2022年12月01日

おすすめはガスペリーニ、ビエルサ、ミシャ

 いよいよ決戦のスペイン戦。

なんとしても、勝ち点1以上を奪わなくてはならない。







 超強豪スペイン相手に、どのような試合をすれば良いのでしょうか。

そのためにスペインの指導、戦術を少しだけお勉強。

3つほど戦術のコンセプトを知れば、彼らの闘い方が見えてきます。

・デスマルケ(相手のマークを外すアクション)

・エントレリネアス(ライン間の意味、そこから相手のラインとラインの間を活用すること)

まずは、この2つは常時繰り返されています。

これ無くして、スペインのサッカーは成り立たないと言っても過言ではないでしょう。

マークを外してボールを受ける、人と人との間で受ける・受けようとする。

このふたつのアクションを活用しながら、ボールを保持し、相手の穴を作り出し、ゴールを目指しています。









 ただ、これだけだど、整備された守備組織は崩せないことも出てきます。

相手が、集結し、バランスを取り続け、集中してマークを続けている状態です。

その時に大切になるのがもう一つのコンセプト、

・エスパシオリブレ(自由なスペースの意味、実際にはスペースを作り、代わりに他の選手に活用させるアクション)

ポジションチェンジまでは行かないのですが、動きを増やし、流動性を高めるのです。

ドイツに先取点を奪われた時の、PKを与えたシーンがイメージしやすいでしょう。

あの時は、サイドの選手が中に入って相手のマーク(酒井宏樹)きて、外にスペースを創出。

空いたスペースに後ろから選手が飛び出してきました。

絵に書いたようなエスパシオリブレの成功例です。











 これらのアクションを繰り返す、スペイン。

どのように対抗すれば良いのでしょうか。

おそらく考えられるのは、1−9(5−4)−1の布陣を敷いて、人海戦術で守ること。

サンフレッチェスタイルですね。

元サンフレッチェのミキッチも、俺たちのやり方だ!と語っていたとか。

ドイツ戦の成功体験があるので、最初からか、途中から採用することは十分にありそうです。

これも一つの方法だど思います。

ここから点を奪うには、サイドアタッカー(ミキッチ、柏)の躍動と、2シャドー(ウタカや柴崎、ドゥグラス)の飛び出し。

この辺りがポイントになりそうです。













 でも私のおすすめは、これではありません。

ガスペリーニ、ビエルサと書けば、勘のいい方ならピンと来ますね。

オールコートマンツーマン、もしくはマンツーマン主体の守備システムの構築です。

森保監督の師匠とも言える、ミシャ監督。

彼が、近年、川崎フロンターレや横浜マリノス対策で用いています。

ボールや人が流動的に動いても、目の前の選手についていく。

そうすれば、エントレリネアスも、エスパシオリブレも無効化できます。

そもそもスペースもライン間も無くしてしまうからです。

相手のミスを誘い、ボールを刈り取り、背後に飛び出してゴールを目指す。

ジェフ、代表のオシムさんも、このやり方をよく採用していましたね。

ダイナミックで躍動的で、見ている人を魅了してくれました。

戦力的に下回るチームの選択肢としては、いまだに有効だと思います。








 ただ、マンツーマンでついていくときに、デスマルケには注意しなくてはならない。

1人マークを外されると、全部が狂ってしまうのがこのやり方。

ドリブル突破も同じ理由で許してはなりません。

おそらくこのやり方は採用しないでしょうが、このようなアイデアもあることを知ってほしい。

急に採用するのは、リスクが高すぎるからです。

この提案は私の個人的な趣向でしょう。








 ただ一つだけ知ってて欲しいこと。

ご自分が体験した方法だけが、サッカーの全てではないということ。

世界には様々なサッカーが存在します。

様々なサッカーを知ることで、豊かになれると思います。

そのためにも、ワールドカップをたっぷり楽しんでください。
posted by プロコーチ at 18:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 観戦 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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