2020年01月10日

共通するもの

 選手権。

この季節に選手権と言えば、全国高校サッカー選手権大会ですよね。

98回もの歴史を刻んでいます。

アマチュアの高校年代の大会に、たくさんの観客が詰めかける。

そして、新聞やネットのニュースで取り上げられ、全国でテレビ放送される。

注目度や、観客動員数はJ2の試合すら超えているのではないでしょうか。











 選手権には、問題が浮かんで来ていますが、その影響力は絶大です。

4000もの参加高を有する選手権があるから、この年代の子供たちが、プレーできている。

選手権の引力により、彼らの情熱が引き付けれている。

もちろん、強豪校における、補欠の問題や、トーナメント方式による弊害はあります。

それを差し引いても、選手権には、フットボール文化を盛り上げている貢献度はあまりに高い。

私も、4試合ほど、スタンドで観戦しました。

ピッチからの熱が伝わってきて、心地いいですね。













 試合を観ていて、二つのトレンドを感じました。

・ボールを足元にピタッと止めるボールコンロール(トラップ)が主流。

・相手を遅らせ、スペースを埋める守備が目立つ。

この二つにより、ボールを大切に自らで組み立てながら、失点を減らす試合が成り立っている。

以前のように、運任せに長いボールを、お互い蹴り続ける試合展開が減ったと思います。

昔のように、1人、2人のスターがいれば、躍進できる。

みんなで守って、限られた個人の才能に頼る方法では、勝てなくなってきている。

高校サッカー、日本サッカーの進歩と言えるのではないでしょうか。














 その一方で、その二つのトレンドの弊害も見られます。

まず、ボールを足元に止めることで、スピードアップができない。

一度足元に入れてから、プレーが始まる。

スペースに持ち出すのも、一度足元に止めて、2タッチ目で持ち出す。

そのため、スピードが上がらない。

相手DFの外で回している間はいいのですが、いざ崩しの局面になった時には、どうでしょう。

相手が頑張って対応する時間を与えてしまっている。

なおかつ、パススピードも上がって来ないので、守れてしまいます。













 さらに、もう一つのトレンドである、遅らせる守備。

スペースは埋めているけど、ボールへのチャレンジが弱い。

1stDFが寄せ切ってボールを奪うシーンがとても少ないのです。

守備には行っているが、迫力を感じない。

(唯一、青森山田の強度は別格で、強くチャレンジしていました。)

相手のミスを待っているようにも感じます。

もっと、自分たちで意図的にボールを奪うシーンを見たいです。












 この二つが両チームで起こるのです。

予定調和でゲームが進みます。

スピードを上げないポゼッションと寄せない守備。

「どこでボールを奪いたいの?」

「いつゴールを目指すの?」「どのように崩したいの?」

スタンドで観戦しながら、ぶつぶつ独り言が漏れていました。










 そして、昨日、あることに気が付きました。

その二つのトレンドは、U23の日本代表でも見て取れたのです。

攻撃でボールは持っているが、スピードが上がらない。

相手にとっては、あまり怖くない攻撃だったのではないか。

そして、当たらない守備。

いつまでたっても、ボールに寄せない。

抜かれないこと、スペースを埋めることを優先させている?

選手権との違いは、相手は予定調和ではないこと。

サウジの選手は、多少強引にでも、ゴールに目指してきました。

ズルズルと下がって、何度もピンチを迎えます。

この問題は、高校選手権と共通していました。












 日本国内だけでプレーしている時は、今のままでいいのかもしれません。

でも、今のままでは、成長は止まってしまいそうです。

今のトレンドに上積みするものを、見てみたい。

残るは、準決勝と、決勝。

さて、違うものを見せてくれるのでしょうか。

楽しみに待ちましょう。








 




posted by プロコーチ at 13:05| Comment(0) | 観戦 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。