ブラジルワールドカップに向かう、日本代表対キプロスとの試合。
仮想ギリシャのキプロス。
とてもクリーンな対戦相手で安心しました。
ワールドカップ前のトレーニングマッチで、怪我をする選手が、少なくないからです。
ドイツ戦での加地、韓国戦でのジダンが思い出されます。
あのケガが無ければ、惨敗した日本、フランスの結果が異なっていたかも?!
そう言う意味でも、いいスパーリングパートナーでした。
スタジアム観戦で、気がついたことを幾つか。
・W-UPでのステップワーク
試合前に、フィールドプレーヤーのスタメン10人が、ダッシュをします。
これは、どのチームでも定番でしょう。
フィジカルコーチの趣味趣向で、若干の違いがあります。
日本代表のダッシュの距離が、短い。
これは、最近の流れのように感じます。
ヨーロッパのトップチームはさらに短く、3〜5Mのダッシュも、目にします。
特に、面白かったステップワークがありました。
私の不勉強のせいもありますが、今まで、目にしたことが無い形。
とても単純なのですが、90度に曲がるのです。
真っ直ぐダッシュして、目印のマーカー付近で直角に曲がります。
ただこれだけのことですが、試合前に目にしたのは、始めてでした。
スピードを落とさずに、急激な方向転換で、直角に曲がる。
試合で、必ず出てくるステップですので、ありですよね。
その時の、つま先の角度、膝の向きも、測ったように全選手ピッタリ。
ちょうど目の前だったので、惚れ惚れしながら、見とれていました。
・本田圭佑と心中
日本代表の階級社会が、分かりやすく目にできました。
ボールを持った時の第一優先順位は、本田。
多くの選手が、多くの瞬間で、本田を経由して攻撃する意図を感じました。
ところがボールを持った本田から、有効なパスや、ゴールは生まれませんでした。
タイミングが遅く、チャンスを潰す。
シュートは枠を大きく外れるか、コースが甘く、止められてしまう。
我々が期待する、何か特別な仕事をしてくれる、あの本田ではありませんでした。
それでも、ボールは、最後まで本田に集まりました。
分かりやすいシーンがありました。
日本はショートコーナーを、狙っていました。
ショートコーナーを受けに、本田が近づいて行きます。
単純なクロスでは、競り勝つ可能性が低いと考えたのでしょう。
ワンクッションをいれて、角度を変え、タイミングを変える工夫としてのショートコーナー。
定番ですので、ここには問題ありません。
キプロスがショートコーナーを警戒して、2人を配置してきました。
それでも、コーナーの側に立っている本田に、最後まで渡そうとする。
それが、チームのスタイルなのでしょう。
今回のキプロス戦は、本田の低調なパフォーマンスと共に、攻撃もイマイチな試合でした。
最後のパスがずれる、相手を崩しきれない、。
ただし、本田のパフォーマンスが上がれば、日本の攻撃は、一気に好転すると思います。
本田の位置を確認しておく。
本田にボールを渡す。
本田にボールが入れば、スピードを上げ、ゴールを目指す。
彼から、何かが始まるイメージを、皆が共有しているからです。
心身共に、コンディションが高まることを期待します。
高まらなければ、ザッケローニ丸と言うよりも、本田丸は沈没してしまうからです。
・スっと立っている
清武、香川、内田、山口。
彼らは、立ち姿が綺麗でした。
腰から上が、スっと立っている。
そして、お尻が発達しているので、日本人らしくない姿にすら見えました。
意外だったのが、内田。
お尻も発達しているのですが、それが目立たないくらい、体が大きくなっていました。
背中や肩が、思ったよりもガッチリ。
リハビリ中に、体が一回り大きくしたのでしょうか。
彼らの立ち姿を目の前で見えたのは、大きな収穫です。
・ザッケローニファミリー
ザッケローニ監督を中心とした、一つの家族としてまとまっています。
代表チームではなく、一年中ともに時間を過ごすクラブチームの雰囲気すら感じます。
選手の一人一人に対する愛情が、ファミリーの結束を強くさせてくれるのでしょうか。
例えば、クラブで不遇をかこった、香川と本田。
彼らは、さほど良いパフォーマンスをしたわけではないのに、90分起用し続けました。
斎藤や大迫を途中交代で出したほうが、前線は活性化したはずです。
これは、香川や本田に試合勘を取り戻せてあげたい、監督の親心でしょう。
その期待・信頼を2人は感じたでしょう。
本大会までに、コンディションを上げる最大限の努力をするに違いありません。
さらには、怪我明けの選手の起用。
内田、吉田、長谷部、とコンディションが不安な選手がいました。
それらの選手を、無理させない程度で、試運転をさせる。
試合の中で、少しずつ感覚を取り戻していったはずです。
吉田のロングフィードは、その典型と言えます。
彼は、40M先であっても、綺麗な回転で、正確なフィードが可能な選手です。
ところが、蹴った瞬間に、首をかしげるほどのミスキック。
私の座っている方向に目掛けて飛んできたので、一目瞭然でした。
距離感もズレ、方向もズレ、回転も汚い。
まったくもって、らしくないキックでした。
同じようなフィードを、それも含めて3本蹴ったはずです。
結果は3本ともミスキック。
なのですが、少しずつ、良いボールに変わっていきました。
試合の中で、修正をすることができている。
おそらく、本人も手応えを感じているはずです。
・コンビネーションプレーでの崩しに頼りすぎではないか
オランダ戦での美しい、本田のゴールを覚えていますか?
ワンタッチとパス&ムーブを繰り返して、相手ゴールに迫っていく。
中央の一番狭いところに、突っ込んでいく。
スペースも狭く、相手DFが待ち構えている。
相手が反応できず、ボールの行き先を追いかけていく。
本当に素晴らしい攻撃でした。
今回のキプロス戦でも、何度となく、この形を出そうとしていました。
ボールを持った選手に、スーーーッと近づいていく。
やや近い距離で、コンビネーションを発揮しようとするためです。
素晴らしい攻撃なのですが、本当に難しい攻撃です。
スペインだろうが、ブラジルだろうが、成功率は高くありません。
技術の高さ、タイミングを合わせるコミュニケーション、相手DFの動きを見極める目。
これらが高次元で融合し続けて、始めて成功する攻撃です。
数試合に1回、この形からゴールが生まれれば、充分スゴイ。
そんなレベルではないでしょうか。
だから、これ以外の攻撃のイメージを共有して欲しい。
特に、サイドから何度も攻めているのに、これ!という形にならない。
改善の余地が大いにあります。
事前合宿のアメリカで、どのような修正が施されるのでしょうか?
メンバーは、どうなるのでしょうか?
私は、ボランチの人選が(山口を使って欲しい)鍵になると考えています。
じっくりと見守りたいと思います。
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