それは決まったものがないのがスタイルとでも言うでしょうか。
チームとして特筆すべき他との差異も無ければ、目立ってしまう弱点もありません。
当たり前のことを当たり前にプレーする。
しかも、かなりのハイレベルで。
全ての基準が高いのです。
日本にとってもお手本になるようなチームです。
しかも、彼らは勝負にこだわり、粘り強く、集団で戦い続けます。
後半になってもメンタルは壊れず、最後の最後まで戦い続けます。
前回のロシアW杯。
決勝トーナメントの1回戦から3試合連続で延長戦の120分を(内2試合はPK戦)戦いました。
疲れが蓄積し、足が止まって不利なのでは?との予想も当たりません。
彼らは最後の最後までハードワークを続けました。
まるで今大会の日本代表のようではありませんか。
ドイツやスペインのように後半になったら足が止まり、圧力が弱まることは期待できません。
日本得意の後半勝負!後半になれば勝機が来るとは思えないのです。
クロアチア。
彼らの戦いはオーソドックスです。
攻撃においては、1−4−3(中盤は逆三角形)−3のシステムがベースになります。
両サイドバックも攻撃に積極的に関わります。
ボール保持の局面では、1−2−3−2−3に見えるでしょう。
中盤の三人に素晴らしいタレントが並びます。
メガクラブで主力を張る、コバチッチ(チェルシー)、ブロゾビッチ(インテル)、モドリッチ(レアル・マドリード)。
彼らが流動的にポジションを変えながら基点となり組み立てる。
サイドにボールが展開されたら、サイドバックがスピードに乗ってオーバーラップ。
サイドを崩し切ってマイナスのクロスをPKマークに入れるのが、最も狙っている形だと思われます。
守備においては、3つの陣形を使い分けながら、試合を進めます。
ミドルサードでは、1−4−1−4−1。
両サイドのウイングが中盤に入り、どっしりと構える。
後ろが少し重たいので、ボールを奪う位置が低くなりがちですが、相手の中盤にスペースを与えないことを重要視しているのでしょう。
これをベースにしながら、前に奪いにいく時は、システムを崩します。
前から順番にマンツーマンで相手を捕まえに行きます。
ここで選手の並びは重要視していません。
とにかく相手を捕まえて、ボール狩りに行くのです。
一方、相手に攻められた時は、中盤のセンターの1人が最終ラインに落ちます。
(サイドバックとセンターバックとの間に)そして1−5−4−1に変形。
サイドのスペースで相手をフリーにさせない。
そして中央にセンターバックを残して空中戦を制する。
これが目的。
自分たちのタイミングで、ボールに対して後ろから前に強く寄せてボールを奪う。
攻守において5つのシステムを使い分ける彼ら。
これは特別方法ではありません。
攻守における彼らの設計図は、あまりにオーソドックス。
教科書に書いてあるような、現代のヨーロッパでは有名であり、たくさんのクラブが実践している内容です。
ヨーロッパで活躍する選手の多い日本代表にとっても、全く珍しくないはずです。
ただし、一つ一つの精度や、強度が高いのです。
彼らの実践している基準の高さは、見ていて勉強になりますね。
では、そんな彼らと、どのように戦い、勝利に向かっていくのか?
守備においては、森保監督は、1−5−4−1のサンフレッチェ型を用意しているのでしょうか。
相手は3トップ。中央に1枚、両サイドにアタッカー。
最後尾を3バックにすると、中央のCBが2枚余ってダブついてしまう。
相手のサイドアタッカーをウイングバックがマークします。
すると相手SBのオーバーラップをマークするのはシャドーの選手。
少し相手が攻めてくると9枚が後ろにへばりつく。
後ろが不必要に重たく、相手ゴールが遠くなりやすいです。
私が今回お薦めするのは、1−4−2−3-1です。
このシステムの方が、相手と噛み合い、効率の良い守備ができるからです。
4バックならセンターバックの2人でどちらかがセンターフォワードをマーク、もう1人がカバー。
両ウイングをサイドバックでマーク。
相手のインサイドハーフをボランチ2枚でマーク。
ボランチはトップ下が見る。
相手のサイドバックのオーバーラップはサイドアタッカーがケア。
というように、一人一人の担当が分かりやすく、責任がはっきりします。
そして人につく守備をする傾向がある日本は、すんなりとこのプランを遂行できます。
相手の長所を押さえる傾向のある森保監督は、この方法がプランにあるのではないでしょうか。
攻撃でポイントとなるのは、横、斜めです。
直線的な動き、縦パスは、通用しない。
クロアチアの守備陣は、後ろから前にガツンと奪いにいく、ボールを弾き返すのを得意としています。
その一方、横の動きに対する対応は脆さがあります。
ボールを保持したら横に揺さぶる。
サイドチェンジや、フェイントからのカットインは特に有効だと思います。
とはいえ浅い位置からの単純なクロスは全く通用しないでしょう。
横に揺さぶりたいですね。
相手の攻撃の特徴として、攻撃になったら幅を作るためにサイドの選手が拡がる。
かつ中盤の3選手が流動的にポジションを変えながら攻める、というものがあります。
ボールを高い位置で奪ってからのカウンターアタックは、とても有効です。
奪った瞬間、たくさんのスペースを相手に渡してしまうのがクロアチア。
そして、能力の高い中盤の3選手だからこそ、良くない状況でも自信満々にボールを保持している。
ここに日本のプレッシングで奪うチャンスが必ずあるはずです。
何度外されても諦めずに複数で囲んでボールを奪い、素早いカウンターアタックは有効です。
もう一つの得点の匂いは、GKです。
相手GKのリバコビッチ。
ビッグセーブもありシュートストップに力を発揮します。
ですが、彼はニアサイドを守ろうとする意識が少し強すぎる。
そしてサイドにボールがあるときは、そのポジショニングや飛び出しが命取りになる。
GKを超えてファーサイドにボールを送り込む。簡単に被ってしまうことがあるでしょう。
スペイン戦の三苫の折り返しに田中が飛び込んだ、あのイメージです。
クロアチアはタレントも優れていて、チームとしての成熟度も高い。
日本代表とクロアチア代表を比べると、クロアチアの方が身長で5センチ高く体重で3キロ重い。
まるで1学年上の選手と試合をするくらいの体格の差があります。
その大柄な彼らが集団として機能し、諦めずに戦い抜くメンタルもある。
本当に難敵です。
ですが、グループリーグを通して同じ選手がプレーを続けている。
そして選手の高齢化も進んでいる。
一方、我々日本代表は、ターンオーバーも駆使し、多くの選手が試合に出ている。
つまり、相手よりもフレッシュな選手が多い。
そして暑さにも慣れていて、我慢強い国民性は夕方の暑さも吹き飛ばすはず。
コンディションの良さでは日本に歩があるでしょう。
試合展開としては、我慢比べをしながら、延長戦まで持ち込み勝利を目指すのが、得策かな?と思います。
さあ、歴史の証人になるべく応援しましょう。
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