誰も止めることが出来ない!
それほどキレキレだった、FCバルセロナのメッシ。
ドリブル突破に、決定的なパスで、チームにチャンスをもたらす。
さらに今シーズンは、ゴールを量産。
1試合に2得点、3得点、4得点。
まさに、手をつけれない状態、のはずでした。
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UEFAチャンピオンズリーグのセミファイナル、インテル対バルセロナの1stレグ。
この試合では、大した見せ場を作ることすら、出来ませんでした。
ゴールも、アシストも無し。
さらには、ドリブルで相手をぶっちぎる、お得意のプレーすら数えるほど。
サイドの高い位置で、前を向いて1対1!
そんな、最もドリブルが生きるであろう局面でも、相手DFを突破することが出来なかった。
特に、インテルのサイドバック、サネッティには、やられ続けていました。
なぜ、サネッティは、メッシを止めることが出来たのか?
同郷だから!それだけの理由で、あのメッシを封じ込めれるものではありません。
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メッシのドリブルの特徴は、いくつかあります。
・カラダのすぐ近くにボールを置いたまま、たくさんボールタッチをする。
・しかも、トップスピードに乗ったまま、ボールタッチ数を減らさない。
・足首だけで、方向を急激に変えることが出来る。
・顔を上げたままドリブルするので、相手DFの状態(重心や間合い)を観察できる。
もう1つ、大きな特徴があります。
相手DFの間合いを理解しながら、ドリブル突破を仕掛けている。
言い換えると、相手DFの足が届く範囲、対応可能な距離を認識している。
そして、相手が足が届くか届かないかの、ギリギリのところで、ボールを出し入れする。
まるで、鮎の友釣りのようなものです。
鮎には、自分の縄張りがあり、その縄張りを守る習性がある。
自分の縄張りに入ってきた鮎を攻撃に行くと、まんまと釣られてしまう。
鮎の習性を利用した、友釣りです。
メッシのドリブルは、DFの習性を利用したものと言えるのではないか。
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メッシのドリブルを止めるために、よく見られるのがダブルマークです。
サイドバックが、前に立ちふさがり、バックステップを踏みながら、時間を稼ぐ。
その間に、中盤の選手(守備的MF、もしくはサイドハーフ)が挟み込むように近付く。
1対2の状況を作る。
そうして、チャンスがあればボールを2人掛かりで奪いに行く。
最低でも、メッシにドリブルをあきらめさせる。
このダブルマークが、メッシ封じの定番でした。
そうでもしなければ、止められない。
DFが下がれば、方向を変え、中央に切り込んで、シュートを決める。
DFが奪いに来れば、待ってましたとスピードアップして、抜き去ってしまう。
こうなれば、カラダごとぶつかって、止めるしか方法は無い!?
トップレベルのDFでさえ、反則覚悟の対応をしていました。
だから、2人掛かりで、3人がかりで止める姿を、何度も目にしました。
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サネッティの対応は違いました。
ダブルマークに持ち込むのではなく、1人で止めてしまいました。
不用意に間合いを詰め、飛び込むことはしない。
もちろん、可能性の低い、一か八かのスライディングタックルに頼ることもなく。
まず、メッシを自分の間合いまで誘い込みます。
半身の姿勢で腰を落とし、ステップを踏みながら、じっくりと対応しています。
このあたりの対応は、同郷であるから、メッシのドリブルの特徴は、充分に理解してのことでしょう。
ここからが、見事な駆け引きでした。
メッシが、仕掛けようとする寸前に、自分の足をグッと前に差し込む。
ボールタッチと、ボールタッチの僅かな間に、足を差し込むようにスタンティングタックルです。
コンマ何秒しか無い、その瞬間を逃さない。
ボールはメッシの足元を離れ、サネッティの側に残りました。
メッシにしてみれば、相手DFサネッティの足は届きそうで届かない。
絶妙な間合いで、いざ勝負。
そんな自分が主導権を握った駆け引きをしているはずなのです。
ところが、実際は、すでにサネッティの間合いに入ってしまっていた。
抜き去っているイメージなのでしょうが、実際は奪われしまっている。
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サネッティは、ベテランらしい工夫を加えていました。
ただ足を前に差し込んでいるわけではない。
必ず、半身で構えた、前側の足を差し込んで、スタンティングタックルをしています。
利き足ではなく、前側の足。
これが大きなポイントです。
ついつい、得意な足(右利きならば右足)でタックルしてしまう。
半身で構えた時に、右足が前にあれば、そのままでいいのです。
ところが、右足が後ろにあった場合だと、それでは困ってしまう。
後ろ側の足だと、足を出すまでに時間が掛かってしまう。
何よりも、ゴールを背にして守り続けるためには、後ろ側の足を軸足に残しておきたい。
後ろ足でタックルして、外された場合、不必要なステップを強いられてしまう。
前側の足で、間合いを詰める。
前側の足で、突っつく。
後ろ側の足を、軸足にすべく残しておく。
この細かいサネッティの配慮。
ドリブルに対する応対の、お手本と言えるパフォーマンスでした。
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試合の後半には、同僚マイコンの負傷退場もあり、左サイドバックから右サイドバックに。
何事もなかったかのように、右サイドで仕事をしていました。
改めて、彼の能力の高さを思い知らされました。
インテルというビッグクラブで500試合も出続けているのは、名前だけではありませんでした。
メッシも、同じやられ方はしない!そう誓っているでしょう。
カンプノウでの2ndレグ。
ボールを挟んでの間合い。
そして、そこでの駆け引きは見ものです。
2010年04月23日
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