2005年06月20日

中なのか?外なのか?ボールの奪い所

サッカー日本代表はコンフェデレーションカップを2戦戦って、1勝1敗。
次は、ブラジル戦。勝った方が文句無く予選突破を決めると言う、
まさに,総力をかけた真剣な戦いが見られますね。

本気度100%のブラジルと試合が出来る機会も珍しいですね。
ただ,余裕を持って戦っているセレソンの方が見ていて楽しいのですが・・・。
2002年のワールドカップのベスト8、対イングランド戦。
2対1でリードしているものの、1人退場者を出したセレソン。
退場したのは、ここまでは、期待の若手に過ぎなかったロナウジーニョ。
1得点1アシストを決め、R3の主役と踊り出たが、まさかの退場。
この残り35分余りの戦いは,まさに凡戦!
攻撃時はボールをゆったりゆったりとつなぎ、
少しの接触でもおおげさな演技。
そして守備に回った時の集中力はすさまじく、
身体を張った守備を見せ,見事イングランドを封じ込めました。
抜群,華麗と形容されるセレソンの違った一面でした。

 わが,日本代表ですが、2試合を終え1勝1敗です。
特にメキシコ戦では、守備での致命的な欠陥を暴露してしまいました。
失点シーンは良く言われている様に、
マークにはついているものの、相手の素晴らしい技術
軽くドライブの掛かったミドルシュートと、戻りながらの打点の高いヘディング。
「アジアレベルなら枠にも入ってなかった」
「世界との差を感じた」
とのコメントを選手達が残しています。
まさに,失点の局面はその通りです。
ただ,問題はそこに至る過程です。

どちらも,サイドで相手がボールを持っていました。
そこから,中に展開されての失点です。
ポストを叩くなどした、他の決定機も同じ形がいくつもありました。

昔から、DFの鉄則は
「ワンサイドカット」
しかも、
「中(のコース)を切って、外に出させる」
なぜなら、相手をゴールに近づけさせるのは危険だから。
日本ではこの鉄則が,余りに広く普及しています。

ただ,相手が怖いので外に行かせるだけでは、
「ボールを自ら奪う」という積極的なチームDFは成り立ちません。
大切な事は,チームとしてボールを奪う位置を設定して、
ドリブル・パスのコースを切って、そこに相手を追いこんでいき、
予め設定したポジションで、アタックしていく。

これが本来のチームとしての組織的な守備です。

つまり、チームのストロングポイントが
センターにあるならば、
あえて、相手を外から中に追い込んで行く。
サイドから,センターに行かせて,そこで奪う。
ヨーロッパのクラブシーンでは、こういった守り方がごく当たり前に行なわれています。

日本代表のDFラインは3バックです。
相手のトップにストッパー2人(中澤・田中選手と)がマークをして、
スイーパー(宮本選手)がそのカバーをするのが
基本原則となっています。
つまり、最終ラインではセンターでは数的有利を保っているのです。

チームとして、たとえば、左サイドでアレックス選手が
ボールを持った相手と対峙している。
その時にボランチ、右サイドの加地選手を含めた守備のブロックを形成する。
そして、わざとセンターにボールを展開させ、そこで奪う,
最低でも跳ね返す。

こういった約束事を残念ながら感じ取る事が出来ませんでした。
サイドの選手は、中に展開されてしまった。
センターの選手は、ボールが来てしまった。
と、後手に後手に回ってしまいました。
センターに展開された事が悪いのではなく、
敢えてセンターに出させる事が出来なかったのが、問題なのです。

これは,4バックになっても3バックを続けても同じ事です。
チームとして,どこでボールを奪うのか?
その為に,どこからどのようにボールを運ばせるのか?

チームとしての約束事をミーティングで話し合うだけでなく、
ピッチの上で表現できなければ、
メキシコ戦の失敗は,何度でも繰り返す事でしょう。




posted by プロコーチ at 23:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 戦術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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