2009年06月26日

味方につけれれば。

 南アフリカで、コンフェデレーションカップが開催されています。

カップの価値は、さほど大きなものではないのです。

テレビや、ネットなどで確認していると、面白いことが見えてきました。

日本代表にとって、好材料となりえることです。

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 この大会の意義としては、2つ挙げられるでしょう。

まず挙げられるのは、2010年のワールドカップ本大会に向けた、予行演習です。

気候に、食事に、キャンプ地、スタジアムに、練習会場。

単なる視察に終えるのではなく、実際に選手やコーチ・スタッフが使用してみる。

その上で、本番ではどうするのかが、リアルに見えてくる。




 選手も、一度行ったことがある場所ならば、気持ちが変わってくるはずです。

ましてや南アフリカは、ほとんどの選手にとっては、未踏の地でしょう。

それは、海外の選手にとっても同じはずです。

本大会の行われるスタジアムやピッチの雰囲気を知れることは、アドバンテージになっただろうに。

さらには、あの歓声に、楽器の騒音?は体験しておきたかった。






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 もう1つは、日本で行われる親善試合よりも、本気度の高い試合が出来た。

日本に迎える国々は、100%の実力を発揮してくれていない。

メンバー構成も、本気度も、疑問がつきます。

仮に、そこをクリアしたとしても、実際には足が動かない。

10何時間のフライトを終えて、たったの数日での試合です。

足が止まって、当たり前の状況。

ワールドカップ本番の相手とは程遠く、同じなのはユニフォームの色だけです。




 コンフェデでは参加国が、予行演習と捉えているはずです。

これは、一つ目の意義とも絡んできます。

だから、可能な限りのベストメンバーを組んでいる。

選手たちも、生き残りをかけて、アピールをしてくるのです。

本気度が、かなり高い試合を、最低3試合は戦うことが出来たのです。



 テレビで観戦していて、寂しく思いました。

ここに、日本代表が出場していれば、どうなっていたのだろうか?

最高の予行演習の場に参加できない。

アジアカップでの失態が、尾を引いていますね。

この失態が、ワールドカップ本大会に影響なければ良いのですがね。





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 唯一、明るい希望を見つけることが出来ました。

それは、南アフリカが寒い!ということです。

当然のことなのですが、南半球は、冬なのです。

昼間の最高気温でも、15度前後しか上がりません。

最低気温にいたっては、0度近辺なのです。



 アフリカだから、暑いだろう。

なんとなくのイメージでは、その程度でした。

調べてみると、かなり涼しく、朝晩は寒いのです。

テレビには、長袖シャツに、ネックウォーマーに手袋を着用している選手さえ映っていました。

観客席も、寒そうに服を着込んでいる人を多く目にしました。






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 つまり、暑さにやられて、足が止まってしまう。

そんな心配は無用なのです。

日本人の武器の1つは、運動量にあります。

海外の選手やコーチから観ると、びっくりするくらいに、我々は走り続けている。

90分間持つのか?心配されるほど、試合を通して走っています。




 日本は、フィジカルで劣る。

そう、信じられています。

フィジカルとひとくくりにしてしまうと、話がよく分からなくなってしまう。

身体のぶつかり合い、筋肉量・骨格は確かに劣っています。

これは、体重を比較すれば、一目瞭然です。



 フィジカルとは、それだけを指すものではありません。

そして、フットボールの試合に必要なフィジカルは、他にもありますよね。

ゆっくりと、長い距離を走る、いわゆるスタミナなら、世界レベルにあります。

陸上種目で、マラソンが健闘しているのが、好例です。

フットボールにおいても、有酸素性の能力は、高いものがあるのです。

これは、代表チームのフィジカルテストからも、明らかになっています。






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 ドイツワールドカップのグループリーグを思い出します。

突然、ドイツを熱波が襲いました。

しかも、キックオフ時間は、現地時間の15時です。

オーストラリア戦、クロアチア戦の2試合が、この状況でした。

私はスタンドで観ていましたが、正直暑くて、ぐったりしました。

うだるような、真夏の暑さなのです。

ピッチの選手たちは、さらにつらいものがあったはずです。
 


 
 あの暑さは、ピッチ上の両チームを、共に苦しめました。

よりダメージを受けていたのは、日本代表でしょう。

走れない、足が止まる。

これは、攻守に渡り、数的有利を作ることが出来ないことも意味しています。

相手チームよりもたくさん走るからこそ、数的有利な状況を作ることが出来る。

いかにスタミナがあるからとは言え、真夏の季節では走り通すことは無理があります。





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 スペインが敗れ、ブラジルが苦戦しました。

その一方で、USAが決勝に進み、南アフリカが健闘しました。

彼らは、強国と互角以上にやり合いました。

そのベースは、忠実な守備と、それを支える運動量でした。

足を止めずに、最後まで自由を制限し続けたのが、好結果につながった。

スペインやブラジルの、技術を発揮させなかったのです。




 1年後の日本代表も、この2チームの再現が出来るかもしれない。

走りやすい季節に開催される、2010年南アフリカワールドカップ。

気候は、日本代表チームに味方してくれそうです。

岡田監督は、速い攻守の切り替えをベースにしたチーム作りを進めています。

そして、FWにも最前線からの守備の徹底という、役割を持たせています。

サイドバックにも、激しい上下動をさせています。

運動量を、非常に多く必要とする戦い方を求めているのです。



 これに、さらに磨きをかける。

もっと、もっと、走るチームに。

これが、本大会に向けてのキーワードになる!?
posted by フットボールコーチ at 23:45| Comment(0) | TrackBack(0) | フィジカル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月23日

センターバックに求めるもの

 フットボールの試合において、「こうでないとならない!」

攻撃はこうすべき、守備なら・・・。

定められたルール内で行われる限り、そんな決まりは存在しない。

コーチによって、要求や約束事が変わるのは当たり前。

コーチの部分を、クラブチーム、国の代表チーム、サポーター、マスコミに変えても同じです。

つまり、求められる選手の資質が、異なるのも当たり前なのである。

あえて言うなら、100%の正解は存在しないというのが、正解なのでしょうか。


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 世界には、長年にわたり、歴史を積み重ねているクラブチームや、代表チームがある。

そのチームには、厳然としたスタイルがある。

チームの歴史や重み、さらにはサポーターやマスコミが求めるスタイルです。

ポゼッションを求めるバルセロナ、常に芸術的で攻撃的であることを求めるブラジル代表。

0対0、もしくは1対0の試合に美学を求めるイタリア。



 全く同じプレーをしても、こちらでは褒められ、あちらでは叩かれる。

例えば、現在のブラジル代表。

率いるのは、日本でもおなじみのドゥンガ監督。

手堅い試合運びを行います。

チームのために!、闘える選手を選んでいるようです。

おそらく彼が、ヨーロッパでキャリアを重ねたことにも起因しているのでしょう。



 そのためか、ブラジル国内での人気が低い。

たとえ試合で負けなくても、批判される。

1対0で勝ち点3を奪っても、「イタリアみたいな戦い方でつまらない」と叩かれる。
 
ブラジルらしいと言えば、それまでなのですが。





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 チームの方向付けも、コーチによって、歴然とした違いがあります。

自分のやり方を押し付けるタイプのコーチ。

所属する選手に合わして、戦い方を決めていくコーチ。

足りない部分を、成長させるのに長けたコーチ。

足りない部分は、補強で埋めてしまうコーチ。


 実際の試合やリーグを戦わせる場面でも、違いが出てきます。

戦術家タイプ、育成が得意な教師タイプ、気持ちを盛り上げる演出家タイプ。

相手の良さを打ち消すのが得意なタイプ、自分たちの良さをとにかく出そうとするタイプ。

そして、守備の戦略、攻撃の戦略も、それぞれ違いがあります。

一年の中には、気候、ピッチによる、戦い方の違いも出てきます。



 これらのこと全てを組み合わせると、その可能性は無限に起きてしまうのです。
 




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 そして、これらの違いが、選手起用に現れる。

そのポジションの選手に、何の役割を求めるのか?

コーチによって、ガラッと異なってくるでしょう。

評価のポイントそのものが違うのです。




 では、センターバックに何を求めるのか?

守備のリーダとしての役割?それとも鉄壁のマーキング?



 
 以下は、テレビでもかなり有名な、ある指導者の意見です。

選手としても、指導者としても実績を残しており、これからさらに活躍されるであろう方です。

「中澤のような技術の低い選手は、代表にいらない。」

「止める・蹴るが出来ないではないか。」

攻撃の起点となるべきポジションなのに、その役割を果たせていない。

それが、低い評価の理由のようです。




 同じような理由で、オシム前監督も、中盤の選手を最終ラインで起用していました。

ジェフ時代には、信頼のおける選手を、海外から引っ張ってきていました。

プレッシャーを比較的受けない最終ライン。

ここでないと、ボールを落ち着かせることが出来ない瞬間が、現代フットボールには在る。

だから、GKにもDFにも、止める・蹴るの技術を求めたのでしょう。



 育成年代の代表チームでも、このポジションのコンバートがよく見られます。

ドリブルの得意な選手を、サイドバックにコンバートする。

展開力に優れた中盤の選手を、センターバックに抜擢する。

自分のチームでは、攻撃的な役割を持たされているにもかかわらずです。

これらはまさに、コーチの考え方が、選手起用に色濃く反映された例です。





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 もちろん、その考え方は、正解の1つでしょう。

「攻撃の始まりは後方(GK・DF)から、守備の始まりは前線から。」

攻めれないDFはいらない、守らないFWは必要ない。

これが現代、求められている考え方です。

甘えの許されないハードワークに、それに対する対応策、これを端的に表しています。



 が、中澤選手が必要ない、この意見には真っ向から反対したいです。

日本代表全ての選手の中で、失って最も困る選手が、彼ではないか?!

それくらい替えの利かない、素晴らしいセンターバックだと思っています。

守備における対人の強さに、数々の経験に基づく判断、セットプレー時の攻撃力。

現在、彼を越える選手は、誰だと言うのでしょうか?!

ただしこれも、私個人的な考え方に過ぎません。





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 例えば、阿部選手のオーストラリア戦でのマークについて、批判が上がっています。

2失点共に、ケーヒル選手のマークについていながら、決められてしまった。

そばに居たにもかかわらず、ボールに触ることすら出来なかった。

身体を精一杯に投げ出して、足先に、髪の毛にかすらせようとすることも出来なかった。

守備のスペシャリストではないことが、このプレーからははっきりと見て取れます。

ケーヒル選手が素晴らしいプレーをしたとは言え、残念です。



 プレーそのものについてもそうですし、起用がそもそも間違っているのでは?

批判は、岡田監督にも、向けられています。



 岡田監督は、マーキングを買っての、起用だったのでしょうか?

それならば、本職の選手が、2人もいました。

山口選手でもなく、槙野選手でもなく、ましてや呼ばれていない岩政選手や松田選手でもなく。

阿部選手よりも、人に強い選手、マーキング能力に長けた選手の選択肢はありました。






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 それでは、阿部選手には何の役割を求めていたのか?

少なくとも、守備のスペシャリストとしての役割ではないのでしょう。

そして、岡田監督の頭の中には、そのタイプの選手の評価が低いように、見えました。





 今回の敗戦で、その価値観に変化が起こるのかどうか?

ただし今までのような、コンバートが、トップレベルでは難しい。

通用するのは、若年層や、日本国内レベルまで。

オーストラリア相手に通用しないものは、トップトップのレベルでは難しい。

これが浮き彫りになってしまいました。



 
 理想と現実との間をいかに埋めるのか?

止めれない・蹴れない選手の技術を高めさせるのか?

それとも、守れないけど技術の高い選手の、守備力を上げるのか?

はたまた、選手に求めることそのものを、変えてしまうのか?

どのように、理想に近づけながらも、結果を残していくのでしょうか。

これも、コーチの腕の見せ所です。
posted by フットボールコーチ at 23:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月19日

パワーを持って

 身長が2M近い、FWがいる。

サイドからは、ピンポイントのクロスボールが供給される。

それならば、いくらでもゴールは生まれる。



 そして、工夫はそれほど必要はない。

ゴール前で待ち構え、軽く合わせる。

これだけで、ゴールを量産できるでしょう。



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 背の高い、オーストラリア代表に、セットプレーでやられた・・・。

空中戦では、なかなか勝ち目が無い。

なにせ、身長が違うのだから。

相手FWのケネディ選手などは、190センチを超える長身!!

彼のような長身選手に、日本のDFでは競り勝つことができない。



 ところが、日本からまたしてもゴールを奪ったティム・ケーヒル選手。

彼は、イングランドプレミアリーグ、エバートンで活躍しています。

彼の身長は175センチ、体重も68キロに過ぎません。

ついたあだ名は、ちびのティムです。



 日本代表に紛れていても、おかしくない背格好なのです。

では、なぜ彼が空中戦を制して、ゴールを奪えるのか?

基本に忠実な彼のプレーは、我々にも学ぶべき部分が多くありました。





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 まずは、彼のゴールはどうだったでしょうか。

彼は、自分の背が大きくない、むしろ小さいことを心底分かっている。

日本にとっての2失点を思い出してみます。

どちらの場面でも、ケーヒル選手は、走りこんでそのままシュートしています。

決して、立ち止まってシュート!では無いのです。



 つまり彼は、その場で垂直跳びで、ボールを競るようなプレーはしない。

ボールが入ってくるであろう場所。

空中も含めた、自分の前方にあるエリアを、大事に大事に残している。




 相手DFと駆け引きをしながら、その瞬間をうかがっている。

エリアに入り込む、その瞬間まで、力をためています。

そして、ボールが飛んでくるであろう瞬間に、猛ダッシュで飛び込んでいくのです。

自分が大事に残しておいたエリアに向かって。







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 サイドから入ってくるボールに対して、どのようにゴールを狙うのか?

我々は、ケーヒル選手のこのようなプレーを、こう呼んでいます。

「パワーを持って、飛び込んでいく」

サイドからのボールに合わせる際の、オフ・ザ・ボールの動きとしては、基本のキです。




 珍しい動きでも何でも無いのですが、やはりこの動きをされると、DFは対応しづらい。

FWは、前向きにダッシュし、飛び込んでいける。

マークするDFは、バックステップやクロスステップで、必死の対応です。

どんなにステップが上手くても、この対応は容易ではありません。

前向きに走りこむ選手と、後ろ向きに対応する選手。

どちらに利があるかは、明白です。






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 ケーヒル選手は、さらに工夫をしているようです。

大きい選手の影から、パッと飛び出してくる。

守備陣の目は、大きい選手に向きやすいものです。

まず、でかいやつから順番につぶしていこうとするでしょう。



 そこに、塊が出来ます。

味方のFW,相手のDFにGKが何人も競り合っています。

彼は、塊が出来るのを狙っているようでした。

小さい身体でも、ボールを捉えるための、知恵なのでしょう。

自分1人、一番おいしいタイミング・エリアを待ち構えていた。

そして、後はパワーを持って、飛び込んでいく。







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 彼は、勇敢でした。

自信がみなぎっているようでした。

俺のところにボールが来る!そんな確信すら持っているようにも見えました。 

その自信が、最後のファクターです。



 身体は小さいのですが、身体を積極的にぶつけて行きます。

相手が来る前に、自分からぶつけて行く。

そうすることで、本来の身体が持つ力以上の、パワーが生じます。

走りこんでいく力、自ら行く力。



 自分よりも、一回りも大きな相手にぶつかっていくのは、勇気のいることです。

彼は、何度も何度も、弾き返されていることでしょう。

所属するプレミアリーグでは、190センチ級や、90キロ級のDFが活躍しています。

それでも、フィジカルコンタクトをいとわずに、自らぶつかって行く。

本当に怖くはないのでしょうか?

この迷いの無さ、自信の塊が合わさって、さらなるパワーになっているともいえます。





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 クロスボールからゴールを奪うためには、何が必要なのか。

コースを正確に狙うための技術が必要になる。

そして、正しい場所に、正しいタイミングで入ること。

そこに勇敢な心が加われば!



「パワーを持って、ボールに飛び込んでくる」

何事においても、やはり基本が大切。

その基本をどこまで高めることが出来るのかで、勝負が決まる。

posted by フットボールコーチ at 23:46| Comment(0) | TrackBack(1) | 戦術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月16日

人を動かすエネルギー

 人は、何をエネルギーにして動いているのか?

車ならガソリン、蒸気機関車なら石炭。

医学的に考えるなら、口から栄養を摂取して、エネルギーに変換させて・・・。

進化の途中にある動物は、まさにそうでしょう。




 人間が動くためのエネルギーは、それに加えて、心の問題が大きくなってくる。

EMOTION(感情)からEを引いたら、MOTION(行動)になる。

使い古された例えかもしれませんが、分かりやすく表現されています。




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 日本代表チームのパフォーマンスが落ちています。

キリンカップでの、2回連続4対0での、快勝。

そして、ウズベキスタンに乗り込んで、タフな試合を勝ちきりました。

大きな目標の一つである、ワールドカップ出場権を勝ち取りました。



 ここまでの3試合の戦いぶりは、見ていて納得の出来るものでした。

プレッシャーの少ないキリンカップ、アウェーとは言え実力の劣るチーム。

いくらでも批判は言えるのですが、与えられた環境の中で、ベストを尽くした。

コーチも、選手も、何かを成し遂げようとしていました。

ポジションの確定していない選手たちは、アピールを続けていました。

それが、チームに活力を与えていました。






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 ところが、凱旋試合のはずのカタール戦では、低調なパフォーマンスに終始しました。

それまでの活力を、突然失ったかのような試合運びでした。

連戦、長距離移動に伴う疲労の蓄積が、全ての問題なのでしょうか?

それよりも、チームに変化が起こっていたのではないか?




 ウズベキスタン戦、試合後の選手コメントを聞いていて、ふと疑問が湧きました。

岡田監督のコメントとは、ずれが生じていたのです。

「これでワールドカップの出場権を取ったという事で、

ようやく我々の目標にチャレンジするスタートラインに立てたと。

これからがいよいよ我々のチャレンジだと。」

岡田監督は、これからが本番だ!とインタビューアーに答えていました。



 選手コメントの多くは、そうではありませんでした。

苦しい試合で、勝利を奪ったことの気持ちが一番に出ていました。

そして、ワールドカップの出場権を勝ち取ったことに力点が置かれていました。

岡田監督にとってはスタートラインですが、選手にとっては違うのではないか。

選手の心には1つのゴール(目標)という気持ちがあったのではないか?




 岡崎選手には、監督の気持ちが強く伝わっているようでした。

「ベスト4を目指すので、それまでに修正したい。

これで終わりじゃないですし、これから始まるので。」

試合後すぐの興奮状態でも、この気持ちを表現できる。

それは、本物の気持ちでしょう。






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 ところが、この気持ちを持つ選手で、チームを固めれてはいなかった。

それが、日本代表の現状ではないでしょうか。

選手コメントは、大きな課題を達成した安心感ようなものが多数を占めていました。

それが、カタール戦でのパフォーマンスを左右した部分は、大きいはずです。



 93年のドーハの時も、同じようなことがありました。

韓国戦に勝利し、満足し、泣いてしまった選手たち。

ラモス選手が、その姿を見て激怒していたのが、懐かしいです。

「何も勝ち取ってないよ!」

そのゆるい気持ちが、数日後のイラク戦での引き分け。

つまりドーハの悲劇につながった、一因とも言われています。







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 「心が変われば、行動が変わる」

 「行動が変われば、運命が変わる」

心を変えることが、自分の運命を決定付けていく。

指導の世界で、昔から言われています。



 例えば、チーム力には差があるチームが、ダービー戦でぶつかった。

実力差を越えて、接戦を繰り広げる。

実力的に低いチームが、劇的な勝利を収める。

心が、結果、運命までも変えてしまった、一例と言えませんか。




 コーチは、新たなエネルギーを選手に運ばなければならない。

心が強くなるための、エネルギーを。

運命を変えようと動き出す集団作りをしていく、それがこれからの仕事のはずです。



 おそらく、あらたな目標設定をすることで、この状況を打破するはずです。

チーム全員が迷い無く「ベスト4を目指す!」と言い切れる環境作り。

そして、ポジション・メンバー争いを仕掛け、お互いの競争を促す、環境作り。



 そうしないと、ワールドカップに出場しただけのチーム。

いい経験が出来ただけのチームになってしまう。

我々人間は、残念ながら弱い生き物です。

新たなエネルギー補給を、早く!
posted by フットボールコーチ at 21:00| Comment(0) | TrackBack(0) | メンタル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月12日

二つのエラーから学ぶ。

 フットボールの試合では、次の瞬間何が起こるかは、分からない。

次、何が起こるか?!

予測を繰り返し、次のプレーをイメージしていく。

これから起こりうる、様々な状況を想定しながら。

その予測の精度を高めていくことは、フットボールプレーヤーとしての成長の道でもある。



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 先日の、日本代表のアジア最終予選でのことです。

経験の豊かな二人の選手が、エラーを起こしてしまいました。

おそらく、過度の緊張・連戦の疲れがあるのでしょう。

それにしても、信じがたいエラーでした。



 1つは、長谷部選手の退場したシーンです。

競っている選手に、肘打ちをして?しまいました。

彼は、ダーティーな選手ではありません。

ウズベキスタンの選手に、肘を入れてやろう!とは夢にも思っていなかったはずです。

振りほどこうとした腕が、たまたま顔に入ったのではないでしょうか。

それでも、下されたジャッジは、一発退場のレッドカードを出されてしまいました。



 もう1つのエラーは、カタール戦の中澤選手です。

後半に、ペナルティエリアに侵入を許してしまいました。

マークに付く、中澤選手。

相手FWと競り合っていました。

お互いが、腕で、相手を引っ張ろう、押さえようとも見えました。

並走しながらなので、汚いプレーにも、苦し紛れのプレーにも見えませんでした。

相手FWがバランスを崩して、転んでしまいました。

下されたジャッジは、ペナルティーキックです。

これを決められ、引き分けに持ち込まれてしまいました。
 




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 この2つのジャッジ共に、我々日本人にとっては「厳しいな〜」との印象です。

相手の知恵が、一歩上だったのでしょうか?

策略にはまってしまったのでしょうか?

プレーヤーとしても、コーチとしても、「あれぐらいで取らないでよ」と言いたくなります。

ただし本当に、我々はミスジャッジの被害者なのでしょうか?




 腕?肘?が顔に入ったのは事実です。

もしこの時に、長谷部選手の腕が、腰ぐらいの高さにあればどうでしょう。

たとえ振りほどいた腕が、相手に当たったとしても、レッドカードは出なかったはずです。

腕の位置が、そもそも高かったから、顔に入ってしまう。



 また、ペナルティエリアで腕を使って、引っ張り押さえたのも事実なのです。

あの競り合いが、ペナルティエリアの外でなら、どうなのでしょう?

仮に同じプレー、同じジャッジだとしても、直接フリーキックを与えるに過ぎません。

失点の可能性は、極端に下がるでしょう。



 その瞬間、彼ら2人は、正確な決断を下すことが出来なかったのです。

2つのエラーは、回避可能なものだったとも言えます。

この部分がまさに、次、起こりうるプレーの予測です。

残念ながら、この瞬間に限っては、2人の予測が当てはまらなかったでしょう。






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 プレーを予測する。

そのためには、「観る」という要素が、絶対的に必要となってくる。

観ることで、たくさんの情報を収集することができる。

さらに、情報を新しければ新しいほど、正確な予測を立てる助けになってくれる。

予測を立て、プレーの決断をするギリギリまで「観る」。



 自分でプレーを、予測を決め付けてはならない。

少ない情報、もしくは想像に基づいて立てた予測は、ただのヤマカンにしか過ぎない。

ヤマカンは、当たることもあるけれども、外れる可能性も高いでしょう。

全く情報を収集せずに、株や競馬で勝つ可能性は、どれくらいなのでしょうね。



 お金を無駄にしたくないのであれば、勝つために様々な情報を収集するはずです。

多くの人は、自分のお金が増えて欲しいはず。

そのためには、新聞、ネット、テレビ、でたくさんの情報を入手しようとする。

結局のところ、その勝負が終わるまでは、誰にも結果は分からないのですが・・・。



 情報は、観ることでたくさんのものが入ってくる。

ただし、人間の意識には、自然とバイアスがかかってしまう。

人間は、自分にとって、都合の良い情報だけを、選び取ってしまう。

自分が進もうとする決定に対して、マイナスの情報に耳をふさいでしまうのです。

つまり、耳に優しい声だけを、聞いてしまう傾向にあるのです。

その状態で、正確に判断を下すことができるわけがありません。





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 もう1つ考えなければならないのは、情報をいかにして分析するのか?と言うこと。 

有益な情報を知りえたところで、最後に選択するのは自分自身です。

この状況では、どんな動きをすれば?

ここでは、次にはどんなプレーが起こり、そこで自分はどう係わるのか?



 それを助けるのは、今まで自分が経験してきたものです。

試合での経験があります。

トレーニングで積み重ねてきたものも経験でしょう。

今まで目にしてきた、試合のシーンも経験と言えます。

さらには、テレビゲームやテレビで試合を観戦した映像も、経験になりえます。



 結局のところ、その経験に基づいて、決断を下すしかないのです。

その決断を下す瞬間は、他の誰も助けてくれない。

たまたま、助けてもらった瞬間があったとしても、その次も助けてもらえるわけではない。





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 ペナルティエリアに入れば、勝手にすっ転ぶ相手FWがいます。

見ていて、見苦しく感じるものですが、間違いなく存在します。

自分から引っかかりに行ったくせに、声を上げ、腕を広げて、転ぶのです。

シュミレーションを取られることもあるでしょう。

それでも、毎試合のように、PK取ってくださいと、FWが転んでいます。

審判も、PKの判定を下してしまうこともあります。



 相手の手が顔に入れば、両手で押さえてのた打ち回る相手もいます。

触れたか触れていないかの程度でも。

接触しながら、相手の腕に、わざわざ顔を近づけてくる選手もいます。

94年のアメリカワールドカップで、ブラジルのレオナルド選手が肘打ちをしたとして退場になりました。

その瞬間、相手選手は一瞬笑みを浮かべるように、倒れていきました。



 同じ過ちを繰り返さないために、相手に付け入られる隙を見せてはならない。

次、何が起こるのか?を予測する。

そして、どこで、何を、いつ、どのようにするのか?

まさに、1人1人が試合で戦う術、戦術です。
posted by フットボールコーチ at 23:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 戦術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月05日

最高のシナリオ

 偉大な選手が、また1人、ピッチを去りました。

イタリア・ACミランで活躍した、パオロ・マルディーニ選手です。

彼の最後の試合となった、セリエA最終節のフィオレンティーナ戦。

そこでは、カルチョ(フットボール)の美しさを感じることが出来ました。


 


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 彼の偉大さを今さら並べ立てる必要は、ないでしょう。

世界のトップリーグの1つである、イタリアリーグセリエA。

強豪として知られる、ACミランでDFとしてプレー。

もちろん、イタリア代表としても、20歳の頃から活躍しています。



 特に素晴らしいのが、活躍した期間の長さです。

世界のトップレベルで、25年もの間、出場し続けた。

40歳で引退する、今シーズンでさえも、当たり前のようにピッチに経ち続ける。

昨年には、ミランおよび代表で公式戦1000試合!!出場を達成しています。



 激しいぶつかり合い、身体を張ったギリギリのプレーが求められる、最終ライン。

自分の子供でもおかしくないような、活きのいい選手とのマッチアップ。

経験でカバーしてるとは言え、フィジカルが優れていないと務まらないポジションです。

彼の積み重ねたキャリアは、真似の出来ないレベルにあるのではないでしょうか。






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 彼については、同じ時間をすごしたチームメイトも、対戦相手も賛辞を惜しみません。

先日、チャンピオンズリーグを制したFCバルセロナを率いる、グアルディオラ監督。

「この勝利をマルディーニに捧げる」

「彼は長い間、僕たちすべてにとっての模範だった」

「もう一年プレーしたいなら、いつでもバルセロナに来れば、場所は用意する」

最大限の賛辞と敬意を込めた、コメントを出しました。



 今シーズンまでミランを率いた、アンチェロッティ監督はこうも語りました。

「遅刻をするのを見たことがないし、熱意と誠意を常にもってサッカーに打ち込んでいた。」

「選手としてやるべきことをやって、後に続く選手たちにとても大きなものを残してくれた。」



 もちろん、現役の選手も最大限の賛辞を惜しみません。

どうしてそこまでの、尊敬を集めるのでしょうか?

確かに、長年にわたり活躍しました。

獲得したタイトルも、クラブ世界一を3回など、数多くあります。

ただし彼は、実績だけで評価されているのではありませんでした。






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 彼のインタビューを聞くと、そこまで尊敬される理由の一端が分かります。

「フットボールはチームスポーツ、個人の活躍よりもチームの価値の方が優先される」

「(なぜ尊敬される選手なのか?)相手を尊敬しなければ、自らも尊敬されない」



 実際に彼は、チームのために、ピッチの上で全力を出し続けた。

激しいチャージに、強烈なスライディング。

相手FWと、ばちばちとやり合っていました。



 ただし、どんな相手とも、試合が終われば健闘をたたえあい、握手を交わしている。

人間としても、プレーヤーとしても相手に敬意を払い続けてきたのです。

1人の人間としても、1人のフットボーラーとしても、尊敬されるその理由があるのです。






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 イタリアなどのヨーロッパ諸国では、我々が想像する以上に、クラブに対する思いが強い。

当然、クラブ間、都市間での対抗意識は強いものです。

代表チームが一番価値があるかのような、日本とは違っています。

最近では、ようやく日本でもその流れを感じますね。

が、100年を超える歴史を持った、彼らとの比較は難しいものです。



  
 そのイタリアで、目を疑うようなことがありました。

事件と言ってもいいかもしれません。

ACミラン最大のライバルチームである、インテル。

インテルのゴール裏サポーターが横断幕を張り出しました。

「マルディーニ・・・20年ものライバル。しかし人としては常にフェアで誠実」




 さらには、彼のホーム最終試合のローマ戦。

対戦相手が、メッセージの入ったTシャツを着て、ピッチに入りました。

「ありがとうパオロ、偉大なキャプテン」

胸には、このメッセージが入っていたのです。



 残念ながら、一部のファンが理解できない行動に走ったのは、悲しいことです。





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 そして、現役選手としての、最後の試合を迎えました。

アウェイに乗り込んでの、フィオレンティーナ戦です。

この試合は、結果いかんで、来期のチャンピオンズリーグの予備予選に回ってしまう。

お祭りムードは無く、真剣そのものの試合でした。



 
 試合は、ミランが2点を先制し、そのまま終盤を迎えました。

試合終了の瞬間が近づいてきました。

キャプテンマークを巻いたマルディーニも、当然のようにピッチで躍動しています。




 このまま試合が終わるのか?と思ったその時です。

ボールを持った、フィオレンティーナの選手が自らボールを外に蹴り出しました。

なにやら、チームメイトからの合図があったようなのです。

試合時間は、ロスタイムが残っているはずなのに、再開されません。



 すると、ピッチ内の選手やスタッフ、スタンドのファン、全ての人が立ち上がります。

既に、どちらのチームもありませんでした。

自然と、拍手がスタンドを包みます。

ただ1人、マルディーニに向けて、感謝の念が込められた、温かい拍手です。



 マルディーニは、皆と抱き合い、握手をしています。

両チームの選手、スタッフ、審判、全ての人と。

スタンドには、家族や、父チェザーレ・マルディーニの姿も映し出されました。

彼は、拍手に応え、さわやかな笑顔で手を挙げます。

拍手の中、ゆっくりと歩みを進め、ピッチを後にしました。






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 映画や、ドラマにすると、うそのように聞こえるかもしれない。

その瞬間、全ての人が、同じ想いで、拍手をしていたのでしょう。

25年にわたる、彼の活躍に賛辞と敬意と、感謝をこめて。




 気づけば、私の目頭は熱くなっていました。

私も、20年以上、彼を見させてもらいました。

イタリアや、日本のスタンドから彼の試合を観たことは、私の自慢の一つです。



 彼も、常に活躍してるとは限りませんでした。

チームも、いい時ばかりでなく、悪い時もありました。

それでも、私があこがれたチームには、いつも彼がいました。



 あまりに、美しすぎる引退でした。

誰も書くことのできない、美しすぎるシナリオでした。

フットボールは、まだ腐っていない。

それを確信させてくれる、一連の光景。

主役はもちろん、パオロ・マルディーニその人です。
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2009年06月02日

ピッチ内のコーチ役

 監督・コーチは、試合が始まると、ピッチの中に入ることは出来ない。

試合が始まれば、フットボールはタイムアウトの無いスポーツです。

コーチの出来ることは、限られてしまっている。



 私も、試合を指揮していて、歯がゆくなる瞬間が、何度もあります。

そんな時、自分の分身がピッチ内にいてくれればいいのに。

この願望は、コーチなら誰でも抱くものでしょう。

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「今は巧く機能していない。こうすれば、穴を埋めれるのに!」

「相手チームのウィークポイントを、ああして攻めれば!」

「相手が戦い方を変化させてきている、ここでの対応は・・・。」

例を挙げれば、きりがありません。



 
 試合は止まることがありません。

常に、動き続けています。

野球やフットサルとは違い、試合中にミーティングをすることが出来れば楽なのに。

サイドコーチングや、選手交代を使って、何とか伝えようとします。




 それでも、全てを伝えることは出来ません。

正直、プレーしていて、監督の声が、どこまで聞こえるのか?

聞こえているとしても、どこまで心に響いてくるのか?

目の前のプレーに必死の選手たちの耳に、心に、どこまで?





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 理想は、試合中に選手たち自らが、気づいて対応すること。

試合の流れを読む目、相手や味方の穴・弱点を探し出す目。

そして、的確に対応する能力。



 これには、限界があります。

上手く対応できることもあるでしょう。

おかしいな?と思いながらも時間だけが過ぎていく。

そんな試合も、数多くあるものです。



 監督のアクションではどうでしょうか。

予めトレーニングして、試合に臨んでいる。

この選手を投入したら、戦い方を変化させよう。

この指示が出たら、動きを変えて対応しよう。




 強いチームは、このオプションをたくさん用意しているものです。
 
「自分たちの試合をするだけです」

この考え方だけで試合に臨むというのは、相手チームに対する敬意が足りない。

フットボールは、相手チーム(オポジット)があって、初めて試合が成り立つスポーツです。

自分の良さを最大限に出すことに加え、相手チームとの駆け引き・やり取りが生まれる。

それなくして、試合に勝ち続け、いいパフォーマンスをし続けることは出来ない。





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 もっと、簡単に試合を指揮する方法がある。

それは、自分の分身ともいえる選手をピッチ内に立たせること。

そして、その分身が、コーチの考えや信念を、ピッチで体現してくれれば。

プレーしている選手も、線の外から聞こえる声よりも、響いてくるはず。




 ピッチ内の監督と呼ばれた選手。

現役の頃から、周りとは違ったプレー、風格を発揮していた。

そのプレーや、振る舞いから、監督だけでなく、チームメイトからも絶大な信頼を受けていた。

例えば、グアルディオラ、ドゥンガ。

彼らが、現在は監督として再スタートをしているのは、偶然ではないのでしょう。

プレーヤーの頃から、監督としての姿を、容易に思い浮かべれるほどのリーダーシップでしたから。




 現在、中村俊輔選手が、その役割を日本代表で果たしているようです。

彼の、圧倒的な技術、海外での実績、それに基づくプレービジョン。

コーチ役としての素質は、充分すぎるほどあります。

さらに最近では、自分が培ってきたものを伝えなくては!と言う使命感も感じます。

中村選手と共に時間をすごす事は、若手の選手にとっては素晴らしい時間のはずです。






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 ただし、ピッチ内でのリーダーばかりが、コーチ役ではない。

例えば、ワンプレーが周りに大いなる影響を与えることもある。

そのプレーをすることで、周りの選手が感化され動き出したら、どうだろう?

「ある刺激を与え、選手にいい変化を与えることが出来たなら?」

それは、コーチとしての仕事、コーチングに他ならない。



 その役割を、日本代表で果たしている選手がいる。

オランダでの活躍を、そのまま日本代表に持ち込んだ、本田選手です。  

彼の最大の特徴は、左足です。

キック、ドリブル、国内にいた頃からかなりのレベルにありました。

FKは、完全に彼の見せ場となっていました。



 その彼が、オランダに行って変わったことの1つに、ゴールへの意識があります。

とにかく、ゴールに結びつく仕事をする。

海外から来ている助っ人選手に、何が求められているのか?

点にはつながらなかったけど、いいプレーをしたね。

それでは、評価の対象になりえない。



 形は悪くても、試合そのもののパフォーマンスが低くても、シュートさえ決めれば!

得点につながる、ラストパスを出せれば!

それだけで、選手としての、評価を失うことは無い。

自分の居場所を、自分で勝ち取った本田選手。

ゴールへの強烈な意識は、その土壌でさらに培われたのでしょう。






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 キリンカップでの本田選手は、とにかくシュートを打ちまくっていました。

そこから!?

日本の試合では、あまり観られないほどの距離からでも、ミドルシュートを放っていました。

チリ戦での岡崎選手の先取点も、その積極的なミドルシュートのこぼれ球を押し込んだもの。



 本田選手がどんどんシュートを打っていくことで、周りの選手にも影響があったはずです。

「遠目からでもシュートを打てば、いいことがある。」

「ミドルシュートは、得をする。」



 選手の意識が、変わってきたのが、テレビ越しからでも伝わってきました。

パスは回っても、シュートを打たない。

ミドルシュートなど、数えるほど。





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 最近の代表戦を見ていて、腹立たしい気分になっていませんでしたか?

今回のキリンカップの2試合では、その思いは、解消されつつありました。

岡田監督は、どこまでその変化を意識していたのでしょうか?

本田選手が及ぼす刺激、そしてそれに伴う変化を。

チームに、いい文化が芽生えつつあります。

細かいパス回しに加えて、ミドルシュートは得をする。

素晴らしくいい変化、これは成長ともいえるものです。

さあ、真剣試合の最終予選でのパフォーマンスはどうでしょうか?
posted by フットボールコーチ at 19:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月29日

求められるスピードの差

 アーセナルのベンゲル監督は、スピードの在る選手を重要視している。

チャンピオンズリーグをテレビ観戦中に、解説の方が紹介してくれました。

監督によって、何に比重を置いて評価するのは、分かれるところです。

ベンゲル監督は、ランニングスピードに高い優先順位をもって、選手を評価しているのでしょう。



 先日、キリンカップが開催されました。

開幕戦の、日本代表対チリ代表のカード。

観戦を通じて、スピードの違いを、強く感じました。

ここでのスピードは、ランニングスピードではありません。

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 何回か取り上げているのですが、フットボールで求められるスピードは幾つかあります。

よく言われるのは、スリースピード(three speed)

・Ball Speed(ボールの速さ)

・Running Speed(走る速さ)

・Thinking Speed(判断の速さ)



 この3つのスピードが、重要だとされています。

さらに加えるなら、ボールをコントロールする動作のスピードも、重要だと思います。

今回、強く差を感じたのは、このボールスピード。

中でも、パスのスピードです。






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 前半、VTRをわざわざ見直したシーンがありました。

得点シーンでも、決定機でもないのですが、思わず身を乗り出しました。

センターサークル付近で、日本代表のMFがパスを受けました。

中盤の低い位置で、足元でボールをコントロールし、そのまま顔を上げます。

次の瞬間、グラウンダーの強いボールで、右サイドの駒野選手の足元に展開しました。



 そのボールの強さ!!

パシッー!!と音が聞こえてくるぐらい、強いボールです。

ちょっとしたシュート程度もあろうかというほどの、威力のあるパスでした。

真っ直ぐに、グラウンダーで、糸をひくような、きれいで強いパスなのです。



 VTRで確認してみると、長谷部選手がパスの出し手でした。

その後も何度も、この30M級のグラウンダーのパスを味方の足元に通していました。

何気ない、つなぎのパスであっても、強いボールを蹴っているのです。

長谷部選手は、ボールに気持ちを込めてパスをしているようにも、感じました。

彼の他には、本田選手も、同じような質のボールを蹴っていました。






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 浦和レッズの山田直輝選手が代表デビューを飾りました。

期待通り、ピッチ内を走り回り、たくさんの選手のスイッチをつけていました。

初代表の緊張は、想像を絶するものだったはずです。

それすら感じさせない、普段着のプレーを見せてくれました。

最後には、本田選手への、丁寧なアシストまで決めました。

ラストパスの直前には、気の利いたシュートフェイントも入れています。

彼の技術は、高いものがありました。



 ところが、気になるプレーを目にしました。

中盤での横パスを、何度も奪われてしまったのです。

失点にはつながら無かったので、大きな問題にはなっていないようです。

ただし、このミスは、中盤の選手としては、してはならないミスの1つです。



 原因は、ボールスピードにあります。

彼のパススピードが、弱いのです。

おそらく、高校生の頃はもちろん、Jリーグでも当たり前のように通っている感覚。

味方、相手DF、スペース、タイミング、そして距離。

それらを瞬時に計って、パスを出している。

ところが、チリ代表相手には、そのパスでは通らなかったのです。

これが、表題にもなっている、求めれるスピードの差です。




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 パススピードが速いと、トラップが難しくなります。

技術レベルが低いと、ボールコントロールに時間が掛かってしまうのです。

その結果、展開が遅くなってしまい、チャンスをつぶしてしまう。

相手のことを考えた(つもり)で、優しく弱いパスを出す。



 ところが、パススピードが遅いと、相手DFに時間を与えてしまいます。

特に、ボールに寄せる時間(アプローチするための時間)を与えてしまうのです。

最悪の場合は、味方にたどり着く前に、相手DFにインターセプトされてしまう。

仮に通ったとしても、味方がボールを受けた時には、相手DFはアプローチし、迫ってしまっている。

パススピードが強ければ、この部分のリスクは軽減されるのです。





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 パススピードの強弱を使い分けないと、試合でパスを回していくことが出来ない。

意識して強いパスを出すのか?弱いパスを出すのか?

このスピードで通るのか?

相手DFはどこまで寄せてくるのか?

そして、受け手は、次どんなプレーをしようとするのか?




 海外の選手の特徴として、ボールに厳しく寄せてくる、というものがあります。

日本国内のように、相手DFが近くで止まって様子を見ていてはくれないのです。

隙を見せると、襲い掛かる野生動物かのように、ボールを奪いに来るのです。

弱いパスと言うのは、彼らにとっては絶好の餌食です。





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 私は、数年前にブラジルへ行きました。

フットサルのコーチ研修のためです。

夏休みを使っての短期研修でしたが、いい経験をさせてもらいました。

そこで実際に見聞きしたものは、衝撃的でさえありました。

その中でのひとコマを紹介します。



 我々のトレーニングに、若い日本人選手が、混じってくれました。

ブラジルに渡って、長期間の武者修行中している若者でした。

フットサルに真剣に取り組んでいる姿は、尊敬すらおぼえました。

通訳も兼ねてくれ、ブラジル人コーチのポルトガル語を我々に訳してくれたりもしました。

彼は、それに加えて、彼自身が気づいたことも、我々に発してくれたのです。

その中で、口癖のように叫び続けてくれた言葉があります。

「パス速く」



 DFも付いていない状態で、パスを回してシュートまで行くトレーニング。

そこでも、常に「パス速く」

少しでも、パスが弱まると、何度も何度も繰り返してくれました。

彼が、実際にブラジル人に混じってプレーする中で、必要に感じていたことなのでしょう。

そして、我々が足りていなかったために、発してくれた。

ブラジルでプレーするためには、何が必要なのか?

体格で明らかに劣る相手と戦うためには?





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 山田選手は、強いパスが蹴れないわけではありません。

国内では、そこまでのパスの強さ・スピードを求められていない。

ただ、それだけの話でしょう。 



 その一方で、長谷部・本田選手は、当たり前のように強いパスを出している。

そのパススピードで無いと、味方に損をさせてしまう。

そもそも、パスが通らない。

経験から、速いスピードでパスを出している。

彼らの環境は、それが当たり前に求められるのです。



 パススピードの重要性は、ピッチ上の全員が分かっていること。

ただし、それを肌で感じ、身につけ、表現できているのかは、別なのです。

どこまでの速いパスが必要なのか?

それは、実際に繰り返してみないと、分からない。



 次回の山田選手の出番で、楽しみが1つ増えました。

チリ戦での経験を踏まえ、パススピードが上がっているのか?

それとも、弱いパスのために、相手に奪われてしまっているのか?
posted by フットボールコーチ at 23:49| Comment(0) | TrackBack(1) | 技術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月26日

ファイナルのプレビュー

 今年最大!?の決戦が、いよいよ明日に迫りました。

UEFAチャンピオンズリーグのファイナルです。

今年のカードは、まさに順当そのもの。

最高のパフォーマンスを見せていた2チームが残ってくれました。



 このFCバルセロナ対マンチェスターユナイテッドFCの決戦。

想像するだけでも見所の多い、楽しみな試合です。

ついつい、コーチとしての視点で試合を解析してしまう。

この決戦くらいは、純粋なフットボールファンとして、楽しみたいです。


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 とは言え、コーチとして個人的に気になるポイントが幾つかあります。

それを、プレビューとして書き記します。






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・前半30分辺りまでは、最低でも続く、激しすぎるプレッシャー


ボールを奪われた瞬間、全員が守備の仕事を全うする。

目の色を変えて、ボール・人を追い回す。

アプローチ、プレッシャー、ジョッキー、ショルダーチャージにスライディング。

その様子は、超、超と超が幾つ付ければいいのか分からないくらいのハードワークです。


どんな選手であっても、許されない。

免除される選手は、ピッチ内に1人もいない。

攻撃のために足を残しておきたいから、守備はしない。

守備をしすぎて、攻撃の瞬間に、パワーが残っていない。

そんな言い訳は通用しない、アスリートたちの世界がそこにあります。



 守備のために走り回る選手、一人一人は、スターです。

国に帰れば、一生食うに困らないほどの、富と名誉とを手にしているでしょう。

その選手たちが、超超ハードワークを繰り広げる。

骨まで納得させるために、コーチはどんな仕事をしているのか?

その裏側を想像すると、違った見え方になります。





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・そのハイプレッシャーの中で、どのようにチャンスを演出するのか?


世界レベルの高い技術を有する選手たちが、ミスを繰り返すでしょう。

トラップミスに、ドリブルのミスに、キックミスという技術面でのミス。

それと密接に係わっている、判断・決断のミス。


 どこで、どのようにゴールに向かうのか?

DFをどのようにおびき出して、攻撃を組み立てるのか?

それともカウンターに頼るのか?

それすら諦めて、FK・CKのセットプレーを繰り出すのか?

高いレベルに仕上げてきたセットプレーも、見ものでしょう。



 でも、出来れば、オープンプレーでの攻撃での見せ場を見たいものです。

狭い狭いスペースでも、パシッとボールを止める。

しかも、そのボールコントロールの瞬間にゴールを向いている。

その瞬間の、腕や身体の使い方、ボールの置き所は抜群。

後は、やり切るだけ!



 
 もしくは、ワンタッチプレーの連続で、崩していく。

DFの応対よりも、速く。

気づけば、フリーの選手がボールを受けている。



 そんなシーンは、何度、見られるのでしょうか。

つぶし合いだけでは、序盤の約30分とは言え、つらいものがあります。

最高の選手たちによる、最高にクリエイティブなシーンを、少しでも観たいですよね。





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・日本人選手が、世界レベルで戦うための示唆


 我々日本人が、世界レベルで戦うためにはどうすればいいのか?

それを示唆する、選手が存在します。

彼らの戦い方はどうなるのか?


 ユナイテッドの、パク・チソン選手。

彼の異名は「酸素タンク」で有名です。

名前に負けず、ピッチ内を走り回る。

ただ陸上選手のように走るのではありません。

味方選手が間に合っていない部分を、補う走りがあります。

ボールを奪われた瞬間、猛然とダッシュし、攻撃の芽を摘む。

味方選手がボールを持って、パスコースになるべく、サポート、オーバーラップ。

味方のプレーを助けている。



 さらに、長い距離を走って、突然ゴール前に現れる。

セミファイナルの2NDレグの先取点などは、その真骨頂でしょう。

周りを助けるだけでなく、点まで獲ってしまう、その走り。

いつ?どこに?どのように?走るのかを教えてくれる選手です。

全身持久力とコーチへの忠誠度なら、我々日本人も得意とする部分でしょう。

それも、世界レベルまで持っていけるならば、その舞台に立てるのです。



 

 一方、バルセロナのチャビとイニエスタ。

彼らの背格好は、日本人に入っても大きなものではありません。

170センチほどの身長に、体格もゴリラのようなムキムキではなく。

高校生・大学生に混じっても、紛れてしまうかもしれません。

それでも彼らは、バルセロナでも、スペイン代表でもポジションを獲得しています。

その活躍は、MVP級と言っても、なんら問題ないでしょう。



 彼らのプレーで分かりやすいのは、局面での動きです。

ボールをすいすいと運んでいきます。

相手DFの足が、出そうで出ない、ギリギリのところをいやらしく、運びます。

難しいフェイントをしているわけではないのです。

足の届かないところにボールを運ぶ。

この時、ボールにタッチしながら、工夫をしています。

腕と身体を使って、さらに相手の足を届きにくくしている。



 彼らを見ていて思うのは、局面での技術に加えて、プレービジョンが素晴らしいことです。

局面のプレーにこだわり過ぎることがない。

自分のドリブルに酔って、全体を見失うことはないのです。

全体を意識する、大局観を持って、一つ一つのプレーを選択しているのではないか。

無理をするのか?安全に行くのか?

縦なのか?横なのか?



 常に3手先、4手先までをイメージしながら、ポジションをとり、ボールを扱う。

フットボールを、深いところまで理解して、表現している。

だからこそ、体格には劣りながら、トップトップの中で輝けている。

巧い!この言葉が、誰より似合う二人なのです。





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・フットサルとサッカーとの関係について


 先日もご紹介した、私が受講させていただいた、フットサルコーチライセンス講習会。

そこでは、フットサルとサッカーとの相違点が、1つのメイントピックスとして扱われていました。

人数、ピッチ、時間にボールといった環境に、違いがある。

だから、要求される能力に違いがあるんだよ。


 技術面では、足裏のプレーがその1つ。

限られたスペースと、相手との距離が近い環境でのプレーが多いフットサル。

自分のすぐ近くでプレーするために、ボールを踏む技術が必要不可欠である。

この状況は、まさに、今回のファイナルそのものではないですか?

このハイプレッシャーの環境でこそ、フットサルで培った技術が活きる時なのです。



 必要最小限のモーションで、次のプレーに移行する。

ボールをコントロールしながら、ルックアップが容易に行われる。
(足裏でボールを感じているから)

そして、最後まで、ボールがどこに行くのか、意図を悟られにくい。



 何度となく、足裏でのコントロールを目にするはずです。

その瞬間は、サッカーか、フットサルかどうかなど、意識はしていない。

ただ、自然と、相手DFとの近さから、足裏でのプレーが有効になっているだけ。 






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 先日、クラブワールドカップでユナイテッドは来日しています。

世界レベルの試合を見せてくれた、はずです。

ただしそれは、本当の姿ではなかった。

ガンバ大阪は、ほんの数分しか、彼らを本気にすることが出来なかった。

今回は、テレビ観戦では在るけども、キックオフの瞬間から、本気の彼らを観れるはず。



 結果は、どうなのでしょう?

日本人のコーチとしては、体型の近い選手が多いFCバルセロナを応援すべきなのかも。

我々の進むべき道筋を示してもらいたい気持ちはあります。



 私はどちらのチームのサポーターではないので、今回は純粋に楽しみたいです。

試合観戦から、フットボールの喜びを感じることが出来れば、最高にうれしい。

終了のホイッスルを聞いた時、そんな気持ちになれればいいですよね。
posted by フットボールコーチ at 23:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 観戦 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月23日

攻撃のスイッチを入れる選手。

 スイッチを入れると、状況ががらりと変わる。

電気なら明るくなり、機械なら動き出し、クルマは走り出す。

チーム共通のスイッチがあれば、いっせいに選手が動き出す。


 例えば、こんなスイッチが見られる。

信頼できる中盤の選手が前を向いてボールを持った。

相手を囲い込み、高い位置でボールを奪う。

ポストプレーが得意なFWに縦パスが入る。

スイッチがオンになり、選手が勢いを持って動き出す。

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 その攻撃のスイッチについて、日本代表岡田監督が面白い表現をしていました。

「山田は、仕掛けることで、みんなが動き出す」

「攻撃のスイッチを入れられる選手」


 
 浦和レッズの山田直輝選手は、今回初選出。

18歳の若さでの代表選出です。

岡田監督は、今すぐレギュラーとして計算しているのでしょうか。

おそらく、将来への期待も込めた、代表入りなのでしょう。




 かつて、中村俊輔選手や、小野伸二選手がそうだったように。

日本のトップ選手たちに囲まれる環境を、与えたかった。

強い刺激を与えたかった部分が、あるのだと思います。





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 彼のようなタイプは、今の代表候補選手には、少ないです。

昔で言うと、北澤選手や森島選手のようなタイプでしょうか。

フリーランニングを積極的に行う。

スペースに飛び出し、スペースに入り込み、そしてスペースを作っていく。



 岡田監督の言う、仕掛けるプレー。

これは、ボールを持ってのプレーではないでしょう。

仕掛けるという響きからは、ボールを持っての積極的な突破や、シュートが想像されがちです。

彼の場合は、フリーランニングの量、そして質の高さ。



 積極性と、戦術眼、本能的な直感の鋭さとを併せ持っている。

どこまでが考えていて、どこまでが本能なのかは、判別がつきません。

現在、浦和レッズの中盤を、効果的なフリーランニングで活性化し続けています。

だから、みんなのスイッチを入れることが出来る、この表現になったのでしょう。





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 もちろん、山田選手の、代表でのプレーが見てみたいです。

もう1つ高いレベルで、自分のチーム以外で、どこまで通用するのか。

もし出れないとしても、いい刺激を受けて、チームに帰って欲しい。

そして、更なる成長を遂げて欲しいものです。
posted by フットボールコーチ at 23:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 覚書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする