サッカーでも、フットサルでも、この言葉が一番多く、自然に使われています。
「ウマイ!」
ここでの評価する基準は、トラップやドリブル。
日本では、ボールコントロールの能力が高い選手、すなわちいい選手。
せいぜい、キックの能力が高い選手が加わる程度。
つまり、ボール扱いに優れた選手が、優れたプレーヤーとして高い評価を得ているのです。
評価基準は、他にもたくさんあるはずです。
ポジショニング、攻守の切り替えの速さ、ヘディング、マーキング、・・・・。
これらが優れている選手を評価するのは、勇気がいることなのでしょうか?
仮にこれらの能力高いと認められている選手がいるとします。
ただし、ボールコントロールに難があれば、評価はグーンと下がってしまうでしょう。
ボールコントロールはフットボールに大切な要素です。
これ無くしては、フットボールは成り立たないとも言えます。
ただし、間違えてはなりません。
ボールコントロールが、フットボールの全てではありません。
世界最高のプレーヤーと言われる、ロナウジーニョ選手。
彼が10人集まったチームは、最強のサッカーチームでしょうか?
同じくファルカン選手。
彼を4人集めれば、全戦全勝のフットサルチームが出来るのでしょうか?
けしてそうではないことを、我々は知っています。
技術力の高い選手を集めたチームが、ワールドカップで敗退していった姿。
ブラジル代表も日本代表も、姿を消しましたよね。
それなのに、「ウマイ」選手だけが高い評価を得るのでしょうか。
トルシエ元日本代表監督の、有名な言葉があります。
「組織力が60%、個人の能力が30%」
チームを構成する要素。
これが、彼曰く理想の割合だそうです。
この割合が正しいと思うかは、人それぞれです。
とは言っても、個人の技術力だけでは、いいチームが出来ないのは間違いないです。
トルシエ元監督が、中村俊輔選手を外し、久保選手を外した。
中山選手、秋田選手が、最終登録に入った。
ジーコ監督は、藤田選手、三浦淳選手を最後に残さなかった。
それは、それぞれの判断基準の違いでしょう。
1つ言えるのは、組織に必要なのは、スターだけではない。
この選手がいれば、組織が上手く行く。
守備でいえば、統率力やスペースをマークする力。
危険を感じて回避する能力。
攻撃ならば、つなぐ力。
パスだけでなく、スペースもつなぐ力。
もっともっと、こういった部分にも、光をあてたいです。
指導者も、ファンも、意識してこの一見目立たない力に目を注ぐ。
プレーヤーも意識してこの部分を伸ばしていく。
「つなぎ屋」「合わせ屋」「守備の専門職」
そういってスペシャルにこの部分が評価される選手が出てくるのは、いいですよね。
点は取れない、アシストも出来ない。
でも、俺がいれば、組織を輝かせることが出来る。
60%を占める組織の部分。
ここに貢献することが出来れば!!
そんな選手。
もしかして、あなたの生きる道はそこかも。
トルシエ元日本代表監督の組織を構成する要素。
残りの10%は「運」です。
「運」の強い選手も、チームに必要なのかもしれません。