2018年10月06日

ブラジルの教え...2(ひらめきを待つ指導)

 クルゼイロの指導。

今年も、間近で体験しました。

ブラジル人コーチの指導と、日本人コーチの指導を比べる。

もちろん人それぞれなので、一概には言い切れません。

私のつたないながらも、20年を過ぎた指導キャリアの中での比較を書かせてもらいます。









 日本人コーチの方が、丁寧です。

1から10まで、丁寧に伝えていきます。

答えを先に言ってしまうコーチ、答えを伝えずに待っているコーチ、そのミックスタイプ。

いずれにしても、予定したトレーニングを、1から10まで伝えていく。

予定したものを指導できなければ、後悔し失敗だと思うのかもしれません。

この情熱は、素晴らしいと思います。

その指導を受けて育つ日本の選手たち。

細かいボール扱いや、グループで行動する力の平均値は、とても高いものがあります。

ぎこちないプレーヤー。

明らかにさぼって、自分のことしかしないプレーヤー。

ブラジルと比べると、圧倒的に少ないと思います。











 ブラジル人コーチも、もちろん準備をしてトレーニングに臨みます。

クルゼイロのコーチ陣は、エリート集団なので、その準備は周到です。

ところが、どれだけ準備をしても、準備通りにトレーニングが進まないことが、多々あります。

その日の選手の反応、パフォーマンス、コンディションによって、トレーニングが変わります。

準備していないトレーニングが出てくることも、珍しくありません。

臨機応変。

その言葉が似あう指導です。

思い付きや、適当ではなく、選手をじっくり観察。

そして、コーチの引き出しの中身が豊富だから、変化も的確です。

クリエイティブな選手な下では、クリエイティブな選手が育ちますね。












 もう一つは、ブラジル人コーチの方が、我慢強い印象です。

意外でしょうか?

トレーニングに上手く入れていない選手がいても、待つ。

選手がトレーニングを理解できているのか微妙でも、待つ。

ヒントや、応援の声は出すも、基本、待つ。

何を?

選手が「ピン!」と成功する瞬間をです。









 この夏、成功する瞬間を、目の当たりにしました。

鬼ごっこのようなメニュー。

ドリブルをしながら、鬼がいる場所をかいくぐって、次の場所に移動する。

関所破りのイメージでしょうか。

参加していた選手の中でも、一番背が低く、年齢も下の選手。

何度もすぐに捕まって、失敗していました。

それでも応援してもらえるので、繰り返しチャレンジしていました。

これだけでも、素晴らしいことですよね。












 「ピン!」と来たのは、その次のチャレンジ時でした。

鬼に追い詰められて、ヤバイかな〜と思いながら、私も観ていました。

すると、突然、ボールを浮かして、鬼の頭を超えて突破していったのです。

ブラジル人の大好きなシャペウ。

これを、今まで捕まり続けた、小さい選手が成功させたのです。

しかも、その場で、自分で即興で考えて、実行させました。

みんな、歓声を上げて、コーチは拍手。












 ひらめきを待つ。

成功の瞬間を待つ。

準備をしながら、待つ。

いい勉強をさせてもらいました。
posted by プロコーチ at 01:43| Comment(0) | コーチング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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