2012年02月07日

試合に向けての準備

 U-23日本代表が、シリア代表との試合で敗れました。

予選グループ最大のライバルであるシリアには、勝ちたかった試合でした。

アウェイ、シーズン前のコンディション、劣悪なピッチコンディション。

言い訳はたくさんあるでしょう。

日の丸を付けている限り、口に出してはならないこと。

結果も、内容も、残念な試合でありました。







 試合は、1対2と、2失点したのですが、GKの権田のプレーが批判されています。

2失点共に、虚をつかれた感じではあります。

1失点目は、味方の大迫が頭で触って、コースが変わってしまった。

2失点目は、40Mほど離れた場所から、ドライブ回転がかかったロングシュート。

相手の動きから、シュートの瞬間を予測し、いいポジションをとりながら、応対する。

シュートの瞬間に、GKは両足を地面に着け、どこにでも反応できる良い構えをとる。

この鉄則通りのプレーをしづらいシーンではありました。







 ただ、2失点ともGKにとって、ノーチャンスの失点では無いはずです。

1点目は、つかむ、弾くの判断を正しく下せていない。

ボールをキャッチ(つかんで)し、体で抑えようとするプレー。

キッカーから蹴られたボールが、誰も触らずに飛んでくると思ったのか?

つかむ気満々のプレーでした。

味方の大迫が、頭で触ってコースが少し変わった瞬間に、この判断を変えることが出来れば!

ボールには間に合っているのですから、弾くことは難しくないでしょう。

実行のエラーではなく、判断のエラーのはずです。








 2失点目は、権田が外野ノックをたくさん受けていれば、防げていたのではないか?

バーの高さを越えて飛んできた、ロングシュート。

頭を超え、自分の後方に飛んでいくボールです。

スローで何度か見て見ると、彼の足が固まっている瞬間があります。

ほんの僅かの時間、おそらく1秒くらいでしょうか。

この固まる時間がなく、後方にステップを踏んでいれば、止めれていたのではないか。

もし、プロ野球の外野の選手なら、どうするのか?

打った瞬間、落下地点に向けて、走り出します。

間に合わないと判断したら、ボールを全く見ないことすらあります。

ボールが飛んでいく軌道を、止まって目で追いかけないと落下地点が分からない。

そのレベルでは、プロ野球の選手(外野)には成れていないはずです。

落下地点に素早く入るステップ、そして方向を変えるように片手で弾くセーブ。

この2つが出来なかった、実行のエラーが、この2失点目でしょう。









 この2つのミスで、日本代表は、勝ち点を失ってしまいました。

でも、そのようなことを言われてしまうのは、ポジションの特性ですよね。

GKやDFの選手が、いいプレーをしても、たいして賞賛されない。

ミスをしたら、叩かれてしまう。

このミスが、今回のように失点につながると、悲惨です。

罪を犯した、犯人かのような扱いを受けてしまいます。

それと同じ数、それ以上に、攻撃の選手もミスをしているはずなのに。

その部分を見ると、守備の選手は、損な役回りです。

94年ワールドカップの、コロンビア代表エスコバルの悲劇は、DFならではですね。








 たとえ、大きなミスをしても、フットボール人生は続きます。

おそらく権田は、今回と同じミスをしないために、トレーニングを重ねるでしょう。

DFやGKの選手は、一度犯した、大きなミスは忘れません。

そのミスを繰り返さないために、トレーニングを積み重ねます。

試合前んは、イメージトレーニングをするでしょう。

その時に、ミスをしたシーンが思い浮かぶはずです。

「失敗に学び、同じ愚を繰り返さないようにするにはどうすればいいかを考える。」

失敗学・・・ウィキペディアより。








 攻撃の選手は、違った考え方が多いようです。

自分が成功したシーンを思い浮かべる。

外してしまったシュートなど、振り返るのではなく。

2本、3本、10本とシュートやトライを重ね、成功を目指していく。

失敗学の考え方に、あまり囚われると、動きが縮こまってしまう。

のびのびと成功を目指してプレーしている方が、いいプレーにつながる。

10回トライしてダメなら、11回目。

シュートは打たなければ、プレーはトライしなければ、成功は無い。

これがアタッカーに求められる、一つの形なのではないでしょうか。








 攻撃の選手、守備の選手、共に目指すはチームの勝利であり、自分の好プレー。

それに対する、心構えや、アプローチが異なる傾向にあるようです。

共通するのは、過去に立ち止まってはならないということ。

成功にしても、失敗にしてもです。

「試合終了のホイッスルは、次の試合への準備の合図である」

デットマール・クラマーさんの、あまりにも有名な言葉にもあります。

若きU-23代表の彼らは、試合直後のインタビューで悔しさを滲ましていました。

おそらく、いい準備を始めているはずです。

彼らの、今後の成長を見守りたいです。
posted by プロコーチ at 23:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 観戦 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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