2016年10月06日

河川敷のグラウンドはどうですか?

U16日本代表が、アジアの予選を勝ち抜けました。

来年開かれる、U17ワールドカップに出場です。

この年代にとって、国際的な経験を繰り返すことは、何よりも重要。

しかも、ワールドカップという真剣舞台を踏めるかどうか。

このことは、彼らだけでなく、日本フットボール界全体の将来にとっても重要です。








 このチームを率いるのは、森山佳郎監督。

貴重な、育成のスペシャリストです。

特に、Jクラブにおいては、育成のスペシャリストと呼べるコーチは貴重です。

数年のサイクルで、コーチが変わってしまう。

育成のコーチを、通過点、ステップアップのための踏み台程度にとらえている!

そう言われても仕方がないのではないでしょうか。

高体連の名門校には、名将と呼ばれる監督さんがいますよね。

何十年もその世代を見続けている名物先生です。

その経験、生徒の人間を育てる情熱、生徒の心まで目を配る指導力。

その力は、代えがたい宝と言えます。

まさに、育成のスペシャリストです。












 森山監督は、その系譜を受け継ぐ、育成の最前線で戦い続けているコーチなのです。

だからこそ、選手に何を伝え、何を伝えないのか。

どのような振る舞いが、選手に影響を与えるのかを分かっている。

そして、その世代の子供たちにとって、何が必要か?

何が出来ていて、何が足りないのかも、身をもって知り尽くしている。

広島ユースでは、何人もの選手を育てていますよね。

柏木、高萩、槙野、森脇、野津田、等々。

「気持ちには引力がある。」

森山監督の名言です。

言葉の力も持っておられるのですね。









 彼は、子供達が、どこでつまづいてしまいそうなのか?

前もって、計算していたでしょうね。

だから、今大会の前に、開催地であるインドに遠征を行っています。

見たことのない環境に、選手たちが戸惑わないように。

トルシエ監督時代にも、同じことがありました。

アフリカ遠征で、ありえない体験をさせた。

その体験が、ワールドユースの躍進の力の一端になっているでしょう。

世代のエリートですから、対応能力も高いはず。

一度知っていると、さらに、その適応も上手く行きますよ。

今回、宿舎の環境が悪いことも分かっていた。

ピッチが悪いことも分かっていた。

天候が変わりやすいことも分かっていた。

もし、そのことを知らなければ、ベスト8の壁を突破することも出来なかったかも知れません。









 アジアでの戦い。

私がいつも気になっていることがあります。

大会が開催されるたびに、

「ピッチコンディションが悪く、コントロールが難しい」

「パスが走らず、自分たちの力を発揮することが出来なかった。」

定型文でもあるかのように、選手が口にします。

現在のA代表の中心である北京オリンピック世代。

西川、吉田、長友、森重、香川、本田、岡崎が、この世代ですね。

期待された彼らも、ピッチコンディションに苦しめられ、グループリーグ3連敗。

日本のスタイルを考えれば、きれいなピッチで試合をした方が、力を発揮しやすいのでしょう。











 でも、日本のように、短く、カーペットのように、きれいに揃った芝ばかりではありません。

見た目はきれいでも、下の土が粘着質で重たい。

または、ぼこぼこして、フラットではない。

芝が長く、あまり水をまいていないので、パスが走らない。

草なのか、芝なのか?

そんなピッチすらあります。

対戦相手も同じ芝の上で、同じ条件で戦うのですから、本来言い訳にはならないはずなのに。

子供のころから、人工芝のフラットなピッチで育っていると、ひ弱になるのでしょうかね。

対応能力の欠如?








 それならば、いっそのこと、河川敷のグラウンドでトレーニングをすればどうでしょうか。

「広島ユースを指導していた時は、わざと週に2回、土のピッチで練習していた」

と森山監督は話していたことがあります。

河川敷のピッチは土と草と、石とが混ざったような、最悪なコンデション。

雨が降ると、さらに、コンディション不良はひどくなります。

ピッチのサイズも、正規の105×68も無いかもしれない。

もちろん、更衣室などありませんよね。

そのような環境で、トレーニングやトレーニングマッチを重ねれば、いい経験を積めますよ。

たくましく、図太い選手が育ちそうです。

わざわざ整った環境で合宿しなくても、世界に近いのは、河川敷なのかもしれない。
posted by プロコーチ at 02:16| Comment(0) | TrackBack(0) | コーチング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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