何事も起きなければ、ずっとそのまま。
点検などで「替え時ですよ。」と言われて、履き替える。
また、4輪で走っていく。
まれに、トラブルが起きます。
道路の釘を拾ってしまった、溝に乗り上げた、いたずらされた!?。
パンクしてしまい、身動きが取れなくなってしまいます。
その時のために、車には後部にスペアタイヤが積まれていますよね。
私も何度かお世話になったことがあります。
普段は必要ないのですが、トラブルを最小限の損失に抑える。
ミスを感じさせず、助けてくれる。
それが、スペアタイヤ。
オリンピック予選を兼ねた、AFCU-23選手権の決勝。
永遠のライバルである、韓国との対決でした。
先取点を奪われ、追加点を決められ。
「どうせオリンピック出れるから」と言い訳しながら、テレビを切ろうとしませんでしたか。
私も危うく、信じきれずにテレビを消してしまいそうになっていました。
それくらい、韓国は素晴らしい試合を展開していました。
敗れた韓国の監督が「3失点以外は完璧だった」とコメントを残しました。
内容では日本を圧倒し、3〜4ゴール差で勝つ内容とも語っています。
これを聞いた日本の論調は、言い訳が過ぎる!とのこと。
私は、意外に的確な分析だと思っています。
実際に、試合全体をコントロールしていたのは、韓国でした。
それでも、最後に勝ったのは日本ですから、フットボールというスポーツは難しい。
韓国の試合を支えたのは、6番のアンカー、パク・ヨンウでした。
彼の存在は、全く目立ちません。
派手なプレーとは無縁な、中盤の底を支える黒子役。
ボールを受けて、散らす。
また受けて、散らす。
ドリブルや、ワンツーで突破していくシーンは皆無。
ただただ、受けてボールをはたくことを繰り返す。
韓国の選手は、彼の価値は分かっているはずです。
最終ラインと前線・中盤とをつなぐリンクマン。
局面が詰まりそうになったら顔を出し、ボールを受け逆サイドに展開。
最終ラインに落ちてボールを引き出し、展開すると、中盤に戻っていく。
彼のポジショニングを見ていると、攻撃の危険察知能力のようなものを感じます。
どこが危うくなりそうなのかを、常に察知する能力です。
まさに、組織のスペアタイヤとして働き続けました。
役割で言うと、2008年のユーロを制したスペイン代表のマルコスセナ。
バルサのセルヒオブスケッツが担っている役割を、見事にこなしています。
彼より前の選手が伸び伸びとプレーできている。
彼より後ろの選手が困らずに、ボールを出せている。
それは、トラブルを未然に防ぐ、スペアタイヤが常にあるから。
しかも、日本のシステムは、彼を捕まえづらい形になっていました。
韓国の中盤中央は3枚の逆三角形で、低い位置に6番パク、高い位置の2枚が7番8番。
高い位置の7・8番のインサイドハーフを、原川と遠藤が見る。
さらに前のセンターバックをオナイウと久保が見る。
その間に位置するアンカーの6番パクがエアポケットのように、フリーになりやすい。
ここだけを見ると日本は2-2のボックスのような形。
対する韓国は、サイコロの目の「5」のように配置されています。
するとど真ん中の位置はフリーになりやすい状況が、常に生まれてしまっていました。
システムのかみ合わせからしても、スペアタイヤとしての役割を果たしやすい状況。
ここをどのように対応するのか?と思っていましたが、いつまでたっても放置?
うーん、あえて何もしないのか、それともベンチの指示を選手が遂行出来ていないのか?
理解に苦しむ状況が続きました。
ちなみに韓国は、意図的なロングボールをサイドバックの後ろに入れてきました。
DFラインを下げさせ、日本のコンパクトな陣形を間延びさせる狙いがあったはずです。
そのロングボール作戦もあり、余計に中盤を支配されやすくなっていましたね。
優秀なスペアタイヤがいれば、中盤を構成するのが楽になります。
目立つ訳ではないのですが、なくてはならない存在です。
リズムのよいパス交換で攻撃を組み立てていた、韓国代表。
彼らを支えた存在が、ピッチの中央に君臨していたのを忘れてはなりません。
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