バスケットボール、ハンドボールに学ぶことは多い。
ゴールを守り、ゴールを奪うことは、我々のフットボールと同じ。
大きな違いは、もちろん、手でボールを扱うこと。
手でプレーをする、最大の特徴は、ボールから自由になれること。
戦術的行動を取ることが、容易になります。
なぜなら、ボールを自分たちのタイミングで、出し、受けることが出来るからです。
相手を外すための工夫、フリーになる時間を作るための工夫です。
そのプレーの一つに、スクリーンプレーがあります。
ピック&ロールとも呼ぶようですが。
スクリーンとは、
過度の接触を起こすことなく、相手のプレーヤーの希望する場所への動きを、遅らせたり、制限する正当なプレーである。
引用…wikipedia、スクリーン(バスケットボール)
味方をフリーにするために、相手DFが邪魔。
相手DFの進路に入って、自分が通せんぼしてあげる。
通せんぼされたDFはぶつかってしまうか、遠回りを余儀なくされる。
自分が犠牲になって、味方をフリーにしてあげる。
フリーにしてもらった味方は、そのチャンスを逃さず、シュート、もしくは突破を図る。
バスケットボールの試合を観ていると、頻繁に出てくるプレーです。
バスケットボール経験者の方からすれば、何を今更というレベルの話でしょう。
このプレーは、サッカー・フットサルでも見ることが出来ます。
例えば、戦術の進んだイタリアでは、育成年代に指導するグループ戦術の一つ。
ブロッコ。(ブロック)
攻撃2人対守備1人の局面。(2対2でも)
ボールを持っていない選手が、DFに近づいて進路を塞ぐ。
空いた道に、ドリブルで侵入していく。(シュートも)
アルゼンチンの考えを紹介してくれる亘崇詞さん。
指導者として、ベルディ、ベレーザなど様々なチームで活躍されています。
もしかすると、解説の方が有名なのでしょうか。
彼の原稿でも、同じような考え方が書かれていました。
同時に、日本ではあまり見ることがないけど、、と注釈がありました。
フットサル日本代表ミゲル・ロドリゴ監督。
彼の著書でも、紹介されています。
ブロック&コンティニュー。
フットサルで非常に重要な個人戦術がブロックである。
ボールを持っていない選手が、ボールを持った選手をマークするDFに
ファールにならない程度に体をぶつけて進路をふさぎ、ボールを持った選手を自由にする。
引用…フットサル戦術パーフェクトバイブル、(株)カンゼン
このプレーが、チャンピオンズリーグ準決勝で使われていました。
バイエルンミュンヘン対バルセロナの1STレグ。
後半のバイエルン、ロッベンが3点目を奪ったシーンです。
右サイドでボールを持つと、中にカットインして左足でシュート!が大好きなロッベン。
彼が、またぎフェイントから、縦に突破し、シュートを決めた。
この時、応対しているジョルディ・アルバは、まだ完全に突破された訳ではなかった。
一瞬置いていかれそうになったが、まだ、スライディングをすればシュートを止められる!?
必死に内側から、ロッベンを追いかけて行きました。
その瞬間、バイエルン、ミュラーがDFの進路に入って来ました。
全く視野に入ってなかったジョルディアルバは、接触そして転倒してしまう。
フリーになったロッベンは、左足に持ち替えて、余裕を持ってシュート。
見事なブロック。
バスケットボールならスクリーンプレーが発動された瞬間です。
後からスローで見直すと、ミュラーは途中からボールを受ける気は見えません。
ブロックするための明らかな意志を持って、ボールサイドに近づいて行っています。
顔の表情まで、知らんふりの演技をして、立ち止まっています。
「何も知らないよ、ぶつかって来たのはお前だろ」とでも言わんばかりの仕草でした。
バルサの選手は、反則をアピールして、何人も手を挙げています。
しかし、主審も、目の前で見ていた追加副審は、反則をとりませんでした。
ただし、バスケットボールなら、反則を取られていたかもしれません。
反則になるか、ならないかの基準が幾つかあります。
その一つに、スクリーンをセットした後、移動したり体を寄せて、ディフェンダーの動きを妨害した。
静止してスクリーナーが見えない相手プレーヤーへ、通常の1ステップより近づいた位置にセットしてはならない。
わかりやすく言うと、定位置から動いてはならない。
オフェンスファールを取る時と同じように、自分の元々のポジションを取っていた!というアピールでしょうか。
見えていないジョルディアルバに、ミュラーは自ら近づいて行って、ぶつかっています。
イリーガルなスクリーンなのではないでしょうか。
セットプレーでは、フットボールの世界でも、度々目にする、このブロック。
オープンプレーでも、有効であることが、大舞台で実証されました。
もしかすると、ここまで目立ってしまうと、レフェリーのチェックが厳しくなる??
それくらい鮮やかで、効果的なプレーでした。
こういった、個人・グループ戦術は、目立たないけど、試合を有利に運んでくれる。
証明してくれた、そんなゴールだったのではないでしょうか。
2013年04月26日
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