2014年02月12日

有効な声かけ

「声を出せ!」

指導者や、サッカーパパ・ママが叫びます。

どんな声を出して欲しいのでしょうか?

試合はもちろん、日々の試合形式のトレーニングでも。

何かあったら、声を出せ、声を出せ。

まるで全てを解決してくれる、魔法の言葉であるかのように。

もしくは、声を出すことそのものが、目的になってしまってはいないか。










 声を出すことは、本当にチームや自分のためになるのでしょうか?

私は、常に、疑問を感じながら、この叫びを感じています。

声を出すから、いい選手で、チームに貢献している。

声を出さないから、元気がなく、活力が足らず、チームへの貢献が低い。

どのような声を出しているのかは、評価の対象に無いかのように。

子供たちは、責任を転嫁するような声を出してしまうこともあります。

自分のミスでは無い!とアピールをしているかのように。

子供の頃に、親や近所のおじさんに怒られないためにとってしまった、あの回避行動です。

「ちゃんとパス出せよ!」「なんでマークつかないんだよ!!」「出すところがないよ!」

という声も、しばしば耳にします。

まるで、後出しジャンケンのような声です。

そのような声を発してしまった選手に対しては、どのように働きかけるのでしょうかね。










 私がプレーするときは、ピッチの中で、よくしゃべります。

大きな声で、周りに声をかけ続けます。

その時に私が気をつけていることは、予防的な声かけをすることです。

攻撃の時なら、

「右が空いてる、後ろにパスコースがある、ターン・マノン」などなど。

今の状況がどうなっているのか、その情報を伝える声です。

気をつけているのが、命令にならないようにすること。

守備の時なら、

「左手来てる。(左にマークすべき選手がいるぞ)」

「中に絞れ、ライン上げよう、ディレイ、右から、縦パス狙え、サイドを変えさせるな」

状況を整えて、相手の選択肢を少しでも減らす作業と言えるでしょうか。

攻守いずれにしても、共通していることがあります。

何かが起こってからではなく、起こる前に必要な情報を与えようとしていることです。









 先日、試合中にとても助かる声かけをもらいました。

人数が足りなかったので、スクールの紅白戦に出場しました。

そこには、私の大学時代の先輩も遊びに来てくれていました。

テクニックが非常に高く、周りも見えている。

揺るぎない自分のサッカー観をピッチの上で、表現出来るものを持っている。

私が、とても尊敬している方の一人です。

20数分だけですが、一緒のチームでプレーしました。

怪我明けで体が辛そうですが、随所に違いを出していました。

その違いを、スクール生にも感じて欲しかったのですが、どうでしょうか。









 10分くらいした時でしょうか、先輩が私に近づいてきました。

少し微笑みながら、私に声をかけて来たのです。

「そんなに急がなくても、もっとゆっくり(ボールを)つなげるで」

「何を焦ってねん。」

実は、その数分前から、押し込まれる流れになっていました。

ラインを上げるために、少しアバウトでも、前方のスペースを狙っていました。

2回ほど、クリア兼ラフな縦パスを蹴っていました。

そんな時に、声をかけに来てくれたのです。

もう一度改めて全体を見回すと、相手の陣形が乱れていました。

前からプレッシャーをかけようとするものの、中盤にスペースが生まれていました。

その状況を、落ち着いた口調で伝えてもらえたおかげで、丁寧なビルドアップが出来始めました。









 有益な情報を、落ち着いた口調で、微笑みながら伝えてくれた。

その声のおかげで、状況を認知することができたのです。

そして、試合の流れを、再び掴むことが出来ました。

このような声は、味方の力になりますよね。

味方をいい方向に導くような声を出せる選手を、育てていきたい。

そのような声でしたら、「声を出せ!」と伝えたいものです。




posted by プロコーチ at 16:51| Comment(0) | TrackBack(0) | コーチング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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