2016年10月01日

くせを見抜く。

 キックの調子が、よくない。

ボールを繰り返し、蹴っていました。

すると、体の反応が良くないことに気づきました。

特に、一つの動きが出来ても、連続して動けていない。

方向を変える、ステップワーク。

スライディングをした後の、立ち上がり。

そして、キックの動作。

踏み込んでボールを蹴り、前に抜けていく動作ができない。

ボールを蹴り込むだけでは、ダメなのではないか。










 普段お世話になっているトレーナーさんに、相談してみました。

「体の反応が良くない。」

「連続した動きに、違和感がある。」

自分の症状を伝えました。

すると、いくつかの動きをするように、指示されました。

棒をもって、体を捻る。

体をねじり、倒す。

横に寝そべり、負荷を受けながら、足を動かしていく。

すると、トレーナーは、私の体を観察して、ある結論に至りました。

「股関節の使い方に問題がある。」

「特に、左右で使い方に差がある。」









 トレーナーが言うには、

「右利きの人間は、左足が軸足になることが多い。」

「キックの動作はもちろん、ジャンプや、他の動きでも。」

「だから、左と右とで、体の使い方に差ができる。結果、からだに癖がついている。」

「それが、特に股関節に表れている。」

極端に言うと、常に、左足一本で立っているかのようである、だそうです。

うーん、そんな意識はないのですが、、。

その後、いくつかのトレーニングをしました。

見たこともないような、トレーニングが続きます。

動き自体は、とても地味なものでした。

動作は楽なのですが、やってみるとツライ。

左右で股関節の動かし方を変えて、動作を繰り返します。

そして、呼吸も気をつけながら。










 トレーニングを終え、全身をチェックします。

そして、軽くキックの動作をしました。

すると、今まで感じていた違和感を感じない。

踏み込んだ後、スムーズに体が抜けていく。

重心移動がなめらかになりました。

今まで苦しんでいたのが、ウソみたいに、体が動き始めてくれました。

プロの目、そして改善させるメニューのチョイスはすごいですね。

あとは、蹴り込んでいき、必要な筋力やフィーリングを戻せれば!









 今回、プロのトレーナーの凄腕を体感しました。

フットボールのコーチも、同じですね。

目の前で起こる状況、問題を抱えている選手。

的確に問題を捉える目。

そして、その問題を解決するためには、どのようにアプローチすればいいのか。

選手やグループを、よりより場所に導いていく。

「さすが!プロフェッショナル!」

そう思わせるような、指導を目指して。






  
posted by プロコーチ at 00:48| Comment(0) | TrackBack(0) | フィジカル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月23日

コーヒーとキック

 この夏、3週間、ブラジルに行かせてもらいました。

コーチの研修と、小中学生の引率を兼ねて。

契約しているクラブ、クルゼイロECの育成組織にお世話になりました。

刺激の多い毎日を過ごしました。

30数時間先にある、地球の裏側。
 
ただ行くだけでは、観光と同じ。

何を得るのか?






 新たな発見も多くありました。

一つ例を挙げるなら、ブラジルの進化でしょうか。

おそらく危機感を持っているのでしょう。

ヨーロッパの状況から学び、良い部分を取り入れようとしているのです。

例えば、腕にGPSを装着して、活動量、運動の強度を計測。

日々のトレーニングにフィードバックさせていました。

そして、ピッチサイドに、10M以上の高台を組んでいました。

ここから、全てのトレーニングを撮影。

選手のパフォーマンスを記録し、今後のトレーニングプランに活かしていく。

これらは、感覚に頼っていた部分の甘さを無くすため。

選手工場であり続けるための努力は、並大抵ではありませんでした。









 濃密な3週間を過ごすことが出来ました。

帰国後、翌日からすぐに仕事に戻ります。

1週間もすれば、日常に戻れるはずでした。

ところが、違和感を感じるのです。

一つは、コーヒー。

毎朝、ペーパードリップでコーヒーを淹れるのが日課です。

数年続けている日課なので、コーヒーを淹れる腕も上がりました。

はずでした。

朝、いつものように、コーヒーを淹れると美味しくない。

膨らみもなく、香りも弱い。

いい時間を過ごすはずのコーヒーブレイクが、残念な時間に変わってしまった、、。









 もう一つは、キック。

特に、ロングフィード。

シュパン、と蹴れないのです。

何となく、狙ったところには飛ぶ?

いや、キックに一伸びがありません。

インパクトの瞬間に、力が抜けていくような、妙な感覚すらあるのです。









 コーヒーとキック。

いずれも、約1か月、離れていました。

その間、技術のメンテナンスが出来ていなかったのです。

一度身に着けた技術は、忘れない。

忘れていないのでしょうが、何かが違う。

感覚を取り戻せない。

常に、トレーニングを続けなければならないのは、こういうことか!

自分自身を実験台にして、実証してしまいました。

早く、取り戻さなければ!!


posted by プロコーチ at 23:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 技術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月16日

これも技術。

私が指導している成人向けのサッカースクール。

一つの特徴として、クラス分けをキッチリと行い、日々の活動をしています。

年齢や、性別ではなく、プレイヤーのレベルでクラス分けをしているのです。

基本的に、レベルが違うクラス同士は、試合もトレーニングも一緒には行いません。

ただし、年に1度だけ、すべてのクラスが戦う、カップ戦を行います。

カテゴリーの違う者同士が戦う、言わば、天皇杯のようなものでしょうか。

1次リーグから始まり、2次リーグ、3次リーグ(準決勝)、決勝。

一つでも上のステージを目指して、日ごろのトレーニングの成果を競い合います。










 もう一つの特徴として、各グループが自主運営で行うということです。

普段は、コーチが指導し、コーチのもとで活動をしています。

この時だけは、自分たちで目標、戦い方、システム、メンバー構成を決めていくのです。

全員均等に、出場するチーム。

一方で、主力となる選手は、出場時間を長くする。

それも、お互いに話し合って決めていきます。

セットプレーの工夫に、システムの変更。

もちろん、WーUPに時間の管理まで。

すでに10年以上、このカップ戦を続けています。

ボトムアップ理論という言葉など、聞いたことがない時ですね。

当時から、選手の自主性を重んじた活動です。

時には、話し合いが上手くいかず、ギクシャクすることもあるようですが、、。

それも含めて、いい経験の場だと思っています。












 一つ、面白いことがありました。

3次リーグを勝ち抜き、決勝進出を決めたチームの得点シーンです。

2試合共に、1対0で勝利。

その2ゴールともに、ヘディングが鍵になったのです。

1点目は、右サイドからクロスが上がりました。

そこに飛び込んだ選手が、ゴール上隅にたたきこみました。

DFもクリアをすべく落下点に入っていたのですが、競り勝って、見事なヘディングシュートでした。

2点目は、左サイドからのアーリークロス。

ヘディングでファーサイドに折り返しました。

そこに飛び込んだ選手が、シュートし、ゴール。

ヘディングの落としは、タイミングも場所も、ぴったり。

絵に描いたような、きれいなゴールでした。












 実は、このチーム。

週に一度のトレーニングをしています。

w-upの中で、毎回ヘディングを継続的に取り組んでいます。

パートナーが手で投げて返す、いわゆる基礎練形式ではありません。

二人組でヘディングだけでパスをつないで行きます。

フットサルコートの中心から、ゴール目掛けて進みます。

落としたら、やり直し、スタートに戻ります。

ゴールの近くまでいったら、ヘディングでバーにぶつけるのです。

これが、なかなか難しい。

いつも、10分くらいするのですが、一度も当たらないこともあります。

ゴール前まで運べても、12センチの幅は狭いようで。











 このトレーニングの特徴は、正確性を求められていること。

そして、ヘディングしやすいパスは、あまり来ないということでしょうか。

動いている味方に、パス。

ボールも、自分の額の前に来るとは限りません。

自らボールの落下点に入り、次の場所にパスをする。

ボールの勢い、高さ、仲間の身長、スペースを認識しながら、とっさに技術を発揮する。

私もあまり口を出しません。

自然に自分たちで、強さや、高さなどを調節しあって、バーを目指しています。

このトレーニングを続けて、半年は超え、1年近くなるでしょうか。

少しずつ、上達しているようで、バーに当たる回数も、増えてきています。













 今回の2ゴール両方に、ヘディングが絡んだ。

それは、偶然かもしれません。

でも、取り組んでいなければ、ヘディングのミスが起こったかもしれません。

当然のことですが、ヘディングも技術の一つ。

だとすれば、繰り返すことで、技術は高まります。

ヘディングに対して、ポジティブに取り組めない選手は、実際にいます。

特に、子供や、女性には、多いですね。

子供も、小学生の高学年になれば、ヘディングのトレーニングを始めても問題ないかと思います。

(脳の発育などが気になるのなら、もう少し大きくなってからでもいいのですが、)

浮き球を毎回トラップしていては、やられてしまいます。

守備においても、攻撃においても、ヘディングは必須の技術。

それは、今も、昔も変わりません。












 丸く、弾むボールを使うこの競技。

ヘディングは避けては通れない技術です。

以前に一緒にお仕事をさせてもらった、秋田豊さん。

秋田さんは、教えてくれました。

「俺は、ヘディングで、家を2軒建てた。」

最初にお会いしたとき、3時間、センターバックについて話を聞かせてもらいました。

そのうち、2時間がヘディングについての内容です。

ミートポイント、体の使い方、首の使い方、ポジショニング。

そして、大事な、相手との駆け引きの中で、技術を発揮すること。

ヘディングも極めれば、大きな武器になる。

改めて、勉強させてもらった、貴重な時間でした。






 足元のボールを扱うことだけが、技術ではない。

リフティングの技を身に着けることが、浮き球の扱いの全てではない。

きれいなことばかり、言っていられませんよね。

これからも、継続的に、ヘディングに取り組まなくては!
posted by プロコーチ at 13:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 技術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月09日

時期を考えると

UAE戦が2人。

タイ戦が2人、プラス1人。

何の数だと思いますか?

これは、スタメンにおける国内組の人数です。

UAE戦は、森重、大島の2人。

タイ戦のスタメンFWは、浅野。

彼は、日本でシーズンを送っていたので、国内組に数えてもいいかもしれない。

だから、プラス1人。

タイ戦は、森重、山口、浅野の3人。










 Jリーグは、春に開幕し、秋にシーズンが終わります。

いわゆる春秋制。

ヨーロッパは、晩夏から秋に開幕し、翌春にシーズンが終わる。

秋春制です。

いままさに、シーズンが始まったばかり。

清武がスペインに挑戦、岡崎がチャンピオンズリーグに。

など、これからどうなる?というのがヨーロッパですよね。










 つまり、シーズン真っただ中で、完全に戦う体になっているのが、Jリーガー。

国内組です。

頭の中も、体も、そしてメンタルも、戦うモードですよね。

一方の、ヨーロッパ組は、全く違います。

オフで、疲れた体やメンタルをリフレッシュ。

そして、シーズン前のキャンプで体をいじめた。

少しずつ連携を高めていき、実戦を通して、さらに高めていく。

実戦から遠ざかっていたので、ズレが生じているはず。

そのズレを修正しながら、コンディションを高めていくでしょう。

100%の力を発揮したくても、発揮できないのがヨーロッパ組。










 しかも、長い長い移動をして、日本に着きました。

10時間以上のフライト。

そして、時差。

遅い選手は、UAE戦の2日前の合流。

これで、90分を戦い抜けれるのか?

持っている力の100%を、ピッチ上で落とすことができるのか?

いくらその気持ちがあっても、出来ないでしょうね。











 敗れたUAE戦と、勝利したタイ戦。

チームは、数日で改善したのでしょうか?

改善したというよりも、コンディションが良くなった。

アジアについて、日数が経って、温度湿度に慣れた。

時差ボケが戻ってきた。

そして、何よりも、国内組の人数が増えた。

前線に運動量があり、100%で動ける浅野が入った。

もちろん、初戦UAE戦の敗戦を受け、目が覚めたのもあるでしょう。

それよりも、走れる選手が増えたのが、実状ではないでしょうか。











 この時期の戦いは、もっと国内組を増やすべきだったのではないか?

実績や、元々持つ力を信じすぎたのではないか?

国内組の選手の力を、信じ切れなかったのか?

走れない選手、戦えない選手は、ピッチ上にいらない。

数か月後は、違うでしょう。

でも、この時期は、国内組を増やすべきだった
posted by プロコーチ at 16:11| Comment(0) | TrackBack(0) | フィジカル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月31日

ブラジルの子供たち。

団子サッカーをどうとらえるか?

子供たちが、1つのボールに群がる。
両チームの選手が、まるでラグビーのモールを組むかのように。
エゴイストの年代である、未就学児は、特にそうでしょう。
いわゆる「団子サッカー」です。




賛成派のかたは、大きくなれば、解消されるだろう。
それならば、U12ではドリブルをどんどんさせよう。
ボールを奪われたら、奪い返す。
ボールに対する執着心も、養われる。
狭い局面でのボールコントロールが、身に付く。





反対派の意見は、異なります。
団子サッカーは、サッカーではない。
子供でも、サッカーそのものをプレーさせるべきだ。
ポジションや、役割を少しずつ理解させる。
その中で、常に判断させなければ、将来困る。
それぞれの意見は、このような感じでしょうか?




今回のブラジル研修。
ブラジルの子供たちは、どうだったと思いますか?
私の見る限り、団子サッカーはしていません。
小学生の年代、いくつかのグループ、年代を見ました。
団子サッカーには、一切なっていません。
1つのボールに何人もの子供が、攻守入り乱れて。
そのようなシーンは、ありませんでした。
と、言っても、整然と、大人のサッカーをしているわけでもない。
日本人ほどの規律は、感じられません。
それでも、団子サッカーにはならないのです。





1つ、大きな特長がありました。
とにかく、ゴールに向かうのです。
サイドバックだ!と、コーチに言われても、気づけばウイングの位置。
闘莉王のような、攻め上がるセンターバックも、当たり前。
中盤も同じです。
とにかく、ボールを持っていなくても、ゴールに向かう意識が強い。
俺が、俺が!点を獲るんだ。







ボールを持てば、どうなるか?
無理な距離でも、シュート。
目の前の相手をはがして、ラストパス。
低い位置でボールを持ったとしても、ゴール方向に向かいます。
とにかくゴールを意識したプレーなのです。
攻撃の目的である、ゴールへの意識がとにかく強い。
たいして、ボール扱いが巧みで無くても、同じです。
小さい王様が、ピッチ上に溢れていました。






守備になれば、どうでしょうか?
びっくりするほど、突っ込んできます。
抜かれることなど、恐れない。
浮き玉のルーズボールも、同じです。
どんどん、マイボールにすべく、突っ込みます。
仮に抜かれても、すぐに追いかけて来ます。
とにかく、相手との距離が近い。
そして、どんどん足を出し、ボールに向かいます。
守備の本質である、ボールを奪い返す!
この気持ちを、常に体で表現していました。






日本の子供たちは、苦戦しました。
普段は、抜かれないように待つDFとの対戦です。
その間合い、やり方に慣れすぎているのでしょう。
子供たちに、聞いてみると、
「フェイントを出す時間が無い。」
「外したつもりなのに、ボールが相手の足に当たる。」
突っ込んでくるタイプのDFに、戸惑ったのです。
ドリブルが引っ掛かり、フェイントも出せません。
相手のタイプが変わったのだから、その変化に対応してほしいのですが。





チームメイトに入ってくれるブラジル人選手。
彼らは、ポジションを守りません。
自分が、正しいと思う位置に、勝手に行ってしまいます。
点を獲れそうだと思えば、前に上がります。
ボールが、来そうな場所に、好きに入ってしまいます。
真面目な?日本人は、困惑します。
言葉も通じないからと、為されるがままでした。
ブラジルの子供たちは、小さい王様ですから、そうなりますよね。
本当に、不思議なほどに、自信に溢れているのです。







トレーニングや、ウォーミングアップでは、日本人が抜群でした。
コーチも、「素晴らしい」と褒めてくれます。
「あいつは、いい選手だ!」と絶賛してくれることも。
私の目で見ても、ボールを扱う能力は高い。
自在にボールを動かし、フェイントを繰り出します。
一方、ブラジルの子供たちは、ミスばかり。
コーチの指示も、聞いているのかどうか?
自分勝手なことをしている子供すら、いました。
ところが、試合で活躍するのは、ブラジルの子供達なのです。
悔しいのですが、怖いのは彼らであり、効いているのも彼らでした。






足りない部分を見せつけられました。
ボールと仲良くするだけが、技術だと思い込んではいないか?
やられないようにすることが、守備だと思っていないか?
ボールを守っていれば、攻撃していると思っていないか?
試合でミスをすると、負のサイクルに、はまっていきます。
狭い所に突っ込んでいき、ボールを奪われる。
パスに逃げようとして、かっさらわれる。
頑張っているのは伝わりますが、自分の良さも出せない。







クラブのコーチに、聞いてみました。
日本の子供たちをどう思うか?と聞いてみました。
すごく、褒めてくれます。
規律正しい、技術レベルも高い。
でも、、、と、続きます。
「日本の子供たちは、試合になると自信が感じられない」
「試合を読む目が身に付いてない。」
との意見でした。







ブラジルの子供と、日本の子供は違います。
家庭環境も、教育も、違います。
ブラジルの真似をそのまますれば良い、とはならないのです。
例えば、多くの日本の子供たちは、向学心を持っています。
ブラジルの食事、環境を受け入れよう。
と伝えれば、少しずつであっても、取り組んでいきます。
さらに、
自分のやりたいプレーをするために、相手を観察しよう。
自分のしたいプレーを、周りに分かってもらおう。
毎晩、ミーティングと、個人面談を重ねました。
すると、日に日に良くなっていきました。
最終日の試合は、前回互角の相手を圧倒したのです。
環境に適応し、少しずつ自分のプレーを出せたのでしょうね。





では、我々は普段、どのような指導をしていけばよいのか?
小さい王様を、育てる努力をすべきなのか?
団子サッカーを、どうとらえるのか?
答えを出すことは、難しい。
ゴールへの意識、ボールを奪い返す意識。
ここは間違いなく、全世界共通です。
必ず、子供の時分に持たせてあげたいポイントです。






さらに1つ、真似をしたいポイントがありました。
彼らからは、プレーをする喜びを感じます。
やってやるぞ!フッチボウが大好きだ!
プレーで、それを表現し続けているのです。
常に意欲的な姿は、見ていて嬉しくなります。
日本で辛そうにプレーしている子供を、目にしませんか?
もっと、もっと、大好きになって欲しい。
喜びをからだ一杯で、表現する選手。
いいですよね。
posted by プロコーチ at 20:13| Comment(0) | TrackBack(0) | メンタル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月28日

40年以上前から、地域の人と共に。


 ブラジルでは、総合型スポーツクラブが多数あります。

地域に密着して、人々がスポーツと共に生きている。

私が研修中のクルゼイロも、sede campestreという名の総合型スポーツクラブを保有しています。

多くのフットボールクラブが、総合型のスポーツクラブを持っているようです。

日本では、標榜しながらも、未だ数少ないのが現状です。

あまり、イメージが浮かばないのかもしれません。











 例を挙げます。

家族が揃って、スポーツクラブにお出かけします。

施設のゲートをくぐるのは、家族一緒。

でもそこからは、別々に行動出来るのです。

お父さんと息子はグラウンドに向かいます。

お父さんは、仲間たちと試合をし、息子はサッカースクールに。

お母さんはフィットネスやプールに、お姉ちゃんはバレーボールやペタンクのコートへ。

もし、小さい子供がいれば、施設内にある託児所に預けることも可能です。

もちろん、一緒に過ごすための設備も整っています。

グラウンドのピッチの周辺や、プールの脇には、バールが併設されています。

そこで、軽食を取りながら、応援するのです。

試合を終えたお父さんが、仲間たちと一杯する姿もあるでしょうね。

シャワーを浴びて、更衣室で着替えて、家族で帰っていきます。











 今回は、ここを見学させてもらいました。

施設が完成して、46年経っているので、ピカピカ!というわけではありません。

ですが、多くのスタッフが、清掃、メンテナスを常にし続けています。

私が訪れた今回も、多くの場所で清掃が行われていました。

そして、バレーボールのラインを、ペンキを用いて引き直している最中でした。

丁寧に使っているためなのか、施設全体から、柔らかい愛情のようなものを感じるくらいです。

保有する施設、フットボールグラウンド2面、フットサルコート2面、屋内フットサルコート2面。

体育館、屋外バレーボールコート10面以上。

プール4か所(ウォータースライダー付き)、ペタンクコート8面、

会議室に多目的ホール、託児所にレストランに、バール(軽食、飲み物、お酒)。

入り口には、ガードマンが常駐し、会員カードをスキャンしなければ、通れないゲートが不審者を排除します。

入ってしまえば、スポーツの楽園が、そこにあるのです。










 入会金が3000ヘアイス。

日本円で90000円と高価ですね。

90000円払えば、家族全員が入会したことになります。

入ってしまえば、相当安価です。

月会費130ヘアイス、つまり4000円。

さらに、家族会員10ヘアイス(一人あたり)。

一人追加するごとに、たったの300円です。

平日7時から22時、休日7時から20時。

1回あたりの使用料は、もちろん無料。

現在の会員数は、5000人。

5000の家族が、豊かなスポーツライフを送っているのです。

今回も、子供を連れた家族、現役をリタイアしたであろう老夫婦にカップル。

ありとあらゆる層が、笑顔でスポーツをエンジョイしていました。













 我々日本では、学校体育の恩恵を受けて、成長してきました。

国が、日本国内の隅々にまで、学校を作ってくれました。

おかげで、識字率は高く、教育は行き届いています。

そして、地域の学校には、運動するための施設がたくさんあります。

ただ、学校を卒業すれば、その施設を使う機会が極端に減ってしまいます。

つまり運動イコール体育であり、学校でした。

最近は、施設開放事業が進んできています。

改めて、その恩恵を受けれる機会も増えてきたのではないでしょうか。










 でも、それは、まだまだ、個人のレベル。

ブラジル・クルゼイロでは違いました。

同じことを、ドイツのケルンででも、感じました。

2006年のワールドカップで訪れた時です。

やはり、家族とスポーツと地域とがが、リンクされている。

日本の我々は、家族と共に、スポーツを通じて時間を共有する習慣が広まっていない。

これが現状ではないでしょうか。

特に、都市部においては、地域との関わりが薄くはないでしょうか。

学校での運動会や文化祭の練習、子供たちの歓声に対して、クレームをつける住民。

保育園ができるといっては、反対運動が起きる。

マンションは建っても、公園の一つも作らない。












 この地域に根差した総合型のスポーツクラブでは、日本にあるものがありません。

それは、卒業であり、引退であり、補欠です。

卒業したら、プレーする環境を失ってしまう。

年齢が来れば、引退する。

プレーできる限られた年齢にもかかわらず、補欠のためにプレーができない。

フットボール、スポーツは、本来、人生を豊かにしてくれるものです。

限られた人間のみが、プレーすることを許されている状況。

もっともっと、裾野を広げることはできるはずです。

少しずつ、良い方向に変化しているとは思いますが、まだまだ。

40数年前から、その道を歩み、そして今もなお歩み続けている国があります。

正直、うらやましさを感じました。

ブラジル人は、我々日本人に語りかけます。

「日本という国は素晴らしい国だ、ブラジルは問題が多すぎる。」

社会システムの安定性や、経済の発展と継続、治安の良さ、教育水準の高さ、伝統的な日本。

我々が世界に誇るものは、たくさんあります。

その一つに、スポーツの豊かさを加えたい。

心から感じる、今回の視察でした。


posted by プロコーチ at 11:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月21日

対ブラジル戦!

 試合を分かっている。

フットボールそのものを理解している。

本当に、うらやましい。









 留学中のクラブが、歓迎するために、試合を組んでくれました。

対戦相手は、近隣の社会人チームです。

動きもスピーディーで、パワーもある、なかなか強そうなチーム。

審判も呼んで、本格的な試合です。

我々は、スタッフでチームを組みました。

名門クラブですので、元プロ選手のコーチや、南米を制した元選手などがゴロゴロ。

でも、ガードマンや、清掃スタッフなどの、普通のおじさんも混じっています。

どんな試合になるのか、楽しみでした。









 試合が始まると、南米らしい駆け引きが、随所で繰り広げられます。

ボールのある局面では、足技でのフェイントだけではありません。

目を使ったフェイント、体の向きを使ったフェイント、体を揺らすフェイント。

相手との距離も近いのですが、簡単には奪われません。

間合いを、完全に分かっているのでしょう。

まるで、猫が、ぼーっとしているようでも、簡単に捕まえられないかのように。

本能の中に、自分の間合いをインプットして組み込んでいる。

JFAは、常にボールを動かそう!と言い続けていますね。

もちろん、ボールを動かすプレーは、有効です。

でも、ボールを止めて、相手の足を止めてしまう駆け引きも、面白いですよね。

「ほら、取りに来いよ!」と言わんばかりの堂々とした姿は、貫禄ものです。













 腹が出て、動けないようなおじさん。

でも、ここぞ!、もしくは、やばい!その瞬間には、猛然とダッシュ。

ここぞ、を読み取る力は、どこからくるのでしょうか。

長年プレーし続けているからなのでしょうか。

お互いに、自分のしたいプレー、仲間にして欲しいプレーを求め続けているからでしょうか。

どちらにせよ、必要な瞬間に、必要な場所を嗅ぎ分ける嗅覚のようなもの。

それを、本当に多くの選手が持ち合わせているのを、肌で感じました。

ピッチの中で、迷子になっている選手。

状況を、自分の都合のいい方向に捻じ曲げて理解している選手。

そのような選手は、皆無と言っていいですね。












 私は、センターバックとして出場。

隣の選手は、元プロ選手。

それどころか、1997年にリベルタドーレスを制して南米一になった時のセンターバック。

クルゼイロのレジェンドの一人でした。

今は、46歳?で、U20のコーチとして、選手を育てる立場に回っています。

レジェンドがどのようなプレーをするのか、興味津々。

相手の攻撃を見ながらも、じっかりと観察していました。













 まず、DFラインが深い。

その理由は、スピード。

現役に比べて、衰えてしまったようで、スプリントに自信が無いからだと推察されます。

そして何よりも、動きがゆっくりでした。

ただし、相手の動き、ボールの周囲の状況から、先に、少しだけポジションを修正します。

スッと、先読みして、相手FWが動くであろう場所に入ってしまうのです。

スピードに乗ろうとしても乗れず、マークを外そうとしても外せない、相手FW。

10歳以上若く、走力もあったのですが、自由に仕事をさせてもらえない。

相手が無理やりボールを入れてきても、簡単に弾き返してしまう。

泰然自若と言いますが、落ち着き払ってプレーをしています。

彼のランニングスピードは遅いのですが、遅さを感じさせない。

残念ながら、途中で、腿裏の違和感を感じたらしく、交代してしまいました。

この数十分間は、私にとって、コーチとしても選手としても、貴重な経験の場になりました。

あの落ち着きを出せる日が、来るのでしょうか。














 私は、いつものように、戦い、つぶし続けました。

日本基準ではなく、ブラジル基準の当たり、腕の使い方で、強く激しくプレッシャー。

最初11番の相手FWが、私に対して勝負を仕掛け続けてきました。

私の目の前に入り、「パスをくれ」と味方に要求。

私がいいポジションを取ると、パスが入らない。

11番は、パスが出て来なければ、「なんで出さない!?」大騒ぎです。

はっきり言うと、なめられていたのでしょうね。

体のちっぽけな東洋人ごとき、余裕でやっつけられる。

そう思っていたのでしょう。

ボールが入っても、バチコーン、ガシッ!足や体ごと、ボールにアタック。

ぐいん、と外されもしましたが、何とか対応。

繰り返し繰り返し、戦い続けました。

イライラし始めた11番は、最終的に私の目の前から消えて、低い位置やサイドに流れてプレー。

完全に、今回の対決では、喧嘩に勝利です。











 そして、裏へのカバーリング。

特に、レジェンドが抜けてからは、自分がやりやすいように、DFラインを高くしました。

その時に、周りの選手が、私を助けてくれます。

バイタルへ当たりに行こうとすると、ボランチの選手が、すっと下がり目に入り、カバーの準備をしてくれます。

裏にカバーリングに行きボールを奪うと、素早く、隣のセンターバックがパスを受けれる位置に入ってます。

そして誰もが、マークの責任についての声を出すと、すかさず反応してくれます。

まるで、何年も一緒に試合をしている仲間であるかのように、錯覚します。

フットボールの理解が深いと、こんなにもスムーズにプレーが出来るのか!

地味な部分かもしれませんが、感心してしまいました。














 試合は、0対0の引き分け。

ただの親善試合なのですが、熱い戦いでした。

上手く、攻撃が出来ない相手チーム。

「ここに出せよ!」「スペース空けただろ、入って来いよ!」

「いや、そんなところに出しても、チャンスにならないだろ!」

激しく言い合いをしながら、お互いに改善を図ります。

傍から見ると、ケンカをしているかのようにも見えるほど、感情をぶつけ合っています。

日本で、ここまで自分の意見を出そうとすることは、あまり目にしません。

自分の意見を押し殺してまでも、気を使い合っているからでしょうね。

日本・ブラジル、どちらのコミュニケーションがいいかは、分かりません。

フットボールというスポーツにおいては、ブラジル人のやり方のほうが、適しているように思います。











 試合終了後、お互いに握手で健闘たたえ合います。

この瞬間は、私が好きな時間です。

削り、ぶつかり合った相手、強い口調で言い合った仲間。

それら全てが、ここでリセットされる。

それどころか、さらに親密度が増していきます。

一度仲間としてボールを蹴れば、心を許しあうような感覚さえ、持ってくれる。

ロッカールームで着替えていると、

「いい守備だった」「今日のベストDFだ」と高い評価。

(まあ、お世辞が多分に含まれているので、話半分に受け取ります。)

お世辞だと分かっていても、フットボールを深く理解しているプロのコーチやスタッフから褒められると、嬉しいですね。

さらに、翌日。

食堂に行くと、一緒にボールを蹴った仲間たちが、昨日よりも親し気に話しかけてくれます。

仲間として認めてくれたのでしょうね。

伝説のセンターバックからも、「お前はつぶしも、カバーリングも素早くて良かったぞ。」

ランチを食べながら、高い評価を。

今まで、頑張っていた成果が、現れたのかもしれません。








 ブラジル人から学ぶことは、まだまだ、我々にはたくさんあります。

その一方で、日本で積み重ねていることは、無駄ではないことも、分かりました。

自信を持って、戦い続けること。

これからも、続けていきたい!そう誓った試合でした。
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2016年08月17日

ブラジル全国選手権2016

 「ゴーール!」

わがチームが得点を決めると、立ち上がり、抱き合って、喜び合う。

大きな声で叫び、飛び跳ね、スタジアム中が興奮に包まれます。

選手も、サポーターの声を体中で感じ取り、喜びを共有しています。

逆に、点を奪われると、人っ子一人いないかのように、静まり返る。

スタジアムが静寂に。

感情を素直に表現しています。

喜びを爆発させ、悲しみに打ちひしがれ、ミスジャッジへの怒りをぶつける。

指導者研修、選手の引率でブラジルのクラブに滞在中、試合観戦をさせてもらいました。

ブラジル全国選手権ブラジレイロンの1部リーグの試合です。










 プレーしている選手は、気持ち良いでしょうね。

自分のプレーで、何万人ものサポーターを興奮させる。

幸せな気持ちにさせる。

得点で喜ばせるだけが、プレーヤーではありません。

気の利いたカバーリングに、激しいスライディングタックル。

守備の好プレーでも、スタンドから拍手や口笛が広がります。

これは、守る甲斐がありますね。

攻守すべてにおいて、サポーターを喜ばせることができるのですから。

まるで、ピッチの中と、周りとで、会話をしながら試合を進めているかのようです。












 ブラジルのスタジアムは、危険だと言われます。

私の今回訪れたスタジアムも、あまり治安のよろしくない地域だそうです。

行く前に、クラブのスタッフから注意がありました。

「カバンは置いていけ、必要なものだけをポケットに入れるように。」

「シューズの紐を結ぶように、かかとを踏まれて、走れなくなるぞ。」

(自分達が試合に出るわけではないのですが、とっさに動けないと困る事態を想定してくれたのでしょう。)

かなり入念なボディチェックをされました。

国際試合レベルの、ボディチェックでした。

おかげで、スタジアムに入ると、安全な空間でした。

よちよち歩く小さい子供を、連れて来ているお父さん。

何十年も見守り続けているであろう、おじいさんと、おばあさんが仲良さそうに。

若い女性がサポーター集団に混ざって、盛り上がっていました。












 フットボールを通じて、その国を深く知ることができる。

私は、そう信じています。

ピッチの中で起こることもそうですし、ピッチの周りでもそうです。

その国の人々が何を考え、何に価値を持って暮らしているのか。

ですから、ブラジルと日本とを比べてどうこう、と言いたいわけではありません。

彼らには、彼らの考えや価値観がある。











 ただし、我々は、まだまだ彼らに学ぶことがたくさんあるのも、事実です。

プレーでは、地味ながらも、ハイレベルな駆け引きが多数繰り広げられていました。

例えば、浮き球を、攻撃側の選手が、ワンタッチでプレーしようとしている。

対応する相手DFはむやみに飛び込まない、だけではありません。

頭脳を高速回転させて、数秒後の予測をしていました。

ボールの飛んできた方向、体の向き、DFの位置などから、ボールをさばくであろう方向を予測。

サッと、先に動いて、インターセプトしようとするのです。

さすがの彼らも、浮き球なので、プレーが予測しやすいのでしょうね。

何度も、この方法で、ボールをインターセプトする賢い守りをする選手たち。





 ところが、さらにその上を行く選手もいます。

相手DFが先に動いたのを見る。

もしくは、そっちに出すよ、的な空気を出して、相手DFを動かす。

それを見極めて、さらに違う場所にボールをコントロール。

良く、ギリギリまで見て、判断して、実行と言います。

南米、ブラジルの選手は、局面において、相手の選手を見るのが得意ですね。

大局を見れない選手も、少なからずいます。

でも、局面で、目の前の相手選手を見れない選手はいないと思います。

このような、攻守の局面での駆け引きが、あらゆる場所で繰り返される。

地味ですが、ブラジルらしい、光景でした。












 見せかけの、大げさな技を出す選手は、ピッチ上にいません。

技術を技術をと声高に叫び、サーカスのようなボール扱いを求める。

そのような技術よりも、もっと大切なものがあるのではないでしょうか。

体や、腕を使ってボールを相手から遠ざけるプレー。

相手の状態が悪いと見るや、一気に襲い掛かるようにボールを奪いに行くプレー。

ボールを奪われたら、どこまでも、奪い返しに行くプレー。

味方のシュートコースを作るために、ブロックで相手を抑えるプレー。

地面のボールも、空中のボールも、シュートやパスの選択肢を増やすために、様々な回転をかける。

これらのプレーは、是非、日本の育成年代の選手にも身につけさせたい。

知っているかどうか、アイデアにあるかどうかで、選手のプレーの幅も違うことでしょう。










 今回の観戦では、心が揺さぶられました。

それは、指導者としてだけではなく、一人の人間としてもです。

今後の進む道での、きっかけになるかもしれない時間でした。
 
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2016年08月12日

追いつくためのヒントを求めて

 リオオリンピックに挑戦した、U-23日本代表。

アジア最終予選の、粘り強い戦いで、期待が高まっていました。

ロンドンオリンピックのベスト4を超える結果を!

ブラジルでも、躍進が期待されていました。

ところが、残念な結果になってしまいました。








 育成の最終段階といえる、この年代。

プロのトップレベルで戦って当たり前の年代。

その二つの顔を持っているのが、彼らではないでしょうか。

対戦相手を見ても、両方の顔を持っていましたね。

すごい!プレー!、これは世界のトップでも通用するのでは?!

と思ったその次には、つまらないミスをしてしまう。

まだまだ、甘さが抜けていないとも言えます。









その甘さが、大きく目立ってしまったのが、初戦、2戦目だった。

明らかにコンディション不良の対戦相手。

後半、20分を過ぎてから勝負に出るべきでは?

ボールをちんたら回しながら、守備を固めながら、相手を走らせる。

後半になって、足が止まってきてから、仕留めにかかる。

そんなゲームプランは、誰もが思い浮かんだはず。

他にも、前半、最少失点差で乗り切ろう。

ゲームプランを変更させて、悪い流れを断ち切る。

そのような、大人の試合運びが見たかった。

そして何よりも、ボールを奪いきる。

ファールをしてでも、相手にぶつかりながら、ボールを奪い返す。

足先での技術でなく、体を使いながら、ボールを守る。

腕や体の使い方、ボールの置き所。

ナイジェリアや、コロンビアの選手は、当たり前のようにしてましたね。









 今日から、3週間ブラジルに行ってきます。

コーチの研修です。

そして、中学生を二人、連れていきます。

育成年代のブラジル代表を多数抱える、トップクラスのクラブに滞在します。

世界レベルの育成の現場では、何が行われているのか?

日本の子供は、何が通用して、何が足りていないのか?

この目で、しっかりと確かめてきたいと思います。


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2016年08月01日

スタートの違い

 「日本人は規律正しい」

 「日本の子供は、規律正しい」

外国のコーチと仕事をすると、必ずといっていいほど、このように言われます。

ところが、試合においては、戦術的行動を取れない。

ピッチにおける約束事を守れない。

相手選手に囲まれても、ドリブルをして奪われる。

ゴールから遠い位置でも、近い位置でもプレーが変わらない。

規律正しいはずなのですが、規律を守れていない。








 おそらく我々は、儒教の教えが、生活に根付いている。

昔に比べると、薄れてきているでしょう。

人生の先輩方には、「近頃の若い者は!」とお叱りを受けていても。

まだまだ。

年長者を立てる、親を大切にする、先生の話を聞く。

当たり前のように、子供が小さいころから、教えられていることでしょう。

ですから、サッと集合し、コーチの話を聞いている。

この姿を見れば、規律正しい選手たちだと、思われるでしょうね。










 一方、個人の権利を最大限に主張する人々も、世の中には多数います。

個人が、自分の考えを強く持ち、自分の権利を主張する。

空気を読んでいては、自分の権利をそこねてしまう。

そうならないように、自分の考えを持ち、相手に伝えていく。

これは、フランスに訪れたとき、何度も感じました。

集団の利益よりも、まずは自分の利益。

自分の権利を脅かされないように、自分の権利を主張する。

スタジアムに向かう混雑、長距離移動の電車、満員のレストラン。

特殊な状況になっても、それは変わるようには感じられませんでした。









 先日、私のスクールにヨーロッパ生まれの選手が参加しました。

相手ボールになれば、常に、ボールを奪いにいく。

コースを切って、次に奪わせることはありません。

常に、狩人のように、ボールを狙っていました。

攻撃になれば、とにかく前進。

引っかかろうが、止められようが、とにかく前進。

ゴールに向かって突き進みます。

このような選手に、問いかける必要はなさそうです。

「サッカーの目的はなんですか?攻撃の目的はなんですか?」

常に、常にゴールに向かい、ボールを奪おうとしているからです。










 日本の選手は、こうはいきません。

横パスに逃げる、なんとなくドリブルをする。

守備になると、相手の前に立って、コースを切って、おしまい。

そのような選手には、常に発し続けなくてはならない。

「ゴール見てた!?今、前に行けたよね!?」

「もう少し寄せれなかった?」

空気を読みすぎる我々。

儒教の教えが、マイナスに働いてしまっているのでしょうか?

典型的な日本人に対しては、もっと、自分の権利を強く主張しても、いいのかもしれません。








 ヨーロッパからの受講生。

ボールタッチは固く、動きも滑らかではありません。

日本人が考える「うまい」選手ではないでしょう。

でも、間違いなく「怖い」選手でした。

彼に指導するなら、ポゼッションや、攻撃の優先順位を身につけさせたいですね。

そうなれば、怖さと賢さとを併せ持った、いいアタッカーになってくれるでしょう。










 もちろん、日本人の中にも、ボールを奪える、ゴールに向かえる選手もいます。

そして、その逆も。

スタートの違いを見ることで、指導のアプローチを変えていきたい。
posted by プロコーチ at 01:41| Comment(0) | TrackBack(0) | メンタル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする