バルセロナに滞在中、トレーニングの見学をしたい。
せっかく行くのですから、試合観戦と観光だけではもったいない。
と言っても、バルサのトレーニングは、通常のルートでは見学が難しい。
警備の厳しいトップチームは無理なら、育成世代では無理なのか?!
調べると、新しい場所に移動してからは、それすら出来ないことが分かりました。
泊まっていたホテルは、カンプノウまで歩いて5分。
つまり、メシアまでも歩いて5分です。
すると、ありました。
本当に、カンプノウに向かって、建っています。
石造りの、風格がある建物です。
すでに使われていないので、人気もなく、さみしい感じがします。
よく見ると、門にバルサのエンブレムがデザインされていました。
目を閉じて想像すると、メッシやチャビの少年時代が思い浮かぶようです。
バルサは無理でも、もう1チームあります。
同じ街の、エスパニョールのトレーニングを見れないか?
運良くB級の同期に、エスパニョールで働いていたコーチがいます。
彼に、連絡を取ると、親切に丁寧に、詳しく教えてくれたのです。
(ありがとう!!、おかげでいい時間を過ごすことができたよ。)
最寄駅、駅からの道順、トレーニング時間など。
「黄色い地下鉄のla pauを降りて、一つしかない階段を上がる。
真っ直ぐ5分くらい進むと、橋があり渡ると、右手に見えてくる」
「16時くらいから、様々な年代をしている、通常は自由に見学できる」
行き方だけでなく、トレーニングでの哲学のようなものも、レクチャーしてもらいました。
「育成年代であっても、日本のように、個人の技術に特化したものはやらない
(1対1など)
毎週のリーグ戦に向け、ゲームに勝つためのトレーニングをしている」
「グローバルな考え方に基づいて、行う」
「そのサイクルを通して、試合を理解する能力、試合を読む能力を高める」
単純にトレーニングを見ていると、物足りなさを感じるかもしれないよ、とも言われました。
「これは、日本では、同じようには出来ない。
日本とは、そもそもの土台が違う。」
生まれた時から、フットボールに囲まれた環境のスペイン。
一方、多くの中の一つに過ぎない、日本。
その両国を単純に比較出来ない。
そして、スペインで行われているものを、そのまま日本に持ってきてもダメ。
このことを同時に意味しているのです。
実際にトレーニングの見学をすることができました。
門番がドーンと構えているので、追い返されるのでは?!
ビクビクしながら入ろうとすると、笑顔で通してくれました。
練習場は、3面プラス、ハーフコートが1面。
そのうち、ロングパイルの人工芝のピッチもありました。
使っている用具も、ピッチも、日本と差はありません。
行われているメニューも、びっくりするくらい、ありきたりのもの。
日本のトレセンメニューの方が、よほど複雑で工夫されているかもしれない。
一番の心に残ったのは、コーチの意思が明確に伝わってくることでした。
教えてもらったとおり、週末にあるゲームの準備を皆がしていました。
ある年代のチーム(フベニールB)は、サイドを大きく素早く変えて攻めることを狙っていました。
途中のトレーニングでは、ミニゴールをそれぞれのサイドに設定しハーフコートで7対7。
なかなかサイドチェンジがうまく行かないと見るや、コーチが中に入ります。
おそらく元選手なのでしょう。
ピッチ内の誰よりも綺麗な弾道のキックで、サイドをバシバシ変えて行きます。
その日最後のゲームでは、奥深くまで攻めても、一度戻してサイドチェンジ。
選手たちも、コーチの意図をくんで、狙いを明確に試合を進めていました。
まるで、トップチームのような一連の流れ。
育成年代から、このようなフットボールの関わり方が、ゲームの理解を育てるのでしょう。
様々な年代(女子も含む)のトレーニングを観るのは刺激的でした。
一番学んだことは、選手やコーチに必要なものは、知性だということ。
ボール扱いや、フィジカルだけが優れた選手は、アマチュアにもたくさんいる。
トップと、それ以外との違いは、自分の持っているものをいかにして発揮するのか?
タイミング、チョイス、読み。
それらに関わってくるものが、フットボールそのものの理解であり、試合を読む目である。
つまり、知性である。
ラパウの練習場に、3回通いました。
最後に行った、試合前日の土曜日。
さすがにダービー前日なので、門は締め切ったままで、見学ができなかったのです。
残念、、。
2013年01月22日
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