2019年07月25日

南米のサッカーて、そうなんだ…2

「南米は、利き足ばかり使うんですよね?」

サッカーに関する記事を、よく読んでいる、勉強している人に言われます。

最近も、特集されていました。

それは、一部正しく、一部違うと思っています。

昔は、利き足偏重の傾向が、今よりもさらに強かったのではないでしょうか。

特にレフティーの選手。

左利きの選手が、体をねじりながらでも、左足のアウトで。

さらには、右足側にあるボールを、足を交差させてラボーナでキック。

私も30年前に、マラドーナのラボーナを見た時は、目を疑いました。

「そこまでして、得意な左足にこだわるのか!」









 南米からヨーロッパに行く流れは、昔からありますよね。

ジーコ、ファルカン、マラドーナ、フランチェスコリ。

当時は、南米でプロとして活躍して、何年も経って、キャリアを築いてから。

でも今は、10代のうちに、ヨーロッパにわたって行く。

人の流れが、活発になっています。

そして、情報の流れは、もっともっと活発になっています。

4年に1度のワールドカップが、世界のトレンドを作り上げる。

そんなにゆっくりとしたものでは無くなりました。

南米もヨーロッパも、目指す方向性やその手法に大きな違いが無くなってきています。












 それは、選手のプレーにも現れています。

利き足しか使わない。

利き足を磨けば、それでいい。

その考えは過去のものです。

それは実際のプレーを見れば分かりますよね。

左右どちらの足でもコントロールする。

左右どちらの足でもシュートを打つ。

ドリブルでも、利き足だけでは運ばない。

ヨーロッパでプレーしている選手だけではありません。











 ここで、気を付けなければならないことがあります。

南米の選手は、小さい時から、ボールをたくさん触っています。

誰に教わるでもなく、自然にボールと共に生まれ、育ち、大きくなりました。

彼らは、利き足で自在にボールを扱える。

利き足にあれば、ボールは、どのようにも運べ、隠せる、蹴れる。

その選手が、プロ選手となる過程で、苦手な側の足も磨いている。

最初から、両足を扱える選手は、ごくまれです。

(私は見たことがありません。)

利き足がスペシャルな選手が、自らの選択肢を増やすためにトレーニングで後天的に身に付けたもの。

この選択肢とは、プレーだけではありません。

自分がプレーするポジションもそうです。

そして、所属するクラブもそうです。

出来るプレー・ポジションが多いと、自分のフットボールライフが豊かになるはずです。














 利き足だけにこだわるなら、それでも構わないと思います。

それは、その方の考えですからね。

でも、間違いなく言えるのは、限定された場所でしかプレーできない恐れがあるということ。

自分でわざわざ、可能性を狭める必要はない。

利き足だけにこだわっていると、プレーを遅く、狭くしてしまう。

私が関わらせてもらっている、ブラジルのクラブでも、左右差なくボールを扱うことを、育成年代から取り組んでいます。

利き足だけにこだわる指導は、過去のものになってきている。

posted by プロコーチ at 02:21| Comment(0) | 技術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月20日

南米のサッカーて、そうなんだ…1

 コパアメリカ。

堪能出来ましたか?

南米のサッカーが、ここまで話題に上がる時期は、ここ最近無かったのではないでしょうか。

近年、世界のフットボールシーンと言えば、ヨーロッパ。

チャンピオンズリーグ好試合、クラシコ、各国のダービーマッチ。

誰が活躍して、どのような戦術で、審判のジャッジが、応援が。

世界のスタンダードは、ヨーロッパにこそある!

それが、世界も、日本も当たり前の価値観のようですね。







 旧トヨタカップ、現クラブワールドカップ。

一昔前は、ヨーロッパと南米、どちらが勝つのか!?

手に汗を握る熱戦が繰り広げられていました。

まさに、クラブ世界一決定戦の名前にふさわしい、戦いでした。

戦績を見てみます。

80年代は、南米7勝、ヨーロッパ3勝。

90年代に逆転、南米3勝、ヨーロッパ7勝。

2000年代は、南米2勝、ヨーロッパ3勝。

ここまでは、ヨーロッパ有利になりつつある趨勢の中でも、南米勢が意地を見せる展開でした。

ここ最近は、クラブワールドカップと名前が変わり、レギュレーションも変わりました。

それ以降は、南米4勝、ヨーロッパ10勝。

ここ6大会は、ヨーロッパのクラブが連勝中。

圧倒的なクラブの力の差を、ヨーロッパ勢が見せつけています。












 そのヨーロッパのクラブで、南米の選手がたくさん活躍しています。

アタッカーだけに限らず、DF、GKまでも。

今回のコパアメリカでも、各国のエース級や、主力のほとんどはヨーロッパのクラブに在籍していましたね。

その彼らが、見せてもくれたし、魅せてもくれました。

我々日本代表にいい経験の場を与えてくれました。

そして、ヨーロッパのフットボールか、Jリーグが基準の日本人サポーター。

ここに向けて、素晴らしい授業をしてくれた。

今回のコパアメリカは、そのように感じています。

正直、まだ力の差がありましたね。

20年前のコパアメリカでは、1分け2敗、勝ち点1しか取れず、グループリーグ敗退。

今回のコパアメリカでは、2分け1敗、勝ち点2で、同じくグループリーグ敗退。

20年で我々は、進歩したつもりでいました。

ワールドカップ常連国、たくさんの選手がヨーロッパで活躍している。

でも、増えた勝ち点は、たったの1。

実質U23代表だったとは言え、悔しさが残ります。










 南米サッカーを観て、・・・・なんですね。

たくさんの感想や疑問を聞かせてもらいました。

その中から、幾つかを取り上げて、少しだけ解説していきたいと思います。



posted by プロコーチ at 02:27| Comment(0) | 観戦 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする