「あなたは、ボールを見ないで、サッカーができるか。」
刺激的なメッセージが、パンフレットに並びます。
ブラインドサッカー世界選手権2014が代々木で開催されました。
初めての観戦に向かいました。
私の知人が、ブラインドサッカーに携わっていたので、興味はあったのですが。
そして、やはり、この世界でもブラジルは大国でした。
本当にボールが見えていないのか?
そう感じさせるほど、華麗なボールコントロール。
チームでの約束事が、見事なまでに遂行されている。
ボールから聞こえる鈴の音や、「ボイ!」の掛け声が響くコート。
そこで、わがままにプレーしている選手は、コートの上にいませんでした。
激しいフィジカルコンタクトは、観戦する人間の興奮を誘ってくれます。
選手は、視覚以外の情報を、全身で集めています。
まずは音。
自分にボールが近づいていると、鈴の音からボールの来るタイミング、場所を感じ取ります。
これが、難しい・・・。
体験コーナーでプレーしてみましたが、なんとなくしか分かりません。
シャカシャカという音が大きくなり、自分に近づいて来ているのが分かる。
ボールが来る場所、タイミングが正確に分からないと、ボールを止めることが出来ない。
これは、何度も何度も繰り返して、修正しないと分からない。
そして、触覚。
壁が近づいて来ると、腕を伸ばします。
壁までの距離を測っているのです。
壁を有効に利用して、ボールをコントロールしたり、パスをつないだり。
そのために、腕を伸ばして、壁の位置を正確に知る。
このプレーは、タッチライン(サイドライン)際に壁がある、ブラインドサッカーならでは。
次に紹介する腕の使い方は、我々も有効に使えるもの。
相手DFの「ボイ!」の声を聞いたら、その方向に向かって腕を伸ばします。
腕を伸ばして相手をブロックしながら、ボールをキープする。
自分のプレーエリアを確保するための腕の使い方です。
後ろを向いてボールをキープする時だけ腕を使うのでは、もったいない。
相手が横にいても、前にいても、有効に活用できることを、彼らは教えてくれています。
彼らは、セットプレーでボールを扱う時に、丁寧に丁寧にボールをセットします。
何度も、何度も手でボールを置き直します。
短い助走の後、踏み込んで強いボールを蹴ります。
なぜ、そのように丁寧にボールをセットするのか?
その理由は推測ですが、分かった気がします。
体験コーナーで私も、目隠しをしてボールを扱いました。
彼らの真似をして、何度も何度も丁寧にボールをセットしてみました。
すると、ボールと自分との関係が分かってくるのです。
一歩だけ後ろに下がって、助走。
ボールの真横に踏み込めさえすれば、キックは可能でした。
キックの時に、どこまで自分とボールとの関係を大事に出来ているのだろうか?
考えさせられました。
今回の観戦と体験は、私に新たな気付きをくれました。
技術的なことはもちろん、真剣にボールを追いかけている姿。
自分が、どこまで真剣に、フットボールというスポーツに向き合えているのでしょうか?
彼らに負けない情熱を持って、ボールに向かえているのか?
2014年11月28日
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