2017年05月19日

毎年のお願い

 5月も半ばに入りました。

少しずつ、暑い日が増えてきましたね。

30度を超えると、真夏日。

真夏日?

それくらい、5月、6月でも、すぐ上がりますよね。

そうなると、熱中症の足音が忍び寄ってきます。








 特にこの季節は、体の準備が出来ていない。

暑熱順化。

人間は、環境に適応できる生き物です。

暑い夏に、体が対応できているかどうか?

そうは言っても、すぐには難しいですよね。

分かりやすいのは、汗。

汗を、全身で、かけているか。

さらさらの汗が、出ているか?

じっとり、玉のよう汗では、まだ準備が出来ていない。








 一度、環境省のweb、「熱中症予防情報サイト」をご覧ください。

必要な情報、知っておくべき情報が多数出ています。

http://www.wbgt.env.go.jp/doc_prevention.php

いくつか大切な部分を抜き出して、ご紹介。






「環境」「からだ」「行動」

によって、熱中症が引き起こされるとのことです。

「環境」

気温が高い、日差しが強い。

それだけでなく、風が弱い、締め切った場所。

つまり、屋内でも起こりうるのです。

急に気温が上がった日も、要注意と書かれています。



「からだ」

老人や、乳幼児は、体温調節が苦手です。

とは言え、成人の健康な人間でも、注意が必要です。

寝不足や、二日酔いといった状態は、危険ですよ。





「行動」

激しい筋肉を使った運動。

屋外での長時間の活動。

我々のフットボールは、間違いなく、当てはまります。



…体温の上昇と調整機能のバランスが崩れると、どんどん身体に熱が溜まってしまいます。
 このような状態が熱中症です。



難しいことは、考えなくてもいいと思います。

熱中症は、危険である。

準備をして、水分・塩分補給をしながら、プレーする。

そして、無理をしない!

夏も、フットボールを楽しむために、対策を万全にしてください。





 
posted by プロコーチ at 08:48| Comment(0) | TrackBack(0) | フィジカル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月17日

ありがたい日常

 5月15日。

我々にとっては、特別な意味をもつ日付ですよね。

1993年5月15日。

Jリーグが誕生しました。

国立競技場で、ベルディ対マリノス。

当時は、クラシコともいえる、最高の対決。

読売対日産の試合は、いつも熱い試合でした。

他のカードとはレベルの違う、見ごたえのある試合が繰り返されていたのが懐かしい。










 24年を経て、時代は変わりましたね。

10チームで始まったJリーグ。

それが今や、J1、J2、J3まであります。

それぞれ18、22、14クラブあり、計54クラブまで増えました。

単純に考えると、プロ選手が5倍に。

ベルディは、J2。

マリノスは、フリューゲルスを吸収・合併。

そもそも、国立競技場は、今、更地になっています。

唯一変わらないのは、三浦カズ選手が、いまだに現役であることくらいでしょうか。









 当時、Jリーグはお祭り状態でした。

テレビや新聞、雑誌などで、毎日取り上げられていました。

まったく興味を持っていなかった人まで、サッカーについて話していました。

このチームが好きだ、あの選手が上手い、誰々がカッコいい、などなど。

サッカー部だった私に、「オフサイドが分からないから教えて。」

様々な場所で、何度も何度も質問されました。

異常なほどの盛り上がり。

5月15日は、誰もが待ちに待った、特別な日でした。









 2017年の5月15日。

淡々と、その日を迎えました。

特別なセレモニーがあったのか?

それすらも、分かりません。

Jリーグは、もう古臭い過去のものなのでしょうか?

そうではありませんよね。

ブームは無くても、皆さんに日常に結びついてきています。

1993年は、330万人の人がスタジアムに訪れました。

では、現在は?

2016年で550万人を超えています。

Jリーグが全国に増えてくれたおかげで、多くの人が試合を見れるようになっています。










 フットボールは、プロ選手のためだけのものではありません。

各クラブは、下部組織を持っています。

そして、スクールも運営しています。

幼いころから、ボールを蹴る環境が、たくさんあります。

そして、シニア向けのサービスも増えてきています。

歩き出して、ずーーっと、ボールを蹴り続けることが可能な日常が増えてきている。









 1993年5月15日。

もちろん、それ以前にもコツコツと積み上げておられた方の力は、偉大です。

その方々の奮闘なくして、Jリーグは立ち上がらなかった。

クラマーさんは、日本を去る際に、全国リーグの必要性を提言されています。

東京オリンピックの直後ですから、1964年。

Jリーグが始まる、30年前の話です。

今の日本をご覧になったら、どんなアドバイスをくださるのでしょうね。





 私は、日々、ボールを蹴ることができる、指導をできる喜びを感じています。

5月15日は、まだまだ特別な日付です。
posted by プロコーチ at 13:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月14日

我々の競技は

 浦和レッズの森脇。

川崎フロンターレのサポーター。

浦和レッズのサポーター。

悲しいというか、寂しくなるトラブルが起こっています。







 我々の競技、フットボールは、人間の戦いだと思っています。

プレーを見れば、その人の人間性が見えてくる。

何日過ごしても分からない内面的なことも、1試合戦えば、浮かんできます。

ミスを人のせいにする人間を信用することは出来ない。

仲間のために走れる、戦える選手は、信頼できる人間。

自分の得意な部分を、いつでも発揮できる選手は、ピンチすらも楽しめる人間。

サポーターも同じでしょう。

自分たちのことだけを考えるのか?それとも相手も尊重できるのか?









 私自身、熱くなる選手です。

熱すぎて、激しくプレーしすぎた失敗もたくさんあります。

対戦相手や、観ていた人間を不快にさせたことも、多々あるのでしょう。

常に反省しながら、より良い方向に進んでいきたいものです。









「フットボールは子供を大人にし、大人を紳士にしてくれる。」

デトマール・クラマーさんの言葉です。

少しは紳士に近づけているのでしょうか?

真剣に向き合い続ければ、道のりは遠いですが、近づけますよね。
posted by プロコーチ at 01:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月05日

受け入れられますか?

 世界でも最注目の試合の一つ。

リーガエスパニョーラ、レアルマドリード対バルセロナ。

このクラシコで、劇的なゴールが決まりました。

このゴールは、とても素晴らしいもので、心技体のすべてが揃ったものでした。

特に、90分を過ぎてからの時間に、あれだけのスプリントを見せたバルサ。

ゴール前に7人もの選手が、5〜80Mを駆け抜けて、殺到していました。

一方のレアルは、5人しか戻れていない。

メッシの決定力がすごい!の一言では片づけられないゴールですね。







 試合後に、クリスチャーノロナウドのつぶやきが、少し話題になりました。

以下、引用です。

後半アディショナルタイムの92分、バルセロナのDFセルジ・ロベルトは前方の広大なスペースを見るなり中央突破を試みた。これが最終的には決勝点の起点となるプレーとなった。

 ファウルもオフサイドもなく、文句のつけようのない崩しからの得点であったが、これに不服だったC・ロナウドはやりきれない態度で「ファウルしろよ」とつぶやいた。スタンドで観戦していたマドリーファンの人たちも同じように不満を露にし、最終的にはS・ロベルトと対峙したDFマルセロがファウルをしてでも止めなかったことを非難されたようだ。

 一方マルセロ自身も「S・ロベルトを止められなかった責任は僕にある」とコメントした後、「もしあそこでファウルをしていたらゴールは決まっていなかっただろうと」と振り返り、失点を避けるための最後の手段としてファウルすべきだったことを認めた。

引用…フットボールチャンネル







 戦術的なファールをしろ、ということですね。。

プロフェッショナルファールなどと呼ぶこともあります。

ファールと分かってて、あえてファールをする。

チームに利益をもたらすために、自分が犠牲になる。

野球の犠牲バントと違うのは、相手に危害を加えてしまうこと。

野球は、アウトカウントが一つ増えるだけですから、違いますね。










 1990年のワールドカップ、イタリア大会。

決勝トーナメント1回戦で、ブラジル対アルゼンチンの好カードがありました。

前回優勝のマラドーナ率いるアルゼンチン。

優勝から遠ざかり、王国の復権を目指すブラジル。

熱い戦いが予想されますよね。

ただ、ブラジルが一方的に攻め込み続けます。

ところが、攻めても攻めても、ゴールが遠い。

DF,GKにぶつける、ポスト、バーに嫌われる。

すると、マラドーナが輝きを見せます。

ハーフウェーライン辺りから、ドリブルで、仕掛けていきます。

スルスルと、ゴールに迫って行きました。

DFを4人全員引き付けた瞬間、FWのカニーヒアにラストパス。

確か、右足での股抜きパス。

先制点がアルゼンチンに生まれました。



 事件は、その後に生まれました。

どうしても1点を返したいブラジル。

ところが、裏に抜け出され、ピンチに。

ブラジルのセンターバックのリカルド・ゴメス。

キャプテンの彼が、真後ろから、あからさまに、相手の足を引っかけました。

アッ!やってしまった!と思いました。

審判が寄ってきてレッドカードを高々と提示しました。

リカルド・ゴメスは、抗議することなく、受け入れました。

そして、サッとピッチの外に向かって歩き出しました。

俺は、退場になると分かっていて、反則をしたのだ。

PKにもならないようにしたので、失点はしないだろう。

0対1なら、まだブラジルは死なない。

結果、試合は、0対1で終わりました。

27年も前の出来事ですが、未だに、忘れられません。

あの背中で語る、後ろ姿。

自分が初めて認識した、プロフェッショナルファールでした。











 フェアプレーの精神とは真逆にあります。

戦術的に反則をすること。

自分の意志でプロフェッショナルファールをすること。

どうでしょうか?

ワールドカップでの勝利をつかむため。

永遠のライバルを倒すため。

受け入れることは出来ますか?

日本では、あまり堂々とは語られないテーマですよね。

もっと話し合うことが、日本のフットボールの理解を深めるキッカケになるかもしれません。

それくらい、大きなテーマだと思います。
posted by プロコーチ at 01:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 戦術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月28日

まだ見つかっていない

 チャンピオンズリーグでユベントスが勝ち抜けました。

世界最強とも思われていた攻撃陣を完璧に抑え込んだ。

パスは回させても、怖いところには入れない。

ドリブラーが持った瞬間、複数で囲みこむ。

特に2NDレグは、狙ってロースコアの試合に持ち込んだ。

終わってみれば、0対0。









 昨年の秋に、私が受講した指導者講習会。

そこで聞いた話が、頭に浮かびます。

UEFAのテクニカルスタディグループ。

世界最先端の指導者集団が、ヨーロッパ選手権を分析した結果についての話が出ました。

分析した一人が、その場に来ていました。

「今回のトレンドの一つに、深い位置に引いて、人数をかけて守備をするというものがある。」

「優勝したポルトガル、さらにイタリア、ウェールズは

 3バックから、両サイドを下げ、さらに中盤も下がる。
 
 躍進したアイスランドも、形は違えど、守備に人数を割いていた。」

現地で私も観戦しましたが、攻撃的なチームが次々と敗北していきました。

そして、その次の言葉が印象的でした。

「このような守備を打開する方法は、各国共に、見つかっていない」








 今回のユベントスの勝利は、その流れをくむものですね。

あれだけ高いレベルの選手たちが、全員で、割り切って守備に回る。

その時の、有効な打開策は、正直無いのかもしれない。

そこを打ち破ろうとするから、さらにフットボールは進化するのでしょうが、、、。
posted by プロコーチ at 09:05| Comment(0) | TrackBack(0) | ちょっと一言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月25日

遊ばれるな!

「遊ばれている。」

先日、あるトレーニングマッチを見学させてもらいました。

ジュニアユースですね。

他県ではありますが、県1部リーグ同士の試合。

ボールを空に蹴とばすシーンは、ほぼありません。

双方ともに、後ろから丁寧にビルドアップをしようとしていました。

観戦していて、好感の持てる試合でした。








 さらに付け加えると、ボールを持っていない部分。

多くの選手が、ボールを受ける、マークを外すための動きを行っています。

当たり前のことなのですが、ボールを持って初めて、プレーが始まる選手も少なくない。

それが、いまの育成年代の試合で、しばしば起こっています。

この試合は、そうではありませんでした。

ドリブルだけでなく、パスも有効に使いながら、攻撃の形ができていく。

見ていて、なかなか面白い試合でした。









 片方のチームの監督さんが、私の知人だったため、ご挨拶。

少し、話をさせてもらいました。

…どうですか?良くなって来てるのではないですか?

すると、少し渋い表情。

「まだまだですね。」

そして、さらに言葉が続きます。

「まだまだ、ボールに遊ばれている。」

「あれでは、自分のやりたいプレーは出来ていないよ。」










 もう少し聞いてみました。

…彼らはリフティング、すごく上手ですよね。だったら、ファーストタッチはミスしないでしょう?

(ちなみに、全員が最低でも数百回できるでしょう。)

「それが、実は全然だめで。」

「この前、二人組でリフティングのパスをさせたら、続かないんですよ。」

…チョンチョンばかりするからですかね?

「それもあるね、だから、コントロールできる幅が狭い。」

…サッカーバレー、苦手そうですね?

「そうね・・・。」

何のために、頑張ってリフティングを出来るようにしたのでしょう。

試合で使えない、リフティングの回数を伸ばすためだけのリフティングなのか?











「ボールに遊ばれている。」

刺激的なキーワードです。

ボールを止める、蹴る、運ぶ。

特に、止める、運ぶの部分でした。

意のままにボールを扱えていない。

ボールコントロールにミスが出てしまう。

だから、ボールの後を追って、自分がアクションしなければならなくっている。

理想とするのは、ボールを一発で思った場所にコントロール。

そして、常に体に吸い付いているように、ボールを運んで、移動していく。









 ジュニアユースになると、より戦術的な部分の向上が求められます。

では、戦術的行動を、見事に遂行するためには?

賢さ、見ることが、もちろん必要です。

その賢さ、見ることに加えて、ボールを思ったように扱う能力が求められます。

車の両輪のように、どちらかが欠けても、進まない。

それは、チームもそうですが、個人もそうですよね。








「ボールを意のままに!ボールに遊ばれるな!」





posted by プロコーチ at 15:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 技術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月20日

揃える意味

 とある高校のサッカー部にお邪魔しました。

指導者仲間が指導している高校です。

一人ひとり、人懐っこくて、ひたむきな選手たち。

ぐんぐん吸収してくれます。

まさに、乾いたスポンジのようです。

まだ、3〜4回ほど指導していませんが、明らかな変化が見られます。

育成年代の選手の変化は、指導するこちらが、驚かされます。








 つい、先日も、指導。

頭も、体にも、心にも刺激をいれて、変化を促しました。

最初は、ただただ頑張るだけだった選手。

2時間後には、ここが頑張りどころ!と表現し始めました。

今、何をすべきか?

この後、どうなりそうか?

そして、自分たちで声を掛け合い、積極的にプレーする。









 実は、トレーニング前に、気づいたことがありました。

それは、部室に併設されているトイレでのこと。

土足厳禁、の張り紙がありました。

少し観察していると、スパイクのまま入る選手は、一人もいません。

入り口で靴を脱いで、みな、トイレに入って行きます。

私もシューズを脱いで、トイレに入りました。

きれいに掃除された、使いやすいトイレでした。










 ただ、サンダルが5つほど設置されていました。

スリッパ代わりでしょうね。

このサンダルが、いろんな向き、左右バラバラ。

右足はこっち、なのに左足は向こう。

整理されていませんでした。

数十分後に、もう一度、トイレの入り口を確認すると、、。

状況は変わっていませんでした。










 最近、バッグや水筒などを、ピシッと揃えている光景を目にします。

あまりにも、必要以上?に揃っていることも多々ありますね。

度を超えたものは、揃えることが目的化されているようで、私はあまり好きではありませんが。

これは、自分のためですよね。

人の目は意識しているでしょうが、自分のための部分を感じてしまいます。

よそ様の邪魔にならないように、荷物をまとめていれば、十分ですよね。










 トイレのスリッパを並べることは、違います。

自分のためではなく、人のためです。

トイレを出る時に、スリッパを並べて置く。

そうすれば、次に使う人が気持ちよく、スムーズにトイレを使えるでしょう。

自分が出ていく流れで、スリッパを置いたら、次の人は使いにくいですよね。

一人一人、全員が、この気持ちを持てば、常にトイレのスリッパは揃っているでしょうね。









 フットボールに限らず、全ての集団スポーツで言えるでしょう。

次の人のために、自分が何をするか?

それを考え、気を配れる集団は強いでしょうね。

トイレのスリッパを揃えれるようになっても、そのチームが強くなれるかどうかは、分かりません。

でも、強いチームのトイレではどうでしょうか。

高い確率で、そこのスリッパは、揃っているでしょうね。


posted by プロコーチ at 00:35| Comment(0) | TrackBack(0) | メンタル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月04日

サイドバックのエラー(図示)

エラーその1

センターバックの前に、出て行ってしまう。


 1   2    3    4    
     ★
     ・

 ○             ●
     ●    ●     


白い丸が、左サイドバック。

星印の選手がボールを受ける。

本来、2の位置は左センターバックが当たるべき位置。

それなのに、左サイドバックが勢いのままに当たりにいってしまう。

左サイドバックの担当は、1のはずです。









エラーその2

自分のラインを無視して、一つ高い位置に出ていく


      ●
★       ★
〇       


     ★
     ・
     ●
               
  1     ●   ●     


本来左サイドバックは、センターバックとお互いカバーしあえるポジショニングを取るべき。

それなのに、勝手に一つ前に行ってしまう。

自分のサイドのマークに固執し過ぎているのか。

ゾーンDFの意識が弱いのか。

本来は、1の位置で、センターバックのカバーをしてほしい。

抜かれてからカバーリングでなく、予め、カバーリングできるポジションに入ってあげる。

間違っても、自分のマークしたい選手のそばにいればOKではないはず。







 分かりにくいかもしれませんが、図にしてみました。

前回の文章と合わせて、確認してみてください。

http://futebol.seesaa.net/article/448706460.html

理解が深まるのではないでしょうか?
posted by プロコーチ at 19:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 戦術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月03日

サイドバックの守備

 サイドバックを軽視してはならない。

理解の低い選手、守備ができない選手が回されてはいないか。

もちろん、チームの背骨は大切。

センターバック、中央のMF。

監督としては、ここに、信頼できる選手を置きたくなる。

選手同士も、同じような気持ちを持つのは、当然でしょう。

だからと言って、サイドバックは後回し?










 特に、ピンチに、サイドバックのエラーが絡んでいることが多々あります。

実際に崩されているのは、ゴール前。

でも、そのキッカケとなるエラーは、サイドバックのところで起きてはいないか。

これらの話は、ゾーンDFを取り入れている守備システムにおいての話です。









 例えば、サイドバックが、センターバックの前の相手に当たりに行く。

サイドバックとセンターバックが交差してしまっている。

すると、自分が本来いるべきスペースをがら空きにしてしまう。

ボールを中央で奪いきれず、そのサイドバックがいないスペースに展開される。


UAE戦、前半11分。

長友が、このエラーからピンチを作りかけてしまう。

ぎりぎり、長友が戻って間に合い、事なきを得ました。

同じく前半19分。

またもや長友が、ファールをしたシーン。

ゾーンDFの鉄則をまるで無視しているかのようです。

同じようなプレーは、タイ戦の後半4分にもありました。

またもや、長友です。

それをカバーするために原口が70Mもスプリントして、自陣に戻ってスライディング。

これだけ本来は走る必要のないスプリントをしては、攻撃の時にパワーが残らないのでは?

タイ戦の後半32分。

酒井が吉田の前に出てきて守備をしています。

真ん中で、しかも下がっていった選手にぴったりとマーク。

酒井がいるべき場所は、ポッカリと空いています。

パスがそこから、中央、酒井がいた右サイドとつながれ、そしてシュート。

弱弱しいシュートだったので助かりましたが、完全に崩されたシーンです。








 もう一つのよくあるエラー。

この約束事を守らないために、発生します。

自分の守るサイドに、相手が二人いる。

その場合は、より高い位置(自分たちの守るゴールに近い)にいる相手をマークする。

つい、一つ前の選手に、あたりに行ってしまう。

サイドでは、強く当たりたい!という気持ちが先行してしまうのでしょうか。


同じくUAE戦の久保の先取点。

これは、UAEの14番の左サイドバック。

彼が、一つ前にいた、酒井宏樹に釣られてしまったために、久保をフリーにしてしまった。

さらに前半19分の川島が1対1を止めたシーン。

これは、長友が、何故かサイドの一つ向こうの選手をマークしている。

そして、中央にボールが来た。

センターバックの森重が奪いきれない。

カバーをすべき長友は、全力でダッシュしながら戻るも、間に合わない。

そのスペースに決定的なパスを通されてしまい、この1対1になってしまった。

まさに、崩されたのは中央ですが、サイドバックのエラーがきっかけになってしまっている。







 この2種類のエラーが起こっている要因はなんなのでしょうか。

それが、人に付くことを重視しているシステムを、チームが導入しているからなのか?

自分がマークする担当を決めているなら、相手のポジションにに引っ張られてしまうでしょう。

フリーランニングにそのままついて行くでしょうからね。

もしそうであるなら、お互いがカバーしあうポジショニングを取っていかなければならない。

それとも、個人戦術のミスから起こる、選手個人の問題なのか?

日本代表の選手が、そのようなミスを起こしているとは、あまり考えたくない。






 いくら、センターバックやGKに素晴らしい選手がいるとしても。

サイドバックがエラーを起こしてしまっては、カバーするにも限界があります。

サイドアタッカーとの1対1に強いことは、とても大切です。

そして、タイミング良くオーバーラップしたり、攻撃の組み立てに関わることも大切。

でも、この二つのエラーを起こしていては、せっかくの良いプレーも霞んでしまう。

もっと、自分のスペースをどのように管理するのかを考えたい。

UAE戦でも、タイ戦でも、同じ種類のエラーが、頻発しています。

相手のミス、技術の低さで、失点をしていない。

これでは、ヨーロッパや南米の強豪を迎えた時に、何とも不安です。

もう一度、そのシーンをチェックしてみてください。
posted by プロコーチ at 01:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月25日

守備の約束が変わった?

 ワールドカップアジア最終予選で、日本が地力を発揮してくれました。

キャプテンの長谷部不在で、心配していました。

そのような心配を吹き飛ばしてくれる、気持ちのいい勝利。

しかも、AWAYの戦いでの快勝!

これは、チームに勢いをもたらしてくれそうです。









 気になる変更点が2点。

GK1
DF4
アンカー1
MF4
FW1

1-4-1-4-1のシステムを導入。

中盤の形、役割が普段とは異なりましたね。

中盤に逆三角形の形を作り、攻守の軸にする。

今回は、山口蛍を底に、今野、香川が前に。

これが、UAE対策だったのか?

長谷部不在を乗り切るための、窮余の策だったのか?

いずれにしても、新たな形の一つとして、ハリルホジッチ監督は手ごたえを持ったでしょう。










 中盤は、それぞれ、異なる役割を持った3人。

山口が、DFラインの危険なスペースや、人をつぶすフォアリベロと呼ばれるもの。

香川が、前と中盤とを、上手く捕まらないように、中途半端な位置を取りながら、つなぎ役。

今野は、山口が動いた後、前にスペースが空いた穴埋め、など賢くプレー。

点を取っていなければ、目立たない、本当にシンプルに黒子的なプレーを続けてくれました。

長谷部が復帰したら、どの役割をはたすのでしょうか?

彼が復帰してからの、組み合わせは、一つ注目です。










 もっと、大きな変更は、守備の約束事。

今までは、ゾーンDFをベースに、守備組織を構築していたはずです。

受け渡しをしながら、守備を行う。

ボールの位置に合わせて、自分のポジションを決める。

そして、自分の位置に入ってきた相手を捕まえていく。

どこまでも、すっぽんのようについていく守備は、原則行わない。

あまり洗練された組織だとは思いませんが、ゾーンDFだったはずでした。









 ところが、今回のUAE戦。

もっと、人を強く意識した守備を続けていました。

マークする相手を決めると、一つの攻撃の流れがある間は、マークを受け渡さない。

相手のフリーランニングに合わせて、付いて行っている。

それぞれの役割を、より明確に整理し、フリーの選手を作らない。

UAEは、一人ひとりの技術がしっかりしている。

ボールを簡単に取られないのですが、受けてから離すまで、少し遅い。

つまり、そこまで速いコンビネーションで崩していくタイプではない。

そして、一つの攻撃に、3人目、4人目と絡んで崩す回数も少ない。

と考えると、今回の守備システムがハマりやすかったのかもしれません。







 もちろん、デメリットもあります。

見ていると、相手に付いて行っているので、DF同士のバランスは悪くなってしまっている。

スペース、ギャップを作ってしまっている。

ドリブルで一枚はがされる。

長い距離を走って、攻撃に絡んでくる選手が現れる。

そのような局面を作られると、一気に後手に回ってしまう。










 海外でも人に重きを置いた守備方法を目にすることが、しばしばあります。

シメオネのアトレチコマドリーや、サンパオリのセビージャなど。
 
ユベントスも完全なるゾーンDFではありませんね。

鹿島アントラーズがクラブワールドカップで見せてくれた守備が、イメージしやすいかもしれません。

ここに挙げたチームは、よく見るとそれぞれは異なっているのです。

人へのマークを強く意識している守備の方法を採用しているチームとして挙げました。











 こう考えると、今までと、異なるシステムに、守備システムの採用。

ハリルホジッチ監督は目の前の危機に対する、適応能力に長けているのかも。

そして、それを選手たちに短期間で授けて、実行させる。

なんとも、能力の高い指導者ですね。

危機を乗り切ったことで、チーム力が高まったようです。
posted by プロコーチ at 01:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 観戦 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする