「あの選手、うまいね」
日本では、しばしば、こう表現します。
「うまい」は日本における、最高の褒め言葉の一つではないでしょうか。
では、レベルの高いDFや、決定力のあるFWは?
矛盾や疑問はありますが、「うまい」という形容詞は、最高レベルの褒め言葉になっています。
昨日、面白い体験をしました。
ここ1年、毎週のように通っている草サッカーがあります。
平日の朝から、2時間。
フットボールジャンキーとも言える、ボールを蹴るのが大好き人間が集まっています。
その中には、元、現役のプロ選手もちらほら。
昨日も、元プロ選手が3人ほど。
そのほかの多くの選手も、自信を持ってボールを扱う。
いい刺激を毎回もらえる、貴重な空間です。
そこに、遅れて登場した若者?がいました。
20代半ばでしょうか。
鮮やかな金髪に、白い肌。
黄色と青のジャージを身につけた、外国人選手でした。
ジャージの背中には、ウクライナ!と書かれています。
(多くの仲間が、瞬時に彼のあだ名をつけました、もちろん「シェフチェンコ」)
彼は、堅実なプレーを繰り返します。
ボールを受ける位置に立ち、ボールを呼び込む、簡単にさばいて、走る。
守備につけば、自分のエリアに入ってきた選手を、責任もってチェックし、プレッシャー。
目立ちませんが、信頼おける選手に見えました。
時間が経つにつれて、体が動き出したのか、雰囲気に慣れてきたのか。
少しずつ、彼の動きが変わってきました。
体を投げ出し、ボールをインターセプト。
ボールを持って簡単にさばくだけでなく、ボールをグッと持ち出すシーンも。
そして、ボールを積極的に受けるようになりました。
何か声を発しています。
「ホップ!」「ホップ!」
バルサの選手がボールを受ける時に発する、あの声です。
ウクライナの彼も、パスを要求するたびに、発していました。
私はこの言葉を、「チャビのクローンは作れるか?」の書籍で、このことを知りました。
生で「ホップ!」の声を聞いたのは初めてでした。
試合後、彼に確認すると「Give Me Pass」という意味だと答えてくれました。
やはり、本に書いてあった通り!!
(ちなみに、私以外は知らなかったので、周りはよく分からず首をかしげるばかりでした)
ウクライナの彼は、本当に堅実なプレーヤーでした。
ボールを受けるためのサポートの距離、角度が本当に適切。
ボールを出しやすい場所、自分が受けてからプレーしやすい場所に立ち続けていました。
「ホップ」の声の意味はわ伝わらなくとも、自然にパスが集まるようになりました。
ボールを次のプレーに向けてコントロールし、スムーズにパスやドリブルにつながっていきます。
そして、守備における自分のタスクを守ります。
自分の責任において、自分のエリアでは、相手の自由を許しません。
一瞬見せる激しさは、草サッカーでは異質のものでした。
「いい選手」
彼は本当に信頼おけるプレーヤーでした。
華麗なフェイントや、繊細なボールタッチは見せませんが、レベルの高さを感じました。
フェイントなどは、日本の小学生に劣るかもしれません。
彼にはそれを補って余りある、頭の良さがありました。
試合後に聞けば、ウクライナでプロとしてプレーしていた。
そして、何のツテもないのに、Jリーグでのプレーを願って来日したとのことです。
彼のプレーを見て、改めて気づかされます。
ボール扱いがフットボールという競技の全てではない。
持っている技術をどのように活かすのかが大事であるということ。
何が見えて、何を感じれているのか?
そして、どんなプレーを選択し、正確に実行していくのか。
水曜日の朝に現れた、我らがシェフチェンコの今後に、明るい道があることを願ってます。
2014年01月23日
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