2013年01月11日

見ることは、知ること。

 「トイレのレバーが大と小に別れている国は、多くはない」

…ケニアの副環境大臣ワンガリ・マータイさん、2004年ノーベル平和賞を受賞


 日本人の、もったいないという言葉に感銘を受け、環境にやさしい言葉だ!

彼女は、環境問題を提起する言葉として、世界に広げていました。

日本人は、当たり前のようにトイレのレバーには、大・小と使い分けている。

もったいない精神が、現れている一例として、マータイさんが語っていました。








 正月を利用して、スペイン・バルセロナに行きました。
(更新出来ずに、すみません)

用を足そうと、ホテルでトイレに向かいます。(大便器)

すると、丸い大きいボタンが一つ、水タンクの上にありました。

目を向けると、ボタンが上下2つに割れています。

少し大きめの半円ボタンとお、少し小さめな半円ボタン。

この二つが合わさって、丸ボタンになっているのです。

ピン!ときて、小さい半円ボタンを押すと、少しだけ水が流れました。

小用のレバーがあるのです。








 ここのホテルだけが、特別なのでしょうか?

環境に意識の高い、21世紀型のホテルかも?

そんなことはありませんでした。

バルに行っても、レストランに行っても、ショップに行っても。

多くの便器が、大小が半円で別れた、丸ボタンが付いていました。

日本だけだと聞いていたのですが、バルセロナでもあるのです。

(帰りのトランジットで、ローマの空港に立ち寄りました。

 そのトイレでも、形は違えど、大用・小用に別れたボタンがありました)

日本だけでなく、スペインでも、イタリアでも、レバーは大・小に分かれていました。

昔はそうだったのかも知れませんが、少なくとも2013年は違っていました。

このことは、聞く・読むだけでは、分かりえないことでした。








 カンプノウに、スタジアムツアーに行きました。

9万人もの人が入れるスタジアムですから、歩いて回るだけでも大変。

ピッチの中には入れませんが、選手の入場していく道を歩くと、気分は高揚します。

通路を進んで、階段を上がっていくと、明るいピッチが広がります。

目の前には、緑のピッチ。

ぐるっと目をやると、スタンドがそそり立つように迫ってきます。

一歩ずつ、ピッチに近づく行きます。

よく見ると、芝が2色に分かれています。

スタンド側からタッチラインの手前、数10センチと、それより先のピッチとが分かれています。

スタンド側が、ロングパイルの人工芝なのです。

味の素スタジアムもそうですが、カンプノウも、淵は人工芝でしたよ。










 このカンプノウでは、試合前に水をまくことで知られています。

短く、綺麗に切りそろえられた芝のピッチ。

そこにタップリと水をまく。

もちろん、ボールが走るようにするためにです。

パスを多用する、バルセロナのスタイルを助ける効果を期待して。

逆に、対戦相手は、芝を長くしたり、水をほんの少量だけしかまかないこともあります。

パスのスピードを落とし、少しでもバルサの良さを減らすためでしょう。









 私が観た試合でも、カンプノウでは水をまいていました。

試合前と、ハーフタイムに、スプリンクラーが現れ、水をまくのです。

ただ、その量は、私の想像を、はるかに上回っていたのです。

しっとりと、芝が湿らせる程度?

いえいえ、まき終わった後、ピッチは水浸しでした。

強くボールを蹴るために踏み込むと、水しぶきが小さく上がる。

ボールをはらうようにキックすると、ピシャッ!水が飛び散ります。

走り回る度に、スパイクの周りから、ピチャピチャという音が聞こえてきそう。

慣れていない選手は、ボールをコントロールするのは困難かもしれません。

それくらい水をまくから、試合の最後まで、ボールが走ってくれる。





聞いて、読んで、分かったフリをしていてはダメですね。

やはり、実際に自分の目で見てみないことには。


「見ることは知ることだ」
…「昆虫記」を記した、ジャン=アンリ・ファーブル

   
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2013年01月01日

今年もよろしくお願いします

 年末に振り返りました。

自分は、何が出来て、何が出来ていなかったのか?

胸を張って、この成果を上げた!というものはあるのだろうか・・・。

一番の成果は、フットボールが大好きであり続けられたこと。

その大好きなことを、伝え続けられたこと。

では、改善すべきは?






「観ること」を目標に掲げ、1年間取り組んできた。

フラットに観て、広く観て、一つ先を観て。

なかなか、難しい。

観ようとすることで、世界が広がる瞬間が何度もありました。

観ること、観ようとすることは、自分の能力を高めてくれることにつながりました。

今年も、観ようとし続けなければなりません。








2013年の目標


「1mm UPのコーチング」


昨日よりも、今日。

今日よりも、明日。

ほんの1mmでもいいから、UPさせること。

少しだけでも自らを改善させること、それを続けること。

1週間振り返った時、1ヶ月振り返った時。

それは、一つの成果として現れているはずです。







 2年前にも、この目標を掲げ、取り組みました。

この目標が、自分には合っているようです。

来年の今日、365mm UP 出来ているように!!

今年も、よろしくお願いします。



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2012年12月25日

声が持つ意味

 声を出して、コミュニケーションを取る。

瞬時に、状況が変わっていく、フットボールというスポーツにおいて、欠かすことはできない。

一瞬のヒラメキや、即興性も求められる攻撃においては、その重要度は下がるかもしれない。

ホットラインにだけその感覚が分かり合ってれば、成り立ちうる。

コミュニケーションを、わざと取っていないように見せる駆け引きもあるでしょう。

極端に言えば、一人のワンプレーで試合が決まることすらあります。

そこには、声はないことも多いはずです。









 守備の局面においては、声の重要性は高まります。

「遅らせろ!」

「縦を切れ、(右・左を切れ)!」

「ゴー!」

「ラインアップ、(ダウン)」などなど。

どれだけ能力が高いDFであっても、一人で守り切ることは不可能。

だとすれば、お互いの協力関係を強固にすること。

お互いの責任を明確にすること。

そのためのツールとしての、声は、特に重要です。







 他にも声の持つ役割として、自分のプレーを周りに伝えるというものがあります。

「キーパー!」「クリア!」

GKが、大きな声でコーチングします。

自分がスタートポジションを飛び出してプレーする。(キーパー)

または、自分はその場に留まり、味方DFにクリア・処理をするように指示をする。(クリア)

GKが、この声を発することで、ブレイクアウィ(飛び出す)かどうかを知らしめるのです。






 「クリア」はその意味通り、DFがクリアします。

どちらが処理するのか、少しあいまいなボールに対して、GKが飛び出せないと判断している。

DFがクリアをした方が、良いという判断です。

もしかすると、アクシデントがあって、飛び出せないのかもしれない。

味方DFは、ゴールから遠ざけるように、ボールを蹴り出したり、つないだりします。

GKは、こぼれ球や、シュートに対する準備をして構えているでしょう。







 「キーパー!」

GKが周りに聞こえるように、大きな声を出しながら、飛び出していきます。

「OK!」ではなく、「キーパー!」

「OK」は、フィールドプレーヤーも、自ら出すことが出来る声です。

「キーパー!」という声は、GKだけが出す声にすべきだと思います。

それは、「キーパー」の声には、GKが飛び出る、以上の意味が含まれているからです。

・プロテクト

周りの味方DFに、自分を守ってほしい。

相手FWが飛び込んでこれないように、体をいれてプロテクトして欲しい。

ボールに対してプレーしているGKは無防備になる瞬間があります。

空中にあるボールに対しているときは、特に。

そこに相手FWがチャレンジしてきたら、大怪我をしてしまうかもしれない。

昔Jリーグで、腎臓を損傷したGKすらいるほどです。



・ゴールカバー

GKがクロスボールや、スルーパスに反応して、飛び出します。

勇気ある飛び出しは、味方を救ってくれるでしょう。

その一方で、元々守っていたゴールは、空っぽになってしまいます。

もし競り負けたら。

もし、ボールをこぼしてしまったら。

無人のゴールに、簡単にボールを押し込まれてしまいます。

それを防ぐために、ゴールをカバーするために、ポジションを移動してもらうのです。



・味方攻撃陣に準備させる

GKが飛び出して、ボールをキャッチする。

すると、スローでもキックでも、一気に50M以上、パスをすることが出来るでしょう。

それなのに、味方攻撃陣が走り出してなかったら?

いつまでも、頭の中が守備モードだったら?

速攻のチャンスを失ってしまう。

「キーパー」の声に反応して、相手DFラインの裏に走り出す。

サイドに開いて、基点になる準備をする。

そのスイッチを、GKの声によって入れるのです。






 試合で、フィールドプレーヤーが「キーパー」と声を出す時があります。

その時に、GKは本当に飛び出されるのでしょうか。

プロテクト、ゴールカバー、守→攻の切り替わりの準備をしているのでしょうか。

ただ無責任に、GKに処理をお願いしているだけなのでしょうか。

「キーパー」の声には、チームを動かす、大きな意味があります。

声一つで、皆が一気に動いて、準備をする。

フィールドプレーヤーとGKとの間の信頼を作っていくこと。

すると、この声には、より大きな意味が出てくるでしょう。
posted by プロコーチ at 20:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年12月14日

さらなる広がりを

 クラブワールドカップが、日本で開催されています。

残るは、3決と決勝戦。

昨年、バルセロナが来日したような盛り上がりは、残念ながらありません。

今回は、地上波のゴールデンタイムに、試合が放映されています。

それだけでも、ワールドカップの気分が、少しは出ているようです。

スタンドを見る限り、空席が目立ちます。

ワールドカップの準決勝!!なのですが、プラチナチケットどころか、余るのが現状。

決勝戦はどうでしょうか?

普段見ることができない、メキシコサッカーを楽しめる。

貴重な機会だと思うのは、マニアックなのでしょうか・・・。








 クラブワールドカップは、2000年から開催され、今回で9回目。

現在のスタイルになって、まだ、6回目にしかすぎません。

ようやく、各国持ち回りで開催されだしたようです。

我々日本人にとっては、ありがたいのですが、ワールドカップ!です。

それならば、世界中の国で、開催されるべきもののはず。

スポンサーの絡みや、運営能力、トヨタカップの歴史の重み?

来年からは、2回モロッコ開催のようですが、今後はどうなるのでしょうか。








 先輩格にあたる、各国代表が参加する、ワールドカップ。

こちらは、80年の歴史があり、19回行われています。

ヨーロッパ、南米、北中米、アジア、アフリカ。

様々な国でです。

オリンピック以上の注目度があるとも言われています。

そんなワールドカップですが、最初から大きい規模ではなかったようです。

第1回大会は、1930年にウルグアイでひっそりと開催されています。

出場国は、わずか13カ国。

試合数は、18試合。

総観客動員数は、40万人強に留まっています。

2010年の南アフリカワールドカップでは、格段に成長しています。

出場国数32、試合数は64。

300万人を超える人が、世界中から観戦に訪れています。

私もスタンドで、8試合ほど観戦しましたが、本当に多くの人々が楽しんでいました。

その瞬間、南アフリカで開催されているのを忘れてしまいます。 

夢の空間が、そこには広がっていました。







 クラブワールドカップには、たった10年ほどしか、歴史がありません。

少しずつ規模が大きくなり、参加チームが増えていくのでしょうか。

それならば、ワールドカップのように、傾斜配分にすべきでしょう。

やはり、欧州、南米と、その他大陸王者との力の差は大きい。

ヨーロッパや南米の枠が増えたほうが、興味深い試合も増えてくるでしょう。

仮にチャンピオンズリーグ・リベルタドーレスカップのベスト4が揃って出場になったら?!

チェルシー・バイエルン・バルセロナにレアルマドリー。

南米からは、コリンチャンス・サントス・ボカとウニベルシダードチリが参戦です。

この組み合わせを、一同に観ることが出来る大会はありません。

妄想するだけで、楽しくなる大会になりそうです。

誰もが羨む、非日常の試合が観られるのが、ワールドカップですよね。








 数十年後、孫たちに、語っているのでしょうか?

「俺が若い頃のクラブワールドカップはな、」

それとも、すでに歴史の片隅で、ホコリを被ってしまっているのでしょうか?

私は、日曜日、横浜に行ってきます。

将来、孫に語れる試合になることを期待しています。
posted by プロコーチ at 15:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年12月11日

25.6歳、その後

 今シーズンも、天皇杯を残すだけになりました。

来季を見据えた、チーム編成が急ピッチで行われています。

新加入、移籍、海外選手の獲得。

プロの世界の、華やかな部分が見えてきます。

現在、J1に18クラブ、J2に22クラブあります。

1993年の開幕時には、わずか300人ほどだった、Jリーガー。

今やプロ選手は、J1、J2合わせて、1000人を超えています。









 その一方で、何人もの選手が、プロフットボーラーの道から消えていきます。

年によって違いますが、毎年100人単位の選手が、引退の道を選んでいます。

現役続行に、僅かな希望を求めて、トライアウトも開催されています。

元日本代表MF三都主アレサンドロ(名古屋)やFW福田健二(愛媛)などのビッグネーム。

下は20歳から37歳までの84選手が、参加したようです。

ここでの活躍で、翌年以降の契約を勝ち取る選手も、もちろんいます。

大分で復活を果たした、村井選手などは、その好例です。

残念ながら、多くの選手が、契約を結べず、引退してしまいます。

その平均年齢は、弱冠25.6歳である。

そして、20代で引退するケースが7割を占めています。

彼らは、引退セレモニーなど開かれず、ひっそりと消えていくのです。









 彼らの、第2の人生、「セカンドキャリア」はどのような道を歩んでいくのでしょうか。

解説や、コーチなど、フットボール界にこれからも関わっていきたい。

多くの引退していく選手が、望んでいます。

そのような道に入れる選手は、限られています。

解説者などは、年に数人の、トップ選手だけがつくことができる職業でしょう。

それは、日本代表に入るよりも、難関です。

コーチはどうでしょうか。

Jリーグの下部組織のコーチ、トップチームのコーチ。

この枠も、同じように限られています。

そのような現状を目にして、将来に不安を抱く選手も多いのです。

「引退後の生活に不安を抱く」と回答した選手が9割
(1999年にJリーグ選手協会により行われた選手への意識調査)






私は、二つの、全く異なる方向性の話を聞きました。

一つは、現役時代から、引退後のライフプランを立てる。

現役のプロ選手である限り、注目度も高く、ブランドの価値も高い。

現役選手のブランドや地位を活かし、事業の準備を始める選手もいます。

人脈を作り、顔を広げていくのです。

引退後を視野に入れながら、プレーを続けていく。




 もう一方は、プロ選手である今を、追求する。

今、この瞬間のプレーは、日々の努力を映す鏡。

3年前の努力が、今に生きている。

ヨーロッパに、何人も送り込んでいる代理人が話しました。

「現役の間に、選手の自分を高めるべきだ」

「引退後の事を考える暇があるなら、他にできることはあるだろう」

「そんなことを考えている選手は、だいたい途中で潰れていく」







 最終的に、選手を誰も助けてくれない。

倒産するときは、一人で倒産してしまう。

大きな成功を収めると、手元には大きな財産が入ってきます。

個人事業主であり、一人一人が社長さんです。

選ぶのは、選手本人しかないのです。








 困るのは、社会に放り出される、25.6歳という若さ。

その後の人生の方が、圧倒的に長いことです。

フットボールプレーヤーとしてしか高めていないと、応用が効きにくい。

ピッチの上だけでなく、社会と関わり、社会性を高めているか。

クラブ側も、育成年代から、取り組みが行われているはずです。

社会全体が、プロ選手のセカンドキャリアについて、認識を持っておく必要もあるでしょう。

サッカー選手は、子供たちの憧れの職業NO,1です。

憧れられ続けるためにも、元選手の活躍は引退後も求められています。
posted by プロコーチ at 23:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年12月07日

MVPの素晴らしい点。

 今年のJリーグで、最も活躍した選手として、佐藤寿人選手が表彰されました。

MVP、得点王、ベストイレブン、フェアプレー個人賞。

キャリア最高のシーズンを送ったのではないでしょうか。

彼のゴールはテレビの番組名にもなっている、「ワンタッチゴール」

ゴール前で、クロスや、パスにワンタッチで合わせて、ゴールを決めてしまう。

派手なロングシュートや、華麗なドリブルシュートは期待されていない。








 ゴール前で、相手DFとの駆け引きに勝ち、シュートを決める。

そのために必要なこととして、オフ・ザ・ボールの動きを工夫している。

ボールが来る前に、すでに勝負は決まっている。

ランニングコース、相手DFの顔の向き、方向転換、スピードの変化。

相手を置き去りにするために、工夫に工夫を重ねている。

時間があれば、携帯タブレットで、動きの確認や、勉強を積み重ねる。

このオフの動きがあるから、佐藤寿人選手は得点を量産している。

それでは、彼の得点の秘訣を説明するには、あまりに不足している。









 得点への執念も、彼の素晴らしさの一つ。

一度、その動きをしたからといって満足するのではなく。

10回マークを外したとしても、1度もボールが来ないかもしれない。

諦めずに、腐らずに、11回目のオフの動きをする。

それでもダメなら、12回目。

このしつこさ、諦めの悪さも、彼の良さです。











 体の向きも、彼の良さです。

イブラヒモビッチ選手が、スーパーなオーバヘッドキックでシュートを決めました。

歴史に残る、素晴らしいゴールだと思います。

ただし、あのようなシュートは、何回も決まるものではありません。

点を取るためには、ゴール前に、しかるべきタイミングで入ってくること。

そして何より、体がゴールに向かっていること。

体の向きを表す、「おへそ」がゴールに向かうことで、得点に直結するプレーが生まれます。

ゴールに「おへそ」を向けていないと、それは生まれづらい・・。

オフの動きをしながら、体の向きそのものが、常にゴールに向かっている。

点を獲りたいなら、ゴール前で、ゴールに向かって「おへそ」を向けるプレーをいなくては!

それが出来ているのも、佐藤寿人選手の素晴らしさです。








 最後に挙げる、素晴らしい点。

それは、パスを出すために、見てもらえているということです。

パスを出すと決めてくれる。

得点を重ねるから、信頼が生まれる。

信頼があるから、探してまで、見るようになる。

いいサイクルが、そこにはある。

彼の得点スタイルだと、パスを出してもらわなくては、話にならない。

しかも、自分が一番欲しいタイミングで、欲しい場所に出してもらわなくてはならない。

クロッサーが、自分のいいであろうと思う場所に、クロスを上げる。

そこに、佐藤選手が飛び込んで合わせるのではなく。

自分が出して欲しい場所・タイミングを、トレーニングであらかじめ伝えておく。

トレーニングでは、かなり厳しく、要求を繰り返しているようです。

それが、自分にとっての生命線であることを、理解しているのでしょう。










 川崎フロンターレで、ジュニーニョ選手が中村憲剛選手を育てました。

「このタイミングで縦パスを出せ!もっと早く!」

同じように、佐藤寿人選手も、青山・清水航平・石川大徳選手を育てている。

パスを出して欲しい場所や、タイミングを伝える。

さらに、タイミングを早く、精度を高くと、チャレンジさせ、向上を促す。

9年連続で10ゴール以上を決めた佐藤寿人選手。

8年連続で10ゴール以上決めたジュニーニョ選手。

パスを出してもらえるからゴールを決めることが出来る。

もっと言えば、味方選手に、常に・一番に見てもらえるからいいボールが来る。

この、見てもらう!というのも、大切なポイントです。


 





 サンフレッチェ広島でぷれーしている佐藤寿人選手は、得点の匂いがします。

では、違うチームに行ったら、どうでしょうか?

日本代表に入ったら、どうだろうか?

最初は、自分の思ったタイミングや、場所にボールは来る回数は少ないかもしれない。

彼の諦めの悪さを持ってすれば、すぐに見てもらえるでしょう。

少し時間はかかるかもしれませんが、必ずゴールを重ねるはずです。
posted by プロコーチ at 02:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月30日

幅を小さくする

 フラッと、足を向けたくなる喫茶店があります。

60歳くらいの、こわもての店主が開いているこのお店。

不愛想ですが、仕事人の空気を出す店主が、一人でやっているようです。

壁紙からテーブル、食器、BGMまで、店主の趣味で整った、静かで落ち着く空間です。

ここは、お店で、コーヒー豆を自家焙煎するほどのこだわり。

一杯一杯、丁寧に淹れてくれるコーヒーは、疲れがじんわり抜けていくようです。

20人ほどは座れるフロアですが、席が埋まっていることはありません。

1組か2組がせいぜいで、私だけのこともしばしば。

隠れ家とは言いませんが、一人になれる大切な空間です。









 先日、始めてコーヒー豆を買って帰りました。

これをきっかけに、店主に質問してみました。

毎日、自分でいれているコーヒーを、美味しくするヒントを知りたくて。

「美味しいな〜」と一人でにっこりする日も、時にはあります。

だいたいは、「まあまあ」な出来です。

時には、首をかしげるほど、美味しくない出来の時すら、あるのです…。








 「この豆で、美味しくいれるには、どうすればいいですか?」と聞きました。

すると、『どうやっていれてるの?』店主に逆質問を受けました。

「ペーパードリップでいれているのですが、出来がバラバラで、、。」

『蒸らしをちゃんとすれば、美味しくいれれますよ。』

ぼそぼそと、でも嫌な顔せずに答えてくれます。

蒸らす秒数、お湯の注ぎ方、豆の挽き方などを丁寧に教えてくれます。









『お湯の温度も大切です。』

『私は、最初が91℃にならないくらい、91℃では高すぎます」

などと、極意を、惜しみなく教えてくれるのです。

そして、忘れられない一言がありました。

『私も、上手くいれれた時と、あまり上手くいれれなかった時とがありますよ。』

『でも、その幅ができるだけ小さくなるように、努力しています。』

『失敗を繰り返して、その幅を小さくしていってください』

喫茶店の店主の注ぐポットには、温度計が付いていました。

そして、「蒸らし」の時間・30秒を計るため、砂時計を使っていました。

幅を小さくする努力です。








 コーヒーのいれ方を聞いたのですが、それ以上のものを教わった気がします。

私の指導に対する姿勢はどうでしょうか。

コーチのプロとして、フットボールを指導して生活している。

ならば、失敗の幅を小さくしなくてはならないはずです。

仮に失敗を繰り返したとしても、その幅を小さくする努力を続けなければならないはず。

毎日いい指導をして、毎日美味しいコーヒーを飲みたい!
posted by プロコーチ at 08:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月20日

バルサと柏・広島、レアルとベルディ

GK ビクトル・バルデス
DF マルティン・モントーヤ
DF ジェラール・ピケ
DF カルレス・プジョル
DF ジョルディ・アルバ
MF セルヒオ・ブスケツ
MF シャビ・エルナンデス
MF セスク・ファブレガス
MF アンドレス・イニエスタ
FW ペドロ・ロドリゲス
FW リオネル・メッシ


 このメンバーで、レバンテ戦の約60分間を戦いました。

全員が、カンテラーノと呼ばれる、下部組織出身の選手。

指導に携わる人間や、バルサを応援し続ける人間にとっては、なんとも幸せな時間だったでしょう。








 世界中の名選手をかき集めて、チーム作りをする。

自国の選手がピッチ上に数名、もしくは0人ということすら起きています。

下記が、プレミアリーグ・チェルシーの主力メンバーです。
GK
ペトル・チェフ(チェコ)

DF
イヴァノヴィッチ(セルビア)
アシュリー・コール(イングランド)
ダヴィド・ルイス(ブラジル)
パウロ・フェレイラ(ポルトガル)



MF
オリオル・ロメウ(スペイン)
ラミレス(ブラジル)
オスカル(ブラジル)
ミケル(ナイジェリア)
エデン・アザール(ベルギー)
マルコ・マリン(ドイツ)
ルーカス(ブラジル)

FW
フェルナンド・トーレス(スペイン)
フアン・マタ(スペイン)


イングランド人は、

・ジョン・テリー(イングランド)
・フランク・ランパード(イングランド)

この2人だけです。

同じプレミアの、アーセナルも同様の傾向が強いチームです。






 勝利のために、選手を集めることは悪ではありません。

でも、どちらのチームに対して思い入れが強くなれるか?

この観点で考えてみます。

数年でいなくなってしまう選手の集団と、若い頃から見ている選手の集団。









 日本ではどうでしょうか。

昨年は柏レイソルが優勝しました。

今年は、サンフレッチェ広島です。

両チームに共通することは、下部組織から育てた選手が活躍している点です。

森脇良太、森崎和幸、森崎浩司、高萩洋次郎の4選手。

優勝を決定した試合に、先発しています。

他にも、柏木、槙野、駒野選手らも、広島ユースから広島を経由し巣立っています。

昨年柏レイソルが優勝した時も、下部組織出身選手の活躍が報道されていました。

(酒井、大谷、茨田、工藤選手らが、育っています。)







 一方、育成に力は入れているものの、違う形のチームもあります。

多くの選手を育てている。

育成年代で、タイトルも獲っている。

ところが、トップチームでは、外部の選手が中心で戦っている。

レアルマドリーが、その典型と言えるでしょう。

トップで活躍しているのは、カシージャス・アルベロア選手くらい。

少し前なら、ラウール選手もいましたが。

ほとんどの選手は、一人数十億もの大金をはたいて、外部から買っています。





 そんな中、レアルのカンテラ育ちの選手は、100人単位で活躍しています。

カンビアッソ、グティ選手らもレアルで育っています。

現在なら、ボルハ・バレロ(フィオレンティーナ)、マタ(チェルシー)、
     ネグレド(セビージャ)、ソルダード(バレンシア)

トップリーグに所属し、主力として活躍している。

その数は、育成に成功していると言われる、バルセロナを上回る。



 これは、日本の東京ベルディを思い出させます。

毎年、何人もの選手がトップチームに昇格しています。

育成年代では、何度も何度も優勝しています。

現在、主力として定着しているのは、高橋選手と、和田選手くらいでしょうか。

プロ選手になった数から言うと、あまりに少なすぎます。

ベルディの育成組織出身の選手は、全国に散らばって活躍しています。

レアルマドリーも、ベルディも育成組織は優秀であることが、証明されています。







 これについて、このようなインタビューがありました。

レアルのカンテラコーチが、バルセロナとの違いについて答えたものです。

トップチームに上げて、定着させることは、とても困難である。

それを念頭にあるから、次のような考えになるのでしょうか。

「我々は、フットボールを教えている。
 それは、考えて、つなぐフットボール。
 相手や状況に応じて臨機応変に戦術を変えることに対応できるスキルを身に着けているんだ。
 ひとつのプレーを追求するより、フットボールを追及している」

「バルサは、バルサのプレーを子供のころから反復練習で身に着けさせるんだ。
 子供のころから、同じプレースタイルを何度も何度も繰り返す。
 何度も何度も。
 でも、それはバルサのプレーで、フットボールの中のほんの一つのプレーでしかない」


一方の意見ですから、全て鵜呑みにすることはできません。

でも、一つの考え方であることは、今までの結果が証明してくれます。

トップチームの補完組織としての機能。

一人のフットボールプレーヤーを育てる機能。

育成組織には、その両方が求められている。
posted by プロコーチ at 12:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月13日

ワールドカップ、その後

 フットサルワールドカップ、日本の戦いは終わりました。

残念ながら決勝トーナメントの1回戦で敗退。

歴史に、新たな一歩を刻みました。

今まで、何度もグループリーグの壁を破れずにいました。

サロンフットボールの頃から取り組んできた努力が、実を結んだとも言えるでしょう。







 今回、大きなトピックスがありました。

三浦カズ選手の起用です。

今までも、多くの元Jリーガーが出場しています。

監督が木村和司さんだったことも、懐かしいです。

この流れは、過去スペインでもあった、とミゲル監督が講習会で教えてくれました。

数十年前は、スペインでもサッカー選手が、フットサルを盛り上げていたそうです。

サッカーの力をうまく借りる。

フットサルがジャンプアップするための過程では、必要なことなのかもしれません。

彼の経験を始めとするチームに与えた力が、決勝トーナメント進出を後押ししたでしょう。








 商業的にも、ある程度成功と言えるのではないでしょうか。

日本の全試合が地上波で放映されました。

スポーツニュース、新聞一般紙、スポーツ新聞でも大きく取り上げられました。

「フットサル」という言葉が、ここまで流布したことは、前例がないはずです。

パワープレー、ピヴォ、アラなどの専門用語まで使用されていました。

足裏でのコントロール、トゥーキック、ピヴォ当て。

フットサルをプレーしたことのない方には、聞き慣れない多くの単語でしょう。

ミニサッカーくらいしか、認識がなかった多くのサッカー愛好者。

彼らの目を振り向かせることに成功しました。

ここでも、三浦カズ選手の起用は、当たったと言えます。







 明るいことばかりではありません。

フットサルのワールドカップは、ある種、打ち上げ花火のようなイベントです。

フットサルは、これからも、続いていきます。

今回の盛り上がりを、いかに力に変えていくのかが、フットサル界に求められています。







 一つの例があります。

日韓ワールドカップが2002年に開催されました。

ここに向けて、日本サッカー界は、力を蓄え、盛り上がっていきました。

初勝利、そして決勝トーナメント進出、日本国内は燃えました。

祭りの後、何も残らないでは困る。

ワールドカップで盛り上がった力を、継続的なものに変えていくには?

当時、よく耳にしたの言葉があります。

それが、「ポスト2002」です。

育成・強化に加えて、普及活動にも力を入れる。

キッズプログラムなどの取り組みで草の根を拡げていく。

サッカーファミリーの輪を拡げていき、底辺の拡大を図ったのです。

そして、「JFA2005年宣言」も打ち出しました。

2050年までの長期目標を含んだ、壮大なプランを示します。

http://www.jfa.or.jp/archive/jfa/2005/








 では、フットサル界はどうでしょう。

ワールドカップは盛り上がりましたが、まだまだ過渡期。

フットサルをする場所は増えてきていますが、足りないものが多くあります。

子供たちが、フットサルをする機会は、まだ少ない。

育成に力を発揮するフットサルなのですが、残念ながら。

11人制の試合を低学年・中学年にさせる場所があるなら、フットサルを。

子供のサッカーのピッチが1面あれば、フットサルコートが4〜8面は作れます。

8人制を導入したのですから、フットサルも導入するのはどうだろうか。







・フットサルの指導環境の未整備

フットサルにも、ようやく日本国内での指導者ライセンスが出来ています。

2009年2月にフットサルC級が出来ました。

私も2009年5月に取得。

ところが、この資格は、サッカーのC級に付加する形のものなのです。

つまり、サッカーの指導の一環として、フットサルを参考にする声に応えている。

ということは、フットサルだけを指導しているコーチは、ある問題が上がってきます。

4年間で、資格を失効してしまうのです。

(コーチライセンスは、4年間でリフレッシュポイントなるものを稼がなければなりません。
 古い知識で指導を続けることを許さない。とても、大切な考え方ではあるのです。)






 このリフレッシュポイントを稼ぐためには2つの方法があります。

・日本サッカー協会に所属するチームを指導している

・リフレッシュ講習会に参加し、講習を受ける

大きな問題は、フットサルのチームを指導しても、ポイントを稼げないこと。

そして、フットサルのリフレッシュ講習会が、ほとんど開かれないことです。

そもそも、講習会を開くことができるインストラクターが足りていません。

このままでは、2012年度で、100人以上のコーチがライセンスを失効してしまう恐れがあります。

様々な救済策が発表されたので、100人もの失効者を出す事態は免れそうです。



 ちなみに、サッカーのコーチライセンスは、D,C,B,AそしてSと段階があります。

フットサルは、長らくC級しかありませんでした。

ようやく今年、B級ライセンス講習会が行われました。

Fリーグ関係者を中心とする、ひとにぎりのコーチのみ、受講したようです。

それも、仕方ない事情があったようです。

聞いた話だと、B級を育成するインストラクターは、たった数人しかいない。

ミゲル監督もその数人に含まれているそうです。

それでは、限られた数しか、B級養成講習会は開けませんよね。

第2次大戦敗戦国ドイツは、そのサッカーを立て直す方策をとりました。

その一つは、コーチの育成です。

主任コーチ、ヘルベルガーが提案しました。

「まず100人の優秀なコーチを育て、その100人がさらに100人のコーチを育てる」

1万人の優秀なコーチが、指導にあたる。





 まだまだ未整備な育成環境、指導環境を改善していくこと。

継続的に、フットサルが盛り上がってほしい。

トップの強化をし続けながら、フットサル選手を育て、指導するコーチを育てること。

ポスト2012で求められています。


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2012年10月23日

試合で活躍=運転する技術

 最近の若い選手は、技術が高い選手が多いです。

イヤミや、お世辞ではなく、本当に上手い。

止める、蹴る、運ぶ、ボールコントロールの技術。

そして、若さからくる、体のキレや、スピード。

WーUPを見てると、どれだけ活躍するんだろう?!

相手にすると、嫌だな、と感じます。








 ここ数カ月、毎週半ばに、草サッカーをするのが日課のようになっています。

平日の朝から、よくぞここまで集まるもんだ!

私も含めて、馬鹿が多いようです。

経験者も、未経験者もいますが、全体のレベルは高い。

全国レベルでプレーしていた人間も混じっています。

日によっては、全くボールがつながらず、悲しい時間が過ぎることもあります。

この草サッカーで、若い選手たちの技術の高さを感じるのです。









 ところが、その技術が高いはずの彼らが、試合ではそれほど活きていない。

決してわがままなプレーに走っているわけではないのですが。

スピードや、技術が、相手にとっての脅威になり得ていないのです。

味方の立場からしても、フィットしてるとは、もちろん言えない。

フリーでボールを持った時、周りに十分スペースがある時。

時間的な余裕さえあれば、目を見張るようなプレーを見せてくれます。

ちょっとプレッシャーがあるだけで、ちぐはぐで、力任せなプレーに、、。









 まるで、性能が高い車でレースに出ているのに、レースでは結果が出ないドライバーのようです。

直線は速いし、コーナーリングもばっちり。

理論上は、抜群の速さを見せてくれる!はずなのに、まるで勝てないレーシングチーム。

テスト走行では速いけど、レースでは負けてしまう。

そう、そのチームのドライバーに、ドライビングテクニックが足りないのです。

車の良さや性能を、充分に引き出すことが出来ていない。

レースで活きる、ドライビングテクニックを磨かなくてはならない。








 一緒に参加している、同僚のコーチと、よく若い選手の話になります。

そして、このような結論に至りました。

「彼ら(若くて技術が高いはずの選手)は、相手を見れていない」

「受け手が欲しいタイミングで、パスを出そうとしない」

常に、プレーが自分発信なのです。

自分が、今、このようなプレーをしたいから、このプレー。

自分が、今を、このように判断するから、このプレーを。

その中に、味方選手とのタイミングや、相手選手の状態を観察することが入ってこない。

だから、プレーが成功するかどうかが、運任せになってしまっている。









 味方が、今、何をしたいか!をどれだけ観察しているか。

そして、相手DFとの間合いや、状態がどのように変化しているか。

それを見極めながら、プレーを決断し、実行していかなくては。

受け手を観察する、相手を観察する。

この2つの観察から、プレーを実行に移す習慣。

そして、プレーのビジョンを持つこと。

これが、ドライビングテクニックにつながってくるのでは。

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2012年10月05日

マンネリと信頼、革新と混乱

 日本代表が、ヨーロッパ遠征に向かいます。

対戦相手も、フランス・ブラジルと、世界のトップレベル。

特に、フランスのホームで開催される、フランス代表との試合。

目の肥えたメディア、サポーターの目の前での試合は、本気度が高いはず。

ボールに襲いかかってくる相手DF,本気でぶちぬこうとするアタッカー。

ワンプレー・ワンプレーを評価し、拍手やブーイングが起こるスタジアム。

結果はどうあれ、厳しい環境でのプレーは、必ずや、チームを成長させてくれるはずです。

そのスタジアムを、日本の実力で黙らせることが出来れば最高ですよね。








 メンバーが発表されています。

GK
川島永嗣(スタンダール・リエージュ)
西川周作(広島)
権田修一(F東京)

DF
駒野友一(磐田)
今野泰幸(G大阪)
栗原勇蔵(横浜FM)
伊野波雅彦(神戸)
長友佑都(インテル)
内田篤人(シャルケ)
吉田麻也(サウサンプトン)
酒井宏樹(ハノーファー)

MF
遠藤保仁(G大阪)
中村憲剛(川崎F)
長谷部誠(ボルフスブルク)
細貝萌(レバークーゼン)
本田圭佑(CSKAモスクワ)
高橋秀人(F東京)

FW
前田遼一(磐田)
ハーフナー・マイク(フィテッセ)
乾貴士(フランクフルト)
香川真司(マンチェスター・U)
清武弘嗣(ニュルンベルク)
宮市亮(ウィガン)



 このメンバーを見て、気づくことが幾つかあります。

乾選手が、選出されています。

今シーズンの活躍を見れば、当然の選考。




 他のメンバーは、お決まりの顔ぶれです。

本当に、代わり映えのしないメンバーになっています。

ジーコ監督時代のように、チーム内に序列が出来上がっているように思えます。

しかも、簡単にはその序列は変わらない。

この恩恵を受けているのが、内田選手、キャプテン長谷部選手でしょうか。

今シーズンの、ここまでの出来は、さほど良いものではありません。

特に長谷部選手は、出場機会を失った状態です。

イラク戦のパフォーマンスは、明らかに悪影響が出ていました。

それでも、変わらず呼ばれ続ける。








 逆に、被害を被っている選手も、もちろんいます。

国内の選手だと、優勝争いをしている、広島・仙台・浦和所属の選手。

好調をキープし、チームを牽引している。

抜群のパフォーマンスを、維持し続けている。

それでも、呼ばれることのない選手たち。

ダントツの得点ランキング1位の佐藤寿人選手。

彼は、一体何点取れば、代表に呼ばれるのでしょうか。








 海外の選手だと、宇佐美選手でしょう。

移籍したホッフェンハイムでは、キレキレのプレーを見せています。

10代の頃の、彼の輝きが戻ってきたかのようです。

国内や、同世代を相手にして見せつけていたようなプレーをドイツでも。

バイエルンでの1年が無駄では無かったことを、プレーで証明しているかのようです。

宇佐美選手も、佐藤選手も、このように思ってしまはないだろうか。

「俺たちは、代表には呼ばれない。」

「監督が変わらない限り、無理だ。」









 攻撃は、ある意味、水もの。

キレている時は、自然に思い切ったプレーが出来るものです。

そして、偶然、自分の足元に最高のボールが転がってくるものです。

ボールが、自分の思うままに転がってくれる感覚でしょうか。

だから、好調な選手を招集する。

特にアタッカーは。









 いつでも呼ばれる選手は、安心してプレーに打ち込むことができる。

変わらないメンバーでプレーをしていると、落ち着いてプレーが出来る。

弊害もあります。

それが、マンネリと隣り合わせだからです。

突然、調子のいい選手が、新たに入ってくる。

ライバルが入ってくることで、競争心を煽ります。

競争のない集団は、成長が止まってしまいます。

変化を恐る集団に、大きな前進はありません。

後ろから刺される!とビクビクするのも、考えものですが。

あまりにも、チーム内の競争が過ぎると、集団としてのまとまりが失われてしまいます。










 このバランスを取るのも、指揮官の腕の見せどころ。

ザッケローニ監督は、早くも地位の保全を考えているのでしょうか。

新たな冒険をする気持ちは、どこに行ったのでしょう。

まだ何も、成していない。

流れの止まった水は、澱んで、腐ってしまう。

2014年、日本代表の監督は、誰?!
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2012年09月25日

見える、分かる。

 翌週に、公式戦を控え、トレーニングをしていました。

その日の仕上げに、ハーフコートで6対6。

セットプレーの確認も、テーマに入れていました。

ピー。

ボックス内の、何でもない軽い接触に対して笛を吹きました。

「PK。」と言いながら、ペナルティーマークを指し示しました。

すると、選手たちから、不満そうな声が上がりました。







 全くファールではないプレー。

しかも、もしファールを取るなら、攻撃側のファールを取るべきプレー。

(見えていないのでは?)(どこ見てるの?)

そのような気持ちが、芽生えての不満でしょう。

足取り重く、PKに備えようとします。
私はすかさず、付け加えました。

「試合で、PKもあるよね。」

選手たちは、得心して、PKの確認作業に入りました。

トレーニングの一環だから、あえてのジャッジであることを理解してくれた。









 ある程度のレベルになれば、選手たちは分かっている。

足をかけたのか、かかってないのか。

それが、反則に値する程度なのか、そうでないのか。

ファールを取って欲しくて倒れたのか、本当に倒されたのか。

やった、やられたの当事者は、もちろん。

周りでプレーしている選手、自チームも相手チームも。

そこに、願望が入ってくることは多々あるのですが・・・。








 先日、テレビでブラジル代表対アルゼンチン代表の試合を観戦しました。

スーペルクラシコと銘打たれた、この試合。

ブラジルと、アルゼンチンとで、それぞれ1試合ずつ行われます。

対戦カードは魅力的ですし、名前も立派です。

残念ながら、国際Aマッチデイでは無いので、国内組のみのメンバー構成になっています。

ブラジルは、国内経済がいいおかげで、国内リーグが盛り上がっています。

そのおかげで、ネイマールやルイスファビアーノが出場。

一方のアルゼンチンは、正直知らないメンバーが並んでいます。

メッシ、テベス、イグアイン、マスチェラーノなどのメンバーはもちろんヨーロッパで活躍中。

それでも、試合が始まると互角の戦いをする底力は、さすが。









 この試合、正直あまり見ごたえのない試合になってしまいました。

アルゼンチンの先制点は、素晴らしい。

外、中、外、中とスムーズにパスをつなぎ、見事なゴールで先制。

一方のホームのブラジル。

結果だけ見ると、ネイマールが1ゴール1アシストと活躍しているように見えます。

ところが、ネイマールのアシストは、疑惑のものです。

右サイドからのFK、中央にクロスを入れ、ヘディングで合わせたものでした。

ところが、体一つ分飛び出していて、はっきりとオフサイドでした。

再生のスローVTRで、明らかになってしまいました。








 さらに、同点で迎えた、試合終了直前の92分。

ゴール前にブラジル代表が攻め込みました。

中央にアバウトなクロスが上がります。

次の瞬間、PKを示す、主審の合図。

アルゼンチンのDFの腕に、ボールが当たっていたのです。

広げ、上に伸ばしていた腕に、「当たった。」

間違いなく当たってはいるのですが、意図があったかどうかと、、。

このPKをネイマールが決めて、2対1と勝ち越しました。

地元ブラジルが、劇的な勝利を手にしたのです。

詰めかけているブラジルサポーターは大喜び。









 もし、これらのプレーがアルゼンチン開催の試合だとどうなっていたでしょうか。

あくまでも推測にすぎないのですが、2得点ともなかったはずです。

ブラジル開催だからオフサイドが見逃され、PKが与えれらたというのは言いすぎでしょうか。

後半アディショナルタイム、スコアは、1対1。

自陣ボックス内で、アルゼンチンの選手の腕にボールが当たった。

もし、アルゼンチン開催なら、何事もなかったかのようにプレーは続けられたはずです。

主審は、身の危険を侵してまで、PKのジャッジを下せたのでしょうか?

審判は、ホームであろうが、アウェイであろうが、公平にジャッジを下す。

フェアプレーの精神に基づいている。

そんな教科書通りの答えが、日本なら返ってくるでしょう。









 選手は、腕に当たったのは、当然分かっています。

PKの判定があり、主審が自分の腕を触る仕草で、ハンドがあったことをアピールします。

その瞬間、ブラジルの選手は抱き合って喜びます。

(ちなみに、同時に、なんでもない接触で、倒されたかのような演技もありましたが、
 それは、スルーされており・・。)

意外かもしれませんが、アルゼンチンの選手は、猛抗議しませんでした。

主審には近づいていきますが、怒ったり、掴みかかったりするようではなく。

諦めたような表情の選手、半分笑ってしまっている選手もいます。

「分かったよ、ブラジルで試合しているからな」とでも言いたげな雰囲気。










 このジャッジから、求められる審判像が浮かんできたのではないか。

何が起こったのかを、間違いなく見えている。

それと同時に、フットボールそのものを分かっている。

選手の気持ち、その国の文化、国同士の関係などをです。






 今回のジャッジそのものが、あっているか間違っているか。

この問題提起を、私がしたいのではありません。

反則を、取り締まるだけが、審判の仕事ではないと思います。

こんなことを書くと、審判の方からは、怒られてしまうのでしょうね。

でも、それも含めてが、南米のフットボール文化なのです。
posted by プロコーチ at 13:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月18日

厳しい環境で競争する

 本当に多くの選手が、ドイツを始めとするヨーロッパのリーグで活躍しています。

香川選手が、ショーウインドウの中で、素晴らしく輝いているのが、大きな要因でしょう。

次から、次へと多くの選手が、海を渡って挑戦しています。

ヨーロッパに所属している選手だけで、余裕を持って1チーム作ることが出来ます。

10年前には考えられない状況。

それだけ、日本のフットボール界が成長している、一つの証なのではないでしょうか。

1998年から続く、4大会連続、ワールドカップ出場している力は本物なのです。









 前回のアジア最終予選のイラク戦。

ここで、相手との違いを出していた選手が、何人かいます。

特に、本田、長友、岡崎選手は際立っていました。

体のぶつけ合い、背後を取る一瞬のスピード、バランスを崩してもプレーを続ける。

1対1の局面で、相手を圧倒していました。

日本人が弱いとされている、フィジカルの部分。

そこに置いて、ひけを取らないどころか、相手よりも優っている。

誰の目で見ても、彼らが別次元にいることは明らかでした。










 その3人に共通するのは、自分のチームで、ポジションを勝ち取っていること。

もはや、ヨーロッパに行くことだけが目標ではない。

自分が、試合に出て活躍する。

よりレベルの高いリーグに移籍したい。

さらに、大きなチームを目指したい。

いくらヨーロッパのチームに所属していても、試合に出なくては成長できない。

試合に出てこそ、選手としての向上することが、当たり前になっている。







 では、もう一歩先に進むためにはどうなればいいのか?

日本がワールドカップで、ベスト8、ベスト4に進出するためには?

その答えは、もう見えています。

さらに厳しい競争の場に、日本の選手たちが入っていくこと。

UEFAチャンピオンズリーグの本選が開幕します。

今、世界で最もレベルの高い、コンペティションでしょう。

常に出場するようなビッグクラブでレギュラーを掴むこと。










 UEFAのサイトで、ランキングが掲載されているのをご紹介します。

過去5年の成績をポイント化したものだそうです。

やはり、上位5チームなどは、誰もが納得するチームが入っていますね。

1 チェルシーFC(イングランド) – 前回覇者 135.882
2 FCバルセロナ(スペイン) 157.837
3 マンチェスター・ユナイテッドFC(イングランド) 141.882
4 FCバイエルン・ミュンヘン(ドイツ) 133.037
5 レアル・マドリーCF(スペイン) 121.837
6 アーセナルFC(イングランド) 113.882
7 FCポルト(ポルトガル) 98.069
8 ACミラン(イタリア) 89.996
9 バレンシアCF(スペイン) 89.837
10 SLベンフィカ(ポルトガル) 87.069

改めて見ても、香川選手が、マンチェスターUで試合に出ていることは素晴らしいことですね。










 今シーズン、日本人の出場選手は、香川・内田選手の2人だけです。

上で紹介したランキングに所属するような選手が増えて欲しい。

この人数が、5人、10人となるように。

その時が来れば、当たり前のように、代表のチーム力も向上しているでしょう。

より、厳しい環境で競争していくこと。

それだけが、選手の個の能力を向上していく唯一の方法のはずです。




posted by プロコーチ at 10:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月07日

起点はどこに。

 攻撃を組み立てる。

その中心となるのは、どのポジションの選手なのか。

時代の変遷とともに、移り変わっています。








 一番に想像されるのは、攻撃的な中盤の選手でしょうか。

オフェンシブハーフ、司令塔や、トップ下、とも呼ばれています。

70年代、80年代には、多くのタレントがここに存在していました。

日本で活躍したジーコも、ここに入るでしょうか。

ゆったりとしたテンポから、一気にスピードアップ。

相手のゴールに一気に迫ります。








 90年代に入る頃から、フットボールに大きな変化が起こりました。

ピッチ全体をコンパクトにし、試合を進めていきます。

ハーフウェーラインの周辺に20人全員が入って試合を続ける。

そんな試合すら、目にするようになりました。

そして、選手から、スペースと時間と奪いました。

レスタイム、レススペース。

コンパクトにして、相手からボールを奪い、手数をかけずにゴールを目指す。







 この傾向は、せわしない展開にもつながりました。

集団でボールを奪っては、奪い返す。

この変化とともに選手のアスリート化が、急激に進んで行きます。

走り、ぶつかり、戦うことが求められたからです。

結果、優雅にボールを持つトップ下の選手は、絶滅危惧種になりました。









 そして、攻撃を組み立てる起点も、変化していきます。

徐々に後ろに下がっていきます。

オフェンシブハーフから、ディフェンシブハーフ(ボランチ)へと。

センターを避け、サイドバックに。

さらにその傾向は進み、センターバックやGKにさえも攻撃の能力が求められています。

バックパスを足で扱い、組み立てに積極的に関与していく。

今や、当たり前の光景になっています。

後ろの選手はゴールを守り、ボールを遠くに跳ね返せれば良い。

そんなことを口にする人間は、ほぼいないでしょう。

大きな大きな変化が、ここに起きているのです。








 日本代表の選手は、多くの選手が、攻守両面において高い能力を持っています。

特に、ボールをつなげない選手は、GKやCBにもいません。

この数十年の、育成の成果でしょう。

DFラインでパスを回しながら、相手の出方をうかがう。

中盤から前の選手も、信頼を持って、バックパスでボールを返す。

ボールを受け取ったDFも、自信を持って、ボールを扱っている。









 それでも、日本の攻撃の肝となる部分があります。

それは、言わずと知れた、ボランチの遠藤選手。

多くの効果的な展開が、彼を経由している。

わざとテンポを遅らせて、チーム全体を落ち着かせることも。

サイドバックを高い位置に行かせるために、自分が低い位置を取る。

縦パスを出せるが、あえて横パスを入れ、フリーランニングを促す。

彼が機能するかしないか。

それは、中盤の構成だけでなく、チーム全体の出来に関わってくる。

香川選手、本田選手、彼らの華やかな活躍が注目を集めます。

ですが、彼らが躍動するには、遠藤選手が欠かせない。









 次のイラク戦。

フットボールを知り尽くし、日本も知り尽くす監督が、対戦相手にいます。

彼は、公言しています。

「日本で危険な選手は、遠藤だ。」

日本の攻撃をレベルダウン、停滞させるには、遠藤選手を試合から追い出す必要がある。

ジーコ、イラク代表監督は分かっているのです。

彼の、試合を洞察する目は、常人をはるかに超えています。








 では、どのように潰してくるのでしょうか。

特定のマンツーマンをつけるのか?

それとも、遠藤選手へのパスのラインに立ち続かせ、彼へのパスを遮断するのか?

はたまた、イラクのFWが挟み込み、遠藤選手を複数で囲むのか?









 それに対して、日本はどのように試合を進めるのでしょうか?

遠藤選手がたくさんボールに触れて、リズムを作っていくことはできない。

彼が気を利かせて、周りをスムーズにするようなプレーも出来ない。

そうなった時に、どこに攻撃の起点を置くのでしょう。

この状況をどのように打破していくのか?!

少し意地悪かもしれませんが、楽しみにしています。
posted by プロコーチ at 02:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年08月14日

タイムカプセル

「10年間を後悔しない自分に成れていますか?」

声に出すのも恥ずかしいような、クサイ文章です。

実は、15年前の自分から届いた手紙。

帰省中の実家にて、発見しました。







この15年を振り返ってみると。

足りないことだらけだけど、奮闘している。

まだまだ進もうと、あがいている。

反省はしても、後悔はしない。








15年後にもう一度、問いかけてみたいです。

「後悔しない自分に成れていますか?」

文章にすると、やっぱり恥ずかしい。
posted by プロコーチ at 23:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年08月07日

自分を知ること

 8月2日に、ある書籍が発売になりました。

「センターバック専門講座」…秋田豊(著)

東邦出版さんから、売り出されています。

http://www.amazon.co.jp/%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%83%E3%82%AF%E5%B0%82%E9%96%80%E8%AC%9B%E5%BA%A7-%E7%A7%8B%E7%94%B0-%E8%B1%8A/dp/4809410625/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1344323206&sr=1-1

実は、この企画のお手伝いをさせていただきました。








 
 私がお手伝いした内容は、本の読者と、秋田さんとをつなぐ仕事です。

言葉を変換するとでも言いましょうか。

秋田さんの経験談やDF論を、分かりやすく噛み砕く。

ライターさんや、編集さんが聞きたい内容を、秋田さんが答えやすいように補足する。

または、さらっと、流れてしまったけど、とても重要な言葉を拾いあげる。

トッププロの秋田さんと、一般の読者とを言葉でつなぐ通訳の仕事ともいえるかも知れません。








 秋田さんと、ライターの田中滋さん、編集さんとで、何度も会談しました。

その間にも、内容や言葉を何度も何度も修正。

約200Pもの大作が完成した時には、達成感が大きかったです。

編集さんも、秋田さんも、出来にはかなりの満足度が高いようです。

私にとっても、今回のお仕事は、いい経験になりました。

Jリーグの最高峰のDF,ワールドカップなどの国際試合の出場。

そして、コーチになった現在の気づき。

これら言葉を、すぐ側で聞くことが出来たのは、何事にも代え難い経験です。









 「自分のストロングポイント」

秋田さんは現役時代に、とにかく、自分のストロングポイントにこだわっていました。

それを知ること、徹底的に磨くこと、そしてここで勝負すること。

自分は、何が得意なのか?

そして、それを徹底的に磨き続けること。
 
試合では、とにかくストロングポイントで勝負する。

自分の弱いところは見せない、出さないように。

強い部分で勝負するように持っていく。

足が速くなく、技術も高くなく、背も高くない。

それでも、これだけのキャリアを持つことができた。

その原動力こそが、このストロングポイント。










 つい、我々は、自分の苦手な部分にばかり、目を向けていないか?

他人をうらやんで、おしまいになっていないか?

自分の力を取り違えてしまっていないか?

ストロングポイントを徹底的に磨くことができているか?

試合で、自分はこれが出来る!そのポイントで勝負できているか?

私が、今回の経験を通じて、最も勉強になったことです。

秋田さんは、ヘディングで、家を2軒建てたそうです。

そこまで言い切れる、自分のストロングポイントがある。

選手としての魅力も、同じだけあることを意味しますよね。
posted by プロコーチ at 16:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年08月03日

アウェイで引き分けを狙うのは?

 オリンピック憲章というものがあります。

長い、長いその文章を読むと、重要と思える単語が何度も出てきます。

スポーツを通して平和、青少年の教育を、、、。

オリンピックは、単なるスポーツの世界大会ではない。

IOC の使命は、(国際オリンピック委員会)

・世界中で『オリンピズム』を推進することと、
(オリンピズムの目標は、スポーツを人類の調和のとれた発達に役立てることにあり、その目的は、
人間の尊厳保持に重きを置く、平和な社会を推進することにある。)

・オリンピック・ムーブメントを主導すること
(オリンピック・ムーブメントの目的は、オリンピズムとその諸価値に従いスポーツを実践することを通じて若者を教育し、平和でよりよい世界の建設に貢献することである。)


引用・・・オリンピック憲章2011年版







 なでしこが、八百長まがい、などの批判を受けています。

第3戦の南アフリカ戦で、引き分けを狙う戦いをしたことに起因しています。

レギュラーメンバーを落とし、終盤はよりポゼッションを高めた。

守備は、ボールを奪うことよりも、自陣後方のスペースを消そうとしていた。

攻撃の枚数を制限し、バランスを崩さないように試合を運んだ。

試合は0対0の引き分けに終わり、目標通り、勝ち点1を獲得しました。

結果、フランスかアメリカとの対戦を外し、長距離移動を避けることに成功しました。









 フットボールの世界では、当たり前のように行われている今回の選択。

試合の価値、状況に合わせて、戦い方を変えていく。

例えば、アウェイで引き分けを狙って、ホームで勝利を目指す。

ミッドウィークに大きな試合があるため、自国リーグの試合でメンバーを落とす。

リーグの勝ち抜けが決まっているので、若手メンバーに経験を積ませる。

このようなプランを描いても、実行し、成功させることは簡単ではない。

チームとしての実力がないと、失敗して、大怪我をしてしまうこともあるでしょう。

なでしこJAPANの実力が高いことを、この騒ぎが図らずも証明してくれました。









 トップの世界で、全ての戦いでベストを尽くして勝利を目指す!

こんなことは有り得ない。

選手は、財産であり、消耗するもの。

それならば、選手を守り、チームに利益をもたらすためには何が必要か?!

様々な選択をするのが、トップの世界です。

そこに、ベストメンバー規定や、常に全力を求めるのは、違和感を覚えます。









 過去のワールドカップでは、もっとひどい無気力試合があったようです。

私も、文献で読んだだけなのですが、1982年スペインワールドカップ。

ヒホンの無気力試合と呼ばれている試合?事件?です。

西ドイツ対オーストリアの試合は1対0で西ドイツが勝利。

両チーム共に、試合を通してボールをだらだらと回すだけで、時間をつぶしていく。

そして、西ドイツも敗れたオーストリアも、二次リーグに進出しました。

嫌疑はかかりましたが、結局お咎めなし。

そのような事件もレギュレーションによっては起こってしまう。









 でも、オリンピックは違うのでしょうね。

オリンピック憲章に基づいて、大会を開催する。

青少年を健全に教育する。

世界平和を願って、スポーツで比べ合う。

それが目的の一つなのでしょうから。

フットボール的な考えは、オリンピック憲章とは相容れない部分があるのでしょう。

正々堂々、ベストを尽くす、、。

 







 それでは、選手を守ってくれるのは誰なのでしょう。

本気で金メダルを目指すのなら、6試合をトータルで考えなくてはならない。

1試合だけ、最高のパフォーマンスをしても、本当の勝利は手に入らない。

今回のようなチームマネジメントも、当然必要になってくる要素でしょう。

こんな騒動など吹き飛ばす、彼女たちの活躍を信じましょう。
 
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2012年07月27日

最後の段階

 18歳から22歳。

この年代の選手。

若くから活躍している選手は、10代にプロデビューを果たしている。

そして、そのまま順調にキャリアを積み重ねていく。

仮に22歳23歳なら、5年もプロの世界で戦っている。

すでに試合出場も100試合を超えているでしょう。

そんな選手は、残念ながら、ごく一握りです。









 クラブの規模が大きくなればなるほど、それは難しくなる。

クラブに所属しているだけで、試合の出場は限られてしまうからです。

監督やチームが、よほど若い選手を育てようとする意志がない限り。

目の前の結果を求めて、実績のある選手を起用する。

もしかすると、外国人選手を引っ張ってくるかもしれない。

若い選手の、真剣勝負の場は限られている。

その弊害が出ているのが、18〜22歳あたりの選手でしょう。

育成の最後の段階であり、仕上げとなる重要な時期なのですが。

試合経験の少なさが、選手の育成の最終段階の障害になってしまっている。

今は、結果的に、日本の大学システムが、うまくこの問題を補完してくれている。

それは、根本的な解決になっているのでしょうか。









 今回、ロンドンオリンピック代表選手は、経験を踏めているでしょうか。

多くの選手が、所属クラブで、試合出場を重ねてきている選手です。

プロの経験が少なかった選手は、最後の選考でカットされてしまいました。

国際試合、短期決戦の厳しい場所で、力を発揮できる。

日々の真剣勝負を重ねているから、苦しい時でも計算が立つ。

選考を見ると、そのような考えが働いたのでしょう。

特に、最終ラインの選手は、大いに経験不足を感じていたに違いありません。

落とされた選手は、数年後に這い上がってきて欲しいです。









 オリンピックの目標は、勝利だけではない。

U-23という育成の最終段階の選手たちのチームです。

結果に加えて、身を削るような真剣勝負を1試合でも多く経験すること。

U-23の年代は、まだまだ子供の部分が、垣間見られます。

必要の無い場所でボールを持って、奪われる。

不用意な反則で、カードを出されてしまう。

決めるべきところで決めれない。

歴史的快挙!と言われた、スペイン戦でもそうでした。

スペイン代表も含め、ピッチ上は、まだまだ甘えを感じさせる試合をしていました。

だからこそ、多くの注目を集める、オリンピックの舞台を多く経験して欲しい。








 敗戦、失敗も含め、それも将来につながるのでしょう。

あの時の失敗を乗り越えて、将来いい選手に育っていく機会になれば。

目の前の戦いで真剣にプレーし、結果を求める。

そのような真剣勝負の国際試合を、たくさん経験する。

4試合経験できれば、ベスト16.

5試合経験できれば、ベスト8.

この3試合〜4・5・6試合は、ただの試合ではない。

今後のプロ選手としてのキャリアを形成する、大切なパーツになる。

1試合でも多くの経験を。

それは同時に、テレビの前の我々にとっても、うれしいことでありますよね。


 
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2012年06月01日

2つの目的

 まだまだだと勝手に感じていた、2014年ブラジルワールドカップ。

ここに向けての、アジア最終予選が、明日から開幕します。

南アフリカに行ってきたのですが、つい先日かのように錯覚しています。

http://futebol.seesaa.net/article/155639068.html

もう、2年もの月日が過ぎているのですね。








 この最終予選には、2つの大きな目的があるのではないでしょうか。

@最終予選を突破し、本戦への出場権を獲得すること

A真剣な公式戦を通じて、チームの熟成度を高めていくこと

選手の個の能力を高めるのも、Aに含みます。

もちろん、@の本戦出場権を獲得せずに、Aを高めても悲しいだけです。

育成世代ではなく、結果を求められる、プロの集団である、日本代表チーム。

1998年から続く、本戦出場の灯を絶やしてはならない。

そして、出場するだけでなく、ワールドカップの舞台で活躍してもらいたい。

すると目的は、いかにAにもアプローチしながら、本戦への出場権を獲得するのか?

これが、日本代表に課せられた命題ということになるでしょう。








 我々は、この見地に立って、代表チームを応援し、見守るといいのではないか。

確かに、チーム力を高めるのは難しいようです。

厳しいアジアでの戦いを通じて、いつも団結力は高まっています。

ただ、それに留まっているのではないか。

アジアでの戦いのレベルが、世界的に見ると低いことが問題です。

予選での試合のレベルの低さが、チーム力向上の足かせになってしまっているのです。








 南米や、欧州ならば、本当に厳しい戦いが予選には待っています。

明日から始まる、ユーロで活躍した国が、ワールドカップに出れないことも多々ある。

2000年ベスト4のオランダも、2008年ベスト4に入ったロシア、トルコも予選敗退。

2004年にはギリシャが劇的な優勝を遂げましたが、これまた予選敗退です。

南米も同じく、厳しい戦いを繰り返しています。

前回2010年大会で、ベスト4に進出したウルグアイも1994年1998年2006年大会は予選敗退なのです。









 このことからも、より厳しい目で、ザッケローニ監督率いる代表チームを見るべきではないか。

彼は、ワールドカップ直後のアジアカップを制しました。

長年の経験からの、調整能力を発揮しただけです。

新たに1からチームを構築したわけではありません。

結局、彼のトレーニングやミーティングの成果は何なのでしょうか?

ピッチ上の選手、試合運びを観ても、まだハッキリとしたものは表されていない。

2つの目的を、どのように達成しているのか?

この視点を忘れてしまうと、2年後に痛い思いをしてしまうのでしょう。

もしかすると、最終予選の最中に、早くも悔やんでしまうかもしれません。

まずは、見守ります。


posted by プロコーチ at 23:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月18日

イングランド1位、イタリア2位、スペイン3位、。。

 2011〜12シーズンが佳境に迫ってきました。

いよいよ、UEFAチャンピオンズリーグも決勝戦です。

バルセロナ、レアルマドリーが準決勝で敗れました。

決勝戦でクラシコの再現か!?との思惑は外れてしまいました。






 ここ数年、リーガエスパニョーラの勢い、注目度がとても高まっています。

その中心になるのが、間違いなくFCバルセロナ。

そしてそのバルサのリーグ連覇を止めた、レアルマドリーCF。

スペイン代表も、真の無敵艦隊と化しています。

スペインこそが一番だ。

そんな風潮が高まっている中での、今回の敗退です。








 でもそれは、珍しいことではありません。

ここ10年の、チャンピオンズリーグのファイナリストをみてみます。

すると、イングランドが7チームが進出で1位。

5チーム進出のイタリアが2位に続きます。

スペインは、3チームの進出に留まり、3位にすぎません。

ちなみにいずれもバルセロナで、全て勝利を収めているのは素晴らしい結果です。






 
 そして、バルセロナが越えれなかった壁は、もう一つあります。

1989〜90シーズン、1990〜91シーズンのACミランを最後に連覇をしたチームはありません。

今回のバルセロナこそが、その20年間のジンクスを破ってくれる。

多くの人間が予想し、期待していたのではないでしょうか。

クラブワールドカップでの、圧倒的な勝利。

ライバルであるはずのレアルを、クラシコで繰り返し撃破。

結果だけでなく、内容も圧倒的。

今年のバルサならば!!









 ヨーロッパで勝ち続けることが、いかに難しいことなのか。

あのバルサでも、レアルでも、決勝にすら進むことが出来ない。

チャンピオンズリーグのファイナリストは、ここ10年で6カ国のチーム。

ヨーロッパリーグのファイナリストにいたっては、ここ10年で8カ国のチーム。

多くの国のチームが、ファイナリストに名を連ねています。

そこまで、層が厚く、競争が激しいのがヨーロッパのフットボールシーン。

激しい競争が進化を生み、他の地域を寄せ付けない強さを生んでいるのでしょう。







 明日は、決勝。

多くの選手が欠場し、残念ではあります。

そもそも、バルセロナが敗れた時点で、興味を失った方すらいるかもしれません。

それでも、世界最高レベルの戦いは、観る価値があるはずです。

バイエルンが、ホームの地で見事にカップを掲げるのか。

それとも、チェルシーの悲願が達成なるのか。

キックオフが、楽しみでなりませんね。
posted by プロコーチ at 23:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする