2016年03月05日

きれいな試合

 なでしこジャパンが窮地に立たされました。

リオオリンピックを目指す最終予選。

3試合を終わって、1引き分け2敗。

勝ち点わずか1。

ワールドカップでも世界2位。

その前のロンドンオリンピックでも銀メダル。

さらにその前のワールドカップでは、世界を制したなでしこジャパン。

歯車が外れてしまったのでしょうか?








 試合を観て気づくのは、守備組織の美しさ。

ボールを中心にした、ゾーンディフェンス。

相手の位置にとられすぎず、ボールがどこにあるのか?味方はどこにいるのか?

それを基準に、ポジションを取る。

ボールの動きに合わせ、一糸乱れず、全体が動いていく。

全員が役割を明確に理解している。

3試合終え、どの対戦相手よりも、守備は組織されています。











 気になるのは、守備の嗅覚が鈍っているように感じること。

いいポジションを取ることは、スタートのはず。

そこから、ボールに寄せ、ボールを奪うのが目的です。

守備の本質は、いいポジションを取り、ボールを奪うこと。

1人1人が、ここがやばい!今なら奪えると判断を繰り返していく。

ゾーンを組んで、いいポジションを取ることはスタートなはず。

それなのに、それで満足しているかのように見えてしまう。

守備の組織を崩さないようにすることが、目的になっていないか?

ボールに対して厳しく寄せれていない。

結果として、DFラインが低くなっている。











 褒められたことではないのですが、韓国や中国の選手はファールが多い。

さらに、ファールを取られるか取られないか、ギリギリの汚い手・腕の使い方。

日本は、それにやられないまでも、思うようにはプレーさせてもらえない。

一方の日本の守備は?

インターセプトできなければ、次のチャンスを狙う。

前を向かれたら、ディレイ、遅らせる。

教科書通りなのです。

全員が理解しているのは素晴らしいことなのですが、怖くない。

相手が思うよりも、グッと足が伸びてくるから、ボールをロストさせれる。

相手のイメージよりも、ボールに一歩二歩寄せるから、相手はプレッシャーを感じてくる。











 この日本の守備は、ずっと変わっていないのかもしれない。

守備を組織し、相手のミスを待つ。

わざと中央におびき寄せ、ごちゃごちゃさせて、相手を混乱させる。

自分で奪いきるよりも、相手のロストを促している部分です。

ただ、毎年毎年、女子サッカーのレベルが上がって来ています。

世界の女子サッカーそのものが、進歩している。

それは、日本の草の根も同じです。

ミスを待っているだけで、相手が自滅してくれる時代は終わろうとしている。










「テクニカルに、スピーディーに、コレクティブに、タフに」

前回のワールドカップのTSG【テクニカルスタディグループ】の分析です。

日本女子だけが持っていたものを、世界の強豪はすでに持っています。

ドイツ、フランスのようなトップクラスでなくても、持ちつつある。

なでしこジャパンの優位性は、アジアのレベルでも失われた。

今回の最終予選では、それが露わになったと言えます。

きれいな守備を組織するだけでは、守り切ることが出来ない。

いい守備が出来ないと、良い守備から攻撃の切り替わりも起きてこない。










 後2試合、なでしこジャパンらしく、ひたむきに戦ってほしい。

チームとしては、壊れてしまっているわけではない。

紙一重の差。

ほんの少しのアンラッキーです。

なでしこジャパンが劣っているわけではない。

わずかな可能性ですが、信じています!





 
posted by プロコーチ at 01:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 観戦 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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