2019年06月07日

作戦を立てて試合を運ぶ

 トレーニングには目的があります。

全面的に伸ばすトレーニングは無ければ、それをすれば全て大丈夫という魔法のトレーニングもありません。

コツコツと、コツコツと積み上げて行く。

選手の、どの部分に刺激を与えようとするのか?

試行錯誤しながら、日々のトレーニングに全精力を注ぎこみます。









 自ら考えて行動する選手にするためのメニューをご紹介。

選手の自主性を高める。

作戦を立てる。

試合の流れを読む。

選手の内面に刺激を与えるメニューです。









 選手を2つのグループに分けます。

フットサルくらいの大きさのピッチで開催します。

ここからの数字は、選手の数や、年齢により、加減していきますので。

もちろんピッチサイズも。

全部で3試合。(1試合3分)

選手は各チーム7人ずつ。

3試合でトータル12人試合に出場可能。

ただし、どの試合に何人出場させるかは、各チームで考える。

(必ず1人1試合は出場すること、また3試合全てに出場するのは禁止)

例えば1試合目は4人、2試合目は3人、3試合目は4人。

このようにバランスよく出してもよいですし、最初の2試合は2人ずつにし、最終戦は7人で勝負をかけるのもOK。

この3試合1セットを、何度か繰り返し、勝ち点を競います。











 さらに、考えさせる工夫として、一番小さい年齢の選手がゴールしたら10点。

女子が点を奪ったら5点など。

全ての選手がトレーニングに関われるようにするルールを加えることもあります。










 少し、複雑なルールですが、慣れてしまえば簡単です。

小学校中学年でも、ルールを理解します。

そして、あーでもない、こーでもないと作戦を立案し、遂行しようとします。

考えが浅く、作戦倒れになることも多々あります。

でも、コーチは口を出すことなく、見守る。

試合がスムーズに進むように、運営する係に徹します。

そうでないと、コーチの顔色をうかがう選手が出てきてしまいますからね。












 トレーニングの効率を考えると、あまりよくありません。

コーチが全てを仕切って、試合を進めれば、もっとたくさんの試合をすることが出来るでしょう。

選手同士が話している時間が、多くなってしまいますから。

でも、言われた通りに、ピッチの上でプレーを繰り返すだけの選手。

自分たちで考えた、拙いかもしれないけども、チーム戦術を作り上げ、戦う選手。

自主性を伸ばせるのは、どちらでしょうか?

自ら考えて行動できる選手を育てるためのメニューと考えれば、答えは出てきますよね。
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2019年04月20日

ドッヂボールが出来ない


 私が週に1度指導している、フットサルスクール。

今日、普段とは全く違う内容でトレーニングをしました。

トレーニングの半分を、ドッヂボールの時間に充てたのです。

ボールを投げる、捕る。

ルールの確認。

そして、戦略的に試合を進めること。

W-UPでボールを投げる動作をさせたのですが、全く出来ていなかったため、急きょ取り組みました。

聞くと、ドッヂボールをする回数が、少ないようです。

体育で少し、昼休みにたまに、。

私の小学生時代は、給食を急いで食べて校庭に飛び出して、スペースを確保に必死だった思い出なのですが。

30年以上経つと、小学生の流行は、変わりますよね。
















 私のスクールでは、いつも、小学生が、楽しそうにボールを追いかけています。

この時期に技術を身に付けさせること、技術の重要性を理解させることは、とても大切です。

ですが、その前に、もっと大切なことがあると考えて指導を続けています。

靴を揃える、荷物を整理整頓する、自分で準備・片付けをする。

床は、分担しながら雑巾がけ。

それが出来ていないと、トレーニングが始まりません。

小学校低学年の子供でも、自分で靴を揃えれるようになってきます。

失敗も、数回に1回はありますが、、、。












 それが終われば、技術のトレーニング?

ではありません。

ボールを思うままに扱うことは大切です。

でもそのような専門的な技能を身に付ける前提になるのは、ベーシックな体の動かし方を出来るかどうか。

これがキーになると考えています。

立つ、走る、止まる、曲がる、飛ぶ、投げる、捕る、受け身などがそのベーシックな部分にあたります。

様々なステップワークも、ここに入ってきます。

つまり、自分の体を理解すること。

意のままに体を動かせることが出来るなら、フットサル・サッカーの専門的な技能の習得も早まるはずです。

鬼ごっこ、馬飛び、缶蹴り、昔遊びに代表されるような動き。

30年、40年前までは、どこでも当たり前のように目にした光景です。

つまり、毎日、コーディネーショントレーニングが自然と実施されていた。

でも、今は、そのような光景は、極端に減ってしまいました。












 現に、毎年、文部科学省が行う新体力テスト。

子供の体力のピークは、昭和50年〜60年。

それ以降は、毎年低下傾向が続いてしまっています。

特に、低下傾向が顕著なのが、ボール投げです。

小学生はがソフトボール投げ、中学生はハンドボール投げを実施します。

子どもの体力水準がピークだった1985年度と今回の平均値を比べます。

小5男子が29・94メートル→22・52メートル、同女子が17・60メートル→13・93メートル。

中2男子が22・10メートル→20・51メートル、同女子が15・36メートル→12・88メートル。

明らかに下がってしまっています。












 理由は、なんでしょうか?

考えられることは、我々のスポーツである、フットボール(サッカー・フットサル)が人気になったこと。

野球人気の低下の余波が、子供たちの記録にはっきりと表れている。

ドッヂボールが昼休みに流行っていないことも、その理由ではないかと推察されます。

とにかく子供たちは、ボールを投げるという動作を、身に付ける機会が減っているのです。

その根拠は、なんとなくのイメージではありません。

新体力テストの記録の中身を見ると、二極化が進んでいるのです。

つまり運動をするグループの点数は、ハッキリと、運動をしないグループを上回っている。

部活を始めとする運動習慣の有無が、記録の良し悪しを左右している。

ボール投げの点数が低いということは、ボールを投げる動作をしている人間が少ないことを意味していますよね。













 ボールを蹴るのは、足だけではありませんよね。

腕も、体も、顔の向きも、軸足も。

ボールにパワーを伝えるように、全てが連動されていることが重要ですよね。

ボールを投げるのも、腕や、指先だけではない。

のですが、腕だけを振り回してボールを投げる子供たち。

ボールをつかめない(握力が無いと同時に、手が小さい)ので、投げる動作の途中で、ボールがこぼれてしまう。

うーん。

本当に、ボールを投げ慣れていません。

ボールの持ち方、軸の作り方、反対の手の使い方に、リズム。

少しずつではありますが、形になりましたが。













 そして、いよいよドッヂボールの試合。

これも、大変でした。

1人1人がバラバラで、投げ合うだけ。

外野と連携しながら、相手を追い込んでいく。

どこで相手にぶつけるのか?

外野に何人配置して、誰を残しておくか?

全く、考えが及ばないようです。

少しだけ、デモを見せました。

外野と内野で連携しながら、ポジションを取りながら、試合を進める。

子供たちは、すぐに真似を始めました。

徐々に、戦略的に試合を進めていきます。

ボールの勢いが弱いので、ダイナミックな試合運びにはなりません。

それでも、子供たちなりに楽しみながら、熱く戦っていました。















 ドッヂボールをしても、フットサルはうまくならないでしょう。

直接的な因果関係は、見つけづらい。

ですが、ボールを投げる動作、捕る動作の習得。

ひらりとドッヂングする動作。

そして、集団で試合を進める重要性。

これらを持つことは、今後の彼ら(彼女)にとって、マイナスにはなりませんよね。

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2019年04月13日

トップレベルも学んでいる。

 今年も、ブラジルのクラブとお仕事をさせていただきました。

選手育成に力を注ぐクラブ、クルゼイロECです。

彼らとのお付き合いも、早くも6年。

多くの事を学ばせてもらっています。

ブラジルが一番すごい。

日本が遅れている。

そんなことを言うつもりは、全くありません。

日本と違う価値観を持ち、日本よりもシビアな競争の世界で生きている国。

サッカーの国と、自分たちを呼ぶ国。

それがブラジルです。













 何十年も、選手を育てようと取り組んでいます。

10年に1人、いや世界でもトップの素晴らしいタレントを見つけ、その良さを伸ばす育成があります。

優れた選手を、プロで戦えるレベルまで引き上げる育成もあります。

ブラジルの育成と言っても、一つではありません。

クラブの置かれている状況や、クラブの持つ哲学、トップクラブとの関係。

それらによって、大きく違います。

ですから、ブラジルの育成とはこれだ!と言い切ることは、少なくとも私には出来ません。

例えば、ブラジルや南米は、利き足にこだわった指導をしている!

このような意見を聞いたことはありませんか?

それは、その意見を語る方が、そのように感じたのでしょうね。

でも、それには賛同できません。

利き足だけに頼らない指導をしている南米のクラブを目の前で、いくつも目にしているからです。














 一つ言えることは、ブラジルも大きく変わっているということ。

特にブラジルワールドカップでの、惨敗は、彼らに大きなものを突き付けたのではないでしょうか。

最初に、我々が、クルゼイロECとお仕事をしたのが、2014年の3月。

当時、と言っても、たかが5年前です。

かなりトレーニングに変化が見られます。

ブラジル本国のピッチ上での用具にも変化が見られます。

世界の流れを、彼らも強く感じて、学んでいるのです。

育成の選手にも、トレーニング中に、GPSをつけさせます。

そして、心拍数もとっています。

選手に、自分の状態を、自己申告させる試みもしています。

選手の負荷を、様々な角度からコントロールしようとしているのです。

名伯楽のコーチの目に頼るだけの指導ではありません。













 それは、メニューにも現れています。

ブラジルは、昔からいわゆるドリルのメニューを多くさせていました。

アナリティックなトレーニング。

繰り返し、繰り返し。

動作を繰り返すことで、選手の技術の習得を目指す。

サッカー観は、国全体として保有しているので、技術と規律があれば良かった?

とにかく、意外と、地味なドリルトレーニングが定番メニューでありました。














 ところが今回、彼らのメニューからドリルがほとんど消えていました。

総合的なトレーニングが、中心です。

ドリルのメニューは、ほんの僅か。

そのドリルも、工夫されたもので、完全なドリル、アナリティックなトレーニングとは言い難いものでした。

彼らにその意図を確認しました。

「世界のトレーニングは、ヨーロッパも、ブラジルも、そして日本も大差ないはずだ。」

「世界は進化しているだろう?」

実績もあり、結果も出しているクラブでも、たくさん勉強して、少しずつ変化をしようとしている。

当然のことなのでしょうが、改めて知ると、ショックを感じました。














 続いて、教えてくれました。

「でも、ヨーロッパと全く同じことはしない。」

「ブラジルの良さは、残していきたいんだ。」

「ドリブルでフェイントを入れて突破していく選手は、ブラジルでも減っている。」

世界から学びながら、自分たちの良さを残そうとする。

一つの理想の形を見せてもらいました。

ここで、彼らから学んだことを、少しずつご紹介していきます。



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2019年02月15日

ルールについて

 フットボールを指導し、プレーし、楽しむ者としての最低限のたしなみ。

それは、ルールを正しく理解しておくこと。

ルールの理解が不正確だと、損してしまうこともあります。

完璧!は無理だとしても、正しく理解しようとし続けることは、大切です。











 ハンド。

ボールを意図的に手または腕で扱うこと。

ポイントは2つ。

1つ目。

手や腕からボールに当たったか?

それとも、ボールが手や腕に当たったのか?

意図的と言うことは、もちろん、手や腕からボールに当たっている。

2つ目。

手や腕の位置が自然な位置にあるのかどうか。

手や腕を振り上げたり、横に広げるのは不自然。

体を大きく見せようと広げるのも、不自然。

つまり、自然な位置にあって、ボールが腕にぶつかっていったのは、ハンドではない。












 はずでした。

明日から始まる2019シーズン。

その前に、JFAが報道陣に向けて、判定基準を示した場所でも、同じ説明がなされました。

そうですよね。

私たちが、現状捉えている通りです。









 でも、アジアカップを思い出してください。

吉田麻也が、2つのVARでやられてしまいました。

ゴールの取り消し、PKの献上。

ジャンプしてヘディングをする時に、腕は広がりますよ。

バランスを取りたいし、飛び上がる時の自然な動作として腕は使います。

走り高跳び、バレーボールのスパイク。

直立でジャンプなどあり得ません。

でも、吉田麻也は、ハンドを取られました。





 日本がもらったPKもありましたね。

スライディングをしながら、腕が、斜め下に伸ばされていた。

これは、受け身の意味もあったでしょう。

その腕にボールが当たり、PK。

腕の位置は、自然ですし、ボールからぶつかって来ているようにしか見えません。

同じようなPKは、バルサのピケも取られていました。

その後、ヨーロッパのリーグ戦を観ていても、何度かありました。

腕の位置や、意図など、関係ないかようです。

とにかく、手や腕に当たれば、ハンド。

ハンドを取られた選手も、異議や申し立てを強くしていません。

当たったら、ハンドを取られるという、そんな感覚なのでしょう。

日本の基準は、今後どうなるのでしょう?

















 オフサイド。

3年前でしょうか。

オフサイドの解釈で、選手としては大きな変更がありました。

守備選手が「意図的にプレーした」ら、オフサイドポジションの攻撃選手がいてボールが渡ったても、オフサイドにはならない。

DFがヘディングでクリアしようとして、後ろにそらしてしまった。

そうしたら、オフサイドポジションにいた選手のもとにわたっても、オフサイドではないのです。

このルールは、あまり浸透していませんね。

オフサイドポジションにいても、プレーに関与しなければオフサイドではない。

こちらは、ようやく浸透してきていますね。

でも、まだまだ、オフサイドポジションの選手が走ったから、動いたから、オフサイド!という選手は、目にします、、、。














 先日、私がプレーしている社会人チーム。

前年ながら、今年から2部に落ちてしまいました。

開幕戦。

真面目に頑張る対戦相手に、苦戦していました。

1対1で、後半も残り10分。

我々の攻撃。

中盤からスルーパスが出ました。

受け手は、明らかにオフサイドポジション。

数Mは出てしまっていました。

相手DFラインの選手が、足を伸ばしてボールをカットしようとしましたが、少しだけ当たって、ボールはそのまま背後に。

ボールを拾ったオフサイドの味方が、GKを外してシュート!ゴーール!!

ですが、副審がバサッと旗を上げました。

味方は諦め、相手選手は安堵していました。











 私は、キャプテンとして、主審に大声で確認を求めました。

「今、DFが意図的にプレーをして、足にハッキリ当たってます。」

「副審に確認してください。」

それを聞いた対戦相手は、私を馬鹿にするような目でみました。

さらには、(お前ルールも知らないの?!)数人が私に向かって、小ばかにするように言ってきました。

主審と、副審の協議の結果、当然、ゴールが認められました。

それが、現在のオフサイドの解釈ですから。

収まりがつかないのが、対戦相手。

(なんでだよ!)(オフサイドの選手がプレーしただろ!)罵声を上げています。

そして、抗議の意味なのか、キックオフでの再開をしばらく拒んでいました。

もちろん判定は変わることなどありませんでした。

このゴールが決勝点となり、我々のチームは、開幕戦を勝利で飾ることが出来ました。














 ルールを正しく理解しておくと、いいことあるな。


ここまでハッキリと得することも、なかなかないでしょうが、正しく知っておくべきですね。

毎年のように、ルールや、解釈が変わっていきます。

未だに、数10年前のルールを、平気で信じている選手やファンもいます。

追いかけ続けるのは、大変ですが、学び続けなければなりませんね。


posted by プロコーチ at 14:15| Comment(0) | トレーニング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月30日

上達するために。

 少し不思議に思っていることがあります。

野球の世界では、物凄く強調されていることがあります。

「道具を大切にすること。」

それは、我々フットボールの世界では、それほど強調されていない。

もちろん種目の違いはあるでしょう。

ボール一つあれば、成り立ってしまうフットボール。

一方、ボールに加えて、バットにグローブ。

他にも多くの道具がないと成り立たないスポーツであることもあるのかもしれない。












 イチローは、道具を大切にしている。

グローブ、スパイク、そしてバット。

三振したり、フォアボールを選んだ後、バットを地面に、そっと置く。

「作ってくれた人の気持ちを考えると、投げたりたたきつけることは出来ない」とのこと。

「プロとして道具を大切に扱うのは、当然のこと」だそうです。

上手くなりたいなら、これが一番とも言っています。








 ゴジラと呼ばれた松井。

彼も、道具を大切にしていた。

ニューヨークヤンキースの監督は、「彼ほど道具に対して敬意をはらっている選手はいない」

とも言っています。

野球教室で上達の秘訣を聞かれたら。

「道具を大切にすること、道具の手入れを自分ですること」と答えています。











 さて、我々はどうでしょうか?

道具を、大切に扱って、自分で丁寧に手入れをしているでしょうか?

そして、それをトッププレーヤーが、子供たちに強く伝えてようとしているでしょうか。

少なからずあるでしょうが、野球界ほどの強いインパクトを与えてはいない。

よく使いこまれたけど、ピカピカに磨かれているスパイク。

そんな子供や選手を見ると、嬉しくなります。

そして、「この選手は信頼できる。」そう思えます。





元日本代表の北澤氏。

彼が、子供たちの前で、次のようなエピソードを紹介したようです。

ロシアワールドカップ。
代表の練習を見にいったのですが、
練習後に必ずスパイクの裏まで洗ってきれいにしていた選手がひとりだけいました。
それはセレッソの山口蛍選手です。
Jリーガーになると、各クラブに用具係がいます。
その用具係に使用後のスパイクを渡す選手が大半です。
それでもスパイクを磨いていたので、彼に『どうして?』と聞いた。
『選手として一番大事なものはスパイクだと思いますし、ボールが接触する場所。そこに思いを込めることがすごく大事だと思います』
と教えてくれました。
いいプレーが出来るように。
ケガをしないように。
そういう思いを込めて、スパイクを手入れしていく。
それでもダメな時もあるけど、気持ちを入れていくことは大事なことだと思う。
そういうことは見習っていったほうがいいと思いますよ。

湘南の梅崎選手も、シューズの手入れの重要性を語っていました。











 30年前になりますが、ホペイロ(用具係)の存在、その意義、導入を訴えていた選手がいました。

ラモスと三浦カズ選手です。

ブラジルは、自分で洗濯や、用具の手入れはしない。

ホペイロと呼ばれる、プロの用具係がいる。

日本も、見習うべきだ。

ホペイロと言う言葉は、当時の私には新鮮でした。

ラモスがスパイクの手入れをしていて手をケガをして、試合に出れなかったことが。

やはり、ホペイロは必要なのではないか。

今も、ブラジルにはホペイロがいます。

育成施設にも、ホペイロがいて、用具管理を受け持っています。

彼らは、プライドを持って、用具の管理をしています。

クラブにとって、自分の仕事は、必要なのだ。

口にはしませんが、そのような強いプライドをいつも感じます。















 ホペイロや親に任せず、スパイクなどのシューズの手入れをする。

物を大切に使うという意識が育ちます。

人間として成長する、一つの要素になると言えます。

フットボール的に考えても、メリットがあります。

家に帰って手入れをする。

何度もしていると、それほど難しい作業ではありません。

すると、他のことを考える余裕が生まれます。

その日のプレーを思い出すでしょう。

あのプレーは良かった、あれはもっと違う方法、などなど。

1人反省会、1人祝勝会を開くことが出来ますよね。












 前回着たユニフォームを洗わずに、汚れたままで、もう一度使う。

汗をかいたままのインナーをもう一度着用する。

中々、見ない光景です。

そんなことはなくても、汚れたままのシューズでプレーしている選手はたくさん見ます。

でも、シャツやパンツは、キレイなのにね。

上達したいなら、自分でシューズの手入れをすること。

道具に感謝し、自分の体に触れるものにもっと関心を持つこと。

こんなことを言う私は、古い人間なのでしょうね。
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2017年10月05日

審美眼とは

 実は、私の実家は、和食器の店を営んでいます。

母が、40数年前に立ち上げ、今に至ります。

私も、小さい頃から、お店をちょろちょろしていました。

母の仕入れに付いていって、全国を回っていました。

母の店が大好きで、店番や接客などのお手伝いもさせてもらいました。










 母は、私に、色々な経験をさせてくれました。

博物館、美術館、仲間のお店、仕入先さん。

とにかく、たくさんの器を見る機会をくれました。

そして、物心もつかないうちから、食器を使わせてくれていました。

落として割ってしまうことも、あったと思います。

それでも、プラスチック製ではなく、本物の器を持たせてくれていました。

「いいものを、たくさん見なさい。」

「いいものを、使いなさい。」

これが母の口癖でした。






 
 最近、あるテレビ番組を観ていました。

一般の方が、自慢の品を持ち込み、専門家が評価額をつける。

もう何年も続いている、有名なあれです。

すると、すこし汚れた壺が出てきました。

由来は、隣の農家の物置で眠っていたのを、タダで譲り受けた。

その壺を掃除したら、気になる文様が出てきた。

家族でちょっと旅行に行く費用くらいになればな〜、と。


「どう思う?」

一緒にテレビを観ていた、仲間が聞いてきました。

その仲間は、私の実家のことを知っています。

私は、『高いかどうかは分からないけど、好きな感じ。」と答えました。

すると、なんと!250万円の鑑定が。

古い信楽焼らしく、驚きの価格がつけられました。










 続いて、自信満々のおじさんが、持ち込みました。

古い織部焼で、珍しい黒い釉薬を使っている。

骨董品の蒐集が趣味で、家にあふれるくらいの骨董品があるらしいのです。

骨董市で手に入れたもので、その時は、身震いがするほどだったそうです。

そのおじさんが、自分の器につけた値段は、800万円!

再び、仲間が聞いてきました。

「さっきは当たったけど、これは?」

私は、外しにくくて、嫌だなぁと思いながらも、器を見てみました。

『高いものなのかもしれないけど、俺は、好きではない。欲しいとも思わない。』

そう、答えました。

鑑定の結果は?残念ながら3000円、、、。

「すごいね!」

実は内心は、ホッとしながら、このやり取りを終えました。










 母の教えの通りでした。

「いいものを、たくさん見なさい。」

この教えには続きがあります。

「そうすると、自分の中で価値観が定まってくる。
 自分が好きだと思ったもの、それがいいものですよ。」










 UEFAチャンピオンズリーグが今年も開幕しています。

これが、世界の最高峰です。

各国のリーグも、盛り上がってきています。

もちろん、Jリーグ。

優勝争いが、佳境を迎えていますね。

こういった試合を、たくさん、たくさん観ること。

フットボールがよく分からないという前に。

まずは、「いいものを、たくさん観る」

自分の中で、価値が定まり、知らず知らずに審美眼が身に付くはず。

その道50年の大ベテランの教えです。



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2017年08月13日

熱中させる。

 好きこそ物の上手なれ。

「どんなことであっても、
 人は好きなものに対しては熱心に努力するので、上達が早いということ。」

                 引用…故事ことわざ辞典


 フットボール好きの気持ちを大切に、コーチングする。

そうすれば、選手たちは、どんどん成長していくでしょう。

我々コーチは、何をするのか。

まずは、じっと観察する。

そして、少しだけ、手助けをしてあげれば良いのではないでしょうか。








 では、苦手だと思っていること。

嫌いだと選手が感じているならば、どうすればいいのでしょうか?

大好きなシュートや、ドリブルは、子供たちは積極的に取り組みますよね。

一方、どうしても嫌がるようなプレーもありますよね。

でも、試合の中では、頻出するプレー。

放っておいては、ならない。

このヒントをクルゼイロのコーチから教わりました。







 ヘディング。

今の子供たちは、あまりトレーニングしていないのでしょうね。

ロケットが発射していくかのような両腕を閉じて、直立したままのフォーム。

目を閉じて、ボールを怖がってヘディング。

ボールタッチが得意な選手も、ヘディングとなると、レベルが落ちてしまいます。

私は子供たちに聞きました。

「1回のトレーニングで、ヘディングを何回くらいする?」

すると、驚きの答えが返ってきました。

最少は、0回。

多くても10回。

それでは、ヘディングが上達していないのも、当然です。










 サッカーキャンプの中で、毎回ヘディングに取り組む時間があります。

と言っても、二人組で向かい合って、手で投げてもらったボールをヘディング。

これを繰り返して、上達させる!のではありません。

最初は、現状を把握するために、向かい合ってヘディングしました。

すると、やはり、そのレベルは高くありません。

本当に、普段やっていないのでしょうね。




 さあ、クルゼイロ流のヘディングトレーニングが始まりました。

3種類ほどの、ゲーム性の高いトレーニングです。

そして、痛くならないように、ゴム製のリフティングボールから始めます。

これならば、仮に失敗しても、痛みは半減します。

バドミントン。

バレー。

サッカー。

点数を数えて、競争しながら。

子供たちは、笑いながら、嬉々として、ヘディングを繰り返します。

最後に、向かい合ってヘディングをしました。

びっくりするくらい、上達していました。

ボールをしっかり捉えて、強いボールが狙ったところに飛んでいきます。










 子供たちは、好きではない技術。

苦手意識を持っていたはずの技術に、前向きに取り組めました。

しかも、1時間もヘディングのトレーニングをしたのですが、嫌な顔になりません。

何百回も繰り返して、ヘディングに取り組みました。

その数と時間は、大人でもウンザリしてしまいますよね。

少なくとも、私は、やりたくありません。

でも、子供たちは魔法にかかったように、ヘディングを続けました。

そして、一気に上達したのです。










熱中すると、上達は早いです。

選手の心を動かすこと、コーチの大きな仕事の一つですね。





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2017年03月10日

ちょっと嬉しい時。

 指導の世界に足を踏み入れて、20数年。

少しずつ、進歩できているのでしょうか?

自分のことは、正直分かりません。

どんな環境でも、人前で指導することに、迷いや尻込みをすることはない。

今までの経験がそうさせてくれるのでしょうか。

それでけでも、少しは進歩しているのでしょう。










 自分の指導について、考えてみると。

毎日毎日、指導を続けている環境にいること。

サッカー、フットサル、大人、育成世代、女性。

様々なカテゴリーの、様々なレベルのプレーヤーを見ている。

このことは、本当にありがたいことです。

日々、失敗と成功とを繰り返しながら、歩き続けています。









 その中で、数年に一度、嬉しい時があります。

それは、トレーニングについて。

最初は、模倣からでした。

まずは、今までに自分が体験したトレーニングを、同じようにする。

次に、自分が学んだトレーニング。

書籍や雑誌で目にしたトレーニング。

今は、動画やDVDもありますね。

講習会で学んだトレーニングも、よく使わせてもらいます。

もちろんそのままでは使えない。

目の前の対象に合わせて、アレンジしなくては使えません。

そのアレンジする能力は、身についたと思っています。










 私が嬉しいのは、アレンジが「はまった」瞬間。

では、ありません。

自分が、全くオリジナルで編み出したトレーニングがあります。

それが、素晴らしい指導者の方が、使っているトレーニングと、たまたま同じ。

もしくは、似通っていることが、稀にあるのです。

それが、私のちょっと嬉しい時です。

例えば、高校生の時に、自分で考えたトレーニング。

攻守、守攻の切り替えのトレーニングでした。

そのトレーニングを、オシムさんが、ほぼ同じトレーニングをしていると知った時。











 最近もありました。

国学院久我山を強豪校に育て上げた、リジェファコーチ。

彼の新刊を読んでいました。

すると、基本となるトレーニングがある。

そのトレーニングを、実際に良く実施していると記載がありました。

実は、同じトレーニングを、中学時代に毎日のようにやっていました。

朝の自主練で、仲間と3人揃えば、そのトレーニングばかりしていました。

その時は、難しいことは、あまり考えていませんでした。

今思えば、役に立っていたのでしょう。

このトレーニングは、しんどいけど、楽しくコンビネーションを高めれる。

かつ、プレッシャーを感じながら、ボールを扱い、フリーになる動きも学べました。

自分たちで考えたトレーニングを、魅力的な試合をする、国学院久我山がしている。











 目の前のことを真剣に考え抜く。

そうすれば、苦しみながらも、解決策にたどり着けるのでしょうか。

これからも、目の前の選手を、じっくりと観察したいと思います。

ご褒美のように、ちょっと嬉しい時が来るかもしれませんよね。
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2017年02月08日

自転車のサイズ、ボールのサイズ

 近頃、ストライダーが人気です。

早いと2歳くらいから、乗り始めていますね。

ペダルの無い、幼児用の自転車と言えばいいのでしょうか。

3輪車よりも簡単に乗りこなせるようで、小さい子供がピュンピュン走らせています。

これに乗っていると、自転車に乗れるようになるのが早い気がします。

バランスの取り方が似ているからだと推察されます。








 このストライダー。

サイズは、12インチ。

2・3歳の子が、両足を付けて使えるサイズですからね。

幼稚園生の5・6歳だと、小さく感じるかも。

見ていると、サドルを上げて対応しているみたいですね。

ちなみに大人の自転車は、27インチくらい。

体の大きさに合わせて自転車を購入するのは、珍しいことではありませんよね。

メーカーのサイズ、年齢対照表がありましたので、紹介しておきます。

12インチ… 80〜105p  2〜3歳
14インチ… 91〜108p  3〜5歳
16インチ… 98〜119p  3〜6歳
18インチ… 103〜125p  4〜8歳 
20インチ… 111〜135p  5〜9歳
22インチ… 111〜146p  6〜11歳
24インチ… 122〜154p  7歳以上








 フットボールの世界も、年齢によってボールのサイズを変えています。

未就学児は3号球。

小学生は4号球。

中学生以上は5号球。

シニアや、レディース大会(女子の30歳以上)だと、5号の軽量球でしょうか。

体の成長に合わせて、ボールのサイズを少しずつ大きくする。

まるで、成長に合わせて、自転車のサイズを上げていくように。

小さい体に、大きいボールは扱いずらい。

それどころか、筋力の育っていない体に、大きく重いボールはケガの原因にもなりかねない。

これは、常識となっているはずです。










 ところが、まだ遅れている分野があります。

フットサル。

ようやく2013年に小学生用として、3号球が導入されました。

その年のバーモントカップ(全日本少年フットサル大会)を機に広まっていったと記憶しています。

以前は、小学生用として、4号の軽量球が使用されているのを目にしました。

大人のサッカーが5号、フットサルが4号。

それなのに、小学生のサッカーが4号、フットサルも4号というのは、おかしな話でした。

重たく、大きすぎるボールでしかフットサルが出来なかったのが、以前の小学生でした。










 私も2011年ころから、小学生のフットサルを指導させてもらっています。

当時からこだわりとして3号球を用いていました。

それは、フットサル先進国であるブラジルから学んだからです。

彼らは、フットサルも、体のサイズに合わせて、ボールのサイズを当たり前のように変える。

ブラジルでは、1号、2号のフットサルボールを見せてもらいました。

これが、日本では手に入れるのが大変。

スポーツショップをめぐり、かき集めました。

日本ではその概念そのものがなかったようです。

私が買ったペナ*ティのフットサル3号球は、サッカー協会の検定球ではありませんでしたから。

3号球でトレーニングをすると、子供たちは、見違えます。

まるで、重りから解放されたように、伸び伸びとボールを扱います。

そうすると、判断、認知、駆け引きの部分に、意識を持っていくことができる。









 小学生のフットサル大会に出場しても、4号球でプレーさせられていました。

しょうがないですよね。

2013年までは。

ですから、大会本部と話をして、手持ちの3号球を試合用に貸し出したことも多々ありました。

ところが、2017年になった、今でも、3号球が普及しきっていない。

モルテンからも、アディダスからも、ペナルティからも、検定の3号球が売られているのに!!

もし、大人の大会で、フットサル5号球や、サッカーの6号球を出されたら、どう感じますかね?

(もちろん、そんなサイズは売っていないでしょうが)








 自分の子供に、大人サイズの自転車を与えることは、あるでしょうか。

足が届かず、重たい自転車を乗らせる?

「すぐ大きくなるから、我慢しなさい。」

とでも言うのでしょうか?

そのような親御さんは、ついぞ目にしません。

それならば、ボールも、成長に合わせたボールを使うべきです。

技術を磨かせたい。

繰り返し判断させたい。

狭い空間でも、堂々とプレーさせたい。

そのような意図で小学生年代にフットサルを取り入れているのでしょう。

それならば、ボールは体に合ったサイズで。





追記

私は、この文章が古臭いものになることを心から願っています。

「そんなの当たり前でしょ。」

そのような日が来ることを、信じています。
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2016年05月21日

ボールタッチを劇的に向上させる方法

 サッカー、フットサルを始めてまもない選手。

いわゆる経験者では、理解しがたいことが、多々あります。

それは、子供でも、大人でも。

その一つは、ボールを扱う技術。

止める、蹴る、運ぶ。

その瞬間に、足が動いてくれない。

そもそも、どのような形で足を動かしていけばいいか?










 手でボールを扱う競技の方が、この部分は楽だと思います。

なぜなら、常に手で何か扱っているからです。

自分の身体をコントロールし、行いたい作業と身体とをアジャストさせている。

例えば、カバンを手で持ち上げる。

それだけでも、足元のカバンと、自分の手とを調整し、アジャストさせている。

どのような形に手を変化させ、どのくらいの力を使えば、上手く行くのか?!

文章に書くと、まどろっこしいくらい、当たり前に作業を繰り返しています。

それが、手・腕。











 ところが、足は、そうはいかない。

何かの作業をする時に、足を直接使うことは、めったにありません。

移動の手段として用いる。

それが、足。

足そのもので、つかむ、運ぶ、持ち上げるなどの作業をしているわけではありませんよね。

生まれてすぐの赤ちゃんは、手と足との区別もなかったはずです。

ところが、いつの間にか、役割分担がなされていきます。

作業するのは手、移動に用いるのが足。










 我々がプレーしているフットボール(サッカー・フットサル)は、厄介なスポーツですね。

日々刺激していない、足を、手のように動かしたいのですから。

移動手段から、作業するための道具として、足を変えていかなければなりません。

どうすれば、足が、良い道具になってくれるのでしょうね。

繰り返し、繰り返し、ボールを触り続けるしかないのは分かっています。

そんな中、ある発見をしました。

本当に偶然なのですが、驚きの瞬間でした。

それは、私のフットサルスクールの7歳の選手を観察していた時に、起きたのです。










 その選手は、ボール運び(いわゆるドリブル)があまり得意ではありませんでした。

力の加減が分からず、ボールを蹴り飛ばしてしまう。

身体とボールとが、全く一体化していないのです。

スクール以外の時間では、ほとんどボールを触っていないのかもしれない。

身体はそれなりに動くのですが、ボールと仲良くなれていない。

よく見ると、アウト(インステップ)のドリブルが、出来ない。

本人としては、指の付け根に当てているつもりなのですが、、、。

つま先に当たってしまい、すぐボールが先に転がってしまう。










 私が、そばに行って、話しかけてみました。
(足のどの部分に当たっているの?)

「うーん、よくわからない。」

困った顔で、答えてくれました。

私は、なぜか、思いつきました。

シューズとストッキングを脱いで、裸足になりました。

(見てごらん、どのあたりがボールに当たってる?)

「分かった!」

突然、私と同じように、裸足になり、ドリブルを始めました。

「コーチと同じところに、当たっているよ!」

今まで、全く出来ていなかった、アウトのドリブルが出来ているのです。

「なんか、裸足だと、やりやすい。」









 裸足だと、つま先でボールを扱うのが痛いから。

だから、無理にでもアウトでタッチをするようになったのか?

靴を脱いで裸足になったことで、感覚が鋭くなったのか?

それとも、面白がって、裸足でボールに触りたいだけだったのか?

真相は分かりません。

この全てが当てはまっているような気がしています。

とにかく、アウトのドリブルが、一瞬でできるようになった選手がいます。

この方法は、追及していく価値があるのではないでしょうか。









 思うように、ボールを扱えない。

ボールタッチがなかなか上達しない。

そう考えるなら、少し小さいボールを裸足で扱うと、いいかもしれません。

そう言えば、ブラジル・フォルタレーザやサルバドールのストリートの子供たち。

彼らは、全員裸足でプレーしていた。

そんなことも思い出しました。
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2016年04月16日

楽しみながらトレーニング

 今年も、ブラジルの名門クラブとお仕事をさせてもらいました。

クルゼイロEC。

育成に重きを置き、投資し、人材を配置し、労力をかける。

選手を育てながらトップに送り込み、勝利を目指す。

世界中のクラブが目標とする方向性に、全力で取り組んでいるクラブです。

その結果、毎年10数名のプロ選手を輩出。

ブラジルでは、2016シーズンが開幕しています。

クルゼイロでは、トップチームに登録している選手の40%が、下部組織出身選手。

このことは、ブラジル全土でもニュースとして取り上げられるほどの、インパクトがあったようです。










 クルゼイロの下部組織で働くコーチ2人を日本に招聘。

小学生向けに、サッカーキャンプを開催しました。

そして、2週間、彼らとたくさんのコミュニケーションを取りました。

トレーニングの進め方だけでなく、選手を育てるためには何を考えているのか?

彼らと時間を過ごせば過ごすほど、彼らの考えとシンクロしていく自分に気づきます。

ブラジルで活躍するプロ選手、ヨーロッパ、アジアでも活躍する選手を育てるクラブ。

そのクラブの育成哲学を、身をもって知る。

自分の今後のコーチ人生を考えても、なんとも貴重な時間でした。










 彼らが小学生の年代に求めることは何か?

ドリブル?リフティング?利き足を高める?それとも?

彼らに言わせれば、それは正解であり、間違いでした。

彼らが子供たちに求めるものは、それら全てです。

それだけでなく、キックもコントロールも、ヘディングも、シュート、右足・左足、守備・・・。

全てを高めていこうとするのが、彼らの考えでした。

ドリブルだけをトレーニングし続ければ、ドリブルが上達するわけではない。

いつ、どこで、どのようにプレーをするのかを判断し、思ったようにプレーすることが出来る選手。

つまり、すべて出来ないと、プロ選手として活躍できない。

大きくなってからこの考えに沿って育てるのではなく、子供のころから全てに刺激を与えていく。

「なぜ、子供だからと言ってドリブルだけさせるのか?」

彼らに、逆に質問されてしまうのです。









 全ての面を子供のころから高めようとする、育成方針。

では、彼らは、子供たちにも、大人向けのトレーニングをさせるのか?

そうではありませんでした。

「サッカーの喜びを感じながらトレーニングしてほしい」

「この年代では、サッカー大好きであることが、とても重要である」

厳しく、難しいトレーニングをするわけではありませんでした。

「楽しみながらトレーニングをしていき、気が付けば上達しているのが理想だ。」








 私も、同意します。

大人になり、競争世界に身を置いた選手は、このように行かないことがほとんどでしょう。

楽しみながらトレーニングしていく余裕は、無くなっていく。

それでも、子供のころに、「プレーする喜び、大好きな気持ち」が育まれているかどうか?

好きなことなら熱中できる、喜びながらだと苦労すらも買ってでもする。

ならば、子供のころに、どれだけプレーする喜びを感じることが出来るか?

子供のころの貯金が、大きくなってモノを言うのでしょうね。
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2015年11月28日

さじ加減

 ドリブルの改善をテーマに、トレーニングを進めます。

運ぶドリブル、突破のドリブル、横・斜めにずらすドリブル、様々なターン。

試合の中で、ドリブルを有効利用できる集団は怖い。

守ってる側からすれば、パスだけのチームは、怖さが減ってしまう。

バルセロナだろうが、メキシコだろうが、パスとドリブルの絶妙なバランスを感じます。

ボールを持つのが怖がって、すぐに蹴飛ばしてしまう。

ボールを受けたら、すぐにパスの選択肢のみを探してしまう。

そこで、1タッチでもボールを運べれば!!

ボールをゴール方向に持ち出す勇気があれば!!









 私が指導するグループの一つ、ジュニアのフットサルスクール。

新規加入者を中心に、少し空気を読む傾向にあります。

まだグループに入れていないのか?

はたまた、今まで所属していた場所で、自分を殺すことを求められていたのか?

原因は一つではないでしょう。

自分で動く、自分で爆発するようにプレーする選手になってほしい。

特に、子供のうちに、全力を出して、物事に取り組む瞬間を感じてほしい。










 球際。

すこし臆病な新人さん達を爆発させるための、仕掛けをしました。

接触プレー、球際を勝負する瞬間。

グッとボールに向かう、自分から積極的にプレーする。

この繰り返しを起こしたい。

と言っても、勝負がハッキリし過ぎる、1対1のトレーニングはしたくない。

負けても、なにくそ!負けじ魂を出せない選手もいるからです。








 そこで採用したのが、パス禁止のゲームです。
 
狭めのピッチを作り、選手間の距離を近くしやすくしました。

そして、パスも、シュートも禁止。

ゴールするためにはドリブルで、ゴールを通過しなくてはなりません。

最初は、探り探りだった選手も、少しずつ動き出しました。

持ったら、まずドリブル。

こぼれ球を拾って、ドリブル。

守備はボールに厳しく行って、自由にドリブルをさせない。

狙い通り、バチバチとぶつかり合います。

足と足、体と体とがぶつかり合う音が、何度も聞こえてきます。

最初は、後ろや横で傍観していた選手もいました。

なかなか、中に入って行けません。

しばらくすると、全員が自ら動き出し、戦い始めました。










 トレーニング開始前に、起こしたいと思っていた現象がバッチリ出てくれました。

何より、選手一人一人が変わって来てくれました。

少し、「ニンマリ」しながら、トレーニングの様子を見守っていたのですが、、、。

最後に、締めのゲームを始めました。

特別なルールはなく、フットサルルールで5対5のゲームです。

そこでは、残念なことが起こってしまいました。

こぼれ球は狙っているのですが、パスを受ける動きがガクンと減ってしまったのです。

マークを外す、サポートに入る、スペースを作る。

普段取り組んでいた、このような動きが見れない。

パスもシュートもOKなのに、そのためのオフザボールの動きが無くなってしまった。









 うーーん、やはりフットボールの指導は難しい。

今日一日だけで考えると、プラスの側面も、マイナスの側面も両方ありました。

声掛け、トレーニングの設定などの、コーチのさじ加減で、選手は変わっていく。

いつ、何を、どのように、選手に刺激を与えていくのか?

コーチの腕の見せ所と言えるでしょう。

私自身、今日のトレーニングが失敗だったとは思っていません。

今日、一番彼らにつかんでもらいたかったのは、自ら動く、自ら戦うこと。

その部分の改善が見られたことは、大きな収穫でした。

新たな課題を見つけました。

さあ、どのように取り組んでいこうか。

考えは止まりませんね

posted by プロコーチ at 02:09| Comment(0) | TrackBack(0) | トレーニング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月06日

質×量

 能力を高める。

試合で活躍したい。

そのために、何をすればいいのか?

トレーニングを積み重ねる。

多くの人が、そのように答えるのではないでしょうか。

特に、日本人はそう考えると思います。

努力はウソをつかない、はずですよね。










 ダラダラと長時間でも、そのトレーニング良いのでしょうか?

それとも集中して、短時間?

その道のエキスパートになるためには、どちらでもありません。

「トレーニングの質×トレーニングの量」

集中力を持ってトレーニングに臨む。

トレーニングに時間を割く。

この二つを併せ持った時間。

この時間を積み重ねていくことが、上達への道です。










 ジュニアユースのクラブチームを、いくつか見学させてもらいました。

クラブによって、特色がありました。

ボールコントロールにとにかくこだわるチーム。

2時間のトレーニングの内、前半1時間はずっと、リフティング&ボールタッチ。

黙々と、ボールを触り続けます。

また、あるチームは、対人メニューばかり。

W-upの時から、DFを付けます。

鬼ごっこ、ボールポゼッション、ミニゲーム。

常に相手を意識させて、トレーニングを組み立てています。

さらに、あるチームは、勝負にこだわる。

残り時間を伝えるとともに、「最後にDFになるなよ〜」

試合形式でも、勝てば残り、負ければ降格。

とにかく勝負へのこだわりを、持たせようとする。









 並べてみると、面白いですね。

各チームのコーチが工夫し、こだわりを見せる。

選手に何を持たせたいのか?

チームのコンセプトは何なのか?

短期間に違うチームを見ることで、違いに気づけました。

あるチームでは当たり前のことが、ところが変われば当たり前ではない。

何が優れていて、何が劣っているというものではありません。

チームとしての価値観、各コーチの価値観の違いなのでしょう。











 その中で、あるチームの雰囲気が印象的でした。

トレーニング開始時間になりました。

19時までは、そのグラウンドは使えません。

前の団体が使用していました。

コーチが、ピッチに入っていいよ、という合図が出た瞬間。

弾かれたゴムボールのように、選手たちがピッチに飛び出していきます。

そして、すぐにトレーニングが始まるのです。

1分、1秒も無駄にしたくない、そんな意識の表れでしょう。

そうかと言って、選手たちには、やらされている感は出てません。

早くトレーニングしたい、上達したい!そんな気持ちが伝わってきました。

質の高さは、他のクラブと比べても、際立って高かった。

彼らが、この質の高さを持って、量を重ねて行けば、間違いなく上達するでしょうね。











 どんなこだわりだろうが、どんな価値観だろうが。

それは、各チーム・コーチが追及していくことでしょう。

そのこだわりを試合で発揮させるためには。

自分たちの選手が、そのこだわりを持ち、試合で活躍するためには。

あのチームが見せてくれた、質の高さが間違いなく必要でしょう。

彼らの中には、補欠の選手もいたでしょう。
(24人いました)

レギュラー、サブ、差が見えないほど、モチベーションを高く持ち、トレーニングに取り組んでいました。

あの質の高さ、本当に良いお手本を見せてもらいました。
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2015年03月07日

使える!

 仕事の関係で、スペイン人指導者(最上級のライセンス保有)と絡みませてもらいます。

昨年末は、スペインから日本に来てもらって、講習会、クリニックを開いてもらいました。

彼の特徴は、トレーニングメニューの宝庫であること。

パッと、出してくるメニューが、よく考えられているのです。









 意外と、基本的なメニュー、いわゆるドリル(アナリティコ)なものも大切にしている。

動作そのものができないと、戦術的な行動を遂行できないと考えているから。

日本人にとっても、入りやすい考えなのではないでしょうか。

ボール扱いだけのメニューはしない!

判断のないメニューで選手は育たない!

でも、ボールを止める・蹴る・運ぶの出来ない段階で、戦術的な行動を本当に取れるのか?

ボール扱いは簡単に身につかない。

継続的に取り組むんだ!

これが、ゴールでなく、スタートなのが彼のポリシーでした。

私にとっても、完全に賛成できる考え方でした。









 最近、また、彼とやり取りをしました。

雑誌の原稿を完成させるためです。

そこで、面白いメニューを教えてくれました。

個人技術、個人戦術を身につけるためのメニューでした。

それだけに留まらず、自然にグループ戦術、フットボールそのものの理解も助ける。

よく考えられたメニューだったのです。

試してみたい!素直に感じたのです。









 今日、このメニューを試してみました。

人数、レベルを、自分の指導する対象に調整しましたが。

そして盛り上がるように、チーム対抗で得点をカウント。

内容は、1対1を4つ、もしくは5つ同時に、1つのグリッドで行うというものです。

メニューを進めながら、選手たちがみるみるいい反応を示していくのが分かりました。

これは、使える!

トレーニングさせながら気づいたのは、集中力が求められるメニューであるということ。

集中力が切れると、すぐにやられてしまう。

少し問題も(ルールの運用・徹底が難しい)もありましたが、ぜひ何度か使ってみたいメニューでした。










 今度は、私がスペインを驚かせるようなメニューを組むぞ!

私のやる気も、高めてくれる、素晴らしいアイデアを頂きました。
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2014年12月19日

10年の変化

10年。

長いようで、短いのか。

短いようで、長いのか。

10年間で何を積み重ねてきたのか?

単純な長さよりも、その質が大切なのではないでしょうか。









 2014 ナショナルトレセン女子U-15に並行して開催された、指導者講習会に参加してきました。

この講習会には、初回となる2005年から継続して参加させてもらっています。

講義の中で、「トレーニング(子供たちの)を見て何を感じましたか?」

グループミーティングするというものがありました。

今回の講習会の参加者は、女子の指導に携わっていない方もおられました。

「ナショトレを初めて見たが、技術レベルの高さに驚いた」

そのような声が、幾つか挙がっていました。

女子は、2011年にワールドカップを獲っています。

2012年のオリンピックでもファイナリストになっています。

その原点の一つでもあるのが、このナショトレ。










 私も、技術レベルの高さは感じました。

加えて言うならば、「10年前には出来ていなかったことが、当たり前のように出来ている」

私は、参加する選手の質の向上を感じていました。

インストラクターの方も同意見だったようです。

「日々のトレーニングの成果を感じる、ボールコントロールの質が高い」

「アスリートとしての能力が高くなっている、裾野が広がった成果ではないか」

アスリートとしての能力が高い選手が、技術・戦術の力を身に付ければ!

将来、いい選手になれる可能性が高まりますね。









 女子の取り組み。

その特徴は、一貫性にあります。

トップであるなでしこと、その下である育成がつながっている。

トップで必要なことを、各年代に落とし込んで、徐々に習得を目指している。

世界で戦うためには何が必要なのか?

将来世界で戦うために、U-15の年代では何を求めるのか?

この一貫性は、選手を助けているでしょう。

今の頑張りが、将来につながっているのですから。







 良い部分は残して、変えるべき部分は変えて行く。

その柔軟性は、大切ですね。

なでしこジャパンを世界のトップクラスにする!

力強く、明記されています。

そのためには、技術の精度に目を向ける。

プレッシャーの中で発揮できる技術の習得を目指す。

このサイクルが続いて行けば、さらに、いい選手が増えそうです。
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2014年12月05日

ヘイ!右!

「声を出せ!」

子供の試合でも、大人の試合でも、しばしば耳にします。

どのような声を求めているのでしょうか?

元気な声?盛り上げる声なども含まれているのでしょうか?

それとも、コーチングの声なのでしょうか?

ボールを要求する声なのか。

コーチも、選手も、ピッチサイドからも発しています。

「声を出せ!」

私は、いつも疑問に思っています。

この「声を出せ」というコーチングにどこまで意味があるのでしょうか?









 ブラインドサッカーを観戦した時のことです。

ブラジルの戦いに魅了されました。

圧倒的な個人技レベル。

選手1人1人の、相手に対する強さ、感受性の強さ。

群を抜いていました。

試合を見ていると、あることに気がつきました。

あるシステムを組んで、戦っているのです。

GK1-DF1その前に、逆三角形。

常に、この形になろうとします。

そして、ぺネトレイトからのシュートが、彼らの鉄板の攻撃方法でした。









 ブラジルの対戦相手は、自陣ゴール前に引きこもります。

ブラジルの攻撃力を恐れて、守備を固めるのです。

ブラジル側は、それを少しでも引き剥がそうと、幅を作ります。

ボールを持った選手を中心に、左右に広がり、逆三角形を形成。

相手がこの動きに釣られて、ブロックを崩したら、ドリブルでペネトレイション。

かなりの高確率で、シュートまで持ち込みました。

簡単にはゴールできませんが、会場全体が盛り上がります。










 相手DFのブロックが、崩れないかな?

そう感じるやいなや、ベンチの監督から声が飛びます。

「ヘイ!(名前!)右!」

次の瞬間、中央の選手が、右斜め前に向かって、強烈なグラウンダーのパス。

ドンピシャのパスが、右斜め前のアタッカーに届きます。

最初は、偶然かな?

大まかに出したボールが幸運にも、ドンピシャに入ったのかな。

その予想は、簡単に外れます。

何度も何度も、ドンピシャのボールが斜め前に届けられます。

両翼からカットイン、そしてシュートも、彼らのパターンでした。








 たまたま、私の友人がスタンドで観戦してました。

再会を喜んでいると、意外な事実を教えてもらいました。

日系人の彼は、ブラジル代表にスタッフとしてお手伝いをしていたのです。

様々な事情を教えてくれます。

・世界NO.1選手が、二人もチームにいること。

・彼らは、プロ選手として生計を立てていること。

・ブラジル代表が、年に何十回も活動をしていること。








 繰り返し繰り返し、トレーニングや試合を積むことが、彼らの強さの源であるとのことでした。

彼らは、お互いに分かっているのです。

「右!」

ただ単に、右方向にプレーをしろという意味ではありません。

「右」という言葉は、何を意味するのかを全員理解し、実行している。

そのプレーをするためには、受け手がどこに立ち、出し手はどこに出すのかを。

今までのトレーニングが、試合の予行演習になっているのでしょう。

試合を想定したトレーニングがなされている証拠です。










 私は、改めて声の重要性に気づかされました。

声をキッカケに、選手が動き出す。

そして、相手を置き去りにしてしまうのです。

ただし、トレーニングで共通理解を作り上げなくてはならない。

深い共通理解を持つことが出来ていればいるほど、声を出す意味が大きくなる。

プレーを決めつけろ、というのではありません。

一つのフレーズを発するだけで、全員が同じ絵を思い浮かべることが出来る。

それが、ブラジル代表でした。

彼らは、堂々と世界一に輝きました。

いい準備が実った瞬間です。

「声を出せ!」と求めるならば、その準備をトレーニングで終わらせておかなければなりませんね。




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2014年11月14日

体に覚え込ませる

 試合中、相手DFの厳しいプレッシャーが迫っている!

その瞬間に、いちいち技術を実行するためのポイントを思い出す余裕は出てこない。

それよりも、相手の動きを見極め、駆け引きしながら。

いつ、どのタイミングでその技術を。

つまり、どのように発揮するのか?を考えることが重要なはずです。

自分の体の使い方も含め、技術を実行する部分で悩んでいる場合ではない。









 基礎的な技術を身につけるためには、どうすればいいのか?

一朝一夕に身につくものではない。

繰り返し、繰り返し。

もし、技術にブレがあると感じた時も同じです。

そのボールタッチ、キックをひたすら繰り返し。

体に正しい動作を覚え込ます作業。









 3万回、同じ動作を繰り返す。

それが一つの目安になるそうです。

正しい動作を、3万回繰り返せば、体が筋肉が覚えてくれる。

「マッスルメモリー」という言葉が運動生理学であるそうです。

筋肉に覚え込ませるまで、同じ動作を繰り返す。

もちろん、ただ繰り返せば良いのではありません。

質にこだわり、正しい動作を繰り返していくことが必要です。

正しいフォームで、繰り返さなければ、ミスを連発する原因になるので要注意。











 例えば、リフティング。

1分間あれば、100回ほど出来ます。

3万回のためには、300分。

例えば、コーンドリブル。

10Mで20回触るメニュー。

3万回のためには、1500本。

1分間に5回、壁に向かってキックをする。

6000分あれば、3万回を達成します。












 3万回繰り返し、筋肉に技術を覚え込ませた!

試合で技術を発揮するときの、拠り所にもなってくれますよね。

自分はこれだけやったのだから!という自信の根拠です。

簡単に強くなるためのトレーニングはない。

技術を容易に身につけることは出来ない。

簡単なことから、繰り返していく。

少しずつ、丁寧に、繰り返して技術を習得していく。
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2014年10月31日

質の高いトレーニングのために

「強くしてもらおうとは思わない、自分で強くなる。」

日本長距離陸上界で、注目を集めているランナーがいます。

京都大学陸上部に所属する、平井健太郎選手。

彼は、日本インカレ(大学NO.1を決める大会)で2位。

日本人選手としては、トップになりました。

大学陸上といえば、関東勢に有力選手が集まっています。

箱根駅伝のために、高校のエース級を集めた関東の私立大学が、牽引しています。








 平井健太郎の高校名を聞けば、インカレで2位になるのも不思議では無い。

全国でも名門校として名を馳せる、兵庫県の報徳学園。

その報徳学園でエースとして活躍していたのですから、元々の持っている力はあるのでしょう。

彼の素晴らしいのは、勉強も、陸上も、結果を出すべく取り組んでいること。

誰かに強制させられたのではなく、自分の意志で。

自ら考えて行動を貫く習慣を、身につけているのでしょう。

どのレースに照準を合わせて、ピークを作っていくのか?

そのような戦略を立てるのも、自ら考える彼にとっては、得意分野なのでしょうね。










 「大学生の中で、一番、考えて練習をしている。」

自分の体、自分のフォームをどのように、より良くするのか?

ただ量を走るのではなく、質の高いトレーニングにするために。

彼がインタビューに、力強く答えていました。

京都大学の陸上部は、恵まれた環境ではないようです。

関東の有力大学では当たり前の、寮、ライバルの存在、遠征の手配など、全てが無い。

「自分のことを自分ですることで強くなれる」

「やってもらえた時には、感謝の気持ちが大きくなる」

チームが朝練をしないなら、自分で毎朝5時30分に起きて、朝練に取り組む。

誰かがやってくれないから、などと言った言い訳をしない。








 我々は、彼から学ばなければならない。

選手たるものは、トレーニングに対してどのように取り組むべきなのか?

トレーニング以外の時間をどのように過ごすべきなのか?

選手を改善させるための公式=トレーニングの量×質

トレーニングの質を高めるのじゃ、コーチの仕事だけではなく。

選手の、トレーニングに対する取り組みを、高めること。

目の前の選手は考えているのだろうか?

「このトレーニングは、何のためにしてるのか?」
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2014年01月12日

日本人に身につけて欲しいこと。

「 認知する。」

今回お手伝いしたサッカーキャンプで、コーチ陣が最も力を入れたであろう部分です。







 コーチのお手伝いをさせていただきました。

外から見るだけよりも、実際に中に入ったら、より深く理解することができました。

このトレーニングの意図は、何だったのか?

トレーニング、いわばレシピを眺めるだけでは、核心に近づけない部分が出てきます。

眺めるだけでは、想像に任せてしまうことも少なくないからです。

何を目的にトレーニングしているのか。

そのために、どのような準備をしておき、どのようにトレーニングを実施していくのか。

うまくいったこと、うまく行かずに、修正したこと。

4日間、7回のトレーニングセッションで、多くのものを学ばせてもらいました。









 中でも力を入れていたのが、「認知する」percepcion

辞書によると、知覚、感知、受領とあります。

このキャンプでは、認知するという言葉で伝えていました。

初日、第1回目のトレーニングのコンセプトが、この「ペルセプシオン」

そして、4日目、最後のトレーニングのコンセプトも「ペルセプシオン」でした。

実際には、ボールを受ける前に、たくさんの情報を収集することを求めていました。

6・7歳の子供にも、11・12歳の子供に対しても、同じです。

体の向き、観るタイミング、首を振ること。

当たり前の事ですが、多くの選手が出来ていませんでした。

できているつもりの選手も、スペイン人コーチの求めるレベルには達していないのでしょう。

選手の中には、Jリーグの下部組織に所属する選手も、何人もいましたが、、。








 数年前の同じキャンプでも、指導者講習会が行われました。

その時のDVDでは、以下のような内容が話されていました。

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観るということを学ぶことが、重要である。

観ることが出来るようになれば、より良い分析・決断を助けてくれる。

そして、実行に移すことが出来る。

正しい実行(プレー)をするためには、前もって観ておくことが大事である。

プレーをレベルアップする前段階!として、観るということを学ばなければならない。
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 トレーニングでも、このようなコーチングがなされていました。

「君たちは、まず足で走っている。」

「まず頭を早く回転させて、それから足も使うように。」

頭から始まって、足から終わる。

そして、さらにはこのような例え話もありました。

「優れた選手になるには、たくさん周りを観なければならない。」

「まるで、(カメラを構える仕草で)常に写真を撮るくらい、周りを観て!」










 それは徹底されていました。

W-UPに、サーキットトレーニングを用いることもありました。

そこでも、ただ、走り、ステップするだけのメニューではない。

何かを観て、判断することを求められていました。

最初は、単純にステップをするだけだったのですが。

それは、トレーニングのやり方を学ばせるため。

どんどん、ノルマが増えていきます。

走るコース、実際に行う動作も、認知していなければ分からない。

W-UPとは言え、単純な実行を繰り返すトレーニングではない。

彼らのこだわりを、強く感じた部分でもありました。










 認知することを求めて、認知の重要性を、最後に改めて伝えた。

日本の子供達に伝えたい内容だったのでしょう。

だから、観るということの重要性を、繰り返し伝えてくれたのです。

キャンプは4日間で終了しました。

選手は、キャンプを終えても、この部分を高め続けることが必要でしょう。

選手の成長に大きくつながっていく。
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2013年12月04日

ドリブルのトレーニング

 日本の子供たちが、必ずするトレーニングの一つ。

早ければ、3歳4歳から始めます。

そして、中学・高校年代になっても繰り返しトレーニングをしている。

ドリブルのトレーニングである、ジグザグドリブルです。

マーカードリブルと言ったり、シャドードリブルと言ったり。

言い方は様々ですが、やることは同じです。

並べられたコーンやマーカーの間をドリブルですり抜けていく。








 定番とも言えるメニューなので、サッカー経験者は必ず体験しているメニューでしょう。

単純ではあるものの、奥が深いメニューです。

数限りない、バリエーションが考えられます。

ボールタッチの組み合わせ、右足、左足。

コーン・マーカーの数、一つ一つの幅。

均等に置くのか、ランダムに並べるのか。

スピードを上げるのか、丁寧にゆっくりで進むのか。

この組み合わせが、様々な指導者のこだわり。

ドリルトレーニングの長所といえる、動作を習得するには最適な一つです。







 障害物として置いてあるコーン、マーカーをどのように意識させるのか。

ボールを運ぶ、コンドゥクシオンをイメージさせるのか。

それとも、相手を突破する、ドリブル・レガテを意識させるのか。

それによっても、全く異なってきます。

次のプレーを実行するためのつなぎとして運ぶ。

目の前の相手を突破するために、仕掛けていく。

それぞれは、異なるものです。









 例えば、相手を突破するプレーをイメージする。

それならば、目の前のコーンは、相手DFとなる。

どこまで、相手として強くリアリティを持ってイメージできるか?

動かずに、表情も変えないコーン。

だからこそ、実行する選手に、強いイメージを抱きながらトレーニングさせていきたい。

単純にボールを運ぶだけのトレーニングにならないように。

ボールをチョコチョコ動かすのが得意なだけの選手を育ててしまわないように。










 ここでイメージするのは、コーンのどこを、どのように通るのか。

ボールを運んでいく軌道が、大切になってきます。

例えば、ボールを、コーンをダブルタッチで突破する。

それならば、一つ目のタッチでは、相手の足に近づかないような軌道を通りたい。

ここで相手側に近づくと、相手の足に引っかかってしまう。

相手側に運んだほうが楽なのですが、

少なくとも、コーンと平行に、出来るならマイナス方向にずらしていく。

一つ目のタッチで道を作り、次のタッチで突破する。

二つ目は強く前に押し出していく。









 または、ねちっこく付いてくるDFを突破するドリブル。

斜め前にボールを運ぶ。

コーン(相手DF)を超えるまで、奥側までボールを運ぶ。

そして相手に食いつかせておいて、そこから引き戻すようにボールを切り返していく。

足裏でも、インサイドカットでも。

これが、マーカーの手前だと、効果が薄れてしまう。

相手の目の前でチョコチョコ動かしても、相手DFは対応が簡単になる。

グッと奥まで、自分を超えるところまでボールを運んでくるから、対応せざるを得ない。

食いつかしておいて、引き戻して、さらに逆に突破していく。











 判断の要素が少ないから、ドリルトレーニングは控えよう。

反対に、とにかくドリルを繰り返し、基礎技術を身につけさせよう。

極端に針が振れがちです。

ドリルトレーニングは、使い方次第で、良い効果を発揮します。

その一つの工夫として、相手を試合を意識させ続けることが大切になるはずです。

ボールの運び方の工夫一つで、トレーニング効果が全く異なってきます。

単純にコーンを並べて、ドリブルさせているだけ?!

それとも、、。
posted by プロコーチ at 09:33| Comment(0) | TrackBack(0) | トレーニング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする