2018年02月03日

ひざをトントン

 指導者が、選手に向かって働きかける。

「コーチング」

その目的は、何なのでしょうか。








 声をかける。

話を聞く。

体を使ったアクション。

体罰は、もちろん含まない。

どのような働きかけをするのか。

常に選手の状態を見なければならない。

難しいです。

こちらが、一方的に、情熱をぶつけるだけでは上手く行かない。

コーチが何もしなくても、選手が自ら動いてくれるのが、一つの理想かもしれない。

そのためには、仕掛け、仕組み作りが求められる。









 どのような声かけをするのか?

そのためには、コーチングの目的をいつも頭に入れておくこと。

「コーチングすることによって、対象の選手の行動を変化させること。」

その結果、目標を達成したり、成りたかった自分に近づいていく。

チームで言えば、勝利をすることであり、自分たちのスタイルを作り上げていくこと。

だからこそ、行動そのものを変化させなくては、これらは達成されない。










 フットボールの現場で、どのような声が出ているのか?

コーチが、思い付きで声をかける。

家でケンカをしてきて、虫の居所が悪いのか、汚い声かけをする。

失敗する度に、ダメ出しをする。

そして、人格を否定する。

「だからお前は、ダメなんだ。」

もしくは、目の前の現象とは関係ない声かけ。

それでは、言われた選手は混乱してしまいます。









 先日、幼児(2歳〜3歳の未就園児)向けの、運動教室を見学しました。

いつもお世話になっているフットサル場で開催されていたのです。

そこで、面白い声かけがありました。

親と、幼児がパートナーでストレッチを始めました。

コーチが言いました。

「コーチと同じように座ってね。」

足を投げ出して、お尻を地面につけます。

「手で、ひざをトントン叩いて」

「行けるなら、そのまま、靴までトントン叩こう」

ひざをトントン叩くことで、ひざを伸ばさせる。

そして、そのまま靴に向かって叩くことで、腿裏からお尻にかけてのストレッチ。

これが、自然に出来ているのです。








 
「次は、お母さん、お父さんの背中に回って。」

「そのまま、背中にピッタリ引っ付いて〜。」

「そうしたら、乗っかっちゃおう。」

パートナーを後ろから押して、さらに前屈させるための声かけです。

自然に子供たちは、親御さんの背中に乗っかって行きます。

次は、子供たちが伸ばされる番です。

「じゃあ、今度はお母さんが、後ろに行こう。」










 一連の声かけは、おそらく、マニュアルだと思われます。

よく考えられていますよね。

子供たちが、自然に、動き出せるようになっている。

しかも、強制ではなく、楽しい気持ちを持ちながら。

直接的な声かけばかりでは、選手が理解できないかもしれない。

理解は出来ても、動く気持ちを持てないかもしれない。









 これは、選手同士の声かけをする時にこそ、有効だと思います。

コーチから選手なら、前提条件が異なってきます。

信頼関係に基づいている。

多少、キツイ言い方であっても、選手側も理解しようと頑張るはずです。

でも、選手同士なら、違います。

「なんで、お前に言われなくてはならないの?」

そうなった途端、その声かけは、むなしく響くだけです。

せっかく、チームのために、仲間のために、声を出しているのに、、、。









 コーチングの目的を、考えていれば、声かけが変わってくるでしょう。

目の前の相手に、どのような行動を取って欲しいのですか?

声を出すのは目的ではなく、手段のはずですよ。

ひざをトントンです。
posted by プロコーチ at 01:26| Comment(0) | コーチング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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