様々な本や雑誌、テレビなどで、バルサの育成の素晴らしさは語られていました。
昨年は、ピッチ上の11人全員が、カンテラ育ちの選手が並ぶ。
そんな、夢のような状況を実現しているのが、バルサの育成組織です。
子供たちが、どのような試合を見せてくれるのか?
初日の第一試合から、バルサ対ベルディという好カード。
楽しみにして、よみうりランドに向かいました。
同じような気持ちを持っていた方が、本当に多くいたようです。
平日の朝から、よみうりランドのグラウンドには、多くの観客が詰めかけていました。
そんなに話題になっていなかったので、甘く見ていたのですが、失敗でした。
1000人単位で、グラウンドを囲んでいました。
ようやく見れそうな場所に潜り込み、観戦しました。
上のグラウンドからは、トレーニング中のベルディのトップチームの選手たちも覗き込みます。
ちなみに、一番熱心に観戦していたのが、三浦泰年監督です。
この試合の最後まで、見守っていました。
この年代の世界トップレベルがどのようなプレーをするのか?
今の流れで行くと、ピッチ上の何人かが、10年後にはカンプノウに立っている?!
ビデオを回しながらも、ピッチ上のあらゆる場所に目を向けようとしました。
面白いですね。
12歳なのに、完全に大人のバルサと、同じ試合運びをします。
もちろん、子供ゆえの甘さはありますが、トップチームと同じコンセプトです。
まるで、ある種の宗教かのように、強い信念をもって取り組んでいるのです。
1つ、技術面で気がついたことがあります。
それは、体の使い方と、ボールコントロールとが、上手く連動していることです。
バルサの選手に縦パスが入ります。
前を向こうとする意志が、強烈に強い。
特に中盤ゾーンでは、無理をせずにもっと簡単に落とすのかな、と想像していました。
ところが、多少DFがついていても、前を向くのです。
ここで、前を向くと、相手はかなり困ります。
前を向く、サポートが入る、数的有利になる、さらにボールを前に運ぶ。
前を向くことが、攻撃のいい循環を生み出していました。
相手DFがついていても、前を向こうとしていました。
この時のボールの置き所、体の使い方が、とても参考になるものです。
バルサの選手は、必ず、先に体を入れます。
それから、ボールを扱おうとします。
体を入れる、ボールを触る。
相手DFが出てこれない状況を先に作ります。
相手を外すのは、一番最後でした。
(日本の子供たちは、その順番が逆のことが多いです。
ボールを触り、相手を外して、体を入れる。)
その違いは、なんなのでしょう。
おそらく、普段のDFのプレッシャーの強度にあるのでしょう。
グッと、ガツっと、ボールに寄せてくるDF。
手前で止まって、様子を見ながら守備をするのではなく。
強いフィジカルコンタクトが、日常的にある環境でプレーしている。
その証拠でしょうか、今回の大会で、バルサのDFが多少戸惑っていました。
いつも通りにプレッシャーに行って、ボールを奪った。
それなのに、反則の笛を吹かれてしまう。
明らかに不満そうな態度を示してしまうことすらありました。
ボールをその場に叩きつけて、抗議をするシーンすらあったのです。
今回の大会で審判を務めていたのが、日本人。
普段通り相手にプレッシャーをかけると、ファールを取られてしまっていた。
スペインとは、笛の基準が違ったのでしょうね。
ボールを触って、相手を外してから、ターンしようとすると潰されてしまう。
足元でチョコチョコとしたボールタッチは、脚ごと刈られてしまうこともあるのでしょう。
それが、日常相手にしている、プレーの環境なのでしょう。
だから、先に体を入れて、ブロックをする。
体を入れ、腕を使い、肩を使って、相手を前に出れないようにする。
その状態を作っておいて、ボールの方向を変えてターンをする。
ターンの種類は豊富なのですが、順序は変わりません。
もちろん、相手の動きを肩ごしに見ることは忘れません。
相手DFが触れられるほど近くにいたとしても、前を向く技術。
この技術に、様々な要素が含まれているようです。
リフティングが上手い、ジグザグドリブルが上手いとは違う技術を持っていました。
上手いだけでなく、相手選手がいる中で発揮できる技術が身についている。
一人一人が、自信を持ってボールを扱っている。
その選手たちが、プレーの理解をしている。
日本の子供たちも、本当によくトレーニングしていることを感じます。
だからこそ、とてつもない差を感じた、観戦でした。
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