2010年07月20日

見られるということ

 ある雑誌で、連載ページをいただくことになりました。

何か技術を1つだけ取り上げて解説。

そして改善・向上を図るポイント、メニューの紹介。

最初のテーマは、インステップキックでのミドルシュートです。






 私は、何か技術や戦術を考える時に、必ず行う作業があります。

それは、考えうる要素をありったけ書き出すようにするのです。

今回は、インステップキックでのミドルシュートを蹴るために必要な要素。

順番に、思いつくままに、頭を張り巡らせます。

すると、30ほどのポイントが浮かび上がりました。

キックが蹴れない、ミスが出てくる、思った軌道で飛ばない…。

それらの現象が起こるには、何か原因がある。

その原因の1つ、1つをつぶしていくことで、改善を図っていく。

そして、全てを協調させる。




 


 今回、記事を作るにあたって、様々な文献や資料をあさりました。

10や20では足らないくらい、多くの資料をもう一度よみあさったのです。

すると、その表現方法が、面白いほどに異なる。

同じことを伝えようとしているのにもかかわらずです。

例えば、元プロや、現役の選手が、キックについて解説してくれています。

彼ら一人一人が、自分自身で身につけた、キックの感覚。

自分で身につけた感覚は、自分だけのものです。

それならば、表現する言葉が、人によって違うのも当然です。

それら全てが、大事な資料であり、引き出しになっていくのです。







 いかにしてボールにパワーを加えて、枠の中に飛ばすのか?

どのようなボールを飛ばせば、決めることが出来るのか?

狙いは同じなのですが、その感覚や表現はそれぞれでした。

正しいフォームと言うのは、個人1人1人によって違うでしょう。

あるアドバイスが、「はまる」のか、「はまらない」のかは、人それぞれ。

だからこそ、コーチの引き出しが、数多くないと、「はまらない」状況が増えてしまう。

同じポイントを伝えるのでも、様々な角度からアプローチ出来れば、多くのケースに対応出来る。






 

 先日、記事を作るための撮影が行われました。

たくさんの要素から、特に大切だ!と思われる要素を抜き出して、ドリルにしました。

そして、やってはならないミス、ここを改善させれば変わる。

その撮影の現場では、編集スタッフの方とカメラマンと、そして我々とで作り上げていきます。

私たちがモデルになって、撮影が進んでいきます。

モデルケースと、いくつものドリルとを、様々な角度から撮影していきます。

私の得意としている、よくある失敗例などを披露しながら。






 そして、スタッフの方にも幾つかのドリルを試してもらいました。

すると、途端に成果が出て、キックが変わったのです。

(彼は右足のキックはきれいなのですが、

左足に難があるということで、左足でドリルを試してもらいました)

ドリルに改めて自信を感じ、撮影も無事終了しました。







 貴重な体験が出来ました。

やはり、その道のプロの方は、視点が違います。

我々が持つのは、コーチ目線と選手目線。

編集、カメラのスタッフさんが持つのは、本が出来上がったときの完成からの目線。

それは読者の目線でもあるのでしょうね。





 コーチは、見られることを意識するべきです。

現場で、選手に、他のスタッフや、保護者、サポーター、スポンサーに、ボス。

様々なところで、様々な角度から見られている。

見られる!こと、そして見せ方!を改めて意識させられた、今回の撮影でした。





 
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2010年07月16日

夏を楽しむ

 暑い日が始まります。

梅雨も空けて、いよいよ太陽が強くなってきました。

日本の国は、いつから熱帯地方になったのでしょうね。

暑さにやられてしまっては、フットボールを楽しむことが出来ません。

嫌な思いをしてしまうと、フットボールそのものを嫌いになってしまうかもしれない。

せっかく楽しもうと、向上しようとしている人間を失なうことは、悲しいことです。







 私には、コーチとしての責任があります。

少しでも熱中症対策の助けになれるように、次のようなことをしています。

まさか、「水を飲むと体力が無くなるから飲んではならない」と言うことなど無く。


・水分補給の重要性を説く

・強制的に飲水させる

・熱中症対策のHPをリアルタイムでチェック(環境省熱中症予防情報)

・1人1人の顔色を見る、違和感を訴えたら休ませる







 気をつけるべき点があります。

お茶やコーヒー、紅茶で水分補給をしようとする選手もいます。

カフェインが含まれていては、飲んだ分だけ排泄してしまう。

糖分とミネラル(塩分)の含まれたスポーツドリンク、短時間ならミネラルウォーター。

甘すぎてはカラダが動かなくなるでしょうが、適度な糖分は吸収を助けてくれます。








 太陽の下で行うときだけでなく、室内であってもその危険性は変わりません。

空調の利いてない体育館のほうが、世の中には多いのではないでしょうか。

バドミントンと違って、窓を開けても大丈夫なのですが、風通しが悪く、熱がこもるならば要注意。

最近では、夜、寝てる間に熱中症で搬送される人すら出て来ています。

室内だからと言って甘く見ていては、危険です。

屋外での活動と警戒心を下げず、十分のケアをすべきでしょう。




 
 熱中症対策が必要と思われるなら、次のようなものを準備しています。

・氷

・塩飴


氷は、カラダの熱が上昇してしまった時に、用います。

首の後ろや、脇の下、内ももの付け根にあてて、カラダを冷ましていきます。

同じ用途で、インナーシャツを水でビショビショにしたものを着るのも、効果がありました。

とにかく、体温が上がりすぎるのを抑えないと、緊急事態に直面してしまう。

塩飴は、失った塩分・糖分を補給するためです。

ゆっくりと吸収できるのが、おすすめポイントです。








 6月・7月のほうが、熱中症で重症化するケースが多いと言う統計があります。

それは、まだカラダの順化がすんでいない。

心やカラダの準備が出来ていない。

8月になれば危険性が下がるというよりも、準備が済むからなのでしょう。

7月後半は、梅雨も空け、気温が急上昇する時期です。

熱中症対策を万全にして、フットボールを楽しみましょう。






 いい準備(睡眠、給水した状態で)をして、ピッチ・コートに出ること。

少しでも違和感を感じたら、活動を止める勇気を持つこと。

長くフットボールを楽しむために。 
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2010年06月04日

24時間どっぷりと

 日本代表選手は、スイスで合宿をしています。

5月26日から、6月5日までの期間です。

ここでの一日一日は、普段の活動の何倍もの価値を持たせることが出来るはず。

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 選手たちがパフォーマンスを発揮するのは、ピッチの上でしかない。

プロの選手ならば当然ですし、代表選手ならばなおさらです。

どれだけ、トレーニングで成功しても、プロならば試合で示すしかない。

どれだけ、ベンチや宿舎でリーダーシップを発揮してです。

試合の時はピッチ上でしか、リーダーシップを示すことは出来ない。





 ただし、どれだけいい準備をしたのかが、問われます。

これは、ピッチの上だけではありません。(on the pitch)

ピッチの外でも、準備をすることは可能です。(off the pitch)

選手同士で、ミーティングをした。

食堂で食べる時に、席を固定しないように工夫している。

ピッチ以外での活動に、時間を割ける。

これこそが、合宿の最大のメリット。

普段以上に、コミュニケーションが取れているようです。








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 24時間、頭の先から、足の先まで、フットボールにつかる。

1つの集団が、同じ時間を過ごす。

個人やチームを劇的に向上することが出来る、絶好のチャンスです。

ピッチ上で過ごす時間は、せいぜい4時間程度でしょう。

ピッチ以外で過ごす時間は、20時間もあるのです。

それら全てを、フットボールのためだけに、費やすことが出来る。

1年を通じても、めったにない大切な時間のはず。






 ここをどう過ごすのか、チーム力の向上をどこまで図れるのか。

個人やチームの弱点を矯正する。

連携をスムーズにする。

長所をさらに伸ばす。





 命運は、合宿期間の過ごし方。

本当に、同じ釜の飯を食べた仲間になれるのかどうか。

さらに付け加えると、合宿後は疲労もピークになっているでしょう。

落ち込んだところからのリカバリーも、大切です。

さて、良い合宿になったのかどうか。 











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 1つ、告知を。

私が指導する、サッカー教室があります。

そこでも、24時間どっぷりとフットボール漬けになれる合宿があります。

ご興味あれば、いかがですか?

http://otonano.biz/tmp/201007camp.htm


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2010年05月25日

健全な競争

 風薫る5月です。

体育の秋とは言いますが、この季節の方が気持ちいいのでは?

湿度が少なく、爽やかな気候だと、カラダを動かしたくなります。

私の時代、運動会と言えば、秋!だったのですが。

最近では、学校の運動会も春に開催することも多いようです。


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 ある小学校の運動会を見学してきました。

校庭の中央にあるトラックで、陸上競技が行われます。

他にも、創作ダンスや、組体操、応援合戦なども披露されます。

その周りに、待機の児童が声をあげて応援しています。

先生や父兄、近隣住民なども、温かく見守っています。

その光景は、我々のころとなんら変わらないものです。






 心配していたことがあります。

運動会であっても、競争を重視しない。

ゆとり教育は終わりを迎えるものの、子供同士の間に差が生まれないように配慮する。

カラダを動かすことが大好きなはずの子供たちが輝く場所では、無くなっている。

報道などで、耳にしていたからです。

国際競争力が低下した原因を、このようなところに求める声も。








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 私が実際に目にした光景は、そうではありませんでした。

ゴール前でビリの子供を待って、手をつないでゴールする。

そんな予定調和など、一切ありません。

小さなカラダを振り絞って、パワーや情熱を、運動会に注ぐ。

当たり前のようで、少しほっとする、子供たちの姿でした。





 徒競走で1番になれば、1番の待機場所に誘導されます。

2番なら2番、ビリならビリの待機場所です。

1番になった子供たち。

誘導係に、金色の1番シールを貼ってもらう。

誇らしげで、晴れがましい表情。

こんなところからも、生きていく自信が生まれてくるのでしょう。

この自信が、自分を肯定するパワーに変わって行く。





 悔しい思いをしたら、それをバネに強くなる。

リバウンドメンタリティを手に入れるチャンス!

周りのサポートが必要かどうか、見極めたい。

一緒になって、悔しがるだけでいい時もありますから。

励ましたり、なぐさめるだけが、フォローではない。







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 クラス対抗のリレーも行われていました。

クラスで数人の選ばれたメンバーだけが、出場するようです。

午前の部最後、午後の部最後に行われ、盛り上がる種目のようでした。

選手たちは、もちろん一番を目指して、必死にバトンをつないでいきました。





 私は、少し気になることがあったので、学校の方に質問してみました。

「リレーの選手は、どのように決めているのですか?」

我々の頃は、クラスで一番速い人間が、当然のようにリレーの選手になっていました。

決定戦をしてメンバーを決めることもあれば、50M走のタイムで決めることもありました。

さて、現在は?






 「クラスによって違いますが、」の前置きの後、丁寧に答えてくれました。

「全員が一列になって競争して決めたクラスもあれば、50M走のタイムで決めたクラスもある」

「とにかく、速い子を選抜してます」

「そして、昼休みにリレーの練習を何度もさせて、本番に臨んでいます」

そう、本気も本気なのです。

心の底から安心しました。

見せ掛けだけ、競争させているわけではなかったからです。

純粋に、子供たちが能力を発揮しようとしている。

先生方も、そのサポートをしている。

そこには、まっとうな競争がありました。







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 運動が、苦手な子は、つらい一日を過ごしたかもしれません。

その子供には、大人のフォローが必要なこともあります。

出来なくても、真剣に取り組むことの素晴らしさ。

自分たちの代表を応援する意義。

最後まで駆け抜ける重要さ。

1番になることだけが、運動会の全てではないことを伝えてあげたい。






 そして、ビリになった子でも違うステージで輝ける可能性があります。

勉強や文化祭、係活動、委員会など、学校生活は、運動会で無い日の方が多い。

決して、卑屈になることなどない、と気づかせてあげる。






 小さな事件がありました。

リレーの時に、転んで順位を落としてしまった子供がいました。

しかも、1位になりそうなその瞬間に、すっ転んでしまった。

リレーの待機場所で、沈んだような、悔しそうな顔で、リレーの続きをボーと見ていました。

すると、そこに近付く影があるのです。

チームも、学年も、性別も違う、何の接点も無い子供です。

(後で、確認してみました)

その子は、肩をたたきながら、何か言葉を掛けて、励ましているようでした。

次の瞬間、沈んでいた子供は、前を向いて応援を始めたのです。

これ以上、何一つ説明のない、小さくほほえましい事件でした。






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 スポーツでの競走は、健全な競争である。

健全で真剣な競争を通してのみ、得られる体験があるのでしょう。

我々大人は、変にびくびくする必要はないかもしれない。

子供たちは、強い。

子供たちだけの環境なら、自然に役割分担も生まれて行く。

大きく踏み外しそうな時に、助けになれれば。






 フットボールの世界ではどうか。

健全で、真剣な競争が行われているのか。

コーチは、その環境を整備しているのか。

競争の中でも、子供たちを温かく見守り、励まし、働きかけれているのか。

競技を教えるだけではなく、人生に関わっていることを忘れてはならない。

この文章に自戒を込めて。
 
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2010年04月06日

芝生でのプレー

 恵まれたピッチで、試合を行うことが出来ました。

JFLの試合を行うスタジアムを借りることが出来たのです。

スタンドが付いて、照明塔も付いている。

何よりも、整備された芝生のピッチ!!

まだまだ、整備された天然芝でプレーする機会は、少ないものです。





 芝生でプレーすると、気持ちいい。

ボールを蹴るのが楽しくなる。

テンションが上がりますよね。

なぜ日本は、芝生のピッチが少ないんだろう?

もっと、芝生のピッチの上で、のびのびとフットボールを楽しめたら。

それだけで、競技人口の増加につながりそうです。

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 芝生でプレーするたびに、頭や体、目が違いを感じます。

この違いは、テンションが高いだけでは無いのです。




 ボールが思ったよりも、飛んでいきます。

ボールが芝生により、ティーアップされている。

スパン、と脚を振り抜くことが容易になります。

ボールに力が伝わり、何割増しかで、ボールが飛んで行きます。

これは、ロング・ミドルキックが苦手な人ほど顕著です。



 ボールが飛べば、試合内容が変わる。

普段なら、1人経由していたパス。

1人飛ばして、パスを出すことが出来る。

普段なら、DFラインの背後を狙いたくてもあきらめていた。

背後のスペースまで、パスを通すことが出来る。

このことに気づいた選手は、明らかにプレーの選択肢が増えていました。



 その一方で、グラウンダーのパスでは、注意が必要でした。

少し、芝が長い(深い)ため、ボールの力を吸収してしまうからです。

足先だけでのキックでは、失速してしまう。

ボールをなでるような、キックでは、DFの餌食でした。






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 ファーストタッチ(トラップ・ボールコントロール)も違います。

芝生では、ボールのイレギュラーが少ない。

ぼこぼこのピッチ、土のピッチでは、バウンドが変わることがありますよね。

突然はねたり、突然バウンドが伸びたり。

最後の最後まで、ボールを見ていなければなりません。

ボールが足に当たる、その瞬間までボールを注視。

そうでなければ、トラップミスを引き起こすかもしれません。





 芝生だと、その心配が格段に下がります。

ボールは、真っ直ぐ素直に飛んできます。

土のような、突然のイレギュラーは少ないのです。

結果、コントロールする瞬間でも、ボールから目を離すことすら可能なのです。





 さらに、芝生が、ボールの勢いを吸収してくれる。

カラダや、足で面を作る。

適当とまでは言わないものの、細心の注意は求められない。

方向付けさえしてしまえば、後は面に当てるだけです。

ちょっと大きくなったかな、と思っても、ボールはカラダの近くで止まってくれます。




 つまり、ファーストタッチに傾ける労力が減るのです。

そのために、神経を注ぎ、ボールを注視する。

この必要性が低くなるのです。

その分、労力を周りを観ることに注げる。

相手はどこまで来ているのか?

味方のアクションは?ゴールは?





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 観れるということは、クリエイティブなプレーが増えるということ。

ボールが飛んで、選択肢も増える。

行われた試合でも、クリエイティブなプレーが実際に増えていました。

それらに少しは芝生のピッチが貢献しているはずです。




 それなら、毎回整備されたピッチの上で、トレーニングも試合も行えばいいではないか?

いくつか、デメリットが考えられます。

北京オリンピック。

試合会場として、ぼこぼこのピッチしか用意されませんでした。

そこで、ボールコントロールに気をとられ、いつもの力を発揮できなかった。

こんな話を、伝え聞いています。




 少し古いのですが、こんなことも思い出されます。

トルシエ監督時代の対フランス戦。

土砂降りで、ピッチはずぶぬれでした。

その雨のサンドニで、つるつる滑っていたのは、日本人選手が多かった。

そう言えば、中田英寿選手だけが、いつものプレーが出来たとして、賞賛されていましたね。








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 全ての試合が、カーペットのような芝生の上でプレーが出来るわけではない。

人工芝もあれば、芝生がはげてしまっているようなピッチもある。

晴れていれば、雪や雨でどろどろなところもある。

乾いて固いピッチもあれば、粘土質でスパイクの間に、土が入って踏ん張りが利かないことも。

それら、全てがフットボールです。

様々なピッチに対応することが、求められている。




 欧州の名門クラブの話です。

育成のために、土のグラウンドを保有しているそうです。

しかも、整備をほとんどせずに、ぼこぼこのピッチコンディションで。

何を求めているのか、すぐに分かりますよね。

どんなピッチでも対応できる、たくましい選手が欲しいのでしょう。

失われたストリートの環境は、プレーヤーをたくましくしてくれていたのです。

土のピッチも、捨てたものではありませんね。
posted by プロコーチ at 23:44| Comment(0) | TrackBack(0) | コーチング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年03月26日

理想のボス

 ボス。 

何をボスに求めますか?

優しい、厳しい、引っ張ってくれる、見守ってくれる。

鬼軍曹、優しい上官、指揮官、調整役。

自分が理想とするボスは、どんなタイプですか?


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 明治安田生命が毎年発表しているものに、理想の上司があります。

質問をした対象は、その年の新入社員です。

世相や、志向を色濃く反映していると言えます。

今年の回答者数が1030人。

信頼の置ける数字が出ているのではないでしょうか。




 そこで、理想の上司、第1位に選ばれたのが、タレントの関根勉さんです。

そして、2位以下が同じくタレントの山口智充さん、俳優の唐沢寿明さんと続きます。

テレビで、毎日のように目にする彼ら。

そのあたりも、強みではあるでしょう。




 残念ながら、フットボール界からは、誰も選出されていません。

2005年に、第9位で、ジーコ元代表監督の名前がありました。

それ以外は、ここ10年に名前が挙がってきていません。

一般社会における、フットボールコーチの、マイナー度がうかがい知れます。

何とも寂しい結果です。






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 選んだ理由も、発表されています。

3人が、3人とも、「親しみやすさ」がその理由、第1位!

彼らは、親しみやすいと言うことで、理想の上司に選ばれています。

つまり、ボスに求められるのは、「親しみやすさ」ということなのでしょうか。





 スポーツ界から、古田敦也氏、松岡修造も選ばれています。

彼らでも、選ばれた一番の理由は「親しみやすさ」です。

指導力は2番目の理由に留まっています。

指導力を買われて、ランクインしているのは、たった一人。

巨人、WBCを優勝に導いた、原辰徳監督だけなのです。




 面白いことに、女性の上司に求められたのは、「親しみやすさ」ではないのです。

天海祐希さん、真矢みきさん、江角マキコさんが、それぞれ1位から3位です。

彼女たちが選出された理由は、「頼もしさ」なのです。

そして、選出された2番目の理由は、なんと「指導力がある」です。





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 この現象は、なかなか理解することが難しい。

どのように解釈すればよいものか?

男性のボスには、親しみやすさが求められる。

その一方で、女性のボスには、頼もしさや指導力が求められる。




 ただ、男性の回答は、もう少し分かりやすい。

男性のみに、回答者を絞ると、全く違う答えが出てきました。

第1位は、「指導力」を信じて、原辰徳監督。

続いて第2位は、「頼もしさ」から、イチロー選手。

なるほど、納得のいく回答のように思えます。




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 1つ言えることは、時代が変われば、人が変わり、考え方が変わる。

考え方も変われば、ボスに求められるものも変わっていく。

我々コーチも、変化への対応が求められているのでしょう。

ただし、大切にしている「根っこ」の部分は、忘れずにしたい。

プレーヤーの未来を担う、大きな責任を持って。





 自戒を込めて、面白い数字も並べておきます。

知識など、本やネットで手に入る時代。

上司を選ぶにあたって、「理論・頭脳派」を理由に選んだ人間は、ごく少数に過ぎない。

たったの、1%台です。
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2010年03月16日

受信機

 ピッチ内で選手が、お互いに声を出し合う。

情報を伝え合うために、コミュニケーションをとるために。

盛り上げるためかもしれないし、励ますためかもしれない。

実際のピッチの中では、うるさいぐらい、声が飛び交っている。



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 私が指導するチームの1つ。

このチームの練習試合に、私が出場しました。

ピッチの中から、選手の動きや、判断力を観てみたいと思ったからです。

ピッチの外からでは、見えない光景がそこにはありますよね。




 私が持つ、コーチとしての能力の1つ。

試合を観て、分析する能力です。

ここを、さらに向上できれば、ピッチの外からでも全てを感じ取れるのかも知れません。






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 私は、ポジションは、DFです。

後ろから、声をガンガンかけて、試合を進めます。

コーチング、コーリングを用いて、組織を構築していくのです。




 気をつけているのは、ポジショニングや、バランス。

それを、前もって伝えようとすることです。

何かが起こる時(上手く行かない時)が、試合中にはよく起こります。

その前には、ポジショニングや、バランスに問題があることが多いのです。

ポジショニングの過ちを気づかせ、バランスを整える。

これを繰り返すことで、プレーの成功率が高まると、信じているからです。




 特に、守備の局面では、その傾向は顕著です。

ポジショニングのミス(身体の向きも含め)が、そのきっかけになっていることが多い。

穴が開いているのに気づかない。

ボールに寄りすぎている。

カバーリングの意識が弱い。




 これらは、ポジショニングによって、表現されているはず。

頭で分かっていても、ポジショニングで表現できていなければ、やられる確率が上昇してしまう。

ほんの数Mの違い。

ほんの数十度の身体の向きの違い。

その小さなミスが、失点につながったケースは、何度もあるのですから。

だから、声を掛けてプレーする重要性!は痛い程に理解しているのです。







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 私がCBで出場した試合でのことです。

いつものように、声を掛け続けながら、プレーをしていました。

すると、明らかに、反応が遅い選手が何人かいたのです。

ポジショニングを修正してくれない。

繰り返し、同じミスを繰り返してしまう。

聞こえていないのかな?そう思ってしまうほどでした。




 プレーが切れた時に、選手たちに確認すると、聞こえているのです。

ところがです。

その後も、私が期待しているような反応にはなりませんでした。

失点することはなかったのですが、違和感を抱えたままプレーを続けていました。







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 試合後、同僚のコーチと、ディスカッションしました。

そして、1つの結論に至りました。

「受信機が、まだ未発達ではないか。」

「受信機の精度が、上がっていないのではないか。」

聞く気が無いわけでも、やる気が無いわけでもなく。

もちろん、コーチを信頼していない訳でもなくです。





 情報が、情報として伝わっていない。

もしくは、情報処理速度の能力を越えて、情報を伝えてしまった。

だから、コーチングの声に対して、反応することが出来ない。

いくら、いい声が発信しようとしても、そこには限界がある。

特に、試合では、さらに余裕が無い。

トレーニングの時から、選手の受信機を向上させなければ。

予め、選手の受信機の精度を向上させておけば、今回のようなことにはならなかった。








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 コーチである私も、受信機を向上させる。

自分から発信、発信だけではなく。

選手の状態(受信機の精度)を知る必要がある。

そのためには、まず私が聞くことから始めなくては!
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2010年02月19日

世論を味方に

 日本代表の岡田監督が窮地に立たされています。

今年は、ワールドカップイヤー!

代表チームに注目が集まる中で、結果も内容も及第点とは程遠い試合内容をしてしまった。

犬飼会長の「南アフリカでの本大会も岡田監督で行く」の発言を聞いて、手をたたいた人間が何人いるのか?

マスコミや、一般の人々は、岡田監督を擁護する空気を、全く出していません。

そこには、ピッチ以外での要素も含まれているような気がしてならないのです。


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 岡田監督の公式会見や、インタビューに答える姿に問題を感じます。

髪の毛や、服装、めがね、そして言動や立ち居振る舞いは、嫌味の無いものです。

ドレスコードや、コミュニケーションに、問題は感じられません。

清潔感もあり、責任を持って、仕事に対峙している。

まるで、大きな会社の管理職のような雰囲気すらあります。




 スポーツ競技上がりの人間は、ついついルーズになりがちです。

それは、私も同じですので、常に気を配らなくてはならない。

身内の中だけで、生活も仕事も、全ての行動をとる。

ついつい、甘えが出てくるのでしょうか。

そのような姿を、外から目にした時に、サッカー馬鹿、スポーツ馬鹿と言われてしまう。

これは、褒め言葉として使われることもあれば、さげすむ様に使われることもあります。

そんな中でも、岡田監督は1社会人としても、模範になるほどのレベルだと思います。






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 問題というのは、マスコミ対応、会見の内容そのものです。

話している内容が、面白くない。

多くの人が注目していることを、警戒しすぎるあまりでしょうか。

ユーモアや、ウィットも少ない。

話を見聞きしていても、引き込まれていかないのです。





 もちろん、岡田監督は、相当気を遣っている。

それは、身内である選手を守るため。

チームに余計な波風を立たせないために、内向きになっているともいえなくも無い。
 
それは、ある意味、仕方が無い部分もあるのです。






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 コーチは、全て本音をぶちまけることは出来ない。

選手の前で話す内容と、プレスを前に話す内容とは、同じではないことがほとんどです。

ダブラランゲージといわれる、この手法を駆使することが、求められる。

代表監督ほど、注目を集めているのなら、そうとう気を遣わなければならないはずです。




 全てを話すと、チームの微妙なバランスを崩してしまう。

そして、もし、選手がプレスを通して(新聞や雑誌、ネットにテレビ)コーチの真意を聞いてしまったら。

その時、選手とコーチとの信頼関係は、崩壊してしまうでしょう。

だから、コーチは、話をする順番が大事になってくる。

まずは、選手に伝えておかなければならない。







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 このように、選手を守るという観点からは、抜群の対応をしている。

ただ、そのように全てを話さず、気を遣いながら話すだけでは、面白みにかけてしまいやすい。

時には、プレス側が求めているような内容、欲求に応えて上げることも、必要になる。

記事にしやすい、読者や視聴者が求めているような。

良い生地を書くための、ネタを与えてあげる。





 そうすることで、プレスも好意的なニュースや、記事にしてくれるはずです。

それを目にした我々も、チームに愛着や関心を持つようになるはずです。

質問に、いつも同じ答えをするだけでは、記事にもしにくいでしょう。

ここまでなら話せる、ここまでなら記事にされても大丈夫。

全てに敏感にならずとも良いのではないか。






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 あるチームの前監督(プロコーチ)の話を紹介します。

我々コーチの人間と、前監督とが話す機会を持った時のことです。

しかも、現職中のことです。

そのときの対応は、丁寧かつ、ユーモアに溢れていました。

チーム内でしか知りえないようなエピソードも交えながらの話は、参考になりました。

時間を忘れて、フットボール談義をさせてもらいました。





 ところが、サッカーライターをしている知人と話すと、全く違う印象だそうです。

サッカーライターの仲間内での評判は、あまりよろしくない。

その理由は、「いつ話をしても、同じ答えしか返ってこない。」

「記事にしても、面白くないものしか書けない・・・。」




 この印象の違いは、同じ人間に対するものとは思えないものです。

しかも、聞いた話ではなく、自分が実際に接して、感じた印象と全く違う。

そのことに、私は驚きました。

サッカーライターの彼の、言葉をすぐには信じることが出来ませんでした。

もちろん彼も、実際に取材を重ねるなかで、感じている印象を伝えてくれたのですが。







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 おそらく前監督は、ダブルランゲージを多用しすぎてしまった。

サービス精神よりも、チームを守ることを優先したのでしょう。

これは、コーチの判断ですから、とがめることは出来ない。

ただ、プレスと良いパートナーシップを築けなかったのです。





 これは、プラスに働くことはないでしょう。

ちょっとでもチームがマイナスの方向に傾けば、どんな記事が出るのか。

想像するに難くありません。

さて、今の岡田監督はどうなのでしょう。

しかめっ面で、同じような内容の会見では、興味は薄れてしまいます。

もう少し、世論の興味を引き付けるような発言があっても良いと思いませんか。
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2010年01月08日

指導方針は?


「未経験者が、コーチになってしまったらどうすればいいの?」

先日、友人と会話をしている際に、何気なく質問されました。

彼の親戚が、女子チーム(小学生年代)の監督をしている。

しかも、野球大好き人間で、フットボールの経験は皆無だそうです。

さて、。




 名選手は、必ずしも名指導者にあらず。

これは、トップレベルでも、育成の現場でも、同じことが言えます。

それでは、その全く逆の立場からコーチを始めるのはどうなのでしょうか。

ど素人は、名指導者になり得るのか。





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 私は、プロプレーヤーではありません。

大学まで体育会サッカー部に所属して、真剣に取り組んでいました。

残念ながら、プロの世界などは、遠い遠い夢物語の世界でした。

大好きなフットボールを続けたい気持ちは、心に抱いていました。

指導者として、その道を極めて行きたい。

いつの日か、方向性が徐々に変わって行ったのです。




 私程度の経歴で、指導の世界に入ることは、大きなハンデを背負っています。

毎年、何人もの選手が、プロの世界を引退して行きます。

J1、J2、そしてJを目指すチームがこれだけ増えた今。

その人数は、ますます増えて行くことが予想されます。

1チームごとに3・4人引退したとしても、100人を超える選手が、夢に幕を引いて行くのです。

彼らのセカンドキャリアとして、指導者、つまりコーチというのは、身近な職業でしょう。

極端に言えば、毎年、100人以上もの強力なライバルが増え続けて行くのです。





 彼ら元プロプレーヤーのメリットは、経験です。

プロの世界にたどり着くためには、さまざまなステージを経験していったはずです。

そこには、試練とも呼べるステージもあったでしょう。

そこを乗り越えて行ったもののみが経験している何かは、得がたいものでしょう。

もちろん、圧倒的な技術や、相手との駆け引き・やり取り術も、指導の大きな武器です。








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 それでは、プレーヤーとして高いステージの経験が無いと、コーチになる資格が無いのか?

未経験者は、コーチにすらなれないのか?

そんなことは、決して無いはずです。

スタート地点では、ハンデを背負っていることさえ認識しておけば。

そして、そのハンデを解消するために、彼らの数倍の努力をする覚悟があれば。





 私は、いくつかの提案を友人にしました。

まず一番目の提案は、たくさんの試合を観ること。

それは、男子、女子、育成年代、成人、ヨーロッパ、南米、中南米、アフリカ・・・。

ありとあらゆる地域、レベルの試合を観る。

たくさんの観戦を通して、フットボールにおける試合の全体像を掴む努力をして欲しい。



 全体像が掴めれば、自分の理想とするチームの形が見えてくるでしょう。

その形を、どのようにデザインすれば良いのか?

チームのコンセプトを作る。

この作業無くして指導をしてしまうと、ランダムコーチングに陥りやすい。

完成像が見えていないために、気がついたところをすぐに指摘してしまう。

あれもだめ、これもだめ。

その反対に、何を指導して良いのか分からなくなって、黙り込んでしまう。





 その理想像は、人それぞれでいいと思います。

フットボールに完全なる正解は、ありません。

今は正解のように思われていることが、時代を経て大間違いのこともあります。

国やチームが違うだけで、常識が非常識になってしまうこともあるでしょう。

同じチームにいても、指導者が変わるだけでも、起こりえることです。




 指導者が、選手を観察すること。

そして、将来、どんな選手になって欲しいのかを想像すること。

じゃあ、今、どんな指導を働きかけをすればいいのかを、真剣に取り組むこと。

自分の理想とするフットボールと、選手を観察して抽出した課題とを並べる。

その二つの間に、どんなギャップがあるのか?

そうすれば、自然に、どんな指導をすればいいのかが、見えてくるはず。







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 日本では、学校教育の果たす役割は、非常に大きなものがあります。

それは、フットボールの世界においても、同じことが言えるでしょう。

指導に関わる先生方は、教育、学校運営の時間をぬって、情熱を注いでいるのです。

旧知の仲間に、学校の教師としてサッカー部を指導している人間が何人もいます。

年に何度か参加する指導者講習会では、全国の先生とお話しする機会もあります。

彼らからは、たくさんの刺激を受けます。

10年20年、30年と育成の世界で奮闘し続けている先生方の言葉には、重みがあります。






 話をしていると、さまざまな指導方針を知ることが出来ます。

例えば、「俺たちは、サッカーを教えているのではなく、しつけをしている」

「私の学校からプロを目指すのは難しいだろう、だったらサッカーをもっと好きにしてやりたい」

「コーチである前に、教師なんだ」

「卒業・引退しても、いろんな形でサッカーに関わり続けてる人間になって欲しい」

「プレーの何かにこだわりを持つ選手を育てたい」

先ほどの話を出すまでも無く、どれをとっても間違いではないのです。

現実問題、全ての生徒がプロを目指しているわけではなく、選手権の優勝を目指しているわけでもないのです。





 先生方は、育成のコーチとして、大切な部分を間違いなく持っています。

教育者として培った経験を、フットボールの指導に落とし込んでいるのでしょう。

そして、フットボールを通して、人間教育にも取り組んでいる。

何十年のベテランも珍しくありません。

最後の最後まで戦い続ける姿勢や、仲間を助け合い、声を掛け合う。

これらは、チームスポーツや戦いに欠くことのできない資質です。




指導者に恵まれた環境で育つから、いまだに強いアスリートが育っている。

世代トップクラスの選手を、下部組織に引っ張られていてもなお。

現在、サッカー日本代表の大多数は、高校サッカー部(高体連)出身者です。

前から、岡崎、玉田、大久保、中村俊、中村憲、本田、遠藤、長谷部、内田、トゥーリオ、中澤、楢崎・・・。

彼らは、全員が全員、高校で部活動をしていたのです。

Jクラブの下部組織が出来上がり、20年にもなろうかと言うのに!!

日本においては、まだまだ学校や、先生の果たす役割は大きいようです。






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 明日は、高校選手権の準決勝2試合が国立で開催されます。

高校での育成の成果を確認するためにも、スタンドに足を運びたいと思います。

単純に、自分自身が観戦したいだけかもしれません。
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2009年12月08日

対極的な考え方に触れて

 選手を、どのようにコーチングすればよいのか?

どうすれば、フットボールをさらに好きになってもらえるのか。

どのようなアプローチで、選手の持つ課題を克服させようか。

悩みは尽きることはありません。



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 今年も終盤になって、劇的な年になりました。

自分自身のコーチングを、改めなくてはならない?

今までの自分の取り組みは間違っていたのか?

強烈な刺激を受けることになりました。

数回にわたってご紹介している、2種類の指導者講習会を受けての、思考です。





 「ドリルトレーニングをどのように扱うのか。」

もっぱら、これが最大のトピックスです。

かたや、ドリルトレーニングを重要視している、JFAアカデミーの指導法。

もう一方は、ドリルトレーニングを目の敵にする、ミゲル・ロドリゴコーチの指導法。

どちらの理論からも、輝いている部分を感じました。

お互いの特徴を書いてみると、整理できるのでしょうか。






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 まず、JFAアカデミーの発信する、考え方から書き記します。

日本サッカー協会の考える、日本人の進むべき道だそうです。




 ドリルトレーニングを通じて、テクニックを習得させる。

テクニックとは、動きながらのテクニックである。

動きを習慣化させ(ボールを受けるアクション、パス&ムーブ)、状況を観て判断させる。

ここでのテクニックとは、以前はスキルと呼ばれていたもの。

「育成年代のフットボールはしつけである」

厳しすぎる印象はあるが、判断材料を与えるため。

判断材料を持っていない選手には、自由を与えられない。

それは交通ルールや、社会でのマナーのようなもの。




 基本とは。

テクニック、判断(ゲームの理解・情報収集)、コミュニケーション(関わり)、フィットネス(フィジカル・メンタル)

これら全ての要素の、基本レベルを上げる。

そのためのトレーニングを行う。




 DFが付かない、壁打ちやパス&コントロールを積極的に行う。

その延長として、DFを付けてポゼッショントレーニングを行う。

ボールを保持しながら、、ボールを大事にしながら、ゲームを行わせたい。

そんなゲームを行うために、トレーニングで「しつけ」をする。



 ドリルトレーニング → 対人トレーニング → ゲーム形式

これが、一日のトレーニングの流れです。

特筆すべきは、その心拍数。

2時間を平均して、160回/分。

トレーニングを実際に体験しましたが、相当な負荷でした。

(20代から5・60代と幅広い年齢層の受講者に合わせて、休憩を多めにしてくれたのに・・・)






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 次は、ミゲル・ロドリゴ、フットサル日本代表監督の推奨する考え方です。




 インテグラル(統合)トレーニングと呼ばれる、この理論。

何度も書きますが、ドリルトレーニングは行わない。

それどころか、判断の無いドリルトレーニングなど、敵である。



 
 どんどん、状況が変わっていくトレーニング。

ゴール方向が変わり、DFにも種類があり、ボール以外の物が飛んで来る。

それらの意図するところは、考える余裕を与えないこと。

それどころか、心理的プレッシャーを与えていくこの理論。

この環境でプレーすることが出来れば、状況を読み、決断することが出来る。




 講義終了後のある指導者(受講者)からの質問です。

 「心理的プレッシャーをかけることが、日本人に受け入れられるのか?」

「日本人はプレッシャーを受けると、ミスにつながるりやすいのでは?」

それに対するミゲルコーチの答えは明快でした。

「ブラジルなどの国では、ヘタなプレーをしたら、シュートを外したら
試合に出れない。」

「試合に出れないことは、背負っている家族が路頭に迷うかもしれないことを意味する」

「そんなプレッシャーが当たり前の中で育っている彼らと、真剣勝負をしなくてはならない」

「日本は、そういう環境には無い」

「さらに、スポーツの中でのプレシャーは、健全です。」




 ミゲルコーチは、選手への気遣いも忘れてはいません。

「世の中には2種類のコーチがいる。」

「失敗を取り上げて修正するコーチと、成功を見つけて褒めるコーチだ。」

「前者のコーチは世の中にたくさんいる。」

「後者の成功を褒めるコーチになって欲しい。」

(心理的プレッシャーを受けた選手をフォローし、支えるためでしょう。)





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 二つを並べて比較しても、答えは出てきませんでした。

結局は、目の前の選手を観なくてはならない。

そのトレーニングで得られるものが、選手に必要なものなのかどうかです。

 


 

 自分たちがどのようなフットボールを志向していくのか。

そのためには、何が足りていないのか?

だから、このトレーニングが必要である。

どちらの指導法も、そのためのフォルダの1つになれば。

コーチである私は、選手が必要としている刺激を、フォルダから選んで与えること。

これが、最大の仕事ではないか。



 

 今回は、勉強するための、いい材料を得ることが出来た。

将来振り返って、そう思えるように。
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2009年12月04日

エリート教育の現場、その2

 前回に引き続き、JFAアカデミー・リフレッシュ講習会から、書き記します。 

子供たちの暮らす寮を見学させてもらいました。

そこでは、大いに感心すると共に、違和感も感じたのです。



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 寮を作る際に、様々な配慮をしている。

これが一番の感想です。

まず、寮内が清潔で、気持ちいい。

玄関を入って目に付くのが、吹き抜けになっているエントランスです。

外の光が入って、明るい。

暗くジメッとしていては、気分まで滅入ってしまいますから。




 女子の寮には入ることが出来ませんでした。

写真と、説明からの紹介になります。

ロッカールームを有効に利用しているそうです。

ここで着替えて、トレーニングに行くのはもちろんです。

さらに、トレーニング後、着替えてから寮内に入る。

こうして、心のスイッチをON/OFFを切り替えさせる工夫だそうです。




 目に付いたのは、様々な掲示物です。

入り口には、アカデミーの考える、理想の選手像が。

偉人の名言や、有名選手の言葉もありました。

階段の段差や、壁、さらには髪を乾かす備え付けのドライヤーの傍らにも。






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 食事にも、かなりの配慮がありました。

私たちも、試食させてもらいました。

多くの品目を使い、彩りもよく、美味しかったです。




 目を引いたのは、たくさんのお茶碗を飾ってあること。

マイお茶碗を使わせるのです。

モノを大切にする心を養うための工夫である、と聞きました。

選手によっては、一年に何回も落として割ってしまう、そんなこぼれ話と共に。



 そして、ご飯は、自分でよそいます。

炊飯器の横には、デジタルの量りが設置されていました。

1回300グラムを目安に食べること、張り紙もありました。

その通りに、よそうと、かなりの量です。

1日の摂取カロリーは、3400キロカロリー。

育ち盛りの年代なので、これくらい必要なのでしょう。

我々が同量食べ続けると、あっという間にメタボでしょうね。

しかも選手は、1日1リットルの牛乳をノルマにしてるそうです。



 食べることに、価値を持たせることには、大いに賛同しました。

子供は、自分の力では、その部分を伸ばすことは難しいでしょう。

親元を離れて生活しても、何の心配の無い食事でした。




 ちなみに我々が食べたランチのメニューは・・・

・焼肉丼(ご飯300グラム)

・ひじき煮

・サツマイモのレモン煮

・ミニトマト・ブロッコリーの明太子マヨフルーツ

・味噌汁

総摂取カロリーは1439キロカロリーでした。






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 寝室にも入らせてもらいました。

充分なスペースのある2人部屋です。

ベッドに棚に、勉強机だけのシンプルな作り。

どの部屋もキレイに整頓されていました。

前もって、「明日見学あるぞ」とアナウンスがあったおかげ?でしょうかね。

実際のところは分かりません。




 部屋には、テレビがありませんでした。

それは閉じこもってしまうのを防ぐため。

共用スペースでしか観られないようになっていました。

彼らは、試合観戦もしますが、バラエティー番組も観ていました。

子供らしい部分をみて、少し安心しました。






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 あまりにキレイで、整った寮内。

くつろぐスペースすらも、管理されている環境。

息苦しくないのかな?そんな心配をしながら、見学していました。

寝室を見たときに、大きな違和感を感じました。

どの部屋にも、サッカー少年ならあるべきものが無かったからです。




 ポスターが、一枚も貼られていないのです。

好きな選手、目標とする選手、チームのポスター。

私は、部屋の壁一面に、天井にも、階段にも、貼っていました。

サッカーダイジェストに付いてきた、選手ポスター。

単純な憧れの対象として、遠い目標として。

そのポスターの姿を見て、心をときめかせていました。




 アカデミーの寮内には、人生訓はあっても、ポスターが無いのです。

どことなく、キレイすぎて無機質な印象をもったのは、このせいでしょうか。

我々などは、部活動の部室までもポスターが当たり前のようにあったのですが。






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 そのことを、何人かの選手に、こっそり聞いてみました。

すると、判を押したように、同じ答えでした。

「部屋は、お借りしたものなので、貼れないのです。」

さらに、貼りたくないの?意地悪にも突っ込んで聞いてみました。

すると、「いえ、そんなことはありません。」

釈然とはしないのですが、エリート候補生らしい答えが返ってきました。



実は、彼らもささやかな意思表示をしていました。

勉強机のイスに、海外クラブチームのユニフォームを着させているのです。

机の上に、小さなサッカーポスターやカレンダーも、発見しました。

ポスターを貼ることは出来ないが、何か!

サッカー少年らしさを見つけ、うれしくなりました。






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 アカデミー生ですが、皆が順調なわけでも無いようです。

数名の脱落者も出ています。

提携している学校から、しばしば呼び出しを受けることもあるそうです。




 それでも、子供たちは、着実に成長している。

ピッチの中でのパフォーマンス、ピッチを離れての振る舞い。

どちらも、入学時に比べると、格段の成長だそうです。

何より、プレーヤーとして成長しているが、冷たいロボットになっていない。

この事が、一番書き残しておきたい事です。




 2006年ワールドカップで改めて感じさせられた、世界との差を埋めるために。

おそらく、来年も感じるであろう、足りない部分。

日本が、世界のトップ10に入り、そのトップトップのレベルであり続けること。

2050年までに、日本開催でのワールドカップを勝ち取るために。

JFAアカデミーは、そのための取り組みであり、発信。
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2009年12月01日

エリート教育の現場

 エリート教育の現場に行ってきました。

福島県のJヴィレッジに併設されている、JFAアカデミーです。

中学1年生から、6年間掛けて一貫教育を施す施設です。

そこで、JFAの主催する指導者講習会が開かれたのです。

JFAの考える、フットボールエリートとは!?



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 立ち上げ当時から、誤解混じりの印象を受けていたのが、このJFAアカデミーです。

私自身、何となくもやもやとした、すっきりしない印象を持っていました。

人数を絞って、エリート教育を施して、将来どうなるのだろう?



 また、世代別代表やナショナルトレセンなどで、アカデミー所属選手を目にしました。

ボール回しはウマイ。

よく頑張って、攻守に渡って動いている。

彼らや・彼女らに対しては、それ以上の印象は、もてませんでした。

ただ、記事や、ニュースで目にするだけで安直な批判は出来ませんよね。

数名の選手を、直接目にしてもです。






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 はっきり言って、素晴らしく恵まれた環境でした。

全寮制の寄宿舎、自転車で通える中学・高校(学校側の協力体制はばつぐん)。

寮の中には、ウェイトトレーニング、図書館までありました。

海外の試合も、視聴可能になっています。



 寮から、トレーニングのピッチまでは、徒歩1分(男子)。

ハイパイルの人工芝ピッチが1面、屋根つきハーフコートが半面。

各学年ごとに、専任コーチも付いています。




 恵まれたハードを活かして、JFAの考える「日本人のためのフットボール」に取り組んでいました。

とにかく、動き続ける。

攻守に渡って、関わり続ける。

ボールも動く、人も動く。

パスが、パン・パンとつながっていく様子は、気持ちよくもあります。



アカデミーの選手はドリブルをしない!そんな批判もあるようです。

実際に見学した、トレーニングでも、試合でも、その印象はありました。

これは、可能性の低いプレーをしない意図から。

決して、ドリブルを否定している訳ではないんだ。

コーチ陣が口を揃えて、こう答えます。

重要なのは、パス、ドリブルと言った観点ではない。

ボールを失わずに攻める。

そのためには!?これが価値基準のようです。






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 充実しているのは、ハードだけではありませんでした。

フットボール馬鹿を育てようとしていない。

全人教育をモットーに、様々な取り組みをしていました。

毎日のトレーニングはもちろんです。

さらに、ボランティアや、スキーに、農作業。

週1度の英会話に、論理的コミュニケーションの授業。

男子は相撲部屋に、女子は柔道のメダリストとの稽古。

ありとあらゆる角度から、教育に取り組んでいます。



 そして、男女共に、コーチのトップが、元教員であることです。

おそらくこれは、偶然ではないはず。

フットボールの向上を目指すだけなら、そうである必要はありません。

人間教育のために、と考えているのではないでしょうか。

お二人とも、人間的魅力のあるコーチであり・教育者でした。






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 「エリート」とは、特権階級を指すものではない。

「先頭に立って社会に貢献するリーダー」を指すのだそうです。

常に、ポジティブな態度で何事にも臨み、自信に満ち溢れた立ち振る舞いのできる人間。

フットボールはもちろん、社会をリードする「真のエリート」の育成を目指している。

これが、JFAアカデミーの目標だそうです。



 今回のアカデミーリフレッシュ講習会を受講して、素直な感想を言います。

「うらやましい」

自分が中学・高校の時に、こんな環境にいることが出来れば!

自分の見えなかった世界を、見ることが出来たかもしれない。

そんな妄想すら広がる。

そうさせてしまうほどの、うらやましく、恵まれた環境でした。



 エリート教育、アカデミーの取り組みについては、どうでしょうか。

それに対して、まだ評価出来ないのが、私の感想です。

多くの人間が、子供たちの現在・未来のために、力を注いでいる。

子供たちも、それに応えようと懸命に取り組んでいる。

これを今の時点で否定することなど、出来ません。

10年・20年経って、アカデミーを巣立った卒業生が、どうなっているのか?

真のエリートとして、フットボール界や、社会を引っ張る存在になれているのか?

評価は、それからで。
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2009年11月27日

最新の指導理論、その2

 引き続き、ミゲル・ロドリゴコーチの講習会からです。
 


 彼の話を聞いていると、あることに気づきました。

FCバルセロナで取り入れられている理論と同じなのでは?

最近、FCバルセロナの元コーチ、お2人が紹介しているものです。

その理論とは、戦術的ピリオダイゼーションです。
 

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 モウリーニョやバルセロナの、戦術的ピリオダイゼーションとは少し異なる

時間を自ら割いて、この説明もありました。

ピリオダイゼーションとは、ゲームで起こったことを、そのまま抽出したものである。

原因と結果との関係を、注意深く見るもの。

チームの抱える問題を、そのまま抜き出して、メニューとして形にする。




 その、グローバルトレーニングには、認知・決断のプロセスがある。

だから、従来型のトレーニングよりは、進んでいる。

ただし、インテグラルトレーニングは、さらに絞り込んだものである。

なぜならそこには、心理的プレッシャーが入っているからだそうです。

勝たなければならない、スピードを上げなければならないという、空気を作る。

自発性を、より求める。

グローバルトレーニングをさらに絞ったものが、インテグラルトレーニングである。

ここでは、自発性も求められる。






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 座学での講義の後は、フットサルコートに場所を移して、実技です。

そこで行われたトレーニングは、とにかくハイテンポです。

セッションの間、心拍数が落ち着く余裕すらありませんでした。

日常的にトレーニングしている、私ですら、あっという間に息が切れます。



 しかも、ルールが複雑。

観るべきものが多く、あらゆる方向に気を配る必要があります。

ボールだけを見ていて何とかなる、ドリブルで相手をかわしてから。

そんな余裕は、一切与えてもらえません。



 DFが、邪魔が、あらゆる角度からやってくる。

攻めるべきゴールがころころ変わる。

初めて目にする概念も入ってきます。

参加するプレーヤーの多くは、かなりの確率で戸惑っていました。




 戸惑っていなくても、与えられた設定を、有利に使っている。

得を探せているプレーヤーは少なかった。




 ころころ変わる、自ら変えることが出来る、場の設定。

おそらくミゲルコーチは、こんな設定にしていたはずです。

認知・決断・実行のサイクルを速くすれば、得をする。

我々は、コーチの目指す現象を起こすことが、出来ずに終わってしまったのではないか。






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 ルールの説明だけで、数分掛かるほど、複雑な設定もありました。

通訳の方をワンクッション挟むので、ますます時間が掛かります。

我々が、インテグラルトレーニングで育っていないからでしょうか。

理解にも、時間が掛かってしまいます。




・説明はシンプルに、プレーする時間を多く確保する。

・設定は出来るだけシンプルにする。

・リアリティを持たせる。

コーチングで外してはならないはずのポイントを多く外している?!

そんなポイントなど、吹っ飛ばしてしまう力が、このセッションにはありました。





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 自分で体感してみて、幾つかの疑問があります。




・ボールを止めて・蹴る力は、本当に身に付くのか?
(バチーンという強いキックが蹴れるようになるのか?)

・体力レベルの低い人間と高い人間は、同時にトレーニング出来るのか?



 何より、日本の環境に合うのか?

・心理的プレッシャーを与える

心理的プレッシャーにさらされて、我々日本人が自分のパフォーマンスを発揮できるのか?




・あまりに工夫されているため、リアリティのないトレーニング

フットボールが日常にあるスペインだからこそ、成り立つのではないか。

日本の野球や、相撲・柔道のように、伝統と歴史、質の高い競技レベルが日常にある。

その環境ならば、息を吸うように、フットボールを体感できるでしょう。

かたや、フットボールがまだ日常に無い、日本。

その日本に住む我々は、フットボール全体をいつ、どのように掴むのか?





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 どんなに優れた理論も、そのまま導入することは出来ない。

環境も違えば、対象も違ってくる。

さて、どのように取り組むべきなのか?

有効な理論であることには、疑いは無いようですが・・・。
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2009年11月13日

日本の教材

 日本フットボール界はどこに向かうのか?

何を目指すべきなのか?

南アフリカワールドカップでベスト4を目指す。

2050年には、ワールドカップで優勝する。

目標だけは、高く掲げられています。

フットサルでは、2016年にベスト8だそうです。




 では、どんなチームのスタイルを持って、その目標を達成しようとするのでしょう。

特に強化、育成の部分では、最近さかんに言われていることがあります。

「スペインを目標にするべきだ。」

さて、いかに。

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 ユーロ2008年、スペイン代表が久々に優勝しました。

しかも、観客の目をとりこにする、魅力的な試合運びでした。

FCバルセロナの活躍もあって、スペインに注目が集まっています。




 その後に開催された、JFA主催ナショナルトレセンの指導者講習会でのことです。

講義で、日本の目指すべき方向性の1つとして、スペイン代表が取り上げていました。

映像も流しながら、スペイン代表の長所を説明されました。

パスをつないで、ゴールを目指していく。

カウンター、ポゼッション、どちらからでも崩すことが出来る。

いいシーンばかりを集めているとは言え、その映像は圧巻でした。




 フットサルの世界では、この取り組みが、さらに一歩進めてられています。

スペイン人コーチのミゲル・ロドリゴ氏を代表監督として新たに迎えています。

JFAフットサルコーチライセンスの講習会でも、スペインの話がたくさん出てきました。

担当インストラクターのコーチが、スペインフットサルに精通されているのも関係していたはずです。





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 サッカーもフットサルも、スペインを目標にするのでしょうか。

ここで必ず言われるのフレーズがあります。

「体格・体型が日本人とあまり変わらないスペインが世界のトップレベルにある」

確かに、身長175センチ以下の選手が大半を占める。

170センチにも満たない選手すら、中心選手として活躍している。

体格で劣る選手たちが、工夫をして、大男を相手に回して戦っている。





それでは、彼らはどのように試合を進めているのか?

技術を高めて、そこで勝負するのか?

彼らの技術の高さは、もちろん素晴らしい。

単純なパス、トラップに見えるのですが、その強さや動かし方は特筆もの。




 ただし、彼らはそれだけではないのです。

その根本には、こんな考え方があるようです。

技術をいくら向上させても、王国ブラジルには勝てない。

ブラジル人の技術は、真似が出来るものではない。

技術はベースにあるものの、それに頼るわけではないのです。




 スペインは、技術力と戦術眼とを高いレベルでミックスさせる。

優先するのは、グループの価値観であって、個人の意思ではない。

誰かを中心のチーム作りをするのではなく、誰もがチームのために働く。

チームスタイル・コンセプトを何よりも上回るものである。

個人は、チームの中で居場所を見つけ、そこで自分の個性を発揮させていく。




 俺のために動け!そんなオーラは全く感じない。

一つ一つの個性が、高いレベルで融合している。

そのベースとなっているのは、チームのコンセプトである。

私が説明するまでもなく、スペイン代表やFCバルセロナの試合を見れば、分かりますよね。

彼らの試合を観るたびに、彼らと我々との間にある、遠い距離を感じます。

本当に、彼らに追いつき、追い越せる時が来るのでしょうか。





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 そのスペインの強さを、学べる機会が日曜日にあるのです。

ミゲル・ロドリゴ日本代表監督が、講習会を開いてくれる!

監督就任以来、彼の評判はさらに高まっています。

今回、座学と実技で3時間にわたって行われる。

この貴重な機会は、見逃したくない。



 
 スペインから、何かを学び取りたい!

彼らには、それだけの質の高い試合を実践してくれています。

そこに、秘密のレシピや、特効薬があるといった期待はしていません。

スペインの空気に触れることができれば、それだけでも価値があるのではないか。

何よりも、自分のコーチングの刺激になることを期待して、足を運ぶつもりです。
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2009年10月20日

生まれながらに

 先日、日本を代表する、国際的な選手が引退しました。

テニスの杉山愛選手です。

彼女は、17年間戦い続けた。

そして、4大大会への連続試合出場のギネス記録も打ち立てた。

「テニスへの愛情、パッションが人一倍大きかった」

彼女はそう答えています。

テニスを好きであり続けることが出来た。

それは、コーチが最高の仕事をした、証でもあります。




 彼女の活躍の軌跡を追いかけてみると、コーチの存在が強く映りました。

彼女の母でもある杉山芙沙子コーチです。

芙沙子コーチ自身は、テニス経験がほとんど無いそうです。

トッププロのコーチとしては、かなり特殊なスタートを切っています。

最高の仕事をしたコーチに、興味がわいてきました。




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 元々、学生時代から、熱心にサポートしていたようです。

車での送り迎えや、弁当作り。

プロとなっても、マネージャーとして海外遠征に同行し、サポートを続けていました。

2001年、杉山愛から、コーチを依頼。

テニス人生27年、プロ生活17年を支え続けたのが、母、芙沙子氏だそうです。





 2人の間には、固い信頼関係があります。

それは、2人の話しからもうかがえます。

ただ、それと、コーチと選手との関係になるのとは、別です。

メンタル部分のサポートは出来ても、戦略・技術・身体の部分はどうなのでしょう?






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 そんな心配は無用のようです。

身体のメカニズムやフォームを見極め、的確にアドバイス。

試合を分析し、事象を報告し、改善点を即座に伝える。

芙沙子氏には、鋭い「目」があったようです。

彼女自身がプレーした、様々なスポーツ経験がベースになっている。




 そして、アドバイスの基準となる、芯も持ち合わせていました。

これは、27年間の付き合いだからこそ、持つことが出来たのでしょう。

「リズミカルで小気味のいいテニス」

杉山愛選手が子供の頃から目指している、理想のテニス。

これに近づけるためには何が必要か?

その基準に照らし合わせて、コーチングしていくのです。






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 「ネイティブコーチ」と言う言葉があります。

ビジネスコーチングの世界で使う用語です。

元々!人を育てたり、能力を引き出す力を持った人。

彼らを「ネイティブコーチ」と呼びます。




 大多数の人々は、ネイティブコーチの持つ力を学んでいく。

コーチングスキルを身につけていく。

元々持っているのではなく、学んでいくことで、身につけるのです。




 杉山芙沙子氏は、ネイティブコーチの1人だと推察されます。

天性のコーチング能力に恵まれたのでしょう。

もちろん、そこから努力と経験を積み重ね、さらにコーチとして成長していったはずです。






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 こんな言葉もあります。

「名選手は名監督(コーチ)にあらず」

なんとなく、頭では分かっているこの言葉。

ネイティブコーチ、コーチングスキルの学習と言う考え方を使えば、簡単に説明できます。



 さらに付け加えると、名選手としての成功が足を引っ張ることもあるのです。

自分が成功した経験を、そのまま押し付けてしまう。

時代や、環境、取り組む人間そのものが違うのにも関わらずです。

他のやり方を、模索することは、プライドが邪魔してしまうのでしょうか?






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 私が以前、発達・教育関係の書籍を読んだ時に、杉山家の話が出ていました。

そこに紹介されたエピソードや、フレーズは心を打たれるものが多くありました。




「私は、子供より長く生きているが、母親としては子供と同じ0歳から」

「子供が靴を履くのに時間が掛かっていても、あえて手を出さず見守っている。

 子供のためのお出かけなのに、親が自分の都合でせかしてどうする。」

「私はこう考えるけど、あなたはどう思う?」
(何か決断を求める時、何か誤った行動をとってしまった時)




 そこから、はっきりとしたものが見えてきます。

・子供に考えさせ、決断させる。

・親の考えを押し付けない。

・親の都合で子供を振り回さない。



 「親」の部分をコーチに、「子供」を選手に置き換えるとどうでしょう。

子育ての時から、優秀なコーチだったのですね。
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2009年07月28日

道を作ってもらうために

 ボールを持った選手と、持っていない選手とがコミュニケーションをとる。

味方同士で、会話をする。

試合の流れの中なので、長話など出来るはずも無く。

短い間で、お互いの意思を疎通させる。




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 コミュニケーションの方法は、つまりアクションはいくつかあります。

声で話をする。

目を合わせ、話をする。

指や、腕を使って、指し示す。

動きで、動作を表す。

一般的に用いられるコミュニケーションツールは、以上どれかのアクションでしょう。

もっとプレーする時間が長くなれば、以心伝心もあるのでしょうが・・・。




 もちろん、どれか1つだけでコミュニケーションが完結することは少ない。

目を合わせ、その瞬間に動きを起こす。

声を掛け、指でサインを出す。

複数のアクションを組み合わせて、コミュニケーションをとるのです。






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 コミュニケーションの重要性は、よく聞きます。

では、何のためにコミュニケーションをとっているのか?

そもそも、コミュニケーションをとる目的とは?




 幾つかの答えがあるのでしょうが、私はこう考えます。

「相手に動いてもらうこと」・・・自分から発信するなら

「相手のために動くこと」・・・相手から発信して来たなら
 
円滑に意思の疎通が出来た!

これでは、コミュニケーションは完結していないはずです。




 相手の立場に立ち、話を聞く。

頭ごなしに言い放つのではなく、同じ目線で物事を伝えようとする。

目は口ほどにモノを言う、だからアイコンタクトをとりながら、会話をする。

コミュニケーションを意識している人は、そう考えるでしょう。

これらも全て、コミュニケーションの目的のために行っている、手段にしか過ぎないはずです。






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 試合中にこんな場面がありました。

コミュニケーションとは何ぞや!?改めて考えさせられるシーンでした。

これは、例のブラジルでもプレーしていた、プロ選手のワンプレーです。





 彼が、中盤の左サイドでボールを持ちました。

前を向いて、ルックアラウンドしながら、止まっています。

周りの選手も、彼もマークされており、スペースもぎっしりと埋められています。

局面を取り出すと、こんな感じです。



攻撃方向↑

         ●
●       

          A
*       
@


@がプロプレーヤー、Aが味方選手
●は相手DF、*はボールです。
左サイドから、上(ゴール方向)に向かって攻めています。



@がゆっくりとドリブルをしながら、突然左手を斜め前に向け指差しました。

どうやら、Aの味方選手とアイコンタクトをした、その時の指差したようです。

次の瞬間、Aの味方選手が、左斜め前に向かって、走り抜けました。

思い切った、ダイアゴナルラン(フットサルで言うパラレル・パラレラ)です。




 相手DFもその動きに、まじめに対応しました。

ピッタリとマークを続けたのです。

すると、ギチギチだった中盤に、わずかなスペースが生まれました。





攻撃方向↑


A
         「スペース!!」
●       

         
*       
@



@の彼にとっては、願ってもない「スペース!!」でした。

その「スペース!!」に向かって、突然ドリブルをスピードアップし、入り込んでいきました。

そう、先ほどの動きは、ここに「スペース!!」を作ってもらうためだったのです。






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 普段、2人は同じチームでトレーニングなどしていない関係です。

それが、何年もプレーしている仲間のような、スムーズなコンビプレーでした!

まさに、コミュニケーションの目的を果たした、その瞬間だったと言えるでしょう。




 相手に受け入れてもらう工夫や、受け入れるための準備は必要でしょう。

今回も、信頼関係に基づいて、その準備があったから、成功したはずです。

試合中にとっさに行われた、コミュニケーションにもとづく、グッドなプレーでした。
posted by プロコーチ at 23:29| Comment(0) | TrackBack(0) | コーチング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月24日

選手自らが

 私の指導するスクールで、年に1度の大会が開催されます。

普段は、対戦することの無いカテゴリー同士が、この時だけは対戦するのです。

しかも、公平を期すために、コーチが試合を指揮しない。

と言うのも、私が指導するチーム同士が対戦することがあるからです。

選手同士が、話し合って、メンバーや約束事などを作り上げて行くのです。

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 自分で考えるように。

自分たちで決断するように。

普段から、指導の現場で、取り組み続けています。

繰り返し、繰り返し、行うことで、選手が自ら考え、決断し、動くようになっていきます。

奇麗ごとではなく、自らの頭で考え、自らの意思で決断し始めます。




 しかしながら、どこかで、コーチに甘えている?頼っている?部分があるはずです。

困ったら、助けてくれるはず。

壁にぶつかれば、手を差し伸べてくれるのではないか。

これは、お互いの信頼関係と紙一重の部分なので、一概にダメだとは言えないのですが・・・。

現実の世界で言うと、資本主義と、セーフティーネットの関係でしょうか。



 どちらにしても、偏りすぎるのは良くないはずです。

自立を促すことと、最後の拠り所を準備しておくこと。

このバランスが、コーチングの妙と考えることができます。






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 今回の大会では、選手自らが、環境整備すらしなくてはならない。

試合に必要なものは、ピッチの上だけではない。

ピッチの外で、どのように振舞うのか?

ベンチの人間は?

アップのタイミング、選手の交代。

試合の前、間、何をすべきか?

すべきことは、意外とたくさんあるのです。




 選手たちは、自分たちで、選手を選考し、約束事や、当日の行動を作り上げます。

上手く行くこともあれば、失敗してしまうこともあるでしょう。

普段は、選手です。

与えられた環境で、ベストのパフォーマンスを発揮する。

それが、役割です。

環境を与えるのは、コーチの仕事ですからね。



 人生にすら例えられるのが、フットボールです。

予期せぬこと、想像を超えるアクシデントすら、起こる可能性があります。

本職のコーチなら、未然に防ぐための行動はとれるでしょう。

それでも、もし起こったとしても、対応に慌てふためくことは少ないはずです。



 選手同士で、試合を進めるとなると、どうでしょう?

足らないことも出てくるやも知れません。

それでも、構わないと我々は考えています。

大事なのは、その場、その瞬間での対応です。

「自分たちの責任において、行動する」

これに尽きるのです。






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 タイトルを獲得することと、同じくらいの価値があるものを得て欲しい。

フットボールプレーヤーとしての知恵を獲得して欲しい。

この大会を通じて、何か知恵や経験を掴み取ってくれること。

それを願って、毎年この大会を開催しています。

さあ、今年は?!
posted by プロコーチ at 23:56| Comment(0) | TrackBack(0) | コーチング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月12日

コーチ養成講習会を受講して、

 日本サッカー協会が主催する、フットサルのコーチ養成講習会を受講しました。

今回が3回目となるこの講習会。

修了すると、新設されたフットサルC級コーチのライセンスを授与されます。



 あまりに、応募が殺到したため、急遽、今回開催されたのです。

インストラクターのコーチ曰く、我々までを第1期生として捉えているそうです。

そこでの気付きを、書き記します。
 
 



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 講習会に行く価値は、自分の頭の整理が出来ること。

今まで、頭の中でごちゃごちゃになってしまっていたもの。

それが今回、ストンときれいにフォルダ分けされた。



 もちろん、新しい知識をたくさん得られました。

言葉・用語の整理と言うもの出来ました。

自分にとっては、指導の武器が増えたと言えます。






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 コーチ同士の輪が広がっていくこと。

講習会を受講する同期のメンバーに、インストラクター。

全員が、コーチとして向上心や情熱、誇りをもって、指導に取り組んでいる。

この輪に身をおけたことは、何事にも変えがたい経験です。



 平日にもかかわらず、宿泊型の講習を受けに来る情熱。

年齢や、立場を超えて、講習会に取り組む姿勢には、尊敬しきりです。

その中で、恥ずかしくない自分でいないと!!




 夜遅くまで、フットサルのこと、サッカーとフットサルとの係わり、指導について、・・・。

様々なテーマで、語り明かしました。

気付けば、夜中の3時をまわっているのです。

コーチ仲間との話は、本当に尽きない。

この何気ない時間も、講習会の価値の1つでしょう。





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 我々のインストラクターを務めてくださったコーチは二人おられます。

そのお二人が、講習会の最後に、我々のはなむけに、言葉を下さりました。


 
「ケーキの作り方を教えます。

そのケーキには、砂糖100gを入れます。

もし自分がまずいと感じたら、それを90gにしてもいいし、110gにしてもいい。

それが、コーチにとって、大切なことなんだ。」



「なかなか、うまく進んでいかないだろう。

いいことに取り組んでいる、その強い信念を持つこと、

そして、それを継続していくことが大事だ。」




 コーチとしての心構えを、忘れてはならない。

さっそく今日からの、指導に活かしていけるように!

与えられたものが全てではない、自分で考え、信念を忘れず、続けていかなければ!!
posted by プロコーチ at 23:53| Comment(0) | TrackBack(0) | コーチング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年04月16日

20センチのこだわり

 どこにマーカーコーンを置くのか?

(平べったい円すい状のもの。黄色やオレンジの鮮やかな色が一般的です)

それが20センチずれただけでも、トレーニングで狙ったような成果が出ないこともある。



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 トレーニングのメニューを立案する時には、狙いをもって企画します。

選手が、今このような課題を抱えている。

その課題を克服し、プレーヤーとして成長して欲しい。

トレーニングを通して、獲得して欲しいものを想像しながら、プランニングしていきます。



 試合で、選手自身が、その課題を克服してくれるのが、一番望ましいのです。

ところが、なかなか試合では、目の前のプレッシャーに精一杯になってしまう。

何とか負けまい、勝とう、やり抜こうと、全力を尽くすでしょう。

すると、いつもの弱点が、繰り返されていることに気づくのです。






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 そこで、トレーニングを通して、その課題を克服していく。

トレーニングなら、プレッシャーをコントロールすることが出来る。

もちろんこれは、コーチの仕事です。

心理的なプレッシャー、肉体的なプレッシャーの双方をコントロールしてあげる。

 
 そして、課題が、何度も何度も繰り返されるようなメニューをプランニングするのです。

試合だと、なかなか狙っているような場面は、何度も出てはこないですからね。

試合を想定することを忘れずに、再現性を持たせていきます。





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 トレーニングで大切なことの一つに、「場の設定」があります。

コートのサイズ、選手の人数、時間などを決めて、適度な負荷を掛けてあげるのです。

サイズは何M×何Mで、選手は何人対何人・・・・。



 トレーニングをする際の、その「場」を作り上げる。

選手の動きや能力を考えながら、予め用意しておくのです。

内容だけを考えていては、事足りないはずです。






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 トレーニングが始まってみると、思ったよりも広すぎた(狭すぎた)。

「場」が簡単すぎても、難しすぎても、選手のモチベーションは下がってしまう。

選手のプレーを見ていて、そんな失敗に気づいてしまうことは多々あります。

コーチが、プレッシャーをコントロールできていないのです。



 そんな時は、マーカーコーンの位置を、こっそりずらして行く。

コートのサイズを、マーカー1つ分、2つ分小さく(大きく)してしまう。

プレッシャーをコントロールしてあげることで、狙っている場面が何度も再現されてくる。

私は、心の中でよしよしと、微笑んでいるのです。




 何度も、同じ現象が起こるうちに、選手が気づいてくる。

こうすればいいのか!なるほど!

いいトレーニングが出来れば、選手は気づき、選手は変わる。

その、いい変化を起こさせれば、トレーニングは成功です。





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 今日、マーカーコーンのサイズを測ってみました。

直径で20センチありました。

マーカーコーン1つ分、中に置く、外に置く、手前に、向こうに。

それによって、起こる現象に違いが出て来得る。



 どこに置くのが正解なのか?

選手のプレーそのものを観るまでは分からない。

観察しながら、20センチにこだわって、設定していく。

正解は、毎回違う。
posted by プロコーチ at 23:52| Comment(0) | TrackBack(0) | コーチング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月17日

きっかけ作りをする。

 コーチの仕事は、1から10まで全てを教え込み、自分のロボットを量産する。
そんな勘違いをしては、決してならない。
無意識のうちに、そんな関係になってしまっているのかも知れません。
その方が、コーチも選手も楽なこともあるのです。
そして、一時期の成功は手に入れる可能性もあるでしょう。


 それでは、コーチの指示が間違っていたらどうなるのか?
コーチの予想を上回るプレーを相手チームがしてきたら?
もし、環境が変わって、コーチと選手の関係でなくなったら?
チームが変わることは、当たり前のようにありますよね。
プロの世界は、移り変わりが激しいものです。
アマチュアだとしても、学生なら3・4年だけですよね。

 選手をロボットにさせないための取り組みを、コーチは工夫し続けなければ。
 
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 ジェフ千葉の監督は、昨年途中から引き続き、アレックス・ミラーコーチです。
ご存知の通り、イングランドのリバプールで経験を積んできました。
そのミラー監督が、口癖のように発する言葉があるようです。
「Talk」

 トレーニングの最中に、発するこの「Talk」と言う言葉。
選手たちに、何が出来ているのか、何が出来ていないのかを考えさせる。
即席ミーティングの場を、作り出す。
命令に対して、従うのではなく。
自分たちで、考える。
そして、自ら分析させ、お互いに意見を出し合う。


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 こんな話を、以前に私が尊敬するコーチの方がおっしゃってました。
「知識と、知恵との違い。」

 教えてもらったこと、これが知識。
もちろんこれも、重要。
全くの無知なら、何をしてもいいかすら分からない。

 もっと大事なものは、自分が経験で得たもの。
トレーニングやゲームに、必死に取り組む。
その中での成功体験や、失敗から学んだもの。
自ら獲得した、知恵。
これに勝るものは無い。

 だから、知恵を獲得させる。
そんな「場」を作り出す工夫をすること!
決して、1から10までを教え込もうとするのではない。

 このお話は、私が指導する際には、常に心がけている部分です。
どうしても、我慢できずに、口を挟んでしまう。
そんな瞬間が、あるのです。
こうすることで、トレーニングは円滑に行く。

 ただし、知恵を獲得させるチャンスを、同時に奪っているのかもしれない。
私自身を、向上させ続けなければならない、大切な考え方です。

 ミラー監督は、当たり前のように、行っている。
彼からしてみれば、グッと我慢しているのでしょう。
それでも、選手たち自らの成長を信じて、見守っている。
そんな姿が想像されます。


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 今、ジェフ千葉ではこの即席ミーティングが、さらなる副産物を生み出しているようです。
選手たちが、トレーニング中に大きな声を出すようになったのです。
もちろん、元々声は出していたのでしょうが、さらに大きく、たくさんの選手が。

 指示を出す声。
激励し、励ます声。
要求する声。
様々な声が、ピッチの中で響いていく。
この声が、チームに活気を呼び込んでいるそうです。

 さらには、いいプレーを賞賛する声。
ミスをフォローしあう声。
チームを一体化させ、がっちりといいチームになる。
そんな雰囲気すらも感じられるようです。


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 これぞ、ミラー監督の腕の見せ所なのでしょう。
シーズンが始まって、試合が続くと、出来ることは狭まって来る。
今、チーム作りのときだから出来ることがある。

 それは、チームに価値基準を与えること。
話し、声を出し合うことに、お互いの意見や人格を尊重しあうことです。
そうして、選手に、チームとして戦うための知恵を獲得させたのです。
経験豊富なコーチの、素晴らしい仕事ですよね。
posted by プロコーチ at 23:39| Comment(0) | TrackBack(0) | コーチング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする