2017年08月27日

勝利を求めて!

    サッカー王国ブラジル。
日本では、こう呼ばれています。

彼ら自身は、「フットボールの国」と呼ぶようです。

いずれにせよ、産まれた時から、ボールと共に生きています。

大人になっても、フットボール好きは変わりません。









  そして、産まれた時から変わらないものが、もう1つ。

応援しているクラブです。

どのクラブが好きなの?

と聞くと、〜〜が好きと教えてくれます。

理由は、とてもシンプルです。

例えば、親がパルメイラスが好き、お祖父さんの代からクルゼイロ。

家族全員、クルゼイレンセ(クルゼイロサポーター)なのです。

熱狂的なサポーターの中には、体ですさまじい忠誠心を表しています。

クラブのエンブレムや、マスコットのタトゥーを彫っています。

私も実際、何人も何人も、このタトゥーを目にしてきました。

我々には、ちょっと考えられない感覚かも知れません。











 芸術的な、美しい試合を愛しているブラジル人。

82年のブラジル代表が素晴らしい。

94年は、世界一になったけど、あのスタイルは好まない。

いや、俺は、97年のRoRoコンビが。

すぐ、仲間内で、討論になるのです。

ペレが一番。

俺は、ジーコが好き。

ネイマールは、ペレになれる。

個々の選手の評価も、討論の対象です。









 でも、やはり、勝負にこだわる彼ら。

応援しているクラブと言えども、それは同じ。

3連敗したら、監督を変えろ!の声が大きく上がります。

クルゼイロでも、ありました。

国内リーグ2連覇した後、国外に選手を引き抜かれました。

スペインに、中国、中東…。

主力級は、根こそぎ。

迎えた翌シーズンは、成績が上がってきません。

すると、監督がスパッと首を切られたのです。

2連覇させたばかりの監督と言えど、容赦ありませんでした。









  勝負にこだわる姿勢は、良いことだと思います。

勝負にこだわる姿勢が、球際の強さを生む。

ゴールに向かう意識を強める。

プロ選手になり、家族を食べさせる!決意をする。

そして、勝利を皆と分かち合う。

ですが、あまりにこだわり過ぎると、短期的な結果を求めるように。

長期的な視野に立って、チーム運営をすることが難しくなってしまうのです。









  今回のブラジル滞在で、2試合を観戦しました。

両方とも、クルゼイロの試合をホームで観戦。

ミネイロンと呼ばれる、大きなスタジアム。

ワールドカップやオリンピックでも使用されていて、6万人を収容します。

まずは、ブラジレイロンと呼ばれる国内リーグ。

クルゼイロは、リーグ戦、現在7位。

悪くはないですが、良くもありません。

対戦相手は、スポルチ。

知らないですよね?

フラメンゴや、サンパウロのようなビッグクラブではありません。

観客は、たったの1万人。

それでも、盛り上げようとしてましたが、スタジアムは空席が目立ちます。

ちなみに2対0で、クルゼイロが勝利。








  その、3日後です。

再び、ミネイロンへ。

今度は、コパドブラジルと呼ばれるカップ戦でグレミオとの対決。

日本なら、天皇杯でしょうか。

クルゼイロは準決勝まで勝ち上がりました。

アウェイの1STレグは0対1で敗戦。

この試合で、決勝進出が決まります。

すると、数日前から、クラブのスタッフがそわそわしていました。

「水曜日だな!」

「お前もミネイロンに行くのか?!」

「必ず勝つぞ。」









 迎えた当日。

スタジアムの周りは、お祭り騒ぎ。

多数のサポーターが、2時間前からスタジアムを囲んでいます。

花火が上がり、歌を歌う。

スタジアムに詰めかけた観客、なんと56000人。

この人数で、愛するクラブに声援を送り続けます。

試合は、PK戦を制してクルゼイロが見事、勝ち上がりました。

相手はPKを2回もポストにぶつけてしまいました。

5万人の大ブーイングが、プレッシャーを与えたのでしょうか?!

クラブも、サポーターも、至福の時間を迎えたのです。








  勝負にこだわるサポーターの声で、勝利を手繰り寄せた。

5万人を越える大ブーイングは、迫力ありました。

あの雰囲気は、言葉では表しようのないくらい、すさまじい空気。

でも、3日前の国内リーグでは、たったの1万人。

46000人は、どこから現れたのでしょうね。

本当に愛していると言うなら、いつも、あの雰囲気を作ればいいのに。

決勝戦は、おそらく6万人が詰めかけるはずです。

これもまた、ブラジルなのでしょうね。












posted by プロコーチ at 16:04| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月22日

我慢できない?

 ブラジル遠征中です。
 
小学生同士で試合をしました。

子どもたちは、いいですね。

言葉など分かっていないのですが、すぐにコミュニケーションを取り始めます。

ブラジルの子供たちの、人懐っこさに助けられながらも、日本人も少しずつ。

名前、年齢、あいさつ、数字などを教えあいます。









 ブラジルの子供たちの多くは、自分を表現しようとしますね。

攻撃にしても、守備にしても。

自分が、これをしたい!

その気持ちが、強くあふれています。

外から見ていても、感じ取れます。

上手い・下手、出来る・出来ないではない。

体の奥の方から、情熱が湧き出ているようです。










 その姿を、ブラジルの指導者は、見守っています。

ポジションも、判断も、無茶苦茶な選手が、ごろごろ。

それでも、選手を、じっと見ています。

成功しても、失敗しても、気にも留めない様子。

指示もほとんど、出しません。

そのチームがU10〜11だったことも、理由にあるでしょう。

ちなみにレベルは、ブラジルの平均レベルのスクールだそうです。









 1試合15分。

それを、4回行いました。

セットの休憩ごとに、ミーティングは開かれています。

そこで、話されていることは、大した内容ではありません。

けが人の有無や疲れ具合を確認。

次のセットのメンバーを発表。

「トレーニングしていることを、出してこい。」

その程度ですね。
















 彼らのプレーの特徴があります。

それは、ゴールめがけて、グイグイ進んでいくことです。

遠くからでも、多少無理そうに見えても、シュート。

前に飛び出して、パスを要求。

ボールを持ったら、目の前のDFと勝負のドリブル。

とにかく、ゴールへ、ゴールへと進む意識が強い。

守備は、相手の足元に、飛び込む。

襲い掛かるといった方がいいかも。

抜かれることは、あまり恐れない。

奪い返したい!その気持ちが守備の源泉でしょう。









 そのような、雑に見えるプレーをしても、怒鳴るコーチはいません。

ピッチ上の子供たちは、やらされている感覚は、感じないでしょうね。

のびのびと、自分が好きなフットボールをプレイしている。

ただ、その一点。

だから、失敗しても、ベンチの顔色をチラ見することはない。

失敗を恐れて、プレーが小さくなることもない。

何度も、取られて、何度も取り返して。










 ちなみに、ゴールへの強い意識がある中でも、パスをつないで試合を進めようとしていました。

ドリブルだけで試合を進めることは、ありません。

そして、ピッチの場所に応じたプレーを、少しずつ、理解している様子も見られます。

クルゼイロのスタイルである、パスをつないで、ゴールを目指す。

ドリブルも、パスも、シュートもある攻撃。

自由に見える彼らも、日々のトレーニングで、習慣を身に着けているようです。

そして、その根底に、ゴールを目指すという情熱がある。

私の眼には、なんとも、いい感じのバランスに映りました。









「コーチがパスを求めていても、シュートでしょ。」

「ここは、ドリブル、行っちゃうでしょ。」

子どもたちから、そんな声が聞こえてきそう。

それでも、我慢強く、見守っているコーチ。

長い目で育てる!強い意志。

それが、文化なのでしょうね。


posted by プロコーチ at 13:52| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月23日

何を成し遂げたのか?

 藤井 聡太

公式戦出場と公式戦勝利の史上最年少記録を更新。

そして、そのまま連勝記録を積み重ねました。

連勝記録で歴代1位タイの記録保持者。

さらに、プロ公式戦からの連勝記録で歴代単独1位。

天才棋士現る!!

連日マスコミに取り上げられていますね。








 





 清宮幸太郎

小学生の頃から、注目される、大柄のスラッガー。

早稲田実業高校で甲子園でも活躍。

高校通算、100本越えのホームランを打っています。

間違いなくプロで活躍する!

逸材として注目されています。

彼が出場する試合は、観客が増え、マスコミが押し掛けます。









 久保建英

バルサキャンプで認められ、そのままスペインへ。

バルサのカンテラに加入。

クラブのルール違反があり、日本に帰国。

FC東京の育成下部から、プロ契約を勝ち取る。

J3の試合に出場し、最年少記録を塗り替える。

日本のメッシと呼ばれ、将来の日本代表候補として嘱望されています。

こちらも、マスコミに繰り返し取り上げられ、取材規制されるほど。

久保フィーバーは、本当にすごいです。








 ここで、考えなくてはならないこと。

では、彼ら3人は、実際に何を成し遂げ、何を勝ち得たのでしょうか?

継続的に活躍しているのか?

手にしたタイトルは?

まるで彼らは、世界一に何度も成ったかのような取り上げられ方をされています。

実際は、数年後の将来に、活躍する確率が高い。

ただそれだけの、10代の少年たちです。








 この勘違いは、なぜ、どこから起きてしまっているのか。

我々の世代では起こりえなかった、何かを成し遂げてくれる期待。

昔憧れた選手の起こした奇跡の再現をしてくれると、夢を託している。

きっと、すごいことを成し遂げてくれるに違いない!!

我々は、彼らの輝かしい将来に、まぶしさを感じている。

その期待や夢は、多くの場合、裏切られていることも忘れて。










 今までに、天才少年と呼ばれていた選手は、たくさんいますよね。

久保建英の前の、Jリーグ最年少ゴールを決めたのは?

森本貴幸。

まだまだ現役で頑張っていますが、10数年前に期待された輝きでしょうか。


アトレティコマドリーのカンテラで戦っていた日本人選手もいますよね。

玉乃 淳。

ベルディのジュニアユースから才能が認められ、スペインへ。

3シーズンをスペインで過ごし、日本に復帰。

数年プロでプレーしましたが、大きなインパクトを残せていません。

引退してからの解説の方が、インパクトを残しているのかもしれません。


海外でも、同じような例はたくさんあります。

フレディー・アドゥー。

14歳でアメリカでプロ契約。

当時は、本当に騒がれていましたね。

デビューして数年は、将来メガクラブでの活躍が噂されていましたが、、。

まだ28歳ですが、全く話を聞かなくなりましたね。











 将来を期待し、想像を膨らませるのは、楽しいかもしれない。

でも、冷静に、判断する目を無くしてはならない。

そして、彼らが何かを成し遂げた時に、公平に、惜しまない賞賛を!
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2017年05月17日

ありがたい日常

 5月15日。

我々にとっては、特別な意味をもつ日付ですよね。

1993年5月15日。

Jリーグが誕生しました。

国立競技場で、ベルディ対マリノス。

当時は、クラシコともいえる、最高の対決。

読売対日産の試合は、いつも熱い試合でした。

他のカードとはレベルの違う、見ごたえのある試合が繰り返されていたのが懐かしい。










 24年を経て、時代は変わりましたね。

10チームで始まったJリーグ。

それが今や、J1、J2、J3まであります。

それぞれ18、22、14クラブあり、計54クラブまで増えました。

単純に考えると、プロ選手が5倍に。

ベルディは、J2。

マリノスは、フリューゲルスを吸収・合併。

そもそも、国立競技場は、今、更地になっています。

唯一変わらないのは、三浦カズ選手が、いまだに現役であることくらいでしょうか。









 当時、Jリーグはお祭り状態でした。

テレビや新聞、雑誌などで、毎日取り上げられていました。

まったく興味を持っていなかった人まで、サッカーについて話していました。

このチームが好きだ、あの選手が上手い、誰々がカッコいい、などなど。

サッカー部だった私に、「オフサイドが分からないから教えて。」

様々な場所で、何度も何度も質問されました。

異常なほどの盛り上がり。

5月15日は、誰もが待ちに待った、特別な日でした。









 2017年の5月15日。

淡々と、その日を迎えました。

特別なセレモニーがあったのか?

それすらも、分かりません。

Jリーグは、もう古臭い過去のものなのでしょうか?

そうではありませんよね。

ブームは無くても、皆さんに日常に結びついてきています。

1993年は、330万人の人がスタジアムに訪れました。

では、現在は?

2016年で550万人を超えています。

Jリーグが全国に増えてくれたおかげで、多くの人が試合を見れるようになっています。










 フットボールは、プロ選手のためだけのものではありません。

各クラブは、下部組織を持っています。

そして、スクールも運営しています。

幼いころから、ボールを蹴る環境が、たくさんあります。

そして、シニア向けのサービスも増えてきています。

歩き出して、ずーーっと、ボールを蹴り続けることが可能な日常が増えてきている。









 1993年5月15日。

もちろん、それ以前にもコツコツと積み上げておられた方の力は、偉大です。

その方々の奮闘なくして、Jリーグは立ち上がらなかった。

クラマーさんは、日本を去る際に、全国リーグの必要性を提言されています。

東京オリンピックの直後ですから、1964年。

Jリーグが始まる、30年前の話です。

今の日本をご覧になったら、どんなアドバイスをくださるのでしょうね。





 私は、日々、ボールを蹴ることができる、指導をできる喜びを感じています。

5月15日は、まだまだ特別な日付です。
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2017年05月14日

我々の競技は

 浦和レッズの森脇。

川崎フロンターレのサポーター。

浦和レッズのサポーター。

悲しいというか、寂しくなるトラブルが起こっています。







 我々の競技、フットボールは、人間の戦いだと思っています。

プレーを見れば、その人の人間性が見えてくる。

何日過ごしても分からない内面的なことも、1試合戦えば、浮かんできます。

ミスを人のせいにする人間を信用することは出来ない。

仲間のために走れる、戦える選手は、信頼できる人間。

自分の得意な部分を、いつでも発揮できる選手は、ピンチすらも楽しめる人間。

サポーターも同じでしょう。

自分たちのことだけを考えるのか?それとも相手も尊重できるのか?









 私自身、熱くなる選手です。

熱すぎて、激しくプレーしすぎた失敗もたくさんあります。

対戦相手や、観ていた人間を不快にさせたことも、多々あるのでしょう。

常に反省しながら、より良い方向に進んでいきたいものです。









「フットボールは子供を大人にし、大人を紳士にしてくれる。」

デトマール・クラマーさんの言葉です。

少しは紳士に近づけているのでしょうか?

真剣に向き合い続ければ、道のりは遠いですが、近づけますよね。
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2017年04月03日

サイドバックの守備

 サイドバックを軽視してはならない。

理解の低い選手、守備ができない選手が回されてはいないか。

もちろん、チームの背骨は大切。

センターバック、中央のMF。

監督としては、ここに、信頼できる選手を置きたくなる。

選手同士も、同じような気持ちを持つのは、当然でしょう。

だからと言って、サイドバックは後回し?










 特に、ピンチに、サイドバックのエラーが絡んでいることが多々あります。

実際に崩されているのは、ゴール前。

でも、そのキッカケとなるエラーは、サイドバックのところで起きてはいないか。

これらの話は、ゾーンDFを取り入れている守備システムにおいての話です。









 例えば、サイドバックが、センターバックの前の相手に当たりに行く。

サイドバックとセンターバックが交差してしまっている。

すると、自分が本来いるべきスペースをがら空きにしてしまう。

ボールを中央で奪いきれず、そのサイドバックがいないスペースに展開される。


UAE戦、前半11分。

長友が、このエラーからピンチを作りかけてしまう。

ぎりぎり、長友が戻って間に合い、事なきを得ました。

同じく前半19分。

またもや長友が、ファールをしたシーン。

ゾーンDFの鉄則をまるで無視しているかのようです。

同じようなプレーは、タイ戦の後半4分にもありました。

またもや、長友です。

それをカバーするために原口が70Mもスプリントして、自陣に戻ってスライディング。

これだけ本来は走る必要のないスプリントをしては、攻撃の時にパワーが残らないのでは?

タイ戦の後半32分。

酒井が吉田の前に出てきて守備をしています。

真ん中で、しかも下がっていった選手にぴったりとマーク。

酒井がいるべき場所は、ポッカリと空いています。

パスがそこから、中央、酒井がいた右サイドとつながれ、そしてシュート。

弱弱しいシュートだったので助かりましたが、完全に崩されたシーンです。








 もう一つのよくあるエラー。

この約束事を守らないために、発生します。

自分の守るサイドに、相手が二人いる。

その場合は、より高い位置(自分たちの守るゴールに近い)にいる相手をマークする。

つい、一つ前の選手に、あたりに行ってしまう。

サイドでは、強く当たりたい!という気持ちが先行してしまうのでしょうか。


同じくUAE戦の久保の先取点。

これは、UAEの14番の左サイドバック。

彼が、一つ前にいた、酒井宏樹に釣られてしまったために、久保をフリーにしてしまった。

さらに前半19分の川島が1対1を止めたシーン。

これは、長友が、何故かサイドの一つ向こうの選手をマークしている。

そして、中央にボールが来た。

センターバックの森重が奪いきれない。

カバーをすべき長友は、全力でダッシュしながら戻るも、間に合わない。

そのスペースに決定的なパスを通されてしまい、この1対1になってしまった。

まさに、崩されたのは中央ですが、サイドバックのエラーがきっかけになってしまっている。







 この2種類のエラーが起こっている要因はなんなのでしょうか。

それが、人に付くことを重視しているシステムを、チームが導入しているからなのか?

自分がマークする担当を決めているなら、相手のポジションにに引っ張られてしまうでしょう。

フリーランニングにそのままついて行くでしょうからね。

もしそうであるなら、お互いがカバーしあうポジショニングを取っていかなければならない。

それとも、個人戦術のミスから起こる、選手個人の問題なのか?

日本代表の選手が、そのようなミスを起こしているとは、あまり考えたくない。






 いくら、センターバックやGKに素晴らしい選手がいるとしても。

サイドバックがエラーを起こしてしまっては、カバーするにも限界があります。

サイドアタッカーとの1対1に強いことは、とても大切です。

そして、タイミング良くオーバーラップしたり、攻撃の組み立てに関わることも大切。

でも、この二つのエラーを起こしていては、せっかくの良いプレーも霞んでしまう。

もっと、自分のスペースをどのように管理するのかを考えたい。

UAE戦でも、タイ戦でも、同じ種類のエラーが、頻発しています。

相手のミス、技術の低さで、失点をしていない。

これでは、ヨーロッパや南米の強豪を迎えた時に、何とも不安です。

もう一度、そのシーンをチェックしてみてください。
posted by プロコーチ at 01:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月22日

国内リーグが表すもの。

 日本代表が、思わぬ?躍進を遂げました。

フットボールではなく、野球の話です。

WBC、ワールドベースボールクラシック。

我々で言う、ワールドカップでしょうか。

過去、2大会で世界一になっている、われらが日本代表。









 

 ですが、今大会は、過去最弱と陰口を叩かれていた。

代表に選出したかったはずの、メジャーリーガーを招集することができなかったからです。

能力が高く、経験値も高い、攻守共に中心になるはずだった選手たち。

彼ら無しでの戦いは、苦戦が予想されていました。

ところが、蓋を開けてみれば、無敗で準決勝に進出。

過去にない、素晴らしい戦績でした。

準決勝で、初優勝を真剣に狙う米国に1対2で惜敗。

敗れはしましたが、その戦いぶりは、最弱チームではありませんでした。

日本野球の底力を、世界に見せつけてくれたのではないでしょうか。










 それは、日本のプロ野球、国内リーグのレベルの高さを表したとも言えます。

日本人にとっての日常である、国内リーグ。

日本の子供たちが、ここを目指し、トレーニングに励む。

社会が、野球に関心を払い、マスコミも取り上げる。

昔に比べると、野球人口の減少が叫ばれていますが、まだまだ日本は野球国。

80年を超える、プロリーグの積み重ねは、かけがえのない財産ですね。

野球少年の親、祖父も、さらにその上もですから。

Jリーグは、まだまだ20数年。

もっともっと、ですね。










 その中でも、いくつかの問題点も同時に見えたのではないでしょうか。

もちろん、選ばれた選手たちは、素晴らしい活躍を見せました。

海外組をいかに招集するか、そして融合させるのか。

さらに、最後まで苦労していたのが、クローザーと呼ばれる、抑えの切り札。

試合を締めくくる投手が、決まらなかった。

そして、長打を打てる選手の不在。

中田、筒香両選手に代わる選手が、いなかったのではないか。

彼らが不動の存在になりすぎた。

調子が悪くなっても、頼らざるを得ないのが、現状だったように感じます。

その二つの役割は、助っ人と呼ばれる外国人が活躍しているポジション。

外国人に任せているが故の、代表での苦しみ。










 サッカー日本代表。

まったく同じ課題を抱えています。

海外組のコンディション不良が、チームの調子そのものになってしまう。

試合に出れていない選手たち。

国内では、抜群の力を発揮したから、海外のクラブに認められた。

ところが、海外では出場時間が限られてしまっている。

ここ最近だと、川島、長友、宇佐美、本田。

帰国しましたが、清武。

香川、吉田も苦しい時期がありました。










 国内で、助っ人外国人に任せているポジション。

点を取るポジションですね。

得点ランキングの上位を占めるのは、ブラジル人を始めとする外国人選手。

日本人のアタッカーも活躍していますが、得点となると、彼らに頼る傾向がいまだに強い。

もう一つは、GKにも外国人が増えてきている。

韓国の代表クラスが、日本に揃っている。

さらには、ヨーロッパからも。

この二つのポジションにおいて、代表でも苦労することが出てくるのではないか?

今は良くても、数年後には、どうなっているのかが心配になります。










 WBCの日本代表が、改めて教えてくれたこと。

それは、国内リーグを充実させ続けること。

それが、代表チームの強化につながる。

この盛り上がりが、また国内リーグに還元される。

まずは、足元を固めなくてはならないのです。
posted by プロコーチ at 19:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月17日

ラインを越える

 ボールポゼッションをする。

DFとDFとの間でボールを受ける。
(ライン間で受ける)

ワンタッチで相手を外す。

次のプレーがスムーズになる位置に、ボールを方向づけする。

相手の重心の逆を取る。

狙った仲間の足に、パスを出す。

これら全て、試合で大切なこと。

このようなことが出来るか出来ないかで、プレーの質が決まってきますね。









 抜け落ちていること。

それは、最終ラインを突破するということ。

最終ラインを突破、ラインを越える方法は3つしかない。

様々なバリエーションはあるものの、この3つに大別できます。

・ドリブル突破

・スルーパス

・ワンツー(壁パス)

ゴールに迫れないなら、この3つのどれか、もしくは全てが足りていないのではないでしょうか。









 

 特に、ボールから遠ざかるように、相手のマークを外すアクション。

スイーパーが、ほぼ絶滅した現代フットボールにおいては、とても有効なアクションです。

そしてその動きを見逃さない出し手のパス。

走り出したスペースにパスを出す。

仲間の未来に、走り出した仲間のスピードを落とさないように、一歩先にパス。

いわゆるスルーパスなのですが、もっと狙っていいと感じています。

ボールを失わないことを考えすぎて、スルーパスでの突破が減っているのではないか。









 実に多くの得点が、この形から生まれています。

クラブワールドカップで、来日したレアルマドリード。

クリスチャーノロナウドもベンゼマも、この動きが本当に素晴らしいですね。

予備動作は小さいのですが、スッとラインを越えてボールを受けています。

仲間がボールを出せる瞬間。

そして、相手DFがマークを見失いそうな瞬間。

その2つをピタッと合わせている。

どちらかだけでも、上手くいかない。

味方の都合も、相手の状況も、よく見てアクションを起こしている。










 この動き。

是非、身につけたい動き。

このタイミングのパス。

見逃したくないタイミング、スペース。

スタジアムやテレビでも、ボールばかりを目で追っていては、見逃してしまう。

一つ先、二つ先を予測する癖を身につけたい。


posted by プロコーチ at 01:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月03日

さらなる進化を

三浦知良選手。

不断の努力を重ね、50歳の今になっても、プロ選手としてピッチに立ちます。







 元々は、ウイングの選手としてブラジルで活躍していました。

タッチライン際でボールを受け、サイドバックと対峙する。

1対1という局面を制して、クロスを上げる。

そこで、得意のまたぎフェイント「ペダラーダ」を磨き上げました。

サイドをえぐって、そのままゴールへ。

中央にスプリントして、逆サイドのボールに合わせる。

ゴールはもちろん目指していましたが、主戦場はタッチライン際でした。








 日本に帰って、数年は、ドリブラー、チャンスメーカーとして輝いていたのでは。

徐々に、得点感覚を研ぎ澄まし、大事な時にゴールを奪うストライカーに変身していきました。

大舞台では、チームが窮地の時には、カズのゴールが救ってくれる。

90年台は、誰もが思っていたのではないでしょうか。

文章にするのはたやすいのですが、プレースタイルを変更するのは難しいことです。

それは、自分が認められた歴史そのものを変えることを意味します。

勇気と努力と、勉強する心。








 そのカズ選手にも、欠点があります。

それは、ランニングスピード。

ランニングフォームそのものに欠点があるのです。

走るときに力を入れすぎている。

脚が後ろに流れて、地面をかくように走っている。

自分の発揮した力が、前に進む力に、上手く変換できていない走り方。

足が速くないことは、本人も自覚しています。

ただし、あまり、足が速くない印象は持たれていないはずです。









 オフト監督時代のインタビューでは、このように答えていました。

「代表チームのメンバーを、監督がランニングスピードでグループ分けした時、

 オフト監督は、俺を足が一番速いグループに入れた。」

本当は速くないのに、速く見せれた!と得意げに話していました。

ドリブルでのスピードや、一瞬のキレに惑わされたのでしょうか。

オフト監督は、カズ選手を足が速いグループに入れてしまった。

実際にタイムを取ると、遅いグループだったはずです。







 


 さらにそこから、カズ選手は進化を続けています。

今年のシーズン前のキャンプ。

いつも、テレビで紹介されているので、楽しみに見ていました。

すると、ある変化に気づきました。

それは、ダッシュをする時のフォーム。

体の軸は安定し、左右のブレが少ない。

そして、スムーズに体重移動を繰り返している。

後ろの足の膝が、スムーズに前の膝を追い越している。

足は後ろに流れずに、前に前に、進んでいるのです。

ランニングフォームを矯正しています。

ただ、試合になると、まだ、今までの癖が抜けきらないようにも見えました。






 



 50歳になっても、さらなる進化を目指している。

全てのフットボールプレーヤーが、見習うべき姿ではないでしょうか。

一緒に時間を過ごしているチームメイトは、幸せですね。

最高のお手本が、常にそばにいるのですから。

クラブが彼と契約を続けている理由の一つは、ここにあるでしょう。
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2017年03月01日

今年も、現役で迎えた日。

 2月26日。

この日付は、特別な意味を持ちます。

226事件もそうなのですが、それよりも。

我々フットボールの世界で生きるものにとっては、少し違う意味を持ちます。

三浦知良選手の誕生日です。

横浜FCとのいい関係が、彼のキャリアを支えています。

スタジアムにサポーターを呼び、報道陣を集める力。

その期待に応える、プレーにゴール。

93年にJリーグが開幕して、24年たっても、彼を超える選手は出てきていません。










 今年でなんと、50歳。

世の中で50歳と言えば、どんな歳でしょうか。

織田信長に言わせれば、死を迎える年齢。

「人生50年、、、」。

会社や、お役所ならば、管理職でしょうか。

座り仕事や付き合いが多く、ぽっちゃりとしたお腹周りに。

運動は、週に一度のゴルフ?

90分間走り回って、ダッシュして、ジャンプして。

想像しづらいお年頃です。








 カズ選手は、誕生日である開幕戦に先発出場。

当然ですが、一選手として、戦っていましたね。

自分の子供のような選手とともに、勝利を目指す。

もちろん、相手チームも遠慮はしてくれない。

攻撃も守備も、積極的にプレー。

トレーニングのランニング中は、常に先頭で走るカズ選手。

試合でも、背中で語っているかのようです。









 プロの世界でやっていくためには、心身ともに磨き続けなければならない。

若い間は、持って生まれたもの。

今までの貯金だけでプレーできる人間もいるでしょう。

神によって与えられた才能が飛びぬけた選手は、実際にいます。

その大きな貯金があるから、プロの世界に入り、活躍できる。

ただ、何年続けることができるのか?

持って生まれた貯金は、いつの日か、0になってしまう。

貯金し続けること。

それは、人よりも努力し続けること。








 前にも紹介したエピソードになりますが、ある日の講習会でのことです。

私の尊敬するコーチがインストラクターを務める、講習会がありました。

努力について、将来の日本代表を目指す、15歳くらいの選手に語りました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

日本代表の全体トレーニングが終わった後、黙々とボールを蹴る選手が二人。

カズとゴン。

俺は、彼らに聞いたんだよね。

「なんで、トレーニングが終わっても、蹴ってるの?」

「ジョウもゾノも、もう帰ってるよ。」

それに対して、ゴンは、

「俺は、下手だから、練習しないと。」

カズは、その間も、黙々と蹴り続けていた。

そのコーチは続けました。

ジョウや、前園は、もう引退してるよ。

でも、カズやゴンは、まだ現役で戦っている。

その違いに気づいて欲しい。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・







 この講習会は10年ちょっと前の話です。

10年たっても、色あせないエピソードです。

この話を聞いていた選手は、今や25歳を過ぎています。

もしかすると、プロのピッチに立っているかもしれません。

考えれば考えるほど、すごい景色を我々は目にしていますね。
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2017年02月15日

サッキとカペッロ

 1980年代の後半から、フットボールの歴史が変わりました。

ACミランを率いたアリゴサッキ監督。

彼が、ボールを奪うための守備、そして守備と攻撃とを連続的に行う。

オフサイドトラップを活用しながら、コンパクトフィールドを形成。

「火星からやって来たチーム」とナポリに所属していたマラドーナに言わしめた。

それくらい、次元の違う集団を作り上げました。

フランコバレージをはじめとするイタリア代表。

フリット、ファンバステン、ライカールトのオランダトライアングル。

ピッチ内で躍動し続ける姿は、いまだに私の心から離れません。 









 ところが、ミランを指揮した4シーズンでの、リーグ制覇はたったの1回。

火星からやって来て、イタリアどころか世界中に衝撃を与えた集団です。

それなのに、セリエAでは優勝できない。

UEFAチャンピオンズカップ(現UEFAチャンピオンズリーグ)を2連覇したのは、さすがですが、、。

国内では、取りこぼしが目立ちました。

優勝した後は、3位、2位、2位。

世界を制する力はあっても、国内では勝ちきれない。

べた守りで、カウンターしか攻め手の無いチームに取りこぼすのです。








 その後を引き継いだのが、ファビオカペッロ監督。

選手の並びはあまり変わらないのですが、極端なプレスDFをやめました。

全体のバランスを重視したのです。

スペクタルな部分は、減少しました。

その代わり、年間を通じて、強さを発揮したのです。

チームを率いた5年間で4度のリーグ制覇。

しかも、91〜92年シーズンは、無敗優勝。

当時のセリエAは、世界最高峰と呼べれていた時代です。

驚くべき安定感でした。

前任者の良いところ、悪いところを研究。

岡目八目とはよく言ったものですね。

カペッロ監督は、素晴らしい結果をミランにもたらしました。

それでも、チームやリーグに革命を起こすことはありませんでした。










 フットボールの世界では、このような例は、いくつも挙げることができます。

身近な例では、サンフレッチェ広島。

ペトロビッチ前監督が、革新的なシステムを持ち込み、選手を育てた。

ところが、結果は、そこまでついてこなかった。

ナビスコ杯の準優勝が、最高位。

リーグ戦でも、4位が最高で、終わってみれば中位。

タイトルをクラブにもたらすことはできませんでした。

その後をついだ、森保監督。

可変システムは継承したものの、現実との折り合いを上手くつけました。

攻撃だけでなく、負けにくくするための工夫を取り入れました。

守備、遠くに蹴とばす、何よりも戦う姿勢。

5シーズンで3度の優勝。

まるで、サッキ、カペッロの関係を見ているようでした。









 前任者が、先鋭的に、探求していく。

革新を起こし、オリジナルのスタイルを作り上げる。

それを、後任の監督が、捨て去ることなく、大切にする。

ただし、あまりとんがり過ぎないよう、バランスを取る。

革新者は、ついつい、自分が起こしたイノベーションに束縛されている。

対戦相手も、その革新に慣れてしまい、対策を立ててくる。

それなのに、革新者は、固執してしまっている。

だから、周りを驚かすことはできても、結果を出すこと、結果を継続させることが難しいのではないか。

後任は、変なプライドは無いですからね。

バランスを取りながら、そのイノベーションを活かす方策を立てれるのでしょう。








 ところが、後任の監督が、常に成功するわけではありませんよね。

もちろん、失敗例もあります。

イビチャオシム監督がジェフにもたらした、素晴らしいスタイル。

選手が次から次へと湧き出てくる!と形容されたジェフの試合。

少ないタッチで、ゴールに迫る。

選手の一人一人が、責任を守りながら、思い切ってチャレンジしていく。

特に、カウンターアタックの鋭さは、抜群でした。

ところが2006年、突然、日本代表監督として引き抜かれたしまう。

後任のアマルオシム監督は、発展させることも、継続させることが出来なかった。

一番そばで見ていたはずの、息子であるアマルオシム監督。

後を継ぐには、最良の選択だったはずです。

ところが、優勝を狙うどころか、降格が見えるほど。

それほど能力の低い監督だったのでしょうか?

彼はその後、ボスニアヘルツェゴビナでは、名監督として結果を出しています。

古豪を復活させ、3度もリーグを制しています。

それほどの手腕を持ってしても、イビチャオシム監督の後を引き継ぐことは難しかったようです。









 さて、今シーズンの川崎フロンターレはどうなるのでしょか?

風間監督の下で、魅力的な攻撃スタイルを作り上げました。

ところが、あまりに先鋭的過ぎたのか、タイトルには手が届かない。

後を継いだ、鬼木監督。

スタイルを継続させることを明言しています。

サッキ・カペッロ、ペトロビッチ・森保の関係になるか?

それとも、イビチャオシム・アマルオシムの関係になってしまうのか?

今シーズンの要注目ポイントの一つです。
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2017年01月12日

高校選手権に出場するレベルになるための、一つの道が見える。

 11年前の夏、ドイツワールドカップがありましたね。

期待されていた日本代表が、惨敗してしまいました。

ユースの頃から世界で戦っていた黄金世代が、ちょうど活躍できそうな年齢。

そして、前回の日韓での躍進。

ジーコ監督率いる日本代表に、多くの期待が寄せられていたのが、懐かしい思い出です。



その時の敗因の一つに、空中戦、特にヘディングの弱さがクローズアップされました。

http://futebol.seesaa.net/article/19626485.html

列強と比べて、ボールを足元で扱っているうちは、勝負になっている。

ところが、空中にボールがあると、とたんに力の無さが浮き彫りになってしまう。

競り負ける。

競り勝ったとしても、ヘディングの距離が出ず、中途半端なクリアになる。









 今回の高校選手権。

全く同じ感想です。

足元の技術は、10年でびっくりするくらいに上達している。

10年前、20年前なら、一部の選手やチームでしか出来なかったようなボール扱いが、当たり前になっている。

当時、テクニシャンと呼ばれていた選手は、埋もれて、霞んでしまうかも?!









 ところが、ヘディングに関して言えば、改善点だらけ。

当てるだけのヘディング。

体を寄せているだけで、駆け引きのない空中戦。

もっと工夫ができるはず。

落下点をとらえておいて、わざと入らない。

地面や空中で、どのタイミングで体をぶつけるのか?

ファールにならない、腕、体の使い方。

そもそもの、空中での姿勢。

最後の最後で首を伸ばして、当てる位置を変えて、軌道をずらす。










 うーん、それも、これも、日々積み重ねていないと、出来ないですよね。

バルセロナが絶賛され、地面での試合ばかりになったせいなのか?

ヘディングを競り合う能力に関して言えば、この10年での進歩を感じることができなかった。

少なくともここ数年は、その傾向は続くでしょう。









 逆に言えば、試合に出たいなら、ヘディングマスターになり、空の王者になればいいのです。

今の小中,高校生はチャンスですね。

空間認知能力を高め、素早く落下点を把握する。

相手との駆け引きを覚え、空中戦を制する。

ヘディングの飛距離を伸ばし、ボールを遠くまで弾き飛ばす。

さらに、得点を奪うヘディングも身に着ければ、完璧ですね。

高校選手権、さらには高いレベルで活躍できる、大きな武器になり得ます。

日々のボールタッチのトレーニング時間を少し減らす。

その時間をヘディングに回してみてはどうでしょうか?







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2017年01月09日

将来有望な、素晴らしいコーチ

子供たちのスポンジのような吸収力に驚きを感じた。

昨シーズンのMVP獲得した、中村憲剛。

小学生を対象にしたサッカークリニックを開催した感想。

「子供たちの飲み込みの早さと吸収力にはホントに驚きでした。」

「言われたことだけをただやるだけでなく、言われたことを自分で考えて理解したうえで、

 積極的にプレーすること、言われなくてもチームが勝つために自分で判断・選択してプレーする」

「止める、蹴るはないがしろにしてはいけない部分です。」






 彼は、将来、素晴らしい育成の指導者になりそうです。

なぜなら、指導のとても大切な部分に気づいているからです。

「それと同時に、子供たちが素直な分、教えすぎることの危うさも感じました。」

「自分が伝えたい内容をどこまで話すべきか、

 これ以上話したら情報が多すぎるのではないか

 さじ加減を考えることは、普段小学生を教える機会の少ない現役の自分にとって

 とても勉強になりましたし、考えさせられることでした。」








 ティーチングと、コーチングとのバランスは、我々指導者にとっての、永遠の課題。

少なくとも、私にとっては。

伝える部分と、感じつかみ取らせる部分とのバランス。

教え込む内容と、気づかせる内容とのバランス。

「考えろ!」だけでは、考える材料さえ持たない選手にとっては、意味をなさない。

1から10まで伝えてしまうと、受け身な優等生ばかりを増産してしまう。










 世界を知り、トップレベルで戦った素晴らしい経験、技術。

中学、高校の時には、サイズの問題で、苦労したそうです。

この経験も、フットボールプレーヤーとしての彼を形成する上で、大きく影響したでしょう。

そして、コーチングとティーチングとのバランスに気づき、工夫する感性。

何年先になるか分かりませんが、必ず、育成の現場に立ってほしいものです。

現役としての輝きがかすむほどの、偉大な指導者になるはずです。


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2017年01月01日

本年もよろしくお願いします。

 明けましておめでとうございます。

おかげさまで、新年を迎えることができました。

当たり前のことを、当たり前に出来る。

それだけで、ありがたいことですね。

昨年は、それを思い知らされた一年でもありました。

「おかげさま」の気持ちを忘れずに、日々、物事に取り組んでいきたいものです。






 私のスクールに、新年のあいさつをするにあたり、どうしても紹介したい事柄がありました。

それは、黒田先生のことです。

私の尊敬する指導者のお一人に、黒田和生先生がおられます。

元滝川第二高校サッカー部の設立、運営に携わった。

顧問であり、岡崎、金崎、波戸、加地ら多くの名選手を育てあげています。

そしてもちろん、高校サッカー界でも指ありの名称に数えられています。

黒田先生は67歳。

日本にいれば、悠々自適の時間を過ごされるのでしょうが、歩みを止めないのです。

60歳を過ぎて、突然、台湾に渡り、台湾サッカーの育成の中枢に入り、奮闘されています。

さらには、このたび台湾A代表の監督に就任し、さらなる挑戦を続けておられます。

黒田先生は私の高校の先輩でもおられるのですが、

おいくつになっても、その情熱が衰えることがないようです。

私は、まだまだ41歳。

まったく老け込む年齢ではありませんよね。

フットボールに対する熱い情熱を胸に、2017年も指導にあたらせてもらいます。










 そのベースとなるのは、自分自身が、誰よりもフットボールが好き!

この気持ちがすべてのベース。

選手としても、指導者としても、運営者としても。

目の前のことに、全力で、溌剌と、やり抜くこと。

そうすれば、20数年後になった時、黒田先生に一歩でも近づけるはずですよね!

今年も一年、よろしくお願いします。
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2016年12月15日

モップ貸しください。

 なでしこVISIONを知ってますか?

日本サッカー協会は、大きく3つの目標を持って活動しています。

・サッカーを女性の身近なスポーツにする。

・世界のトップクラスであり続ける。

・世界基準の「個」を育成する。

この3つを目標に掲げ、日本女子サッカーを盛り上げようとしています。

なでしこVISIONは、まだまだ知られていない。

実際に、女子の指導者講習会であっても、知っているコーチは、少数派。

まだまだ、マイナー感がぬぐえない?!








 現場で指導、運営にあたっている方々は、本当に苦労されながらも、取り組んでおられます。

私も女子サッカーに携わっていますが、たかだか16年。

まだまだ、修業が足りません。

インストラクターの方が、昔話をしてくださいました。

30年前に、千葉の検見川で、日本女子代表の合宿があったそうです。

当時は、女子サッカーは、それどころか、サッカー自体がマイナースポーツ。

この時の、女子代表の選手たち。

受付で、参加費を支払わなければならなかった。

代表合宿で呼ばれたにもかかわらず、参加費、宿泊費、食事代を徴収される。

仕事を休んできたメンバーは、会社を休まなければならない。

代表に呼ばれることは、かなりの負担だったようです。

よほどの覚悟がないと、やっていけません。

それに比べると、相当、女子サッカーの環境は良くなってきていますね。

まだまだ取り組むべき課題は多いのでしょうが、30年の歩みは、すごいですね。










 日本サッカーは、育成にも力を入れています。

若年層の育成、代表の強化、指導者養成。

三位一体となって、前に進んでいっているのは、有名な話です。

それは、男子も、女子も変わりません。

その中で、女子特有の問題にも取り組んでいます。

なかなか、すべきことが多くて、大変ですね。

その一つの成果として、2011年にワールドカップを制した。

そして、五輪でもファイナリストになった。

世界のトップクラスにあり続けるのは大変ですが、大いなる成果ですよね。










 私は、今年も、ナショナルトレセン女子の指導者講習会に参加させてもらいました。

10年以上前から、毎年毎年、参加させてもらっていると、様々な発見があります。

今回も、トレーニング見学、実技講習、指導実践、教室での講義など、盛りだくさん。

インストラクター役のコーチからの指導、そして発見、再確認、仲間との議論。

一つ一つが、自分を高めてくれます。

特に、二日目に開催された指導実践。

普段、自分の指導を、見て、講評をもらうことはあまりありません。

耳に痛い講評もあるかもしれません。

それも含めて、よい学びの場なのです。











 今回の講習会で、とても素晴らしいエピソードを教えてもらいました。

ヨルダンで開催された、ワールドカップ女子U17でのことです。

日本は、前回大会のチャンピオン。

この世代の世界王者として、大会に臨みました。

なでしこは、順調に勝ち進みました。

グループリーグでは、米国も倒し、3連勝。

ノックアウトステージに入っても、イングランド、スペインと難敵を倒していきます。

試合の映像も見せてもらいましたが、気持ちのよい戦いでした。

全員が攻撃し、全員が守備をする。

本当に全員がハードワークを続けています。

その中でも、ただ走るだけでなく、動きながら技術を発揮する。

足元でこねる技術でなく、ボールを動かすコントロール(トラップ)からパス。

ゴール前で複数人が関わり、コンビネーションを用いて、相手を崩していく。

見ていて気持ちの良い試合を展開していきます。

6試合で19得点、2失点。

試合を重ねるごとに、なでしこに対する応援の声が増えていったそうです。

ヨルダンの国旗を振りながら、なでしこを応援してくれたとのこと。

決勝では、北朝鮮に残念ながらPKで敗れてしまいましたが、一番人気のチームだったそうです。

試合で反則が少なかったのは、もちろん。

試合後、対戦相手の一人一人と握手をして、健闘をたたえあう。

こういった姿が、共感を呼んだ。












 ヨルダンは、中東に位置します。

ヨルダンで、女性の世界大会を開催するのは、初めて。

女性が人前でスポーツするのは、一般的ではない地域。

その中で、なぜ、なでしこジャパンが人気になったのでしょうか。

彼女たちの人気が増していったのは、ピッチ内のパフォーマンスだけではなかった。

ヨルダンには、シリアからの難民が、たくさん流入している。

その難民との交流を、大会中でありながら、3回も行った。

彼女たちは、それだけではなかった。

さらには、試合後、運営スタッフに、お願いに行ったそうです。

「モップを貸してください、ほうきを貸してください」

自分たちが使った控室を、自分たちで掃除をした。

自分たちが入った時よりも美しくして、帰ることを繰り返したのです。

ヨルダンでは、自分たちで掃除をしないのが、習慣。

使う人と、掃除するのが分かれているのが、常識だそうです。

その中で、自分たちでモップを借りて掃除をするなでしこジャパン。

当然のようにしているその姿。

小さいながらも、尊敬を集めた。

その結果として、フェアプレー賞を受賞しました。

ピッチの中、周り、外。

その全てにおいて、フェアプレー賞に相応しい、それがなでしこジャパンだったのです。










 この話を聞いて、とても誇らしい気持ちになりました。

自分が何かをしたわけではないですが、同じ日本人として、本当に誇らしい。

U17の彼女たちが、当たり前のように、尊敬を集める行動がとれる。

日々接している、指導者や、親御さんの努力のおかげなのでしょうね。

先ほど紹介したなでしこVISIONは、次の言葉で締めくくられています。

「なでしこ」らしく「ひたむき、芯が強い、明るい、礼儀正しい」

「なでしこ」らしい選手になろう!

「なでしこ」らしい選手を育てよう!
posted by プロコーチ at 19:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月28日

ようやく。

 サウジアラビア戦。

久しぶりに強豪相手に、勝利を収めることができました。

ハリルホジッチ監督の手腕がいかんなく発揮されたとも言えます。

私自身、ずっと擁護していたので、少しホッとしました。

選手を批判する、監督を批判する。

またその逆に、褒めたたえる。

いずれにしても、本当にピッチの中で起きていることが見えているのか?

イメージに固定されてはいないか?

妙なバイアスは取り払って、試合を見てみる。

そうすれば、ハリルホジッチ監督の仕事が理解できるでしょう。










 今回のサウジアラビア戦。

予想通り、2種類の戦いを使い分けて試合を進めて行きました。

積極的に攻撃する部分。

ゴールを目指し、相手陣地で試合を行う。

守備でも攻撃でも、相手にプレッシャーをかけ続ける。

もう一つは、自陣深くに閉じこもり、リスクを避ける戦い。

ボールポゼッションを放棄したかのような、専守防衛。

つまらない!と言われかねない、守備に重きを置いた時間。

後半の途中からは、この戦いにシフトしましたね。

割り切ってボールを回させている。

最後の部分で、ボールに寄せる。

そこまでは、問題なかったのですが、、、。








 課題は、失点してしまったこと。

この戦い方をしている時は、失点してはならないはずなのに。

今回は、勝ち点3を手にするために、後半途中から守備的布陣に変えました。

おそらくワールドカップの本戦では、この戦い方をする時間が増えるはずです。

(本選出場が決まり、かつ、その時までハリルホジッチ監督が指揮していればですが、)

強豪相手に、先に失点はしたくない。

0対0の時間を少しでも長く続けて、相手の足が止まる時間まで持ちこたえる。

足が止まってきたら、カウンターの機会をうかがう。

失点をしてしまえば、このプランが崩れてしまう。

自分たちよりも力が上のチームを相手にする時には、先取点が大きくものを言います。

だからこそ、失点をしないという戦い方を選んだ時には、失点をしてはならないのです。









 ボランチの選手は、山口選手が中心になっていきそうですね。

あれだけ、体を張って、守備に攻撃に走り回る。

ボールを奪取する能力、危険を回避する能力。

長い距離を走って、攻撃に加わる走力。

なんとも、近代的な選手です。

攻撃の組み立てを考えると、遠藤、柴崎選手が、上なのでしょうか。

でも、ハリルホジッチ監督は、そこをあまり求めていないように感じます。

もっと強い相手、さらにはアウェイとなれば、長谷部選手すら外してしまいそうです。

山口、永木コンビで、とにかく走り、守り、潰し、仲間を助ける。

エレガントな選手が、低い位置で組み立てをするのは、一昔前の話になっていく。

例えば、イタリアのピルロ選手のような存在。

それは、今後のトレンドはないですね。












 では、どのような課題が考えられるのでしょうか?

最も考えられるのは、中東でのアウェイでの戦いですね。

独特な空気、対戦相手。

それを前にして、どのように準備して、戦っていくのか。

ここで重要なキーファクターになると思われるのが、手倉森コーチです。

JFAが今まで蓄積した、アジア向けの戦いを実践するための、現場とのつなぎ役。

手倉森コーチの仕事のパフォーマンスが、予選を突破するキーになるでしょうね。
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2016年11月15日

サウジ戦=オマーン戦+オーストラリア戦

 ハリルホジッチ監督は、能力の高い監督さんですね。

競争の厳しい、欧州で戦い続けた経験。

ワールドカップで、決勝トーナメントに導いた実績。

落ち着いて試合を観ると、彼の仕事ぶりがよく分かります。

なぜ、指導力に問題が、解任だ、などと騒いでいるのか?

理解に苦しみます。










 前回のアジア最終予選。

アウェイのオーストラリア戦では、勝ち点1を取りに行く。

引き分けで、次につなげる。

このような戦いを選びました。

ガチガチに引いて、守備の規律を守らせる。

そして、カウンターでチャンスを窺う。

そして、プラン通りに勝ち点1を得た。

さらには、アウェイで得点も奪った。

予定通りの戦いを見せました。

素晴らしいのは、攻撃が大好きな人間を起用していたこと。

その彼らが、守備をするために奔走し、戦い続けた。

試合を見る限り、チーム内に規律がある証拠だと思います。










 先週の親善試合、オマーン戦。

ここでは、全く違う戦いを見せてくれました。

とにかく攻撃的に、ゴールを目指し、勝ち点3を奪取するための試合運びです。

オマーン守備陣が5枚+4枚の9枚でスペースを埋める。

引いてきた守備陣を崩せないのが、いつもの日本。

ボールが横にだけ回っていた?

ボールは保持するものの、相手ゴールには迫れない。

終わってみれば、消化不良のゲーム。



 今回見せたのは、相手陣地で長く戦う。

両サイドのアタッカーを中央付近に入らせる。

両サイドバックを高い位置に配置する。

そこに、トップ下の清武、ボランチの永木、山口が絡んでくる。

7人もの選手が、ボールよりも前でプレーする。

何とも、攻撃的な戦いでした。

しかも足元だけで回すだけでなかった。

ワンツーやオーバーラップラン、2列目、3列目からの飛び出し。

ボールを追い越す動きが、数多く見られました。

ダイナミックな、勢いのある攻撃でした。









 この戦いを選ぶと、相手チームのカウンターが怖い。

両サイドバックの裏のスペース。

中盤の大きなスペース。

ボールを奪われた瞬間、ここを使われて、一気のカウンターアタック。

実際に、何度か、危ういシーンがありました。

その回数を少しでも減らすために、攻撃から守備の切り替わりを早くしていましたね。

奪われた瞬間、近くにいた選手がつぶしにいっていました。

後ろに下がるのではなく、その場で相手に向かっていく。

本田は、攻撃面での貢献は少なかったですが、この切り替わりの部分は走っていました。

そして、大迫の先取点。

奪われたその時、永木が相手から奪い返し、分厚い攻撃につなげました。

指揮官のイメージ通りのゴールだったはずです。










 サウジアラビア戦。

ここでは、このオマーン戦と、オーストラリア戦を融合させた戦いを目指すのではないか。

積極的にゴールを目指す時間帯。

割り切って、相手にボール保持を許す時間帯。

この二つを有効に使い分けるのが、ハリルホジッチ監督の目標だと思われます。

今は、試合によって使い分けですが、

本来は、一つの試合の中で、使い分けて行きたいはずです。

選手が、どちらかの戦いに偏るのではなく、試合の流れによって使い分ける。

その姿を、サウジ戦では見れるのでしょうか。

それが完成に近付く時が楽しみです。

どちらかに偏ってしまえば、勝ち点3は難しいでしょう。

オマーン戦+オーストラリア戦が出来ているかどうか?!

試合を見る、一つのチェックポイント。
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2016年11月04日

鹿島アントラーズに続け

 クラブの名前を聞いて、どのようなチームかが思い浮かぶ。

20年前も、今も。

そのようなクラブは、日本にただ一つ。

鹿島アントラーズです。

ジーコスピリットの名のもとに、チームが一つの方向へ向かっている。

「チームに献身であれ」

「自分に誠実であれ」

「仲間をファミリーと思い尊重せよ」

 この言葉は今でも鹿島のクラブハウスに飾られている。

ユニフォームの裏にも印字されている。








 そのスピリットは、20年以上の歳月を積み重ね、伝統となってチームに息づいている。

チームのために戦い、タイトルを目指し、勝負強い。

そのスピリットが、戦いにも表れている。

4バックで、サイドバックがタイミングよく攻撃に絡んでいく。

センターバックは人に強く、ボールを跳ね返す。

ボランチは2枚で、バランスを取りながら、試合を組み立てていく。

相手に嫌がられる球際の強さ、泥臭さ。

セットプレー、相手のミスを得点に結びつけていく。

そこにブラジル人助っ人が、力を倍増させる。

彼らが当たりならば、タイトルを狙えるチームに。











 このような、はっきりした方向性の見えるクラブは、アントラーズだけです。

彼らがすごいのは、選手が入れ替わっても変わらない。

監督が代わっても、変わらない。

ベルディも、マリノスも、ジュビロも、レイソルも良かった時の面影はありません。

監督が退任すると、チームが戦い方そのものを変えてしまう。

選手に頼ったベルディやジュビロは、世代交代に失敗し、別のチームになってしまいました。

ジェフは、10年前の輝きは、オシム監督とともに、消えてしまいました。

サンフレッチェや、レッズも、フロンターレも、この先はどうなるのか?

この3チームは、監督の素晴らしい仕事で、チームの力は高まっています。

では、監督がいなくなり、選手が入れ替わったら、どうなるのでしょうか。

この答えは、10年後にならないと分かりません。









 

 それは、世界的に見ても、同じような傾向にあります。

ある程度は仕方のないことかもしれません。

そのクラブの信念、哲学といったものまで昇華させているのは、ごくわずか。

だからこそ、伝統を持ち、立ち返る場所があるクラブには、価値があるのです。

2016年のJリーグ。

チャンピオンシップに残った3クラブは、いずれもはっきりとしたカラーを持っています。

こだわりを持って、丹念に積み上げたクラブが残っている。

どのクラブも、勝利をするに相応しい。

フロンターレも、レッズも、ここ5シーズンの積み上げは、目を見張るものがあります。

名将に率いられ、力を蓄えた。

クラブも、タイトルをとれていないのに、我慢して信じ続けた。

レッズやフロンターレが伝統を作るためには、この5年間を基にして、積み上げなければならない。










 11月23日から始まるチャンピオンシップ。

この舞台にふさわしい3つのクラブが揃いました。

野球的な香りがしてしまう、このシステムです。

来年以降は、無くなるので、最後のチャンピオンシップ?!

無くなるといっても、やっと、通常の状態に戻るだけです。

世界の常識からみても、ポストシーズンが無いのが、一般的。

とは言え、せっかくのですので、楽しんでみます。
posted by プロコーチ at 23:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月28日

40年以上前から、地域の人と共に。


 ブラジルでは、総合型スポーツクラブが多数あります。

地域に密着して、人々がスポーツと共に生きている。

私が研修中のクルゼイロも、sede campestreという名の総合型スポーツクラブを保有しています。

多くのフットボールクラブが、総合型のスポーツクラブを持っているようです。

日本では、標榜しながらも、未だ数少ないのが現状です。

あまり、イメージが浮かばないのかもしれません。











 例を挙げます。

家族が揃って、スポーツクラブにお出かけします。

施設のゲートをくぐるのは、家族一緒。

でもそこからは、別々に行動出来るのです。

お父さんと息子はグラウンドに向かいます。

お父さんは、仲間たちと試合をし、息子はサッカースクールに。

お母さんはフィットネスやプールに、お姉ちゃんはバレーボールやペタンクのコートへ。

もし、小さい子供がいれば、施設内にある託児所に預けることも可能です。

もちろん、一緒に過ごすための設備も整っています。

グラウンドのピッチの周辺や、プールの脇には、バールが併設されています。

そこで、軽食を取りながら、応援するのです。

試合を終えたお父さんが、仲間たちと一杯する姿もあるでしょうね。

シャワーを浴びて、更衣室で着替えて、家族で帰っていきます。











 今回は、ここを見学させてもらいました。

施設が完成して、46年経っているので、ピカピカ!というわけではありません。

ですが、多くのスタッフが、清掃、メンテナスを常にし続けています。

私が訪れた今回も、多くの場所で清掃が行われていました。

そして、バレーボールのラインを、ペンキを用いて引き直している最中でした。

丁寧に使っているためなのか、施設全体から、柔らかい愛情のようなものを感じるくらいです。

保有する施設、フットボールグラウンド2面、フットサルコート2面、屋内フットサルコート2面。

体育館、屋外バレーボールコート10面以上。

プール4か所(ウォータースライダー付き)、ペタンクコート8面、

会議室に多目的ホール、託児所にレストランに、バール(軽食、飲み物、お酒)。

入り口には、ガードマンが常駐し、会員カードをスキャンしなければ、通れないゲートが不審者を排除します。

入ってしまえば、スポーツの楽園が、そこにあるのです。










 入会金が3000ヘアイス。

日本円で90000円と高価ですね。

90000円払えば、家族全員が入会したことになります。

入ってしまえば、相当安価です。

月会費130ヘアイス、つまり4000円。

さらに、家族会員10ヘアイス(一人あたり)。

一人追加するごとに、たったの300円です。

平日7時から22時、休日7時から20時。

1回あたりの使用料は、もちろん無料。

現在の会員数は、5000人。

5000の家族が、豊かなスポーツライフを送っているのです。

今回も、子供を連れた家族、現役をリタイアしたであろう老夫婦にカップル。

ありとあらゆる層が、笑顔でスポーツをエンジョイしていました。













 我々日本では、学校体育の恩恵を受けて、成長してきました。

国が、日本国内の隅々にまで、学校を作ってくれました。

おかげで、識字率は高く、教育は行き届いています。

そして、地域の学校には、運動するための施設がたくさんあります。

ただ、学校を卒業すれば、その施設を使う機会が極端に減ってしまいます。

つまり運動イコール体育であり、学校でした。

最近は、施設開放事業が進んできています。

改めて、その恩恵を受けれる機会も増えてきたのではないでしょうか。










 でも、それは、まだまだ、個人のレベル。

ブラジル・クルゼイロでは違いました。

同じことを、ドイツのケルンででも、感じました。

2006年のワールドカップで訪れた時です。

やはり、家族とスポーツと地域とがが、リンクされている。

日本の我々は、家族と共に、スポーツを通じて時間を共有する習慣が広まっていない。

これが現状ではないでしょうか。

特に、都市部においては、地域との関わりが薄くはないでしょうか。

学校での運動会や文化祭の練習、子供たちの歓声に対して、クレームをつける住民。

保育園ができるといっては、反対運動が起きる。

マンションは建っても、公園の一つも作らない。












 この地域に根差した総合型のスポーツクラブでは、日本にあるものがありません。

それは、卒業であり、引退であり、補欠です。

卒業したら、プレーする環境を失ってしまう。

年齢が来れば、引退する。

プレーできる限られた年齢にもかかわらず、補欠のためにプレーができない。

フットボール、スポーツは、本来、人生を豊かにしてくれるものです。

限られた人間のみが、プレーすることを許されている状況。

もっともっと、裾野を広げることはできるはずです。

少しずつ、良い方向に変化しているとは思いますが、まだまだ。

40数年前から、その道を歩み、そして今もなお歩み続けている国があります。

正直、うらやましさを感じました。

ブラジル人は、我々日本人に語りかけます。

「日本という国は素晴らしい国だ、ブラジルは問題が多すぎる。」

社会システムの安定性や、経済の発展と継続、治安の良さ、教育水準の高さ、伝統的な日本。

我々が世界に誇るものは、たくさんあります。

その一つに、スポーツの豊かさを加えたい。

心から感じる、今回の視察でした。


posted by プロコーチ at 11:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月21日

対ブラジル戦!

 試合を分かっている。

フットボールそのものを理解している。

本当に、うらやましい。









 留学中のクラブが、歓迎するために、試合を組んでくれました。

対戦相手は、近隣の社会人チームです。

動きもスピーディーで、パワーもある、なかなか強そうなチーム。

審判も呼んで、本格的な試合です。

我々は、スタッフでチームを組みました。

名門クラブですので、元プロ選手のコーチや、南米を制した元選手などがゴロゴロ。

でも、ガードマンや、清掃スタッフなどの、普通のおじさんも混じっています。

どんな試合になるのか、楽しみでした。









 試合が始まると、南米らしい駆け引きが、随所で繰り広げられます。

ボールのある局面では、足技でのフェイントだけではありません。

目を使ったフェイント、体の向きを使ったフェイント、体を揺らすフェイント。

相手との距離も近いのですが、簡単には奪われません。

間合いを、完全に分かっているのでしょう。

まるで、猫が、ぼーっとしているようでも、簡単に捕まえられないかのように。

本能の中に、自分の間合いをインプットして組み込んでいる。

JFAは、常にボールを動かそう!と言い続けていますね。

もちろん、ボールを動かすプレーは、有効です。

でも、ボールを止めて、相手の足を止めてしまう駆け引きも、面白いですよね。

「ほら、取りに来いよ!」と言わんばかりの堂々とした姿は、貫禄ものです。













 腹が出て、動けないようなおじさん。

でも、ここぞ!、もしくは、やばい!その瞬間には、猛然とダッシュ。

ここぞ、を読み取る力は、どこからくるのでしょうか。

長年プレーし続けているからなのでしょうか。

お互いに、自分のしたいプレー、仲間にして欲しいプレーを求め続けているからでしょうか。

どちらにせよ、必要な瞬間に、必要な場所を嗅ぎ分ける嗅覚のようなもの。

それを、本当に多くの選手が持ち合わせているのを、肌で感じました。

ピッチの中で、迷子になっている選手。

状況を、自分の都合のいい方向に捻じ曲げて理解している選手。

そのような選手は、皆無と言っていいですね。












 私は、センターバックとして出場。

隣の選手は、元プロ選手。

それどころか、1997年にリベルタドーレスを制して南米一になった時のセンターバック。

クルゼイロのレジェンドの一人でした。

今は、46歳?で、U20のコーチとして、選手を育てる立場に回っています。

レジェンドがどのようなプレーをするのか、興味津々。

相手の攻撃を見ながらも、じっかりと観察していました。













 まず、DFラインが深い。

その理由は、スピード。

現役に比べて、衰えてしまったようで、スプリントに自信が無いからだと推察されます。

そして何よりも、動きがゆっくりでした。

ただし、相手の動き、ボールの周囲の状況から、先に、少しだけポジションを修正します。

スッと、先読みして、相手FWが動くであろう場所に入ってしまうのです。

スピードに乗ろうとしても乗れず、マークを外そうとしても外せない、相手FW。

10歳以上若く、走力もあったのですが、自由に仕事をさせてもらえない。

相手が無理やりボールを入れてきても、簡単に弾き返してしまう。

泰然自若と言いますが、落ち着き払ってプレーをしています。

彼のランニングスピードは遅いのですが、遅さを感じさせない。

残念ながら、途中で、腿裏の違和感を感じたらしく、交代してしまいました。

この数十分間は、私にとって、コーチとしても選手としても、貴重な経験の場になりました。

あの落ち着きを出せる日が、来るのでしょうか。














 私は、いつものように、戦い、つぶし続けました。

日本基準ではなく、ブラジル基準の当たり、腕の使い方で、強く激しくプレッシャー。

最初11番の相手FWが、私に対して勝負を仕掛け続けてきました。

私の目の前に入り、「パスをくれ」と味方に要求。

私がいいポジションを取ると、パスが入らない。

11番は、パスが出て来なければ、「なんで出さない!?」大騒ぎです。

はっきり言うと、なめられていたのでしょうね。

体のちっぽけな東洋人ごとき、余裕でやっつけられる。

そう思っていたのでしょう。

ボールが入っても、バチコーン、ガシッ!足や体ごと、ボールにアタック。

ぐいん、と外されもしましたが、何とか対応。

繰り返し繰り返し、戦い続けました。

イライラし始めた11番は、最終的に私の目の前から消えて、低い位置やサイドに流れてプレー。

完全に、今回の対決では、喧嘩に勝利です。











 そして、裏へのカバーリング。

特に、レジェンドが抜けてからは、自分がやりやすいように、DFラインを高くしました。

その時に、周りの選手が、私を助けてくれます。

バイタルへ当たりに行こうとすると、ボランチの選手が、すっと下がり目に入り、カバーの準備をしてくれます。

裏にカバーリングに行きボールを奪うと、素早く、隣のセンターバックがパスを受けれる位置に入ってます。

そして誰もが、マークの責任についての声を出すと、すかさず反応してくれます。

まるで、何年も一緒に試合をしている仲間であるかのように、錯覚します。

フットボールの理解が深いと、こんなにもスムーズにプレーが出来るのか!

地味な部分かもしれませんが、感心してしまいました。














 試合は、0対0の引き分け。

ただの親善試合なのですが、熱い戦いでした。

上手く、攻撃が出来ない相手チーム。

「ここに出せよ!」「スペース空けただろ、入って来いよ!」

「いや、そんなところに出しても、チャンスにならないだろ!」

激しく言い合いをしながら、お互いに改善を図ります。

傍から見ると、ケンカをしているかのようにも見えるほど、感情をぶつけ合っています。

日本で、ここまで自分の意見を出そうとすることは、あまり目にしません。

自分の意見を押し殺してまでも、気を使い合っているからでしょうね。

日本・ブラジル、どちらのコミュニケーションがいいかは、分かりません。

フットボールというスポーツにおいては、ブラジル人のやり方のほうが、適しているように思います。











 試合終了後、お互いに握手で健闘たたえ合います。

この瞬間は、私が好きな時間です。

削り、ぶつかり合った相手、強い口調で言い合った仲間。

それら全てが、ここでリセットされる。

それどころか、さらに親密度が増していきます。

一度仲間としてボールを蹴れば、心を許しあうような感覚さえ、持ってくれる。

ロッカールームで着替えていると、

「いい守備だった」「今日のベストDFだ」と高い評価。

(まあ、お世辞が多分に含まれているので、話半分に受け取ります。)

お世辞だと分かっていても、フットボールを深く理解しているプロのコーチやスタッフから褒められると、嬉しいですね。

さらに、翌日。

食堂に行くと、一緒にボールを蹴った仲間たちが、昨日よりも親し気に話しかけてくれます。

仲間として認めてくれたのでしょうね。

伝説のセンターバックからも、「お前はつぶしも、カバーリングも素早くて良かったぞ。」

ランチを食べながら、高い評価を。

今まで、頑張っていた成果が、現れたのかもしれません。








 ブラジル人から学ぶことは、まだまだ、我々にはたくさんあります。

その一方で、日本で積み重ねていることは、無駄ではないことも、分かりました。

自信を持って、戦い続けること。

これからも、続けていきたい!そう誓った試合でした。
posted by プロコーチ at 01:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする