北京オリンピックの男子サッカー。
最終メンバーが発表になりました。
アジア最終予選で、中心メンバーとして引っ張っていた選手の脱落。
最後のアピールが実ってメンバー入りした選手。
何はともあれ、この18名で本戦に向かうわけです。
ニュースでは、選手の発表と共に、大会の展望が多く取り上げられていました。
その中で、私が個人的にすごく気になることがありました。
寂しい気持ちと言っていいかもしれません。
とあるテレビ番組で、緊急アンケートをとっていました。
「北京オリンピックで、彼らにどんな成績を求めるのか?」
結果は、次のようなものでした。
・金メダル…10%
・何がしかのメダル…20%
・決勝トーナメント進出…40%
・とにかく1勝を…30%
反町監督が、決勝トーナメント進出(まずはグループリーグ突破)を目標に掲げたせいでしょうか。
それとも、アメリカ、ナイジェリア、オランダという厳しいグループリーグに入ったせいでしょうか。
どちらにしても、世論は大して期待していないのです。
何せ、70%を超える人々が、メダルを取れないと思っているのですから。
もちろん、オリンピックでベスト4に入ることが簡単だとは思っていません。
ブラジルやアルゼンチンなら、間違いなくこんな声にはならない。
監督や協会は優勝を目標に掲げるでしょう。
何よりも、世論が優勝を当然のこととして求める。
とにかく1勝をあげたい!
選手たち自身が、こんな言葉は恥ずかしくて、決して口には出さないでしょう。
それが、国としての誇り。
代表チームに求めるプライド。
優勝を命題に掲げられているからこそ。
ブラジルはロナウジーニョにロビーニョ。
(ロナウジーニョは出場がクラブに認められない可能性もありますが)
アルゼンチンは、リケルメにマスチェラーノにエインセ。
フル代表でも主軸になる選手をオーバーエージ枠に呼ぶ本気度。
人や集団は、自分たちが想像し、イメージする以上の存在にはなれない。
それ以上の結果を出すことも出来ない。
私は、いつもそう考えています。
自分が、出来ないと思うことは、ずーーっと出来ないでしょう。
人類が突然、宇宙に行けるようになったわけではありませんよね。
何千年も前から、行きたいと願いつづけたから。
行く!と決意したから。
それに向かって、努力をし続けたから。
だからこそ、宇宙に行けるようになった。
目標を設定し、それに向けて行動していく。
何千Mの雪山に登る準備、心構えにトレーニング。
一方で、近くの裏山にハイキングする準備。
裏山を最終目標としている人間が、何千Mの雪山に登ることは、恐ろしく難しいでしょう。
過去の日本代表はオリンピックでの成績はどうだったでしょうか?
前回アテネがグループリーグ敗退。
その前のアテネではベスト8。
さらにその前のアトランタは、ブラジルを破るもグループリーグ敗退でしたよね。
グループリーグ突破は、手の届かない目標ではない。
今回で4大会連続で出場し続けている、日本代表。
大会の雰囲気、直前の準備、大会期間の過ごし方、対戦国のスカウティング等々。
これらに対する、ノウハウは蓄積されています。
しかも、今回は隣国である、中国での開催。
湿気のまとわりつく、うだるような暑さは、我々アジア人にとっては、当たり前の環境。
2002年を見て分かるとおり、欧州の国々は普段の力を全く発揮できないでしょう。
2002年の日韓大会。
ベスト4に残ったのは、ブラジル、ドイツ、トルコ、韓国。
2006年ドイツ大会。
同じくベスト4は、イタリア、フランス、ドイツ、ポルトガル。
ご存知の通り、明確な差となって表れています。
それなのに、グループリーグ突破が目標として掲げられる。
これでOKとする世論。
もしかすると、目標設定よりも、高い成果を残すかもしれません。
こればかりは、勝負ごとですから。
ただし、偶然のメダルでは何も残らない。
プレッシャーは掛かるでしょうが、高い目標を設定。
そして、その目標をクリアする。
数倍難しいでしょうが、その分価値が高い。
将来の財産とするのは、メダルの栄光や成績だけではない。
その目標に向かって、どういった取り組みをしたのか?
どんな苦労があって、どんな失敗を乗り越える事が出来たのか?
どれだけ、プロセスや経過を大切にしているのか。
オリンピックでの金メダルやメダルを心から願える。
そんな国でありたいと思いませんか?


