この季節に選手権と言えば、全国高校サッカー選手権大会ですよね。
98回もの歴史を刻んでいます。
アマチュアの高校年代の大会に、たくさんの観客が詰めかける。
そして、新聞やネットのニュースで取り上げられ、全国でテレビ放送される。
注目度や、観客動員数はJ2の試合すら超えているのではないでしょうか。
選手権には、問題が浮かんで来ていますが、その影響力は絶大です。
4000もの参加高を有する選手権があるから、この年代の子供たちが、プレーできている。
選手権の引力により、彼らの情熱が引き付けれている。
もちろん、強豪校における、補欠の問題や、トーナメント方式による弊害はあります。
それを差し引いても、選手権には、フットボール文化を盛り上げている貢献度はあまりに高い。
私も、4試合ほど、スタンドで観戦しました。
ピッチからの熱が伝わってきて、心地いいですね。
試合を観ていて、二つのトレンドを感じました。
・ボールを足元にピタッと止めるボールコンロール(トラップ)が主流。
・相手を遅らせ、スペースを埋める守備が目立つ。
この二つにより、ボールを大切に自らで組み立てながら、失点を減らす試合が成り立っている。
以前のように、運任せに長いボールを、お互い蹴り続ける試合展開が減ったと思います。
昔のように、1人、2人のスターがいれば、躍進できる。
みんなで守って、限られた個人の才能に頼る方法では、勝てなくなってきている。
高校サッカー、日本サッカーの進歩と言えるのではないでしょうか。
その一方で、その二つのトレンドの弊害も見られます。
まず、ボールを足元に止めることで、スピードアップができない。
一度足元に入れてから、プレーが始まる。
スペースに持ち出すのも、一度足元に止めて、2タッチ目で持ち出す。
そのため、スピードが上がらない。
相手DFの外で回している間はいいのですが、いざ崩しの局面になった時には、どうでしょう。
相手が頑張って対応する時間を与えてしまっている。
なおかつ、パススピードも上がって来ないので、守れてしまいます。
さらに、もう一つのトレンドである、遅らせる守備。
スペースは埋めているけど、ボールへのチャレンジが弱い。
1stDFが寄せ切ってボールを奪うシーンがとても少ないのです。
守備には行っているが、迫力を感じない。
(唯一、青森山田の強度は別格で、強くチャレンジしていました。)
相手のミスを待っているようにも感じます。
もっと、自分たちで意図的にボールを奪うシーンを見たいです。
この二つが両チームで起こるのです。
予定調和でゲームが進みます。
スピードを上げないポゼッションと寄せない守備。
「どこでボールを奪いたいの?」
「いつゴールを目指すの?」「どのように崩したいの?」
スタンドで観戦しながら、ぶつぶつ独り言が漏れていました。
そして、昨日、あることに気が付きました。
その二つのトレンドは、U23の日本代表でも見て取れたのです。
攻撃でボールは持っているが、スピードが上がらない。
相手にとっては、あまり怖くない攻撃だったのではないか。
そして、当たらない守備。
いつまでたっても、ボールに寄せない。
抜かれないこと、スペースを埋めることを優先させている?
選手権との違いは、相手は予定調和ではないこと。
サウジの選手は、多少強引にでも、ゴールに目指してきました。
ズルズルと下がって、何度もピンチを迎えます。
この問題は、高校選手権と共通していました。
日本国内だけでプレーしている時は、今のままでいいのかもしれません。
でも、今のままでは、成長は止まってしまいそうです。
今のトレンドに上積みするものを、見てみたい。
残るは、準決勝と、決勝。
さて、違うものを見せてくれるのでしょうか。
楽しみに待ちましょう。
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