2017年10月05日

審美眼とは

 実は、私の実家は、和食器の店を営んでいます。

母が、40数年前に立ち上げ、今に至ります。

私も、小さい頃から、お店をちょろちょろしていました。

母の仕入れに付いていって、全国を回っていました。

母の店が大好きで、店番や接客などのお手伝いもさせてもらいました。










 母は、私に、色々な経験をさせてくれました。

博物館、美術館、仲間のお店、仕入先さん。

とにかく、たくさんの器を見る機会をくれました。

そして、物心もつかないうちから、食器を使わせてくれていました。

落として割ってしまうことも、あったと思います。

それでも、プラスチック製ではなく、本物の器を持たせてくれていました。

「いいものを、たくさん見なさい。」

「いいものを、使いなさい。」

これが母の口癖でした。






 
 最近、あるテレビ番組を観ていました。

一般の方が、自慢の品を持ち込み、専門家が評価額をつける。

もう何年も続いている、有名なあれです。

すると、すこし汚れた壺が出てきました。

由来は、隣の農家の物置で眠っていたのを、タダで譲り受けた。

その壺を掃除したら、気になる文様が出てきた。

家族でちょっと旅行に行く費用くらいになればな〜、と。


「どう思う?」

一緒にテレビを観ていた、仲間が聞いてきました。

その仲間は、私の実家のことを知っています。

私は、『高いかどうかは分からないけど、好きな感じ。」と答えました。

すると、なんと!250万円の鑑定が。

古い信楽焼らしく、驚きの価格がつけられました。










 続いて、自信満々のおじさんが、持ち込みました。

古い織部焼で、珍しい黒い釉薬を使っている。

骨董品の蒐集が趣味で、家にあふれるくらいの骨董品があるらしいのです。

骨董市で手に入れたもので、その時は、身震いがするほどだったそうです。

そのおじさんが、自分の器につけた値段は、800万円!

再び、仲間が聞いてきました。

「さっきは当たったけど、これは?」

私は、外しにくくて、嫌だなぁと思いながらも、器を見てみました。

『高いものなのかもしれないけど、俺は、好きではない。欲しいとも思わない。』

そう、答えました。

鑑定の結果は?残念ながら3000円、、、。

「すごいね!」

実は内心は、ホッとしながら、このやり取りを終えました。










 母の教えの通りでした。

「いいものを、たくさん見なさい。」

この教えには続きがあります。

「そうすると、自分の中で価値観が定まってくる。
 自分が好きだと思ったもの、それがいいものですよ。」










 UEFAチャンピオンズリーグが今年も開幕しています。

これが、世界の最高峰です。

各国のリーグも、盛り上がってきています。

もちろん、Jリーグ。

優勝争いが、佳境を迎えていますね。

こういった試合を、たくさん、たくさん観ること。

フットボールがよく分からないという前に。

まずは、「いいものを、たくさん観る」

自分の中で、価値が定まり、知らず知らずに審美眼が身に付くはず。

その道50年の大ベテランの教えです。



posted by プロコーチ at 01:58| Comment(0) | トレーニング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。