2011年06月14日

U・V字か、Y字か

 本をめくっていると、目を引く部分がありました。

目を引いた内容は、「GKがどのようにキャッチングに入っていくのか?」の部分です。

私の勉強不足でしょうが、考えたこともない部分でした。

その本は、ザッケローニ監督が、どのようなことを日本代表に伝えているのかを、紹介するもの。

守備の文化がある、とされているイタリアならではの、こだわりを感じました。

現日本代表マウリツィオ・グイードGKコーチが、FC東京・権田選手に指導した内容です。






 構え、キャッチングについては、たくさんの文献や映像、講習会などでも紹介されています。

では、構えから、キャッチングまで、どのように手を動かすのか?

それが書かれていることは、今まで目にしたことがありませんでした。

セービング(体を投げ出したり、横っ飛び)の際、どのように手を出していくのか。

これについての記載は、今までもあります。

正面のボールを掴む時の、手の軌道については、皆無でした。

ちなみに、私の手元には、GK関連の専門書が10冊ほどあります。

日本、ドイツ、イングランド、ブラジル、イタリアと、各国のGKの専門書です。

もう一度調べなおしましたが、やはり記載はありませんでした。






 ミドルレンジからのシュートに対して、GKが構えます。

足を肩幅に開き、ひざを軽く曲げる。

上半身は前傾姿勢を保つ。

そうして、前後左右に動けるようにしておきます。

手をどこで構えるのか?

これは、全ての本で、微妙な違いがあります。

胸の前で構えるもの。

おへその前で構えるもの。

腰の横、ベルトの高さで、軽く広げて構えるもの。

上のボールにも、下のボールにも素直に手を出すため!

という大原則は変わらないのですが、写真や図を見比べると、少しずつ違いがあります。

自分が一番、素直に手を出せる位置を見つけるのが大事なのでしょうか。









 さあ、ボールがGKの正面に飛んできます。

飛んできたボールの高さは、GKの顔の前や、胸辺りです。

この高さのボールをキャッチする時には、オーバーハンドキャッチで、ボールをつかみます。

両手を前に出して面を作り、肘を伸ばしきらずに、ボールを迎えに行きます。

中指が空を向いている状態です。

この時、ボールを挟むようにつかんでは、ならない。

指の間から、ボールが抜けてしまうのを防ぐためです。






 

 では、構え、からキャッチングまで、どのように手を持っていくのか?

正直私は、このことについて、考えたこともありませんでした。

構えた位置から、最短距離に持って行けばいいのかな?くらいに思っていたからです。

そうなったら、両手の軌跡は、逆のVの字で動いていますよね。

ところが、マウリツィオ・グイードGKコーチの理論だと、間違っているらしいのです。

そのように手を動かすと、ボールをファンブルしてしまう。

外からでなく、まず体の中心に両手を合流させ、パッとひらく。

手がより一体化し、ファンブルを防げるのだとか。

手の動きは、逆のY字で動いていることになります。

もしかすると、Xに動かすくらいイメージした方が、最初はいいのかもしれない。







 権田選手のキャッチングのトレーニングを映像で見てみました。

そうすると、両手を一回合わせている姿を確認することが出来ました。

彼は、この動きを習得するように、意識しているのでしょう。

この動きが自然に出来たら、より、キャッチングの精度が上がるのでしょうか。

手の軌跡は、逆UやVではありませんでした。

コーチの教えどおり、逆のY字で動いていました。







 今までは、意識されていなかった、部分。

ヨーロッパでは、標準的になってきている、と権田選手は語っています。

少しずつ、日本に浸透していくのでしょうか。

そうなれば、ザッケローニ監督が就任した、いい波及効果になるのですが。

このようなことをきっかけに、GKにもっと、光が当たればいいですよね。

「偉大なチームには、偉大なGKが君臨している。」

このような考えを、共通にしていきたいですね。


 
posted by プロコーチ at 23:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 技術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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