2006年01月27日

コーチの権限

 今月29日から、サッカー日本代表が、宮崎合宿に入ります。
1月29日〜2月9日まで。
いよいよ、ワールドカップイヤーの今年も本格始動です。
召集された選手たちは、天皇杯終了後、基本的にはオフでした。
ただし、完全休養をするのは、ほんの数日です。
少しずつ体を動かしながら、体のメンテナンスをしていきます。
こういった考え方を、アクティブレストとも呼びます。
長期間に渡って、完全に体を休めてしまうと、
再始動に、時間が掛かりすぎてしまう為です。

宮崎合宿に呼ばれた選手は、22名。
現在シーズン真っ最中の海外組は、もちろん呼ばれていません。
鈴木隆行選手が外れ、小野伸二選手が入るでしょうが、総数は22名です。
この人数を見て、何を思いますか?
GK3名を含めての22名。
「紅白戦が出来ないのでは?」
と思った方は、残念ながら、目の前の事しか見えていません。
開催時期によって、合宿の目的は変わっていきます。

 この時期、シーズン始動時の最大の目的は、フィジカルです。
様々なフィジカルトレーニングを行ない、
シーズンを戦いぬく下地を作っていきます。
選手にとっては、コンディションを高めていく絶好の機会です。

ジーコ監督を始めとするコーチ陣は、それらを観察する事が大きな仕事です。
「全体として、これが出来ていない」
「この選手は、ここの部分が弱い」
と言った現状を把握していき、年間プログラムに修正を加えていくのです。

 この合宿メンバー22名は、昨年末の26日に発表されました。
私は、Jヴィレッジで指導者講習会に参加していました。
現日本女子代表監督に感想をうかがうチャンスに恵まれました。
 もし私だったら・・・、の前置きの後に、興味深い話しをして下さいました。
「22名と言わずに、30人くらいは召集するよ」
「この時期から、一緒に始動しないと、個々の選手のコンディションが把握できない」
「この時期の合宿は、呼ぶ可能性が少しでもある選手は呼びたいね」
との事でした。

現日本女子代表監督は、最後にこう付け加える事を忘れませんでした。
「ただし、代表において、メンバー構成の権限は監督にある。
 ジーコ監督がする事に、口を挟める立場ではない」
「彼には、彼の考えが、私には私の考え方がある。
 それを尊重せな、ダメだよね」
明るく、優しい関西弁でのコメントでした。

ワールドカップまで、後、半年です。
さらに、目が離せなくなってきましたね。
posted by プロコーチ at 16:59| Comment(0) | TrackBack(0) | フィジカル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年07月21日

大地をつかむ

 軽くDF当たられただけで、バランスを崩す選手を見ました。
試合中につまずいて、こけている選手を見ました。
雨の中でツルツルすべる選手を見ました。
そうかと思えば、当たられてもびくともしない選手、
土砂降りの雨の中でも普段通りのプレーをしている選手もいます。

もちろん、筋肉の鎧を身につけれれば、相手を弾き飛ばすことすら可能でしょう。
ただ、いくら相手選手とのぶつかり合いに強くても、
しなやかさ、クイックネスと言ったものを失ってしまえば、
プレーの輝きは衰えてしまいますよね。

 大相撲や、柔道の選手、あんなに大きな選手ですが、
滑ってこけるような事は少なく、かなりバランスが良いですよね。
彼らに共通するのは、そう裸足で居るということです。
裸足での感覚が体に染み付いているため、
地面の感覚、体の感覚のちょっとした変化を感じる事が出来るのです。

シアトルマリナーズで大活躍を続けるイチロー選手。
彼が、子供の時分に、父親から足裏のマッサージを毎日1時間ほど受けながら、
眠りについていたのは有名な話です。
また、プロゴルファーの丸山茂樹、金メダリスであるスピードスケートの清水宏保、
西武ライオンズの松坂大輔、・・・等等、例を挙げればいくらでも上がってきますが、
彼らは、幼少の時分より、裸足で毎日遊んでいた経験や、
裸足で居ることを奨励していた幼稚園・保育園に通っていたり、
など、裸足になった経験を持つ選手なのです。

 足の裏を、裸足か裸足に近い状態で過ごしていると、
二本足で立つことに必要な筋力をが発達していきます。
地球の重力に逆らって、立っているのは、辛いものなのですが、
彼らは、人よりもこの部分が発達しているのです。

また、裸足で居ることで、足底筋が刺激され、
足の感覚が鋭くなっていくのです。
もともと、人間の祖先はサルなので、足も手と同じように機能していたのです。
この感覚が、蘇っていくといわれています。

 ただ、幼少を裸足で過ごしていない方々はどうすればよいのでしょうか?
子供であっても、裸足で走り回ったりなどが出来ない環境にある子供は多いでしょう。
そのための割と手軽な方法を紹介します。

まずは、裸足になってタオルを手繰り寄せるのです。
この時、一本一本の指を意識して手繰り寄せることが重要です。

もう一つは、足の指でじゃんけんをする事です。
大きく、はっきりとグー・チョキ・パーとしていくのです。
この大きく、はっきりと言うのがポイントです。

さらには、疲れたときに、足の裏から全ての足の指のまたに指を差し込みます。
つまり、足裏と手の平が出会っている状態です。
そこで、揉んであげるとかなり疲れがすっきり取れるはずです。

 少しでも大地を掴めるようになったでしょうか?
体の動きが、違ったものになっていくはずです。
靴の中からでも大地をつかむこの感覚が持ちたいですね。
posted by プロコーチ at 23:57| Comment(0) | TrackBack(0) | フィジカル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年06月16日

身体能力のひとつ・・・・ボディバランス                                             ワールドユース(日本代表対オランダ・ベナン)から

今日の深夜,サッカー日本代表のコンフェデレーションカップ(開催国ドイツ),
対メキシコ戦が始まりますね。
どういった戦いを見せるのでしょうか?楽しみですね。

その前に、隣国オランダにて,20歳以下の世界選手権,
ワールドユースが開催されてます。
予選2試合を終わって,1分1敗と、苦戦を強いられてます。
試合を見て最も感じる事が、普段なら取られない形でボールを奪われる。
普段ならやられない形で,やられてしまう。
世界標準との差と言ってしまえばそれだけなのですが・・・。

相手2チームに共通していえることは、
アフリカ系黒人のパワーが核になっているという事です。
2002年ワールドカップでは、ベスト8進出国のうち5チーム、
ユーロ2004年ポルトガル大会では、ベスト4進出国のうち2チーム、
今年のヨーロッパチャンピオンリーグ,ベスト4進出国に至っては4チーム全て、
にアフリカ系黒人がメンバーとして活躍していました。
アフリカ系黒人のパワーが、原動力の1つになっているのです。

 では、簡単に身体能力と言いますが、何が違うのでしょうか?
スピード・パワー・跳躍力。
様々な点がありますが、特にアフリカ系の黒人は
バランス感覚,つまりボディバランスに優れています。
サッカーのように動きが激しく、相手との接触があるスポーツでは、
身体の重心移動が激しく,重心位置が捉えにくいです。
相手との競り合い,ボールコントロール後、
次のプレーに入る前に、とっさに重心の位置を判断して
体勢を整えなければなりません。

しかも,この動きは1度や2度でなく、
繰り返し,繰り返し断続的に行なわれます。
この重心の位置を速く判断する事が出来れば、
スムーズにプレーを行ないつづける事が出来るのです。

このボディバランスの良さが、
「思わぬところから,足が伸びてくる」
「一気に加速され,置いて行かれた」
といった事につながっていきます。

止まった状態でバランスを保てる事(ボディバランスの維持)
動きながらバランスを修復する事(ボディバランスの修復・修正)
こういった視点でトレーニングに取り組んでいく事が必要になってくるでしょう。
・身体能力の差があるから1対1を避ける
・身体能力の差を埋める為にグループで動く
世界でベスト10を目指すのなら、これでは必ず足りません。
日本チームが競り合いで凌駕する,そんな光景を想像したいものですね。

posted by プロコーチ at 14:29| Comment(0) | TrackBack(1) | フィジカル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする