしまう。

一つ先、二つ先を予測する癖を身につけたい。


posted by プロコーチ at 01:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月13日

真っ当なら、5対2か6対2。

 バルサが歴史的な、大逆転劇をおさめました。

UEFAチャンピオンズリーグ、ベスト16.

1stレグでは、4対0の惨敗。

内容も悪く、このまま敗退が予想されていました。

過去の歴史を紐解いても、4点差をひっくり返した例は無いらしく、、、。

パリサンジェルマンのベスト8進出は、決まったもの。

バルサの逆転を考えていたのは、関係者と熱狂的なサポーターだけだったでしょう。










 試合は、アディショナルタイムで決勝ゴールが決まる、なんとも劇的なもの。

観ている側からすれば、なんともドラマチックな展開でしたよね。

テレビで観ていた我々は、歴史の生き証人になれたわけです。

DFを1枚削り、中盤を分厚くする。

しかも最終ラインも、相手陣内に全員が常に入っている。

あり得ないくらいの、攻撃的な布陣で、試合を進める。

カウンターアタックは怖くないのでしょうか?

怖かったと思いますが、そんなことは言ってられないのでしょう。







 それにしても、パリサンジェルマンの選手はだらしない。

もっと、落ち着いて時間を使いながら、試合を進めていく。

ちんたら、ちんたら、見てててつまらない試合に持ち込むことは出来たのではないか?

あちらこちらで、選手が痛み出して、ピッチに倒れこむ。

何かあったら、すぐにレフェリーを囲むように、抗議をする。

相手をイラつかせるような態度や、プレーを繰り返す。

南米では、ただ勝利をつかむだけに、試合をすることは、当たり前にあります。

ディマリアに、マルキーニョス、そして何よりチアゴシウバ。

彼らなら、泥仕合に持ち込むことも出来たはず。

なぜあんなに、不安げな表情で試合をするのか?

彼らには、不敵な顔で、試合を終わらせて欲しかった。










 私が不思議なのは、バルサが絶賛されすぎていること。

本当に、この試合のバルサはすごかった。

勝利への意欲も、勝利を信じるメンタルも、サポーターの雰囲気も。

全てのカンプノウを取り巻く雰囲気が、勝利を後押ししていました。

最も、彼らの勝利を後押ししたのが、ドイツ人主審アイテキン氏でした。






 バルサがもらったPKは2つ。

ネイマールが転ばされたのは、間違いなくPKでしょう。

スアレスが倒れたのは、どうでしょうか?

ルールを考えると、腕の不正使用のホールディング。

行為そのものが反則なので、チャージのように程度で、反則かどうか決まるものではない。

それでも、この日の基準で考えるなら、あれは、PKでは無かった。

スアレスの過剰な、恥知らずな演技に騙されたのでしょうか?

67分のシミュレーションでイエローをもらったプレーとの違いが、私には分からない。

1枚イエローカードをもらっているのに、また、わざと倒れるスアレスの根性の勝利ですか?







 パリサンジェルマンがもらうはずだったPKも、2つ?。

1つは、マスチェラーノのスライディング時のハンド。

はっきりと、腕に当たって、方向が変わりました。

ボールの方から腕に当たっている、不自然に腕を広げていない。

2つの理由から、ハンドでなくていいのです。

でももし、逆に腕に当たったのが、パリサンジェルマンのDFの腕ならどうだったでしょうね。

もう一つは、同じくマスチェラーノの反則。

同胞のディ・マリアに対する真後ろからの、スライディングタックル。

カウンターアタックで抜け出したディマリアが、GKと1対1に。

シュートを打つ寸前に、追いかけていたマスチェラーノが、真後ろから迷いなく足を削りました。

得点機会の損失で、一発レッドが出る?!と思いました。

結果は、PKも無ければ、カードも無い。

あんなタックルが許されるならば、DFは楽ですよね。








 ネイマールのプレーは凄かった。

特に、80分を過ぎてからの彼は、神がかっていました。

バルサの選手の頑張りも、本当に素晴らしかった。

でも、パリサンジェルマン寄りの主審なら、4対3だったかもしれない。

今回の2NDレグは、5対2、せいぜい6対2でバルサ勝利が相応しい。

この試合には勝利したもののの、残念ながら、美しく敗れ去った。

それが、真っ当な結末ではなかったでしょうか。
posted by プロコーチ at 01:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 観戦 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月10日

ちょっと嬉しい時。

 指導の世界に足を踏み入れて、20数年。

少しずつ、進歩できているのでしょうか?

自分のことは、正直分かりません。

どんな環境でも、人前で指導することに、迷いや尻込みをすることはない。

今までの経験がそうさせてくれるのでしょうか。

それでけでも、少しは進歩しているのでしょう。










 自分の指導について、考えてみると。

毎日毎日、指導を続けている環境にいること。

サッカー、フットサル、大人、育成世代、女性。

様々なカテゴリーの、様々なレベルのプレーヤーを見ている。

このことは、本当にありがたいことです。

日々、失敗と成功とを繰り返しながら、歩き続けています。









 その中で、数年に一度、嬉しい時があります。

それは、トレーニングについて。

最初は、模倣からでした。

まずは、今までに自分が体験したトレーニングを、同じようにする。

次に、自分が学んだトレーニング。

書籍や雑誌で目にしたトレーニング。

今は、動画やDVDもありますね。

講習会で学んだトレーニングも、よく使わせてもらいます。

もちろんそのままでは使えない。

目の前の対象に合わせて、アレンジしなくては使えません。

そのアレンジする能力は、身についたと思っています。










 私が嬉しいのは、アレンジが「はまった」瞬間。

では、ありません。

自分が、全くオリジナルで編み出したトレーニングがあります。

それが、素晴らしい指導者の方が、使っているトレーニングと、たまたま同じ。

もしくは、似通っていることが、稀にあるのです。

それが、私のちょっと嬉しい時です。

例えば、高校生の時に、自分で考えたトレーニング。

攻守、守攻の切り替えのトレーニングでした。

そのトレーニングを、オシムさんが、ほぼ同じトレーニングをしていると知った時。











 最近もありました。

国学院久我山を強豪校に育て上げた、リジェファコーチ。

彼の新刊を読んでいました。

すると、基本となるトレーニングがある。

そのトレーニングを、実際に良く実施していると記載がありました。

実は、同じトレーニングを、中学時代に毎日のようにやっていました。

朝の自主練で、仲間と3人揃えば、そのトレーニングばかりしていました。

その時は、難しいことは、あまり考えていませんでした。

今思えば、役に立っていたのでしょう。

このトレーニングは、しんどいけど、楽しくコンビネーションを高めれる。

かつ、プレッシャーを感じながら、ボールを扱い、フリーになる動きも学べました。

自分たちで考えたトレーニングを、魅力的な試合をする、国学院久我山がしている。











 目の前のことを真剣に考え抜く。

そうすれば、苦しみながらも、解決策にたどり着けるのでしょうか。

これからも、目の前の選手を、じっくりと観察したいと思います。

ご褒美のように、ちょっと嬉しい時が来るかもしれませんよね。
posted by プロコーチ at 18:44| Comment(0) | TrackBack(0) | トレーニング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月08日

どちらが先か?

 最近、すこし流行っている言葉があります。

「鶏が先か、卵が先か。」

当事者としては、悩ましい問題でしょう。







 ボールを自由に扱う。

ボールハンドリング。

止める、蹴る、運ぶ、ヘディング。

ここを先に高まることで、プレーの幅が広がる。






 一方で、戦術的理解がないと、何も始まらない。

そういう考え方もあるのではないか。

見えている、分かっているからこそ。

ボールを扱えるだけで、何をどうすればいいのか分かっていないと、困るだろう?!








 どちらが正解か分からない。

そもそも、正解があるのかどうかすら分からない。

もちろん、どちらかだけ!ということはあり得ない。

鶏と卵、どっちなのでしょうね。
posted by プロコーチ at 00:33| Comment(0) | TrackBack(0) | ちょっと一言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月03日

さらなる進化を

三浦知良選手。

不断の努力を重ね、50歳の今になっても、プロ選手としてピッチに立ちます。







 元々は、ウイングの選手としてブラジルで活躍していました。

タッチライン際でボールを受け、サイドバックと対峙する。

1対1という局面を制して、クロスを上げる。

そこで、得意のまたぎフェイント「ペダラーダ」を磨き上げました。

サイドをえぐって、そのままゴールへ。

中央にスプリントして、逆サイドのボールに合わせる。

ゴールはもちろん目指していましたが、主戦場はタッチライン際でした。








 日本に帰って、数年は、ドリブラー、チャンスメーカーとして輝いていたのでは。

徐々に、得点感覚を研ぎ澄まし、大事な時にゴールを奪うストライカーに変身していきました。

大舞台では、チームが窮地の時には、カズのゴールが救ってくれる。

90年台は、誰もが思っていたのではないでしょうか。

文章にするのはたやすいのですが、プレースタイルを変更するのは難しいことです。

それは、自分が認められた歴史そのものを変えることを意味します。

勇気と努力と、勉強する心。








 そのカズ選手にも、欠点があります。

それは、ランニングスピード。

ランニングフォームそのものに欠点があるのです。

走るときに力を入れすぎている。

脚が後ろに流れて、地面をかくように走っている。

自分の発揮した力が、前に進む力に、上手く変換できていない走り方。

足が速くないことは、本人も自覚しています。

ただし、あまり、足が速くない印象は持たれていないはずです。









 オフト監督時代のインタビューでは、このように答えていました。

「代表チームのメンバーを、監督がランニングスピードでグループ分けした時、

 オフト監督は、俺を足が一番速いグループに入れた。」

本当は速くないのに、速く見せれた!と得意げに話していました。

ドリブルでのスピードや、一瞬のキレに惑わされたのでしょうか。

オフト監督は、カズ選手を足が速いグループに入れてしまった。

実際にタイムを取ると、遅いグループだったはずです。







 


 さらにそこから、カズ選手は進化を続けています。

今年のシーズン前のキャンプ。

いつも、テレビで紹介されているので、楽しみに見ていました。

すると、ある変化に気づきました。

それは、ダッシュをする時のフォーム。

体の軸は安定し、左右のブレが少ない。

そして、スムーズに体重移動を繰り返している。

後ろの足の膝が、スムーズに前の膝を追い越している。

足は後ろに流れずに、前に前に、進んでいるのです。

ランニングフォームを矯正しています。

ただ、試合になると、まだ、今までの癖が抜けきらないようにも見えました。






 



 50歳になっても、さらなる進化を目指している。

全てのフットボールプレーヤーが、見習うべき姿ではないでしょうか。

一緒に時間を過ごしているチームメイトは、幸せですね。

最高のお手本が、常にそばにいるのですから。

クラブが彼と契約を続けている理由の一つは、ここにあるでしょう。
posted by プロコーチ at 01:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月01日

今年も、現役で迎えた日。

 2月26日。

この日付は、特別な意味を持ちます。

226事件もそうなのですが、それよりも。

我々フットボールの世界で生きるものにとっては、少し違う意味を持ちます。

三浦知良選手の誕生日です。

横浜FCとのいい関係が、彼のキャリアを支えています。

スタジアムにサポーターを呼び、報道陣を集める力。

その期待に応える、プレーにゴール。

93年にJリーグが開幕して、24年たっても、彼を超える選手は出てきていません。










 今年でなんと、50歳。

世の中で50歳と言えば、どんな歳でしょうか。

織田信長に言わせれば、死を迎える年齢。

「人生50年、、、」。

会社や、お役所ならば、管理職でしょうか。

座り仕事や付き合いが多く、ぽっちゃりとしたお腹周りに。

運動は、週に一度のゴルフ?

90分間走り回って、ダッシュして、ジャンプして。

想像しづらいお年頃です。








 カズ選手は、誕生日である開幕戦に先発出場。

当然ですが、一選手として、戦っていましたね。

自分の子供のような選手とともに、勝利を目指す。

もちろん、相手チームも遠慮はしてくれない。

攻撃も守備も、積極的にプレー。

トレーニングのランニング中は、常に先頭で走るカズ選手。

試合でも、背中で語っているかのようです。









 プロの世界でやっていくためには、心身ともに磨き続けなければならない。

若い間は、持って生まれたもの。

今までの貯金だけでプレーできる人間もいるでしょう。

神によって与えられた才能が飛びぬけた選手は、実際にいます。

その大きな貯金があるから、プロの世界に入り、活躍できる。

ただ、何年続けることができるのか?

持って生まれた貯金は、いつの日か、0になってしまう。

貯金し続けること。

それは、人よりも努力し続けること。








 前にも紹介したエピソードになりますが、ある日の講習会でのことです。

私の尊敬するコーチがインストラクターを務める、講習会がありました。

努力について、将来の日本代表を目指す、15歳くらいの選手に語りました。

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日本代表の全体トレーニングが終わった後、黙々とボールを蹴る選手が二人。

カズとゴン。

俺は、彼らに聞いたんだよね。

「なんで、トレーニングが終わっても、蹴ってるの?」

「ジョウもゾノも、もう帰ってるよ。」

それに対して、ゴンは、

「俺は、下手だから、練習しないと。」

カズは、その間も、黙々と蹴り続けていた。

そのコーチは続けました。

ジョウや、前園は、もう引退してるよ。

でも、カズやゴンは、まだ現役で戦っている。

その違いに気づいて欲しい。

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 この講習会は10年ちょっと前の話です。

10年たっても、色あせないエピソードです。

この話を聞いていた選手は、今や25歳を過ぎています。

もしかすると、プロのピッチに立っているかもしれません。

考えれば考えるほど、すごい景色を我々は目にしていますね。
posted by プロコーチ at 01:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月22日

両手で置く。

 ディ・マリアの素晴らしいフリーキック。

壁の上を、高速のカーブで抜き、ゴール。

GKはノーチャンスでしたね。

素晴らしいキックを見せた、ディ・マリアを褒めるしかないといったところでしょうか。






 先週行われたUEFAチャンピオンズリーグ、パリサンジェルマン対バルサ。

ここで、バルサを粉砕したパリサンジェルマン。

そのきっかけとなった、先制点が、このフリーキックです。

やや右サイド、ゴールまでの距離は20M。

左足のディ・マリアが最も狙いやすい位置ですね。









 この位置。

普段から、トレーニングしているポイントです。

彼が、フリーキックのトレーニングをしている映像を目にしました。

まさに、今回決めた位置にボールをセット。

ほんの少しずつ、ボールの位置をずらしながら、何本も蹴っています。

全て、壁の上を巻いて、落とす。

しかも、高速のスピードで。

何度蹴っても、ボールは同じような右上隅に向かっていきます。

それを見守っていたチームメイトも、感嘆の声をあげています。








 そのトレーニングを見て、あることに気づきました。

常に、同じ行動を、同じリズムで繰り返しているのです。

それは、キックの動作だけではありません。

ボールをセットするところから始まっています。

クラブスタッフが、ディ・マリアにボールを優しく転がして、渡します。

そのまま、足で止めて、セットできるくらいの優しいボールです。

それなのに、彼は、必ず、両手でボールを置きなおします。

ほぼ真横に助走をとり、ゴール方向を見て、構える。

そのままボールに近づき、キック。

シュートは、同じ位置に吸い込まれます。





 


 ラグビーの五郎丸選手のキックの前の動作。

野球のイチロー選手の、打席に立つまでの歩数、ストレッチ、バットの立て方。

クリスチャーノロナウドの、5歩下がって、両足を開いて構える。

これらは、全て、ルーティーンと呼ばれるものですよね。

同じ動作を繰り返して行うことで、技術のブレを減らす。

それは試合の時だけでなく、トレーニングの時から始まっている。

ゲン担ぎではありません。

毎回、同じ動作を、同じタイミングでしておく。

プレッシャーのかかる、大事な場面でも、それは変わらない。

平常心で、普段の技術を、存分に発揮できる。










 PK,FKのトレーニング。

必ず、試合で力を発揮できるようにしなくてはならない。

そうは言っても、個人の自主トレで、試合の状況を作ることは出来ません。

対戦相手を揃え、観客が入り、スポットライトを浴びる。

そのような大がかりなトレーニングは、プロ選手でも難しい。

だからこそ、「試合は最良の師である」とクラマーさんが仰るのです。










 我々ができることは、少しでも、試合の状況を想定しながらトレーニングすること。

まずは、必ず両手でボールを置いて、同じ助走(歩数、角度)で下がる。

そうすることで、質の高いトレーニングになる。

質の高いトレーニングを繰り返し、試合で技術を発揮できる選手。

ディ・マリアが、よい見本を示してくれました。
posted by プロコーチ at 17:05| Comment(0) | TrackBack(0) | メンタル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月21日

選手の意識

 人の心は、言葉や雰囲気に、大きく左右される。

例えば、ゾーンで守備をしよう。

もしくは、スペースのケアを!

と言えば、ボールホルダーに厳しく寄せることがおざなりに。




 一方、マンツーマンで守備をしよう。

さらには、マークの責任を!

と言えば、オフのマークをしている選手が、目の前の自分のマークしか見なくなる。



 コーチは、自分の言葉で、選手がどのような反応を示すのか?!

そして、どんな現象が起こるのか?

言葉を振り回すだけでは、選手やグループは改善できないですね。

1手先、2手先を読みながら、指導にあたらなくては。
posted by プロコーチ at 22:32| Comment(0) | TrackBack(0) | ちょっと一言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月15日

マスチェラーノのスプリント

 バルサの試合を観ていて、驚いたこと。

それは、マスチェラーノの、あるタイミングでのスプリントです。





 一人一人が、パスを受けるために動く。

マークを外し、サポートし、スペースを管理する。

それは、当然。






 相手CBが低い位置でボールを保持し、FWに向けてロングフィード。

その瞬間は、もちろん、守備をするために、前後左右の距離を圧縮している。

ボールを奪うために、コンパクトな陣形を保っていました。





 FWがこぼしたボールを回収したマスチェラーノ。

体勢が悪かったので、GKにバックパス。

するやいなや、ペナルティエリアの角付近に向けて、スプリント。

30M以上はあったはずです。

猛然と、本気のダッシュ。






 ビルドアップをするために、サポート。

それは、当たり前。

GKには、全くプレッシャーはかかっていません。

落ち着いてボールをコントロール。

その時には、マスチェラーノは、ペナルティエリアの角に到着している。

前を向いて、良い体の向きで、ボールを受ける準備が完了しているのです。









 もちろん、その後は、プレーを成功させました。

GKからのパスを足元で受け、前方にパス。

いつものように、ビルドアップを終えました。








 なかなか、トップレベルの他のクラブでも、この動きは目に出来ません。

当たり前のように、ここでスプリントできるのが、バルサの強さですね。

そして、マスチェラーノが重用されている理由の一つでしょう。
posted by プロコーチ at 18:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 戦術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする