2016年06月07日

落差

 今、熱い戦いが始まっています。

それは、キリンカップではありません。

キリンカップで来日したブルガリア。

メンバーは、揃えて来てくれたようですが、モチベーションが感じられない。

戦っていない。

目の前のボールや、相手に対する執着心を感じない。

特に、奪ってすぐの切り換わり。

奪われてすぐの切り替わり。

両方の切り替わりの局面で、走っていない。

その相手に、7点入れようが、何の価値があるのか?









 地球の裏側では、コパアメリカが始まっています。

今回は、100周年記念大会!ということで、アメリカでの開催。

盛り上がるのか?と心配していましたが、問題ありませんね。

移民の方でしょうか?彼らを中心に、スタジアムを盛り上げてくれています。

ピッチ上は、もっと熱い。

相手の骨ごと削り取るような、深いタックル。

相手の体を押し込みながら体を入れて、ボールをキープする。

毎試合のように、退場者が出ています。

決して褒められたことではありませんが、真剣度がすごいです。

観戦していない方も多いでしょうが、一度見るべきです。

キリンカップの戦いが、形だけのものだということが、バレてしまいます。










 キリンカップ決勝の相手、ボスニアヘルツェゴビナ。

私のお気に入りのチームの一つです。

敗れはしましたが、2014ブラジルワールドカップの戦い。

躍進したコスタリカや、アルジェリアに匹敵する力を見せてくれました。

まず、一人一人の技術レベル、戦術レベルが高さを感じました。

日本で育てば、テクニシャンとして、ちやほやされることでしょう。

でも、彼らが、技術レベルの高さに満足していません。

祖国、チームのために、気持ちをもって戦う。

戦術的行動をしっかり取る。

わがままにプレーしている選手は、ピッチ上に見当たらない。

いわゆる上手い選手が、チームのために走っている。

一番の価値観が、チームにある。

見ていて、気持ちいいチームでした。







 今回の試合が、あの時に見せてくれた、本物のボスニアヘルツェゴビナであることを願います。

すこしでも、地球の裏側での戦いとの差が縮まってくれますように。

観客の熱が伝わりやすい、吹田スタジアム。

ここで、テンション高い、本物の戦いを!
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2016年03月05日

きれいな試合

 なでしこジャパンが窮地に立たされました。

リオオリンピックを目指す最終予選。

3試合を終わって、1引き分け2敗。

勝ち点わずか1。

ワールドカップでも世界2位。

その前のロンドンオリンピックでも銀メダル。

さらにその前のワールドカップでは、世界を制したなでしこジャパン。

歯車が外れてしまったのでしょうか?








 試合を観て気づくのは、守備組織の美しさ。

ボールを中心にした、ゾーンディフェンス。

相手の位置にとられすぎず、ボールがどこにあるのか?味方はどこにいるのか?

それを基準に、ポジションを取る。

ボールの動きに合わせ、一糸乱れず、全体が動いていく。

全員が役割を明確に理解している。

3試合終え、どの対戦相手よりも、守備は組織されています。











 気になるのは、守備の嗅覚が鈍っているように感じること。

いいポジションを取ることは、スタートのはず。

そこから、ボールに寄せ、ボールを奪うのが目的です。

守備の本質は、いいポジションを取り、ボールを奪うこと。

1人1人が、ここがやばい!今なら奪えると判断を繰り返していく。

ゾーンを組んで、いいポジションを取ることはスタートなはず。

それなのに、それで満足しているかのように見えてしまう。

守備の組織を崩さないようにすることが、目的になっていないか?

ボールに対して厳しく寄せれていない。

結果として、DFラインが低くなっている。











 褒められたことではないのですが、韓国や中国の選手はファールが多い。

さらに、ファールを取られるか取られないか、ギリギリの汚い手・腕の使い方。

日本は、それにやられないまでも、思うようにはプレーさせてもらえない。

一方の日本の守備は?

インターセプトできなければ、次のチャンスを狙う。

前を向かれたら、ディレイ、遅らせる。

教科書通りなのです。

全員が理解しているのは素晴らしいことなのですが、怖くない。

相手が思うよりも、グッと足が伸びてくるから、ボールをロストさせれる。

相手のイメージよりも、ボールに一歩二歩寄せるから、相手はプレッシャーを感じてくる。











 この日本の守備は、ずっと変わっていないのかもしれない。

守備を組織し、相手のミスを待つ。

わざと中央におびき寄せ、ごちゃごちゃさせて、相手を混乱させる。

自分で奪いきるよりも、相手のロストを促している部分です。

ただ、毎年毎年、女子サッカーのレベルが上がって来ています。

世界の女子サッカーそのものが、進歩している。

それは、日本の草の根も同じです。

ミスを待っているだけで、相手が自滅してくれる時代は終わろうとしている。










「テクニカルに、スピーディーに、コレクティブに、タフに」

前回のワールドカップのTSG【テクニカルスタディグループ】の分析です。

日本女子だけが持っていたものを、世界の強豪はすでに持っています。

ドイツ、フランスのようなトップクラスでなくても、持ちつつある。

なでしこジャパンの優位性は、アジアのレベルでも失われた。

今回の最終予選では、それが露わになったと言えます。

きれいな守備を組織するだけでは、守り切ることが出来ない。

いい守備が出来ないと、良い守備から攻撃の切り替わりも起きてこない。










 後2試合、なでしこジャパンらしく、ひたむきに戦ってほしい。

チームとしては、壊れてしまっているわけではない。

紙一重の差。

ほんの少しのアンラッキーです。

なでしこジャパンが劣っているわけではない。

わずかな可能性ですが、信じています!





 
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2016年02月06日

優秀なスペアタイヤ

 多くの車は4輪で走っています。

何事も起きなければ、ずっとそのまま。

点検などで「替え時ですよ。」と言われて、履き替える。

また、4輪で走っていく。

まれに、トラブルが起きます。

道路の釘を拾ってしまった、溝に乗り上げた、いたずらされた!?。

パンクしてしまい、身動きが取れなくなってしまいます。

その時のために、車には後部にスペアタイヤが積まれていますよね。

私も何度かお世話になったことがあります。

普段は必要ないのですが、トラブルを最小限の損失に抑える。

ミスを感じさせず、助けてくれる。

それが、スペアタイヤ。









 オリンピック予選を兼ねた、AFCU-23選手権の決勝。

永遠のライバルである、韓国との対決でした。

先取点を奪われ、追加点を決められ。

「どうせオリンピック出れるから」と言い訳しながら、テレビを切ろうとしませんでしたか。

私も危うく、信じきれずにテレビを消してしまいそうになっていました。

それくらい、韓国は素晴らしい試合を展開していました。

敗れた韓国の監督が「3失点以外は完璧だった」とコメントを残しました。

内容では日本を圧倒し、3〜4ゴール差で勝つ内容とも語っています。

これを聞いた日本の論調は、言い訳が過ぎる!とのこと。

私は、意外に的確な分析だと思っています。

実際に、試合全体をコントロールしていたのは、韓国でした。

それでも、最後に勝ったのは日本ですから、フットボールというスポーツは難しい。









 韓国の試合を支えたのは、6番のアンカー、パク・ヨンウでした。

彼の存在は、全く目立ちません。

派手なプレーとは無縁な、中盤の底を支える黒子役。

ボールを受けて、散らす。

また受けて、散らす。

ドリブルや、ワンツーで突破していくシーンは皆無。

ただただ、受けてボールをはたくことを繰り返す。

韓国の選手は、彼の価値は分かっているはずです。











 最終ラインと前線・中盤とをつなぐリンクマン。

局面が詰まりそうになったら顔を出し、ボールを受け逆サイドに展開。

最終ラインに落ちてボールを引き出し、展開すると、中盤に戻っていく。

彼のポジショニングを見ていると、攻撃の危険察知能力のようなものを感じます。

どこが危うくなりそうなのかを、常に察知する能力です。

まさに、組織のスペアタイヤとして働き続けました。

役割で言うと、2008年のユーロを制したスペイン代表のマルコスセナ。

バルサのセルヒオブスケッツが担っている役割を、見事にこなしています。

彼より前の選手が伸び伸びとプレーできている。

彼より後ろの選手が困らずに、ボールを出せている。

それは、トラブルを未然に防ぐ、スペアタイヤが常にあるから。










 しかも、日本のシステムは、彼を捕まえづらい形になっていました。

韓国の中盤中央は3枚の逆三角形で、低い位置に6番パク、高い位置の2枚が7番8番。

高い位置の7・8番のインサイドハーフを、原川と遠藤が見る。

さらに前のセンターバックをオナイウと久保が見る。

その間に位置するアンカーの6番パクがエアポケットのように、フリーになりやすい。

ここだけを見ると日本は2-2のボックスのような形。

対する韓国は、サイコロの目の「5」のように配置されています。

するとど真ん中の位置はフリーになりやすい状況が、常に生まれてしまっていました。

システムのかみ合わせからしても、スペアタイヤとしての役割を果たしやすい状況。

ここをどのように対応するのか?と思っていましたが、いつまでたっても放置?

うーん、あえて何もしないのか、それともベンチの指示を選手が遂行出来ていないのか?

理解に苦しむ状況が続きました。

ちなみに韓国は、意図的なロングボールをサイドバックの後ろに入れてきました。

DFラインを下げさせ、日本のコンパクトな陣形を間延びさせる狙いがあったはずです。

そのロングボール作戦もあり、余計に中盤を支配されやすくなっていましたね。










 優秀なスペアタイヤがいれば、中盤を構成するのが楽になります。

目立つ訳ではないのですが、なくてはならない存在です。

リズムのよいパス交換で攻撃を組み立てていた、韓国代表。

彼らを支えた存在が、ピッチの中央に君臨していたのを忘れてはなりません。

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2016年01月07日

選手交代の鉄則

 監督として、試合を指揮していると、出来ることは限られてきます。

試合前にどれだけ、準備して臨めるのか?

トレーニング、ミーティング、スタメン、W-UP。

試合のあらゆる状況を、どれだけ想定して準備出来るのか?

どれだけ数を重ねても、正解は見つかりません。

自分の未熟さを感じる瞬間。

来た〜!と小躍りしたくなる瞬間。

冷静に振り返ると、失敗の方が多いですね。










 試合が始まると、出来ることはさらに絞られます。

ピッチサイドからのコーチング。

ポジションの変更に、指示の伝達。

そして、メンバー交代です。

メンバー交代を、スイッチの瞬間として、予め仕込んでおく。

戦い方そのものを変えるスイッチ。

ポジションの変更を伴うスイッチ。

様々なスイッチを入れるために、選手交代というカードを切っていきます。

もちろん、ケガや体力の消耗といった、後ろ向きなアクシデントもあるのが、頭の痛いところ。










 先日観戦した、高校選手権。

市立船橋対米子北です。

11人で守備の組織を構築し、ロースコアの展開に持ち込もうとする米子北。

特に、中央を固め、低い位置でブロックを形成しています。

対する市立船橋は、両サイドを高い位置に張り出し、サイド攻撃を試みます。

米子北は、我慢しながら、イチフナの攻撃を耐えながら、カウンターを狙っていきます。

膠着したまま、時間が過ぎていきます。

攻めているものの、ゴールまでが遠い。

主導権はイチフナが握っているも、米子北としても狙い通りの展開。












 前半30分くらいまで、この展開が続きました。

ここで、米子北ベンチが、交代を準備します。

選手が第4の審判のチェックを終え、選手交代の準備が整いました。

と思っていたら、イチフナが右サイドでCKを得ました。

それにもかかわらず、米子北は交代選手を投入しました。

私は観戦しながら「アッ」と声が出てしまいました。

(その交代はヤバくないか?それともケガでもしたのか?)

周りの観客の方は何人も、怪訝そうな表情で、私の顔を見ます。

結局、このCKから見事な先取点が生まれました。

結果は3対0でイチフナの勝利。

米子北にとっては、最後までこの先制点を奪われたことが、響いた結果になってしましました。











 交代で新たに入る選手が、監督に確認をしてるそぶりはありませんでした。

第4の審判に、交代を遅らせてもらうように、話しているようにも感じませんでした。

ただ、交代の準備が終わって、プレーが途切れた。

第4の審判が主審に声をかけ、主審が後退を認める。

そして、選手交代が行われた。

手続き上は、何の問題もありません。









「相手チームのセットプレーの時には、選手交代をしない。」

これは、鉄則だと考えています。

よほどのトラブルでもない限り、この鉄則は遂行されるべき。

私個人は、そう捉えています。

選手交代が行われた瞬間から、少しバタつきます。

ざわざわと、波風のようなものが立つ感覚があります。

ここは、相手からしてみれば、つけ入る隙です

実際に私も、この失敗をした経験が、何度かあります。

皆が、役割を十分に分かっている選手であり、交代の意図も分かっている。

それなのに、失点を喫してしまう。

フットボールは不思議なものです。

だからこそ、相手ボールのセットプレーでは、交代をしない。

このような鉄則が、広く知られているのではないでしょうか。










 この時、ピッチ上やベンチで何が起こっていたのか?

本当のところは、分かりません。

あくまで、観戦していての推測でしかありません。

それでもやはり、交代の鉄則を再認識した試合でした。
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2015年10月07日

ワールドカップから学ぶ

 ラグビーのワールドカップが、イングランドで開催されています。

日本の初戦、快挙を成し遂げましたね。

優勝経験もあり、今大会も優勝候補の一角である、南アフリカを撃破。

サッカーの世界で言うなら、アルゼンチンやスペインレベルの相手に勝ったようなものでしょうか。

最後の最後まで、勝利を目指して戦う姿勢。

あの戦いぶりを見たならば、一発で好きになってしまいますよね!!

サッカーもラグビーも、元は同じフットボールです。

ルールに違いはあるものの、参考になる部分が大いにあります。






・エディー・ジョーンズヘッドコーチ。

トップレベルの戦いを知る、世界レベルのコーチ。

彼は、JAPAN WAYという方針のもとチームを作り上げています。

外国の物まねをするのではなく、日本独自の戦いを志向する。

「他の多くのチームはキックを交えて敵のゴールラインにボールを進めることを重視したラグビーをしていますが、日本代表はボールを保持する時間を長くするラグビーを目指しています。パスとランでボールを動かし、保持を意識する」

海外の真似をしろ!と言われれば、少し納得のいかない選手が出てくるかもしれません。

でも、海外の名将にJAPAN WAYで戦うぞ!!と言われて嫌な選手は、いないのではないかでしょうか?

言葉の使い方ひとつとっても、ジョーンズコーチの能力の高さが分かりますね。








 さらに特筆すべきポイントがあります。

それは、JAPAN WAYに逃げなかったこと。

自分たちの戦いをする!自分たちの試合が出来れば!

JAPAN WAY の前にまず、対等に戦うためのフィジカルを高める。

「まず、フィジカル面で互角に戦わなければなりません。それができれば日本代表が得意とするスキルやテンポ、スピードを活用して勝機が得られるでしょう。」

私たちサッカーの世界にも、そのまま取り入れる必要がありませんか?

実際、ワールドカップでも果敢にぶつかり合い、互角に戦っている姿を目にしましたよね。

だからこそ、ポゼッションを高めて、試合を有利に運べたのでしょうね。










・まずは、前に。ゴール方向に。

日本がパスを回して、ポゼッションを高める。

モールやラックに素早く集まり、ボールを展開する。

そのための、ボールを持っていない選手の犠牲的な動きの連続は、素晴らしいですね!

この一連のプレーは、助け合うだけでは出来ないはずです。

ボールを持った選手が、まずゴール方向に向かうこと。

ボールを持って「グッ、グッ」と恐れずに相手に向かっていきます。

ここで、ゴール方向に向かうから、相手DFはそこにカバーリングが必要になる。

だから、そこからのパスの展開が有利になる。

最初からパス、パスと逃げていては、相手選手は怖くない。

まずは、ゴールへ!相手の背後へ!

ゴールを目指し、得点を奪い合うのが、フットボール。











・エクストラキッカーの存在

五郎丸選手が、一躍時の人になっています。

試合前のWーUPで、数十M先のポストにボールを2連続で当てていました。

彼のキックの精度は素晴らしいですね。

プレースキックを蹴る前の、両手を合わせるポーズ。

子供たちの間でも、流行ってきています。

ルーティーンを用いて、精神を整え、自分とボールとの世界に入っていく。

クリスティアーノロナウドが5歩下がり、両足を広げ仁王立ちで構える。

ネイマールがPKの助走で膨らみながら入ってくる。

これらも、五郎丸のルーティンと基本的には同じことと言えるでしょう。

トップレベルになればなるほど、セットプレーが勝負を決めることが多々あります。

その時に、エクストラキッカーの存在が、どれほど有難いことか!

サッカーでは、中村俊輔以降、日本には絶対的な存在が見えてきません。

蹴れば蹴るほど上達するのが、プレースキックです。

ここには、身長や体格、スピードの差も存在しません。

是非とも、五郎丸のような選手が出てきてほしいですね。









 ラグビー日本代表は、ベスト8の望みがまだ残っています。

もう少し、日本の戦いを楽しみながら、勉強したいものです。
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2015年09月07日

現日本代表の問題点

 救世主として迎えられた、ハリルホジッチ監督。

アギーレ前監督の突然の退任。

ブラジルワールドカップでアルジェリア代表の躍進を支えた。

クラブでの実績もある。

日本代表の監督としては、まさに適任。

いや、ありがたいくらいの実績の持ち主。

だったのですが、、、。









 アジアでの戦いで苦戦を強いられています。

東アジアカップでは、2分け1敗。

北朝鮮代表に、まさかの黒星を喫してしまいました。

アジアでの優位性を失った。

海外組がいないので、

いや、コンディションが悪い。

それでも結果を出せたはず。

世論の基調としては、マイナス。

ハリルホジッチ監督の手腕に懐疑的な声さえ、上がっています。









 そして、シンガポール代表にも勝てなかった。

この試合はスタンドで観戦しましたが、盛り上がるに欠ける試合になってしまいました。

攻めたいはずだが、アイデアが無い。

ただボールを動かし、何となく攻めているかのように見えてしまう。

無理やりシュートを打ってはいるものの、可能性が低い。

シンガポール代表のGK,守備陣の奮闘が目立つ試合になってしまいました。

そして、今回のカンボジア戦。

勝利は収めましたが、まだまだ快勝!には程遠い。












 ハリルホジッチ監督のアルジェリア代表での戦い方。

そして、日本代表に就任してからの言動やトレーニング、選手選考。

これらを見ていると、アジアでの戦いは重要視していないのではないかでしょうか?

アジア最終予選は、特別な準備をしなくても勝ち抜けるという計算。

早くも、2018年のロシアワールドカップ本大会のために動いている。

アジアでは強者、世界では弱者。

このアンバランスな状態を理解した上でのチームビルディングに見えます。









 引いた相手をいかに崩すのか?

相手が引いて中央に絞っている。

その狭いバイタルエリア、ペナルティエリアをいかに攻略するのか?

これがアジアでの戦いで求められる、大きな要素です。

ハリルホジッチ監督は、そこに重きを置いていない。

出ている指示もシンプルなもので、高校生でも理解できる内容。

ミドルシュートに、積極的な仕掛けでFK・PKの奪取。

つまり攻撃の局面の向上を、現段階ではそこまで重要視していないのではないか?







 弱者である世界での戦いでは、もっと磨いておきたい部分がある。

それは、守備から攻撃への切り替わりの局面。

ボールを奪って、数秒間しかないこの局面。

この局面を制すること。

それこそが、弱者が強者に立ち向かうために最適な武器。

だから、今から奪って速い縦への攻撃を志向しているのでしょう。











 そうであっても、手を付けなければならない部分があると思います。

それは、セットプレーです。

セットプレーは、得点の3割をもたらす。

大きな大きな武器です。

チームでエクストラキッカーを育て、動きを何度も確認する。

こつこつと積み重ねることで、チームの得点力を高めてくれます。

弱者も強者も関係なくなるのが、このセットプレー。

ところが、CKを12本も獲得しながら、無得点。

獲得した直接FKも、ごくわずか。

セットプレーの獲得、そして精度を高めること。

ここに着手し、結果を出すことは、現代表の急務です。

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2015年07月21日

サイドバックについて

 なでしこジャパンの戦いが終わりました。

決勝で、アメリカの前に敗れ去りましたね。






 テレビの前で観戦していて、いやな記憶が思い出されました。

ブラジルワールドカップ準決勝、ブラジル対ドイツ。

ミネイロンの惨劇と呼ばれ、開催国ブラジルが1対7でボロボロに敗れ去りました。

わずか6分間で4ゴール。

私は、たまたま現場に居合わせました。

何とも言葉では表現しづらい。

あのブラジル代表の選手たちが、戦う気力を失ってしまってました。

観客はあきらめ、座り込み、泣き出し、ドイツの応援を始める。

混沌としたスタジアムは、生まれて初めて感じた空気に包まれていました。








 女子ワールドカップの決勝戦も、同じような状態だったのかもしれません。

前半だけで失点。

しかも、たった13分の間に。

アメリカ側からすれば、やることなすこと上手く行く。

なでしこは、何が起きているのか分からない。

ただ一つ違ったのは、日本には澤選手がベンチに残っていたということです。

澤選手の出場により、選手たちのメンタルは正常に引き戻されたのではないでしょうか。

彼女の今までのキャリア、普段の取り組みが輝いたといえるでしょう。









 今回のなでしこジャパンのサイドバックは、右が有吉、左が鮫島選手。

ほぼ固定されたメンバーで戦いました。

中でも有吉選手は、大会MVP候補に挙がる活躍。

鮫島選手も、日本の攻撃にいいアクセントを加えていました。

ところが、準決勝から日本の左サイドが狙われました。

鮫島選手目掛けて、ロングボールを蹴りこんでくる。

これは、鮫島選手の背の低さから起こるミスマッチを狙ったもの。

そして、左サイドを守備に回らせることで、同時に攻撃も封印してしまいたい。

明らかな意図を感じました。

イングランド、アメリカの積極的な対策ですね。

その結果、最終的に左サイドバックの位置に宇津木選手。

鮫島選手は左サイドハーフに入りました。

入ったというよりも、入らされたと言った方が良いでしょうか。









 相手DFラインを攻略する際に、サイドバックをどのように分析するのか?

現代のサイドバックは、攻撃に積極的に関わってくる。

ビルドアップはもちろん、アタッキングサードまで侵入し、フィニッシュにまで。

後ろで構えているだけの守備的な選手は、少数派です。

それは日本の選手達も同じです。

一昔前なら攻撃の中心を担うほどの能力を持った選手が、サイドバックを務めています。

サイドバックが攻撃の起点になっているチームもありますよね。



では、サイドバックの攻撃にどのように対応するのか。

サイドバックの攻撃力に怯え、守備的に対応するのではない。

サイドバックが守備に回ってしまえば、攻撃力を発揮することは出来ない。

いいパスを出すのであれば、ボールを持たさなければいい。

攻め上がりが怖いなら、後ろに走らせてしまえばいい。

どれだけ攻撃の能力が高くても、守備をしている限りは、1人のDFにしか過ぎません。









 ミネイロンの惨劇。

この時の話を、ドイツ代表のスタッフから直接話を聞きました。

すると、サイドバックのポジショニングのまずさ。

分析の結果、分かっていた。

「ブラジルのサイドバック。

 彼らは上下には、勤勉に動く。

 が、中央に絞って、センターバックのカバーリングが苦手。

 センターバックさえ釣り出せば、簡単に最終ラインを崩すことが出来る。」

「ヨーロッパのサイドバックではあり得ない」とも話していました。

マイコンもマルセロも、ヨーロッパで何年も活躍している選手。

それでも、ヨーロッパでは当たり前の中央のカバーが出来ていない、とのことです。

ドイツ代表は、ブラジルの強力なサイドバックを守備に走らせた。

その結果が、1対7につながった。



余談ですが、ブラジルではサイドバックは「ラテラウ」

右サイドバックなら「ラテラウ・ジレイタ」

直訳すれば、「右サイドの選手」。

決して「「右サイドバック」」ではないのです。

そうなると、守備の意識は、日本の選手よりも低くなってしまうのも理解できますね?!









 なでしこジャパンの左サイドバック。

攻撃力が魅力の鮫島選手。

彼女を守備に走らせた。

もちろん右サイドバックの有吉選手も、素晴らしい活躍を見せてくれました。

サイドバックが、攻撃の起点となり、ラストパス・フィニッシュまで関わる。

日本の大きなストロングポイントの一つ。

彼女たちがアタッキングサードに顔を出している回数が、チームの調子のバロメーター。

狙われたからと言って、センターバックを4枚並べる最終ラインは見たくない。

サイズの小ささだけで、外してしまうのは、もったいない。








 身近に、素晴らしい例があります。

シャルケで活躍する内田選手。

170センチ台と小柄ですが、ドイツで6シーズン目を迎えます。

チャンピオンズリーグでも活躍しています。

リベリ―、ネイマール、クリスティアーノロナウドを相手に、真っ向から戦っている。

サイズだけで選ぶのならば、彼はヨーロッパのトップシーンで活躍できていないはず。

彼のプレーを分析することが、サイズの小さいサイドバックの活用を知ることにつながるでしょう。

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2015年07月05日

得たものと、失ったもの

 見事、ファイナリストの座を勝ち取りました。

カナダで開催されている、女子ワールドカップ。

我らがなでしこジャパンが、2年連続で決勝に進出しました。

準備期間は、内容も結果も、あまり良くありませんでした。

ボールはつながらず、ゴールも守り切れない。

「連覇を目指せるのは我々だけだ!」

監督や選手たちの発する声が、どこまで届いていましたか?

ワールドカップ開催前には、連覇を期待されていなかったのではないでしょうか。










 正直、組み合わせに恵まれたことは、否定できない。

ドイツ、米国、フランスとは、決勝戦まで対戦しない。

一番の強国だと思われたブラジルは、勝手にこけてくれた。

イングランドも、オーストラリアも、良いチームでした。

が、反対の山に入っていたら、決勝に進出できていない可能性もあったのではないでしょうか。

まるで、決勝進出を後押ししてくれるかのような組み合わせでした。











 決勝トーナメントに入っては、先発メンバーが固定されています。

この中でも、私が注目したのは、二つ。

GKとセントラルMFです。









 GK海堀

シュートストップに、抜群の能力を見せています。

ポジションを取って、最後まで我慢する。

読みで、先に動かず、ボールを見極める。

さらに、抜群の反射神経がセービングを助けてくれている。

ハイボールへの飛び出しは少ないですが、安定したセービング。

ゴールの番人として、守備陣を支えています。









 この海堀選手のスタイルが、なでしこ全体の守備スタイルを左右している。

それは、飛び出してボールを守備する範囲の狭さです。

DFラインの裏に蹴りこまれたボール。

5番目のDFの選手として、スイーパーのようにボールを処理する。

そう、ノイヤーのようなプレーは、少ないのです。






 そして、クロスボールに対する飛び出し。

飛び出すと決めたら、必ずボールに触る。

GKとしての鉄則は、きっちり守れている。

ところが「触れる」かどうかの判断が、範囲が狭い。

クロスボールに対する飛び出せない。

クロスを合わされたボールに対するシュートストップに力を注いでいるように見えます。






 この守備範囲の狭さのせいで、DFラインが低い。

ロングボールやクロスを蹴りこまれても、後ろは安心だ。

といった脳みそには、なれていないのが、今大会のDFライン。

DFラインが低い。

結果として、ボールを奪う位置が低い。

これは、ボールを奪った後の、攻めるゴールが遠いことを意味します。





 このDFラインの低さが、今のところは、守備の安定をもたらしている。

裏に蹴りこまれて、走力勝負になると、なでしこジャパンは不利です。

DFラインが低いと、そもそもこのようなシーンが少なくなる。

ただ、レベルの高いチームとなるとどうでしょうか?

相手を押し込んだら、サイドから攻めてくるでしょう。

すると、クロスを上げられる本数が増えます。

ピンポイントのクロス、それに合わせる技術が揃ったチームと、まだ対戦していない。

高精度のクロスが上がってくる米国との対戦が、正直怖いです。















 セントラルMF(宇津木、阪口)

中盤の中央に、位置する二人。

宮間選手でもなく、澤選手でもなく、宇津木・阪口選手に固定されました。

彼女たちは、サイズがあります。

空中戦、球際の強さ。

対峙する選手に対して、ガチッと当れる。

泥臭い作業ではありますが、対戦相手に嫌がられる存在になっています。

体を張って、バイタルエリアを守ってくれています。

二人の存在が、DFラインの負担を軽減しています。






 その一方で、失っているものがあります。

攻撃時の仕事。

それは、中盤の中央で方向を変える、リズムを変える、プレー。

ボールをポゼッションする核であり、組み立てに要であり、ラストパスの出し手。

ここから、いいボールが配球されれば、間違いなく主導権を握れる。

長年、澤選手が担っていた役割です。









 今大会は、中盤で相手を上回るシーンが少ない。

一番気になるのは、ボールを受けるシーンです。

ボールを受けて、方向を変えれない。

少しでもプレッシャーを感じると、ボールを戻してしまう。

ボールを失わないことは大切ですので、悪くはないのです。

以下のようなシーンが本当に少ない。

・相手のプレッシャーを逆手にとって、くるっとターンする。

・キュッとマークを外してボールを受け、前を向く。

・相手との距離が近くても、半身でボールを受け、前を向く。

これらのプレーがないため、中盤で攻撃方向を変えることが出来ない。







 監督の決断が、決勝まで導いたといえるでしょう。

澤選手を外し、山根選手を外しました。

おそらく、ロングボール・クロスボール対策として、山根選手を使いたかったはずです。

そうでなければ、大事な初戦で、先発では起用しません。

残念ながら、ボール処理の不安定さ、肩の故障などが原因でポジションを失いました。


中盤の守備力を向上させるために、宇津木・阪口選手を起用しました。

ただ、中盤で方向が変えれないため、相手としては守りやすい。

守備力を得た一方で、パスという武器を失っている。









 佐々木監督は、決勝では、どのような決断を下すのでしょうか?

最高の結果を信じて、見守りたいと思います。










 粘り強く、決勝まで勝ち進みました。

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2015年06月11日

連覇のために

 なでしこJAPANが、ディフェンディングチャンピオンとして、ワールドカップに臨んでいます。

この4年間で、彼女たちを取り巻く環境は変化しています。

国内では、女子サッカーに対する認知度や理解が、少しずつではありますが高まっています。

私も草の根で、女子チームを指導していますが、プレーヤー数の増加やレベルアップを肌で感じています。

代表選手の環境も変化しています。

国外に飛び出してプレーしている選手。

4年前には無名だった選手が、最終メンバーとして選ばれる。

これらは、とてもポジティブな変化といえるでしょう。











 ネガティブな変化もあります。

それは、世界の国々が、打倒日本を掲げ、日本対策をしてきていることです。

日本の弱点を洗い出し、徹底的に突いてくる。

スピードの無さ、球際など当たりの弱さ、ハイボールの弱さ。

フランス、ドイツ、アメリカに、これをされると、かなり厳しい試合展開になります。


そして、日本をマネて、コレクティブなチームを作り上げていること。

個のパワーや、スピード、技術に頼る戦いをするチームが、まだまだ多かったのが4年前。

いわば個人戦の組み合わせのようなチーム構成。

そのようなチームに対して、集団で攻め、集団で守ることにより、活路を見出したなでしこジャパン。

あらゆる場所で数的有利を作り、集団の力で戦い続け、頂点に辿り着いた。

あまりにその戦いが見事だったためか、世界中に真似される結果になりました。

4年前に持っていたなでしこジャパンのアドバンテージは、今や小さくなってしまっています。









 開幕戦。

スイスとの厳しい試合を勝ち切りました。

引き分けでも十分だったのですが、ここで勝ち点3を得たのは、大きいですね。

ただし、連覇に向けてのウィークな部分が、顔を出しました。

今後、このウィークな部分を、いかに見せずに戦うかが連覇のカギを握ると思います。









その@…中盤のパス回し

なでしこジャパンの特徴である、ショートパスをリズム良くつなぐ攻撃。

少ないタッチで、ポンポンとボールを動かし、相手を外し、相手が出てこれないようにする。

見ていて、とても気持ちのいいスタイルです。

ところが、あまりにもこだわりすぎて、危険を冒してしまう。

特に、1タッチパスのミス。

1タッチのパスは、難しいものです。

ただ蹴るだけなら簡単なのですが、相手がいる中で、味方と時間・場所を合わせていく。

少しのずれが、ボールロストにつながる。




 対戦相手は、これを狙っている。

特に、中盤ゾーンでの、狭い位置でのパス交換。

もう少しボールを持って、相手を引きつけたり、動かせばよいのですが。

ポンポンとつなごうとして、相手に渡してしまう。

その瞬間、相手は、速いカウンターアタックを発動させる。

取られてはならない場所で、簡単にボールを失ってしまう。

澤、宮間選手などは、そのような奪われ方は、あまり目にしない。

少ないタッチでプレーしろと言われていても、必要ならばボールを運びながらプレーする。

奪われそうなら、外や裏へ、ラフに蹴りだすこともあります。

この、変な奪われ方は、致命的なミスにつながる恐れがあります。










そのA…GK山根

スイスのような、大きくて強い相手。

しかも、クロス、ロングボールを用いる相手。

ハイボールは、長らく、日本代表のウィークポイントでした。

ここを解消させるために、山根選手が起用されているのでしょう。

190センチ近い長身で、ゴール前を守る山根選手。

ハイボールにも、積極的に飛び出していきます。

彼女が軽くジャンプするだけで、間違いなく制空権は得られる。

フランス、イングランド、ドイツと戦う時には、頼もしい存在になりえます。

今までの日本になかった、新たな武器です。




 ところが、不安定な部分が時折、顔をのぞかせました。

簡単なキャッチミス。

DFが競っているアーリークロスに出るか、出ないか悩みながら中途半端なポジションをとる。

失点こそしなかったものの、GKのミスは、即失点につながる恐れがあります。

GKが不安定だと、味方DFも、思い切ってプレーできない。

信頼関係を築いていくためにも、さらなる奮起を。








 グループリーグは、おそらく順当に勝ち抜けるでしょう。

問題は、決勝トーナメントに入ってから。

攻撃陣のコマが、2枚減ってしまいました。

不安材料は、ここにもあります。

それでも、連覇を目指し、さらに素晴らしい戦いを見せてくれることを願いましょう!
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2015年03月14日

パス&・・・。

 プーマカップ、全日本フットサル選手権を観戦してきました。

毎年、この金曜日・代々木開催の試合に足を運んでいます。

今年は、フットサルスクールの子供たちを連れて、観戦です。

吸収するスポンジである彼ら。

ボールコントロールや、パス、トラップ。

ボールを持っていない動き

一つ一つのプレーの激しさ。

彼らにとって、様々な試合を観ることは、彼らにとって良い刺激になったはずです。









 フットサルでよく見られる動き。

パスを出して抜けていく。

一つ一つの動きに名前が付けられて、バリエーション豊かです。

4人、もしくは5人が、スッスッとスムーズに動く姿は、見事です。

昔なら、エイトやヘドンドをよく見ました。

今は、あまり目にせず、クアトロなどが多いでしょうか。

パラレラ、ウンドイス、ディアゴナールなどは定番として定着しています。

スペースの限られたフットサルでは、拡がりを作るだけでは崩せない。

だから、パスを出して抜ける。

モビリティーを高めるために、ポジションチェンジ、スペースを作る・使う。










 ただし、それらのパターン通りにプレーしているだけではありません。

パターン通りにプレーしているようでは、ゴールに近づくことは難しい。

それどころか、パスを回すのも、苦しくなってしまう。

相手に寄せられて、苦し紛れに、ボールを蹴りだすだけ。

今日の試合でも、このようなプレーは、何度も目にしました。









 パスを出して抜けるだけではありません。

パスを出して、そのまま抜ける。

これは、スペースを作るための動き(パス&ムーブ)

もちろん、抜けた先でフリーでボールを受けるのが最高。

次に、パスを出して進むけど、ライン間で止まって受けようとする(エントレリネアス)

そして、パスを出して行くふりのフェイクを入れて、止まる。(パス&ステイ)

ポジションチェンジを起こさず、もう一度ボールを受けるサポート。








 抜ける、途中で止まる、その場に留まる。

この3種類を巧みに使い分けている選手。

戦術理解度が高い選手とは、こういった選手のことを指すのでしょう。

相手選手、相手陣形を見極めて、ポジショニングをとっていく。

的確にこれを使い分けることが出来る選手が一人でもいれば、チームは楽でしょうね。

このような選手が、もう一人、さらに一人といれば、面白いようにボールは動いていきます。

すると、相手は崩れて、ドリブル突破や、コンビネーションも出てくるでしょう。

フットサルを知っている選手、とでも呼べばいいのでしょうか。









 
 フットサルを知っている選手。

その選手が、技術を実行する部分も間違いなければ、完璧ですね。

指導者として、是非、育てたいものです。

いい勉強をさせてもらいました。








追記

思い起こせば、あの3月11日も観戦に来ていました。

会社のスタッフと共に観戦し、合間にランチのために駅前に出ていました。

その時、あの大震災が起きました。

今、自分が、フットボールの仕事を続けていられること。

また、観戦に来れたこと。

本当にありがたいことです、全てに感謝。
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2015年01月07日

選手権の力

 高校選手権を観戦してきました。

準々決勝の2試合。

今年は、関東勢が調子いいですね。

優勝候補に挙げられる、流経柏、前橋育英。

このチームから、高校を卒業して、プロになっていきます。

未来の日本代表はいるのか?

どのようなプレーを見せてくれるのかを楽しみに、スタジアムに向かいました。









 スタンドから目に入るのは、手堅い手堅い試合運び。

得点を奪うことよりも、失点をしない戦い方をいかにするのか。

それに長けているチームが、それぞれ勝利。

このような試合を観ると、批判する声が聞こえてくるような。

トーナメント形式の弊害が!

リーグ戦を導入しないと、世界に乗り遅れる!

私は、今回違う感想を持ちました。

負けると即終わりの厳しい戦いをすることで、選手が成長しているのではないか?

人に見られる華やかな環境で、勝利にこだわった戦いを経験は、将来の糧になっているのではないか?


 





 一発勝負のトーナメントで勝ち残る可能性を高める。

そのためには、割り切った戦いを志向する監督が増えていきます。

特に流経は徹底していました。

11人全員で守備をして、ボールを奪う。

ボールを奪ったら、センターフォワードにボールを当てる。

ボールが納まれば、何人かがボールに絡んでいく。

攻撃に参加するのは、3人から4人。

人数をかけるのは、得点の可能性が高まるセットプレー時のみ。

試合はご存知の通り、セットプレーで2得点、ショートカウンターで1得点。

3対0、指揮官の思う通りの展開で、流経柏が勝利しました。










 立正大淞南も、技術力の高い選手を揃えていました。

W-UPの時から見せる、ボールコントロールの確かさ。

フリーに一瞬なった時に輝くドリブル突破は、光るものがありました。

ところが、流経の80分間続いたプレッシングに、高い技術を出すことが出来なかったのです。

一方の流経の選手たちのボールコントロールの能力が劣っていたわけではありません。

ボール扱いの上手さは、曲芸師並みのことも、見せるだけのものはもっているでしょう。

ボール扱いの技量の高さで勝負するのではなく。

11対11のフットボールで戦ったのが、勝者になったのです。

監督が、「この試合は1点を争う試合になるから、失点をしない戦いをしよう。」

おそらくこのような指示が出ていたのでしょう。

その指示に、100点の解答を見せたのが、流経の選手たちでした。










 彼らの戦いを見ていると、ある光景を思い出しました。

技術力が高く、史上最強だ!

そういわれた、2006年、2014年の日本代表が惨敗した、あの光景です。

ボール扱いが巧みなことと、勝者になることとは、別物であること。

高校生年代に一発勝負だけをさせることには、問題があります。

真剣勝負の数の確保、試合に出るメンバーの固定化、リーグ戦の駆け引きなどなど。

その一方で、やるか!やられるか!の真剣勝負でのみ得られる経験もある。

ワールドカップなどの真剣勝負で、高体連出身選手が重用される理由。

その一つは、この真剣勝負を積み重ねて勝ち得た、メンタリティーなのでしょう。
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2014年11月20日

このシーンについて、どう感じていますか?

 アギーレ監督になって、ようやく結果が出た。

ホンジュラス、オーストラリアを相手に2連勝。

2試合で得点を8点積み上げた。

ようやく結果が出て、ほっとした空気になっているような気がします。

果たしてそれで、本当に良いのでしょうか?








 アギーレ監督は、競争の激しい世界でキャリアを積み重ねてきました。

連敗が続けば、自分の立場が怪しくなる。

いくらクラブや代表の危機を救った救世主であったとしても。

そんな栄光は、あっという間に風化してしまう。

手の平を返したように、お払い箱の世界です。

リーガエスパニョーラで指揮を執りたいコーチは、吐いて捨てるほどいるでしょうから。









 さて、ここまでのアギーレ監督の4試合で、1勝1分け2敗。

結果が明らかに出ていない。

でも彼は、試していましたよね。

4年後に戦力に成りうる、新しい人材を。

今この瞬間の結果ではなく、4年後のワールドカップを見据えていたはずです。

それが、坂井達弥、松原健、皆川佑介、武藤嘉紀、森岡亮太といった選出だったはずです。

ブラジル戦では、7人の選手が、代表キャップ数一桁の選手のチームでした。

0対4での敗戦。

ネイマールに活躍され過ぎたかもしれませんが、結果は想定内だった?と予想されます。









 ところが、突然の方針転換が起こります。

彼は、自分の立場の危うさを感じたのでしょうか?

長谷部、遠藤、今野、内田。

経験と実績がある選手に活路を見出します。

そして、就任以来取り組んできた1-4-3-3と1-3-4-3の併用システム。

ボールを保持しながら、スピードに乗ったサイドアタック。

守備のバランスも同時に取っていく戦いを志向していました。

それもあっさりと放棄。

選手が慣れ親しんだ、1-4-2-3-1を採用。

まるで、就任以来の取り組みを放棄し、5ヶ月前に時間を戻したかのような錯覚すら覚えます。

ちなみにオーストラリアは、我々と違い、4年後のための戦いをしていましたよね。









 私が予想するに、今回の戦いは、数ヶ月間の期間限定布陣だと思います。

アジアカップで優勝し、コンフェデ杯の出場権を獲得する。

このタスクを達成するために、可能性の高い方法を弾き出した。

コンフェデの出場権を逃す、アジアカップで惨敗する。

そのような事態になれば、自らの進退が危うくなる。

アギーレ監督のアンテナが、ピピっと反応したのではないか。

かれは、勝負師としての嗅覚を持っていると、私は考えています。

勝負師として、この勝負は負けてはならないと感じた。

だから、現時点のベストメンバーで戦う。

そして、ベストメンバーが気持ちよくプレー出来、勝率の高い戦い方を選択した。

アジアカップが終われば、この布陣は少しずつ解消されるでしょう。

これが、私の予想です。










 この試合で、残念で、悔しいシーンがありました。

このシーンを考えると、不快で、寂しく、思わず声を出したい。

後半2対0で迎えた、アディショナルタイム。

オーストラリアの攻撃。

右サイドからクロスボールを上げられます。

あのケーヒルにヘディングシュートを決められてしまいました。

試合はそのまま2対1で終了。

まるで無かったことかのように、この失点が語られません。

私には、理解に苦しみます。

あまり、何も感じていないのが、世論なのでしょうか?







 問題は2点。

・試合をそのまま0失点で終わらせることの重要性について

成熟したチームならば、時間を進めさせるプレーを選択したでしょう。

得意で大好きな細かい崩しを、香川・本田で試みて、失敗。

ボールを奪われます。

そのイージーなボールロストが、失点につながりました。

前に進まないポゼッションで、時間を進ませることは出来なかったのでしょうか?



・ゴール近くでの緩慢な守備が、失点につながること

ゴールまで約30〜35M付近。

オーストラリアの13番は、フリーでクロスを上げさせてしまった。

この位置でプレッシャーが無ければ、精度の高いボールが来る。

そして、失点の危険に直結する。

コートジボワール戦での悔しい思いは、もう忘れてしまったのでしょうか。

あの時も、同じような距離から(逆サイドですが)クロスを上げられ、立て続けに失点。

ワールドカップグループリーグ敗退の、直接の原因となった、あの瞬間です!

ワールドカップでベスト16、ベスト8に進んだ国は、ここでのプレーを許していませんでした。

相手に襲いかかるくらいのプレッシャーをかけなければ、相手はミスすらしてくれない。

あの教訓はどこに行ったのでしょうか。








 救いは、試合に出ていた守備陣が、失点を悔しがっていることです。

我々も、あの失点について、糾弾するくらいになりたい。

目の前の勝利に、目がくらんではならない。

求める結果は、ここでの勝利ではないからです。



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2014年08月20日

たった5分で

 たった5分間で、9回も。







 今年も、全日本少年サッカー大会が行われました。

8人制が、だいぶ浸透してきたのでしょうか。

それでも、地域によっては、11人での試合を捨てきれていない。

小学3・4年生から、11人制になる。

そして、全小の予選だけが8人制で開催される。

子供たちのことを第一に考えるならば、少人数制の試合。

そして、一発勝負のトーナメントではなく、リーグ戦形式。

たくさんプレーに関わりながら、試合の流れを読める選手を育てたくはないのだろうか。







 昨年の全日本少年サッカー大会決勝。

私は、それをテレビ観戦して、何を思ったのか?

振り返って読んでみました。

http://futebol.seesaa.net/article/371551419.html

それによると、技術にこだわり、ボールをつなごうとするチームの戦い。

だったら、パスが3本以上つながった回数は、何度あったのか?

前半20分を終えたところで、たったの、4回にしか過ぎませんでした。

ボールを奪って、速い攻めを志向しているチーム同士の対戦ではありません。

つなごうとするチーム同士の対戦で、パスが3回つながった回数が、4回。

その数週間後に、バルセロナ、リバプールのU-12の試合が、東京でありました。

パス3回は、当たり前でしたね。









 今年、セレッソ対レイソルの決勝戦。

キックオフと共に、ボールにプレッシャーをかけようとする守備側のチーム。

それでも焦らずに、ボールを下げて、横に拡げて、相手の穴を見つけようとします。

ビルドアップの時は、GKまでが関わります。

簡単にロングフォワードパスで逃げることはありません。

アタッキングサードに入っても、少ないタッチで、相手を置き去りにするコンビネーション。

パスだけでなく、ドリブル突破も使います。

ドリブルが良いアクセントになって、パスとのバランスも、工夫されています。

レベルの高い試合に、思わず引き込まれてしまいました。









 さて、パスの本数はどうだったでしょうか?

開始、たった5分。

5分間で9回も、パスを3本以上つなげていました。

そして、3回以上つながった時は、高い確率で、アタッキングサードに入ってきています。

後ろで、パスを回すためだけに回していない証拠とも言えるのではないでしょうか。









 8人制だと、縦に急いでしまう?

8人制だと、スピードやパワーに頼った試合運びが有利ではないか?

彼らの試合を見ていると、そのような疑念は吹き飛んでしまいます。

今、11、12歳の彼ら。

7・8年すると、プロの世界で戦っているのでしょうか?

ブラジルにサポートメンバーで入っていた、杉森選手。

彼がキレキレのドリブルを武器に、全小を優勝に導いたのが、ほんの5年前。

彼らの成長が、本当に楽しみです。



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2014年08月03日

脳内フォルダ

画像診断の"?"を"!"に。
研修期間中に学ぶべき画像診断学の2つの基本をこの1冊でマスター。
1.目的となる診断に対してどの画像検査をどの順序でどのような方法で行うか知ること
2.解剖学的知識をふまえて異常所見の有無とその所見を正確に表現できるようになること
引用…研修医のための画像診断 出版社医療科学社

疾患ごとに複数の典型例を掲載! バリエーション豊富な典型所見と鑑別所見で,実践的読影力が身につく! よく出会う95の頭部疾患を,充実の2,000画像で解説.多くの症例を見て読影力を上げたい方におすすめ
引用…圧倒的画像数で診る! 頭部疾患画像アトラス 出版社羊土社(書籍紹介より引用)


少し気になって、調べてみました。

お医者さんが、レントゲンやMRIなどの画像を見て、診断する。

最初から分かってるはずがない。

どうやって、その腕を磨いているのか?

様々な症例を見ることが、診断する精度を高めるのではないか?

まずは知ることではないのか。

書籍を調べてみると、山のようにこの手のものが出てきました。

お医者さんも、日々努力をなさっているようです。









 このようなことを考えるキッカケがありました。

先日、新宿の貸会議室を利用し、ワールドカップ報告会を行いました。

たくさんの写真を紹介しながら、ブラジル現地の空気を伝えようとしました。

そして、本題。

スタジアムで撮った動画をプロジェクターで流します。

私が特に気になった、プレーを解説しました。

攻撃は、オランダ・ドイツのスペース作り、使い合う、プレー。

守備は、コスタリカの5バックの形成、そして攻守、守攻のトランジション。








 最初に、ホワイトボードを用いて、解説。

プレーの原則や、選手の配置、プレーの流れをゆっくり話しました。

それから、ビデオを流しました。

1度、2度と流しても、あまり伝わりません。

静止させながら、この動き!、このタイミング!!と伝えます。

5回6回と話しながら、流すを繰り返しました。

そうすると、徐々に伝わっていったようです。

最後には、解説無しで、動画を流しても、理解できました。

ただし、1回目は、「え?何かありましたか?」と言わんばかりの反応でした。











 参加者の皆さんは、普段から試合を見ています。

ワールドカップだけでなく、Jリーグや、子供の試合など、観戦は多数しているようです。

なぜ、1回目のような反応になってしまうのか?

後日、参加者の何人かと、このことについて話してみました。

「最初は、何が起こっているかが分からなかった。」

「話してくれたことは理解できても、あっという間にプレーが行われるから」

つまり、目には入っているのだが、分析が出来ていない。

では、分析できない理由は、何でしょうか?

・その現象、行動そのものをを知らなかった

・その現象、行動が起こっている場所に注目を払っていなかった。
(特にボールの動きに目をとらわれてしまっていた)

この2つが解決出来るかどうかが、カギのようでした。









 そして、その解決のカギは、質の高い観戦を増やすこと。

ボールの動きをただ追い掛けるだけの観戦。

知識なく、もしくは間違った知識のまま、観戦回数だけを増やす。

それでは、ピッチ上で起きていることの、数分の1も理解することは出来ないでしょう。

まずは、知ること。

戦術的行動に、どのような意味があり、何が狙いなのか?

自分の脳内PCにたくさんのフォルダを作っておくこと。

そうすれば、この状況は、このようなことが起こるのではないか?!

予測を持って、試合を見ることができてくるはずです。







 これは、子供たちの成長のヒントにもなるでしょう。

まず、サッカー・フットサルの試合を観戦しているか?

そして、局面、大局を読み取れる大人と、一緒に観戦しているか?

質の高い観戦をどれだけしているか。

脳内のフォルダが、増えていき、なおかつ更新されているかどうか。

それは、そのまま、自分のプレーの選択肢になってくるはずです。

どれだけ技術が高くても、さっと取り出せるフォルダが不在では、、、。
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2014年07月11日

南米対欧州

準決勝2試合を観戦しました。

2試合共に、南米の強豪VS欧州の強豪。

この試合を観れたことで、気付きがありました。







南米2チームが優れていたのが、ファーストタッチ、ドリブルの活用。

ファーストタッチの際、見事に体を使い、ボールを守る。

腕を広げる、相手に押し付け、自分がプレーする空間を創出。

体を相手に預け、ボールを見せない。

この腕と体の使い方により、体の大きい小さいは関係なくなる。

相手DFが力づくで寄せてくると、コテっと倒れてファールをもらう。

華麗な技よりも、むしろこのプレーが、らしいプレー。









欧州の2チームが優れていたのは、スペースを味方のために作り、見つけて使う。

ビルドアップから、スペースを作り、スペース見つけ、使う。

1本のパスに、4人5人が関わっている。

ボールの動きだけを追いかけていると、気づきにくい。

テレビの中継画面でも、分かりづらい。

スタジアムの高い位置から全体を俯瞰すると、一目瞭然です。









例えば、1人が開いてボールを受けようとする。

さらに、前の選手が背後に飛び出そうと走り出す。

この動きに、相手マークが釣られると、中盤にスペースが生まれる。

そして、サッとスペースに入り、ボールを受けに侵入する。

タイミング良く、パスを出す。

中盤の狭いところにボールが入っていく。








間で受ける、だけでは、難しい。

結果として、ライン間でボールを受けている。

単純にライン間に入るだけでは、守備陣は出し抜けない。

トップレベルの選手が築く守備組織は、強固です。

ただし、意図的なフリーランニングを組み合わせる。

スペースを作る、見つける、入る、使うを行う。

これが優れていたのが、ドイツとオランダでした。

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2014年07月10日

組織を作るコンセプト

ブラジル対ドイツ、観戦のショックから立ち直れません。

好きで、憧れてた代表チームの、あのような姿。

日本人の私でも、ショックは大きい。

ブラジル国民や、代表メンバー、スタッフのショックははかり知れません。








2チームの違いは、何でしょうか。

組織を作り上げるコンセプトそのものが、違うように感じました。

ブラジルは、一人一人の個性を活かす組織。

加えて、強烈な個をさらに活かす組織。

ドイツは、ある戦術的行動のために組織がある。

ブラジルは、木を組み合わせて森を作る。

ドイツは、森を作るために木がある。









守備にも、それがハッキリと表れてました。

ドイツの組織は、11人が連動して、ボールを追い込んでいく。

入らせてはならない場所を、全員が同じ認識を持ち、守っている。

誰が入っても、チームの決め事として、理解出来ている。

ブラジルは、個々が、奮闘し、守備をしようとしている。

どこに追い込むのか、誰が当たって、誰がポジションを修正するか。

この判断が、選手に任せられている?余地の部分が感じられます。

結果として、選手の集結している広さが全く違いました。

なんと、ドイツ守備陣のコンパクトなことか!

ブラジルの守備は、場当たり的で、ドイツのパス&ドリブルコースを限定出来ない。







両国にある、クラブ事情に、その原因の一つがあるはずです。

バイエルンを移植し、クラブチームの力を借りて、コンセプトを高めたドイツ。

バルサとレアルの融合で、世界を制したスペイン。

世界中に散らばるクラッキを集め、チームを作らざるを得ないブラジル。

ブラジルの代表チームとしての限界を見せつけられた気がします。

ベロオリゾンテの屈辱。

個々の選手は、本当に凄いだけに、残念です。
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2014年07月09日

負けたくない試合

ワールドカップも、いよいよ準決勝です。

2回勝てば、ワールドカップを掲げれることが出来ます。

98年フランス大会から、現行の方式に落ち着いています。

32チームが、本大会に出場。

8つに分かれ、グループリーグを戦う。

上位2チーム、計16チームで、ノックアウト方式のトーナメント。









この方式だと、大会が進めば進むほど、負けたくない心理が高まります。

勝ちたい!心理よりも、負けたくない想いが上回る?!

試合展開も、それに合わせるように、守備重視の戦いに。

準々決勝は、その傾向が本当に高かった。

延長戦や、PK戦まで、もつれこむ。

攻撃に枚数をかけて行かない。

セットプレーと、カウンターに望みを託す。

オシムさんも、苦言を呈していました。








準決勝か、準々決勝から、大会方式を変えなければ、この傾向は続く。

誰しも、負けたくない。

負けないことをベースにして、何をくわえれるのか。

どのチームも、方法に違いはあれ、考え方は同じはずです。

もし、オープンな戦い、攻撃し合う試合を観たいならば。

チャンピオンリーグのように、1st.2ndレグで勝者を決める方式にする。

昔のように、2次リーグを復活させるか。

とにかく、一発勝負を変えなければ、変わらない。







今から、準決勝の会場、ミネイロンに向かいます。

開催国ブラジル登場です。

魂の震えを、国歌斉唱を感じることでしょう。

異様な盛り上がり、異様な雰囲気です。

あれを体感したなら、攻めろ!なんて軽々しく言えません。

あの場で!あの空気で平常心は、あり得るのでしょうか。

何はともあれ、行ってきます。



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2014年07月07日

首を振る

今回のワールドカップ、残念なことがあります。

大好きなメキシコを観ることが出来ませんでした。

オランダに、あのまま勝ってくれれば観れたのに!

サルバドールに、メキシコが来るはずだった試合を観戦に。

今回、熱いチームであるコスタリカを観れるから、OKにしよう。

コスタリカ対ギリシャに続き、2回目の観戦。

オランダに対し、コスタリカはどう戦うのか!?







結果は、とても残念な結末を迎えてしまいました。

今のコスタリカの力では、限界だったのかもしれません。

彼らは、引き分けだけを狙っていたわけではない。

もちろん、時間帯によっては、引き分けも視野には入れていた。

彼らの狙いは、ロースコアの試合展開にすることでしょう。

時折見せるカウンターアタック、試合終盤にも惜しいチャンスを作ります。

最後まで、走りきってた証拠です。








私の座席が、前から、7列目。

ほぼ、ピッチレベル。

そして、ペナルティーエリアと、ハーフラインの中間。

DFラインが、目の前にあるのです。

DFラインの形成、ラインコントロールが、手に取るように見えました。

オランダ、コスタリカ共に、集中しているのが伝わります。








コスタリカのラインコントロールが、素晴らしかった!

ラインを下げずに我慢する。

ラインをスッと下げながら、相手の攻撃を遅らせる。

相手の横、バックパスで、グッとラインを上げる。

オランダらしい、大きなサイドチェンジ。

ラインをさっとスライドさせ、スムーズな対応を見せます。

素晴らしいコントロールで、オランダから良さを奪います。

オフサイドもたくさん取りましたが、それはあくまで結果。

目的は、コンパクトな陣形をキープし続けること。

プレッシャーをかけやすくしておくため。









ラインが動くたびに、選手同士が、首を振ります。

お互いの関係は、どうだ?

相手の動きはどうなっている?

マークはズレてないか?

特に、スライドする方向の逆を見る首降りが、スゴい。

とにかく、お互いに、首を降り、ポジションを少しずつ微調整。

DFラインを崩さず、整え続け、相手をつぶす準備を怠らない。








攻撃の選手が、周囲の情報を集めるために、首を振ります。

優れた選手であればあるほど、この重要度を理解している。

ボールが来る前に、情報をたくさん収集しておきたい。

速やかに、的確な、プレーを選択するために。

守備は、攻撃の裏返しです。

自分の近くにボールが来る前に、情報を収集するのは、同じです。

あの、首降りがあるから、守備が最後まで崩れなかった。









5人で、ラインをコントロールすることは、難しい。

トルシエ元監督のコンセプトであった、フラット3。

ラインコントロール重視のために、3人に減らしてます。

同時性を高めるために、人数を少なくしたのです。

コスタリカのDFラインは、5人。

120分、統制を取り続けた。

彼らがとても、訓練された集団であることが分かります。

魂を込めただけではない、コスタリカの素晴らしさです。

コスタリカの冒険は、終わってしまいました。

私たちは、彼らから、何を学ぶべきなのでしょうか。
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2014年07月05日

日本対ブラジル、裏ワールドカップ開幕!

ブラジル対コロンビア、熱かったです。

南アフリカや、ドイツ、日本、どこで見るよりも、熱かった。

観客の方が、熱くなりすぎるくらい、真剣に見守っていました。

ウェーブが、一度も起きない(二度ほど小さい小さい波は出来かけた)集中力。

腹の底まで震えるような歓声が巻き起こります。

よく、あの中でプレー出来るよな。

逃げ出したくならないのかな。

勝手に心配していました。







実は、前日に、日本対ブラジルの裏ワールドカップを開きました。

フォルタレーザの海岸近くを散歩してました。

チケットを譲ってくれた日本人青年と、ぶらぶら。

日本人青年も、大学まで真剣にサッカーをした、サッカー大好き人間。

お互い、すぐに打ち解け、晩ごはんの店を探していました。

すると、歩道にミニゴールを並べ、裸足でボールを蹴る少年を発見。

「試合しようぜ!」声をかけてみました。

スッと近づきボールを奪い、やろうぜ、やろうぜ、と盛り上げました。

少年3人VS日本人2人、後から歳を聞くと12〜18歳。

裏ワールドカップのキックオフです。







時間の経過と共に、様々な変化がありました。

ギャラリーが増える。

参加人数も増える。

真剣度が増していく。

一番の変化は、態度の変化でしょうか。

私も、ウエストポーチを身につけたまま始めました。

彼らが信用出来ると感じ、イスに結びました。

彼らも、俺の名前はヘイナウド、あいつはパブロ。

名前を名乗り、コミュニケーションを図ってきました。

共に、1つのボールを通して、心を通いあった瞬間でした。

ちなみに、あまり治安のよろしく無いエリア。

薄暗く、彼らの身なりもボロっとし、やたら警察が巡回に来てました。









プレーをした感想は何より、レベルの高さに対する驚き。

ひとりひとりが、堂々とボールを持てる。

味方や、壁当てをするフェイント。

股を通すぞ、上を越えるぞ!と見せかけて、、。

こちらの出方を観察するのです。

素直に守ると、簡単にやられてしまう。

守る側も、フェイントが求められる。

とにかく、小さい駆け引きの繰り返しで、ゲームが成り立ってる。

1対1でキレイに抜けたら、敵味方関係なく、歓声をあげる。

激しく当たっても、問題なし。

ただ、それでブラジル側がやられたら、10中8、9、痛がるフリ。








もう1つ面白く感じたのが、ゴールに対する捉え方です。

点数を数えていない時は、簡単な押し込むだけのゴールは、打たない。

敢えて、DFの戻りを待って、かわしてシュートを狙う。

簡単なゴールなど、欲しくない。

彼らの美学なのでしょうか。

ところが、最後3点取ったら勝ち!の試合が始まると、決めに来る。

はっきりしてますね。








とにかく、ハイレベルなストリートサッカーでした。

「日本強いだろ!」終わってから話しました。

カガワとホンダに、やられたよ。

冗談混じりながら、彼らなり認めたようです。

最後は、ギャラリーも入って、撮影会が始まりました。

ボールを蹴りあった者同士は、距離が一気に縮まりました。








街の、普通の子どもや、青年たちのレベルが異様なまでに高い。

しかも、ただテクニックがあるだけではない。

これは、日本がブラジルに追い付くのは、まだまだ大変そうです。
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2014年07月03日

スイス、コスタリカに学ぶ。

日本はどこに進むべきなのか?







ワールドカップで勝ち進むのは、本当に大変です。

2012年ロンドンオリンピック。

フットボールにおいては、育成最終年代である、U23の世界大会。

素晴らしい結果を残した、メキシコ、韓国、日本。

オリンピック代表の主力を加えたメンバーで、今回のブラジル大会へ!

残念ながら、日本も韓国も、グループリーグで惨敗。

メキシコも、ベスト16の高い壁をぶち破ることができない。

育成に力を入れて、チーム力を高める方向性は、間違ってないはずなのに。









今大会、躍進した国があります。

コスタリカ、スイス、アルジェリア。

さらには、前回大会も奮闘していた、アメリカ。

彼らに共通しているのは、特定の選手に頼ったチーム作りをしていない。

全員が、規律を守り、チームのために全力を出して走り続けていること。

スターは、チームである!と言う表現が相応しい。







その中でも、スイスとコスタリカの試合を観戦してきました。

ベースとなっているのは、全員で組織された堅い守備!

2チームの、守備組織の構成は異なります。

共通しているのは、全員が全力で守備に取り組んでいること。

前線も中盤も、コースを何となく切るような守備ではない。

全力でボールホルダーに寄せ、プレッシャーをかける。

後方の選手は、常にボールを奪おうとしながら、マークをする。

この守備を、キックオフから、最後まで続けていく。

延長になって、足がつりながらも、まだボールに食らいつく。

頭で分かっていても、そうそう、出来ることではありません。








なぜ、このようなことが可能なのでしょうか。

私の想像に過ぎませんが、スタート地点が2チーム同じなのではないか。

スタート地点とは、相手が自分たちよりも強い。

自分たちよりも強い相手と戦うためには、どうすればいいか。

これは、相手に対して卑屈になると言う意味合いではありません。

最近良く聞く、相手をリスペクトし過ぎて、、とも違います。

相手を分析し、相手を理解するためです。

その上で、自分たちの長所をぶつけ、短所を隠す。

自分たちのスタイルで!と振りかざすのは自由でも、出来ない時はどうするのか。

そもそも、自分たちのスタイルを押し通せるチームなど、限られている。







選手の規律を高める。

最後まで手を抜かずに、走りきる。

これを追及すれぱ、世界の16強、8強は見えてくる。

そのことをスイスやコスタリカは教えてくれました。

スイスも、8強に入るチャンスは、充分にありました。

アルゼンチンは、全くやりたいことを、やらせてもらえなかった。








我々も、彼らから学ぶべきことが、多いにあるはずです。

特別な世界的タレントがいない。

伝統える強国でもない。

まず、相手は強いことを認める勇気が必要でしょうか。

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