2014年11月20日

このシーンについて、どう感じていますか?

 アギーレ監督になって、ようやく結果が出た。

ホンジュラス、オーストラリアを相手に2連勝。

2試合で得点を8点積み上げた。

ようやく結果が出て、ほっとした空気になっているような気がします。

果たしてそれで、本当に良いのでしょうか?








 アギーレ監督は、競争の激しい世界でキャリアを積み重ねてきました。

連敗が続けば、自分の立場が怪しくなる。

いくらクラブや代表の危機を救った救世主であったとしても。

そんな栄光は、あっという間に風化してしまう。

手の平を返したように、お払い箱の世界です。

リーガエスパニョーラで指揮を執りたいコーチは、吐いて捨てるほどいるでしょうから。









 さて、ここまでのアギーレ監督の4試合で、1勝1分け2敗。

結果が明らかに出ていない。

でも彼は、試していましたよね。

4年後に戦力に成りうる、新しい人材を。

今この瞬間の結果ではなく、4年後のワールドカップを見据えていたはずです。

それが、坂井達弥、松原健、皆川佑介、武藤嘉紀、森岡亮太といった選出だったはずです。

ブラジル戦では、7人の選手が、代表キャップ数一桁の選手のチームでした。

0対4での敗戦。

ネイマールに活躍され過ぎたかもしれませんが、結果は想定内だった?と予想されます。









 ところが、突然の方針転換が起こります。

彼は、自分の立場の危うさを感じたのでしょうか?

長谷部、遠藤、今野、内田。

経験と実績がある選手に活路を見出します。

そして、就任以来取り組んできた1-4-3-3と1-3-4-3の併用システム。

ボールを保持しながら、スピードに乗ったサイドアタック。

守備のバランスも同時に取っていく戦いを志向していました。

それもあっさりと放棄。

選手が慣れ親しんだ、1-4-2-3-1を採用。

まるで、就任以来の取り組みを放棄し、5ヶ月前に時間を戻したかのような錯覚すら覚えます。

ちなみにオーストラリアは、我々と違い、4年後のための戦いをしていましたよね。









 私が予想するに、今回の戦いは、数ヶ月間の期間限定布陣だと思います。

アジアカップで優勝し、コンフェデ杯の出場権を獲得する。

このタスクを達成するために、可能性の高い方法を弾き出した。

コンフェデの出場権を逃す、アジアカップで惨敗する。

そのような事態になれば、自らの進退が危うくなる。

アギーレ監督のアンテナが、ピピっと反応したのではないか。

かれは、勝負師としての嗅覚を持っていると、私は考えています。

勝負師として、この勝負は負けてはならないと感じた。

だから、現時点のベストメンバーで戦う。

そして、ベストメンバーが気持ちよくプレー出来、勝率の高い戦い方を選択した。

アジアカップが終われば、この布陣は少しずつ解消されるでしょう。

これが、私の予想です。










 この試合で、残念で、悔しいシーンがありました。

このシーンを考えると、不快で、寂しく、思わず声を出したい。

後半2対0で迎えた、アディショナルタイム。

オーストラリアの攻撃。

右サイドからクロスボールを上げられます。

あのケーヒルにヘディングシュートを決められてしまいました。

試合はそのまま2対1で終了。

まるで無かったことかのように、この失点が語られません。

私には、理解に苦しみます。

あまり、何も感じていないのが、世論なのでしょうか?







 問題は2点。

・試合をそのまま0失点で終わらせることの重要性について

成熟したチームならば、時間を進めさせるプレーを選択したでしょう。

得意で大好きな細かい崩しを、香川・本田で試みて、失敗。

ボールを奪われます。

そのイージーなボールロストが、失点につながりました。

前に進まないポゼッションで、時間を進ませることは出来なかったのでしょうか?



・ゴール近くでの緩慢な守備が、失点につながること

ゴールまで約30〜35M付近。

オーストラリアの13番は、フリーでクロスを上げさせてしまった。

この位置でプレッシャーが無ければ、精度の高いボールが来る。

そして、失点の危険に直結する。

コートジボワール戦での悔しい思いは、もう忘れてしまったのでしょうか。

あの時も、同じような距離から(逆サイドですが)クロスを上げられ、立て続けに失点。

ワールドカップグループリーグ敗退の、直接の原因となった、あの瞬間です!

ワールドカップでベスト16、ベスト8に進んだ国は、ここでのプレーを許していませんでした。

相手に襲いかかるくらいのプレッシャーをかけなければ、相手はミスすらしてくれない。

あの教訓はどこに行ったのでしょうか。








 救いは、試合に出ていた守備陣が、失点を悔しがっていることです。

我々も、あの失点について、糾弾するくらいになりたい。

目の前の勝利に、目がくらんではならない。

求める結果は、ここでの勝利ではないからです。



posted by プロコーチ at 13:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 観戦 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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